2013年11月12日

モバP「最近はやりの修羅場って」

P「修羅場ってどういうんでしょうね?」

ちひろ「さ〜、今のような状況じゃないですか」(棒

P「まさに晴天の霹靂」



――
―――


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肇「お疲れ様です」

ちひろ「あら?肇ちゃん、今日はオフじゃなかった」

肇「あ…実はプロデューサーさんに…」

ちひろ「あ〜でも、撮影で奏ちゃんと一緒にスタジオよ」

肇「そう…ですか…」

ちひろ「そんな残念がらないで、すぐ戻ってくるわ」

美波「お疲れさまです♪」

ちひろ「あれ美波ちゃんも?」

美波「あの?プロデューサーさんは」
ちひろ「な〜にかデジャヴュですね、今日は撮影で付き添いですよ」

美波「そうなんですか…」

ちひろ「二人ともオフなのにどうしたの?」

肇・美波「「実はプロデューサーさんに」」

ちひろ「あら二人ともプロデューサーさん絡み?」

美波「そうなんです!この前の制服コレクションが好評だった”ご褒美”にって
   食事に誘われちゃいました」

ちひろ「へ〜、イイですね〜、こっちはしがない事務員なんでご褒美なんてないですよ?」

肇「・・・・」


美波「制服コレクションでは”Pさん”『とても似合うよ』って
   本当は久しぶりで少し恥ずかしかったんですよ?」

ちひろ「(砂糖はきそう…)」

美波「でも…パパも言ってたんですけど、男の人って制服が好きなんですね
   Pさんも”とーっても”喜んでくれました♪」

ちひろ「へ、へーそうなんですか…」

肇「美波さん…、その”ご褒美”それって二人きりで…ですか」

美波「そうですよ?」

肇「”アイドル”が男性と”二人きり”で食事なんて…」

美波「ふふっ、でも肇ちゃんも”二人きり”で夜桜見物を楽しんだんでしょう?
   今回は譲ってくれてもバチは当たらないですよ?」


肇「あれは皆いましたし、”二人きり”という状況ではなかったですよ?」

美波「そうですか?こっそり”二人きり”で居なくなってたって聞いてますよ」


肇・美波「「ふふ、ふふふふ…」」


ちひろ「(あれ?雰囲気は穏やかなのに何だかピリピリしてる?)」

肇・美波「「・・・・・・」」

P「お疲れ様です」

ちひろ「ああプロデューサーさん…と奏ちゃん!?」

肇・美波「「何故、腕組みをしながら仲良く事務所に?」」(ゴゴゴゴ…

P「お、藤原くんに新田くんお疲れさん」

奏「ちょっと今回撮影用のヒールが折れちゃって、ね」

P「歩きにくいと思って手助けしたら、自然とこういう格好にだな」

肇・美波「「だからって、そんな恋人同士のようにする必要は無いです!」」

P「ん、そうかな?」

奏「私がお願いしたの、あまりPさんを責めないでね」

肇・美波「「なお悪いです!」」


奏「ふふっ…でも、プロデューサーが所属アイドルを気遣うのはアタリマエじゃない?」

肇・美波「「(ぐぬぬ…)」」

ちひろ「ま、まあ落ち着いて…二人とも用事があったのでしょう?」

美波「そーでした、”ご褒美”の件で…何時がいいかなと」

奏「ふ〜ん…”ご褒美”って、何のことかしら…ねぇ?」

P「ん、いや、ちょっと食事に誘ってね」

ちひろ「(二人きりでなー)」

奏「…どういうイキサツかしら?」

美波「この前のですね、制『すみません、”Pさん”』


P「ん、なんだい?」

肇「実家に”ご挨拶”に来ていただける話、何時が良いかと思いまして」

奏・美波「「!?」」

P「あ〜、あの件か」

奏・美波「「…どういうこと(かしら)ですか?」」(ゴゴゴゴ…

肇「実家の家族と”祖父(おじいちゃん)”が
  アイドル活動の経過などを知りたいので”Pさん”と一緒に報告にお出でなさい、と」

P「というワケだな、これもプロデューサーとしての立派な…」

美波「”二人きり”で、ですか!ただの旅行じゃないですか!?」

ちひろ「(自分のことは棚に上げるんですか!?)」

