2013年11月12日

高垣楓「くせもの」

レナさんや木場さん達がカッコ良いSSの続きです。

前回


服部瞳子「アシンメトリー」




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―会員制高級ワインバー―
【チーム・うわばみ】(高橋礼子・柊志乃・篠原礼・高垣楓)


楓「え……?一緒に来てくれないんですか……?」

礼子「だってねえ?また私達で引き受けても……」

礼「毎回この面子であんたもいい加減飽きたでしょう?たまには他の子としなさいな」

志乃「私は行きたいわ。そこのお酒美味しいし」ゴクゴク

礼子・礼((空気読みなさいよ))





志乃「でも私も、そろそろうわばみなんて怖いイメージを払拭したいところなのよね。
   その点楓ちゃんだったら大丈夫でしょう」ゴクゴクゴク

礼子「そういうことよ。それにこの前、みんなを酔い潰しちゃったお詫びも兼ねてね。
   私はそんなつもりはなかったんだけど、なったものは仕方ないしね」グビ

礼「自覚が無いのってタチ悪いわね。まぁ、私達の事は気にしないで楽しんでらっしゃい。
  普通にすればあんたは私達よりとっつきやすいんだし」





楓「わかりました。では温泉に浸かってスッパりしてきます」ペコリ

礼子・志乃・礼「「「それをやめなさい」」」

楓「?」





***


―翌日・都内居酒屋にて―
【チーム・クールなお姉さん】(川島瑞樹・三船美優・和久井留美・高峯のあ)


美優「楓ちゃんとお仕事、ですか……?」

瑞樹「場所が温泉地だから温泉での撮影もするそうよ。そっちは全員参加みたいね」

留美「地酒の紹介もするみたいね。そっちは楓に任せましょうか。私達の仕事は楓の
   ミニライブの前座と手伝いと、温泉グラビアね」

のあ「…………営業は苦手だわ」





瑞樹「定員は4人よ。うち一人は楓ちゃんで決定してるから残り3人ね。私はこの日別の
   仕事が入ってるから無理なの。どう?」

美優「温泉は好きですけど、入浴姿を撮影されるのはちょっと……」モジモジ

留美「あんな恰好しといて何言ってるのよ。アニマルパーク、だっけ?」

のあ「……がおー」

美優「あ、あれはあんな衣装だとは思わなくて…… それに礼子さんよりは……」カアア





留美「美優がこの様子じゃ難しいかしら。私ものあも営業向きじゃないし、瑞樹さんも
   無理となるとこのメンバーから出すのは無理じゃない?」

のあ「要素を多様に…… 可能性と事象は更なる拡がりを見せるわ……」

瑞樹「それもそうね。クールで固めるよりは楓ちゃんも楽しめるでしょう。わかったわ、
   じゃあこの話は真奈美ちゃん達に……」





***


―さらに翌日・都内居酒屋にて―
【チーム・強制送還】(兵藤レナ・木場真奈美・片桐早苗・相馬夏美)


早苗「なんてチーム名よ!? 名誉棄損よ!! 」ガタッ

夏美「そうですよね〜早苗さんは強制送還した方ですもんね〜」ジト

早苗「」ズーン

夏美「ちょ!? 冗談ですよ冗談!! そ、それでどうするの真奈美?各グループから一名で、
   楓のミニライブの前座と温泉撮影だっけ?」アセアセ

真奈美「そうだな。キュートからはレナが出るらしいから、パッションからもアイドルを
    出して欲しいそうだ。ちなみに2人はどうだ?」





早苗「生憎その日は予定が入っているのよね。一日警察署長の打ち合わせで元職場に乗り
   込むの。ふふ、二階級特進どころじゃないわ」ニヤニヤ

夏美「私もその日はパッションの子達と麻理菜さんの歓迎会をするから難しいかな。
   真奈美はどうなのよ?元々クールの仕事だし、別にあんたでもいいんでしょ?」

真奈美「都合をつければ行けなくはないが、どうも楓が苦手でな…… あいつの駄洒落を
    受け流すスキルが私には足りないんだ……」ズーン





夏美「そんなスキルいらないわよ。ただ適当に合わせて笑っとけばいいの。とりあえず
   ウチの子達にも声かけとくわ。若い子でもいいわよね?」

真奈美「そうだな。その方が幅広い世代に見てもらえる。楓は大人しいし、元気な子を
    呼んでレナに調整役をしてもらおう。あいつはそういうの得意だろう」

早苗「ところでレナちゃんはどうしたの?あの子最近来ないけど忙しいのかしら?」

真奈美「ああ。あいつならきっと今頃―――――」





―同時刻・隠れ家的ダーツバー―
【チーム・永遠の17歳】(安部菜々・服部瞳子)


瞳子「私はそんなイタい設定ついてないんだけど……」

菜々「イタいって何ですか!? 瞳子ちゃんはナナの味方じゃないんですか!? 」ムキー!