奏「Pさん…ずるいわね個別のアイドルだけ扱いに差をつけるの」

P「い、いやいや、藤原くんは何せ未成年だし、遠隔地だし、ご親族も心配を…」

肇「『プロデューサーがアイドルを気遣うのは当たり前』でしたよね?」

奏「・・・・」

美波「なら私にもその権利はありますよね〜、未成年ですし遠隔地ですし」

P「あ、ああ、そうだなぁ…」

美波「前、家族にPさんを紹介したいって言ったら、家族も”パパ”も乗り気で♪」

奏・肇「「!?」」

P「え?あぁ…」

奏「Pさん…地方出身でない私はノケモノかしら…」

P「いや〜、それは…ま、まあ家庭訪問までは必要ない…かな?」

奏「 本 気 で 言 っ て る の 」(ギロッ

P「な、何かな…」


肇「埒が明きませんね…」

ちひろ「(あ、あの温厚な肇ちゃんが荒ぶってる!?)」

肇「Pさん、ちょっと申し訳ないですが」

美波「私たち”アイドル”だけでのミーティングがあるので」

奏「ちょっと席をはずしてもらえるかしら?」





――
―――

ちひろ「と、ここに至る…」

P「向こうでは三すくみのニラミ合い…何だかエライ事態に」

ちひろ「そもそも、自業自得でしょうアナタの」

P「何のことです?」

ちひろ「 は い だ ら ー ! 」

P「うおっ!?」

ちひろ「ここに実例が3つありますので、ワークショップ開始です!」

P「新人研修かよ…」

CASE1 仕事場

P「どうした?浮かない顔だね」

肇「いえ…なんでもないです」

P「『自分のイメージ通りには行ってない』と、言ったところかな」

肇「…わかりますか」

P「そんなに気にする必要はないよ」

肇「『やるからには完璧を目指せ』祖父の言葉です…私もそう思います」

P「固いな、完璧を求めるのはいいが…それで自縄自縛になっては意味がないかな」

肇「・・・・」


P「キミはその本来の魅力で自分らしくやればいいと思う」

肇「本来の魅力?」

P「そうだね、キミのその清楚な容姿や落ち着いた雰囲気は他では出せない魅力だ
  今回の衣装だって幻想的でとてもウケが良かったじゃないか」

肇「プロデューサーさんは…、貴方自身はどう…ですか?私のことをどう思ってくれてますか?」

P「勿論、最高の女性(ひと)と思っているよ」

肇「Pさん…そのコトバ信じていいんですね?」

P「ああ、信じてくれていい…」

肇「はいっ!」

…………
………
……


ちひろ「これ完璧に口説いてますよね?」

P「いや…なんスかこれ?」

ちひろ「次の事例です」



CASE2 新春

P「寒いかい?」

美波「ちょっと薄着してきてちゃって…」

P「そうかい、じゃあこれを羽織るといい」

美波「でもPさんが…」

P「なに、キミと一緒に初日の出を見ることが出来るんだ
  ま、これぐらいはね…それにキミは俺の大切な女性(ひと)だからな」

美波「…私こそ、Pさんと一緒に新年を迎えられるなんて、嬉しい…」

P「ん、光栄だね、来年もよろしく頼むよ」

美波「はいっ、あの…来年と言わずこれからも…ずっと」

P「そうだね、キミが望むなら」

美波「来年はいい年になりそうです♪」

P「ははっ、しかし格好を付けたがいいがやっぱり少し寒いね」

美波「Pさん…もう少しそばに」

 そっ…

美波「ほら、こうすれば二人とも暖かいですよ?」

P「ちょっと恥ずかしいかな…」

美波「ふふっ、私もです」


…………
………
……


ちひろ「何ですか?恋人同士の会話ですか?」

P「ちょっと俺の話をですね…」

ちひろ「最後は…これはヒドいですよ」





CASE3 事務所

奏「あら、どうしたの随分熱心に資料を見てるのね?」

P「ああ、今回の撮影資料だけどな…」

奏「もう、そんなに見つめられても何も出ないわよ」

P「…キミとは、もうずいぶん長い付き合いだね」

奏「どういう事かしら…他の娘(アイドル)に目移りする?
  畳とアイドルは新しいほうがいいかしら…ねぇ、Pさん」

P「そういう意味じゃなくな、感慨深いんだよ…今回ようやくキミにも大きな仕事がまわせる」

奏「改まっちゃって、らしくないわよ」

P「こんな時じゃないとな…いつも感謝してる…」


奏「どうしたの突然?」

P「ん、ウチは弱小だったからね、文句も言わず付いて来てくれただけでも僥倖だ…
  俺を一人前の男にしてくれたのはキミだと思ってる」

奏「…恥ずかしいけど、嬉しいセリフね女冥利に尽きるわ」

P「キミと仕事が出来て幸運だね俺は、トップにすると言った約束は必ず果たすよ」

奏「じゃあもう一つ約束して、私が頂きに立った後もずっとそばにいてね」

P「ああ、死が二人を分かつまで…かな」

奏「ふふっ、そのセリフ忘れないでね
  あと、それは他の娘(アイドル)には言わないこと」

…………
………
……


ちひろ「プロポーズか!!!」

P「うおっ!?」

ちひろ「これだけの証拠があるのに自業自得じゃないと」

P「あの〜、一つスイマセン…この会話はドコまとめ?」

ちひろ「アナタが歯の浮くセリフを発する度にオノロケ聞かせられる私の身にもなって下さい」

P「ちひろさんのまとめですか!」

ちひろ「そーーーーーです、そもそも最古参は私なのに何で私にはねぎらいの言葉もないんですか!?」

P「…スイマセン、少し申し開きがあるんですが…」

ちひろ「申せ」

P「まず訳がおかしい、女性(ひと)なんて言ってないですソコはアイドルとい…」

ちひろ「私は大切な事務員(ひと)なんて言われたことないですよ!」

P「お、おう…それと、そんな告白みたいな言い回しはしてないです
  あくまでもプロデューサーとして皆のヤル気をですねぇ」

ちひろ「でも大筋では合ってるんでしょう?」

P「そういう意味で申し上げたのではない」

ちひろ「ウルサイ!このスケコマシ!天然ジゴロ!鬼畜ホスト!養殖ハマチ!
    とにかくアノ状態をどうにかして下さい!」

P「自ら求めて虎口に入るバカはいないです」(キリッ

ちひろ「あなたの仕事ですよ」(ジロッ

P「ぐぬっ…、し、仕方が無い骨は拾ってくださいよ?」

P「お三方、チョットよろしいか?」

奏「なに…?」
肇「なんですか…?」
美波「なんです…?」

P「なにか揉めてるようだがソロソロ和解をだなぁ…俺も協力するから」

奏「それ本気で言ってるの?」
肇「誰のせいだと思ってるんですか?」
美波「Get out of here(ゲラウトヒア)」





P「どうしましょうか…ちーちゃん」

ちひろ「72あきらめてるんですか、あと勝手にあだ名つけないでください」

P「無理です、マーロンブランドよりおっかねー」

あい「お困りのようだね」

ちひろ「ご覧のとおりです…このエセドンファンのせいで…ってあいさん?」

あい「まったく君は、相変わらず四方八方で口説き文句を連発しているのかい?」

P「いや、ソレは皆のモチベーションを上げる為の…」

ちひろ「shut up(シャラップ)!」

あい「ふぅ…、いつか後ろから刺されるよ君は」



ちひろ「あいさん、ちょっと相談が…」

あい「何だい?」

P「東郷くん、あのゴルディアスの結び目みたいな状態なんとか出来ないかい?」

ちひろ「この人頼りにならくて…」

P「しょーがねーです!俺の人生のオプションに修羅場なんてなかったんですから」

あい「まあ私としても、事務所が剣呑な状態であるのは確かに好ましくないね」

P「おおっ!引き受けてくれるかMs.トーゴー!」

あい「人を劇画の主役みたいに呼ぶのはやめたまえ」

ちひろ「すいません、よろしくお願いします」



――
―――


奏・肇・美波「「「・・・・・」」」

あい「もめているようだね?」

奏・肇・美波「「「あいさん…」」」

あい「まったく彼も罪作りなことだな
   だが、茶番はもうお開きにしてはどうだい?」

肇「茶番ですか…?」

あい「君達がいがみ合うことで、彼に何か利益があるとも思えないが?」

奏「大人の意見ね…」

あい「キミ達にとって彼が大切なのは分かるがね、その当人を困らせては意味がないだろう」


美波「あの…あいさんもPさんに…」