レナ「安部先輩少し黙って下さい。あと一球なんですから」ジリジリ……

菜々「だから先輩じゃなくて!! 」瞳子「今は静かにしましょう」菜々「うぅ……」






レナ「すぅ―――――…… はぁ―――――…… おりゃっ!」コン!



 ゴロゴロゴロ……コン…コロコロコロ……カコン!!



レナ「いよっしゃっ!イエスッ!イエスッ!イエスッ!」グッ

瞳子・菜々「「おぉ〜……」」パチパチパチ……

レナ「どう?ちょっと練習すればこんなものよ。これからは美人ハスラーレナと呼んで♪」フフン





瞳子「この前のダンスレッスンといい、あなたの集中力は本当に異常ね……」

菜々「ナナ達もお手伝いした甲斐がありました♪ビリヤードは周期的にブームが来るし、
   ナナも昔はよくやりましたよ」エヘン

レナ「あら〜?17歳のはずの菜々ちゃんが知ってるブームっていつのブーム?」ニヤニヤ

菜々「ウ、ウサミン星ではつい最近あったんです!」アセアセ





レナ「はいはい、そういう事にしときましょうか。マスター、今日は飲むわよ!」

マスター「程々にな。前みたいに酔い潰れて、俺に母ちゃんに連絡させないでくれよ」

レナ「思い出させないでよ…… この年で親に怒られるとは思わなかったわ……」ズーン

菜々「ごめんなさい悪気はなかったんです礼子さんから逃げていたわけじゃ……」ガタガタ

瞳子「一体礼子さんに何されたのよ二人とも……」





***


瞳子「それでレナさん、その温泉の仕事引き受けるの?」

レナ「ええ。各グループから一人みたいだし、私も温泉に入りたいしね♪」

菜々「いいなあ。レナちゃんつい最近も温泉のリポートやったじゃないですか」

レナ「あれはちびっこメインで私は付き添いよ。メアリーとはシスコの話題で盛り
   上がったわ。でも今回は私がメイン!しっかりアピールするわよ〜!」グッ





瞳子「メインは楓の営業でしょう?温泉撮影は全員参加みたいだけど……」

菜々「すごいですよね楓ちゃん。デビューしたのも早かったですし、歌も上手ですもんね」

レナ「そうみたいね。でも真奈美、楓ちゃんの事が苦手みたいなのよね。歌が上手なら
   あの子が好きそうなのに不思議だわ」





瞳子「ああ、なんとな〜く分かる気が……」

レナ「……?酔うとすっごい絡み酒とか?」

菜々「楓ちゃんは一言で言えば曲者、でしょうか。それもかなりの……」

レナ「曲者?」キョトン





***


―仕事当日・出発前の送迎バス内にて―


唯「ちゃーっす!夏美姉さんの紹介で来ました大槻唯17歳でーっす!ガンガンアゲてく
  んでシクヨロー☆」

レナ「し、しくよろ〜……(夏美の奴、またえらくチャラいのを寄越してきたわね)」


pipipipipi……


レナ(ん?メール?)ピッ






 To真奈美 夏美と一緒に一番パッションぽい子を選んだ。大人しい楓とは真逆のタイプ
      にした方が面白くなると思ってな。両者の間を取り持つのは大変だと思うが、
      この仕事の成否は全てお前の腕にかかっている。健闘を祈る。以上



レナ(真奈美の仕業ね。ここ最近ビリヤードの練習ばっかしてて構ってあげなかったから
   拗ねてるのかな?)

レナ「ところで今回の仕事、私と唯ちゃんと楓ちゃんの他にあともう一人来るって
   聞いてるんだけど、唯ちゃんは誰か知ってる?」

唯「ん〜?さっきからいるよ〜?ほらゆい達のまえっまえっ」クイックイッ

レナ「え?どこどこ?」キョロキョロ






ちひろ「ふっふっふっ…… 満を持して、私参上!」ガバッ



レナ「あれ?バスガイドさん?」

ちひろ「違いますよ!頼れる事務員みんなのお姉さん千川ちひろです!事務所で何度か
    会った事あるじゃないですか!! 」ムキー!!