あい「フッ…確かに私も彼に親愛の情はあるが、どちらかと言うと友情という類のものだよ」

肇「本当ですか…?」

あい「疑り深いね、でもまあ現時点ではということさ、だからキミ達が今すべきことは
   これ以上ライバルが増える前にさっさとトップになって彼をものにすることじゃないかな?」

奏・肇・美波「「「・・・・・」」」

肇「申し訳ありませんでした…つまらないことで揉めて」

あい「ふふっ、いいさ…たまには青春もいいものだ」

奏「…そうね、確かに彼に迷惑をかけては元も子もないわ」

美波「私が一番年上なのに大人げなかったです…」

あい「話がついたところで和解の報告にでも行こうじゃないか」



――
―――

あい「さてP君、依頼は無事終了したよ」

P「面目ない…俺が不甲斐ないばかりに」

あい「さっきも言った通り、事務所の問題なら私も無関係ではないからね
   それに…君への借りも少しは返せたかな?」

ちひろ「これで事務所も昔通り和気あいあいですね」

あい「さあ、それはどうかな?」

P・ちひろ「「?」」

あい「確かに解決はしたが、焚きつけたの事実だからね…まあ後は君しだいだよ」

P「は?」


肇「Pさん、今日は申し訳ありませんでした…」

P「ん?あ、イヤいいんだよ」

肇「とりあえず今日は解散しますね」

P「はい」

美波「でも、今日ここであったことの意味は忘れないで下さいね?」

P「ハイ」

奏「私たちがトップになったあかつきには、ね…」

P「ハイ」

あい「それでは、私も失礼するが
   彼女らの気持ちにしっかり責任を取るのが男というものだろうね」

P「ソウデスネ」

あい「さて諸君引き上げるとしようか?ではP君また後日な…」

ちひろ「言質をとられる形になっちゃいましたねぇ」

P「さすがMs.トーゴーなんという説得力…」

ちひろ「さて、しっかり選んでくださいね?    私も含めて…」

P「は〜そうですね…へっ!?」

ちひろ「いつから好意を寄せてる異性がアイドルだけだと錯覚していた?」

P「なん…だと…?」

ちひろ「よかったですね〜、これだけ選択肢があるなら孤独死なんて未来はなさそうですね!」


P「な、なんかナマナマしい説明ですね」

ちひろ「そうですか〜、でも男が責任とるっていうのは古今東西ソレしかないです」

P「そ、そうなん」

ちひろ「不満なんですか?」

P「い、いや唐突すぎて…不満かどうかと言えば光栄すぎますが」

ちひろ「まあ細かいことはいいじゃないですか、まずは皆をトップにするために頑張りましょう!」

P「そ、そうですね初心忘るるべからず!」

ちひろ「その調子です、”私たち”の将来のために頑張ってくださいね!」

P「応!まかされました!」

ちひろ「よろしくお願いしますね旦那様♪」

P「よし、ちひろ付いて来い!」

ちひろ「式場の予約もお任せですよ〜」

P「さすが本職事務員まかせたZE!…ってアレ?」

ちひろ「(ニヤリ)ちなみに、これはICレコーダーというものです
    Anything you say can and will be used against you in a court of law. 」

P「(おぅ、はめられ〜た何だか調子に乗ってペラペラと…)」


ちひろ「ちーちゃん大勝利ですね、このデータは今後の戦いで大きな武器になるでしょう」

P「あの…修羅場は無しの方向で…」

ちひろ「それはアナタしだいですよ〜(ニッコリ」

P「・・・・・」

ちひろ「まぁまぁ、スタドリどうぞ」

P「…まあ、どちらにしても未来は前にしか無いので皆のために頑張りますよ」

ちひろ「はい、頑張ってくださいね旦那様♪」




おわり

おわりです

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画像様ありがとうございました

08:18│モバマス 
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