レナ「あ〜、そういえばいたような…… 事務所自体しばらく行ってないしね〜」ポリポリ





ちひろ「うう……、そうですよね…… 年長組の皆さんは自分でスケジュールを組んで
    おられる方も多いですし、私やプロデューサーさんのサポートもあまり受けて
    ないですものね…… おかげで出番もこんなに遅く……」シクシク

レナ「何の話?それで事務員さんも温泉リポートするの?」

ちひろ「いえ、私は今回営業要員です。プロデューサーさんばかりクローズアップされ
    ますが、多数のアイドルを一手に引き受けているのは私も同じ!スーパー事務員
    千川ちひろの能力を見せてあげますよ!」エッヘン






唯「やっほ〜ちっひー☆ ちっひーならゆいも安心だじぇー♪」

ちひろ「任せて下さい!つきましては早速ですがレナさん、エナドリ買いませんか?
    今ならお安くしときますよ!」ズイ

レナ「身内に商売しないでよ。買ってもいいけど代金は後でカードで巻き上げるよ?」ジロ

ちひろ「ひどい!鬼!悪魔!守銭奴!」

レナ「随分言われなれてるみたいね。ところで主役の楓ちゃんはどうしたのよ?もうすぐ
   出発時間だけど」

ちひろ「楓さんなら電車事故があったみたいで少し遅れると連絡がありました。もうすぐ
    来られると思いますが…… あ、あそこです!無事到着したようですね」









 ぱたぱたぱた……



楓「遅れてしまって申し訳ありません」ペコリ



ちひろ「いえ、まだ大丈夫ですよ。それより楓さんも災難でしたね。大丈夫でしたか?」

楓「はい。鉄○に引き留められてしまいまして。流石の銀河鉄○もお手上げです」

レナ・唯「「 ? 」」

ちひろ「あっはっは、それはメーテ○ですよ!あなたはメープル(楓)でしょ!」ゲラゲラ

レナ(あ、ああそういう事ね。いきなりトバしてるわね……)





楓「ちひろさん以外は初対面でした。名前を知らないと分かりにくかったですね。
  改めましてクールの高垣楓です。本日はありがとうございます。不束者ですが、
  どうぞよろしくお願いします」ペコリ

唯「パッションの大槻唯だよ♪ よろしくだじぇ☆」キラッ☆

レナ「キュートの兵藤レナよ。楽しくやりましょう」ニコ





楓「レナさん。あなたが……」ジー

レナ「な、なに……?」タジタジ

楓「礼子さんからお話は聞いてます。夜は楽しくやりましょう」ニコ

レナ「不穏な名前が聞こえた気がしたけど楽しみにしてるわ。お手柔らかに頼むわよ」

ちひろ「それじゃあ出発進行です!温泉へレッツゴー!」





―温泉―



 かぽーん……



唯「きゃはー☆ 超広ーい!超ゆげー!アゲアゲでいこー!! 」バシャーン!

レナ「こら、前隠しなさい。全く、メアリーの方が行儀良かったわよ……」ヤレヤレ

楓「ばーちゃん温泉にばっちゃん……ふふ」ひたひた

レナ「あんたもポンポン出てくるわね…… はいお酒と温泉たまご。準備して」スッ





楓「ありがとうございます。ハードに決めるぜ、ハードボイルドだけに」

レナ「よく知らないけど半熟じゃないのそれ?」

唯「レナさんこっちこっちー!楓ちゃんガンバー☆」ブンブン





レナ「今行くわよ。じゃ、あっちで唯と見てるからしっかりね」ポン

楓「ぱく、半熟だったぜ……」ズーン

レナ「まだ食べないの。どうでもいいからさっさと行って来なさい」






―――



楓「こちらの地酒は少々辛口で、こうして温泉に浸かりながら温泉たまごを食べると
  より美味しさが引き立って……」ペラペラ



カメラ「高垣さん、こう御猪口を両手に持った感じで目線をこちらに…… 」パシャッパシャッ

記者「ふんふん、いいですね流石高垣さん!良い記事になりそうです!」サラサラ

レナ「ふ〜ん、お酒の事も結構詳しいのねあの子……」グビ





唯「レナさんおかわりどぞどぞ〜♪」バシャバシャ

レナ「もういらないわよ。温泉のせいか、いつもより酔いが回るのが早いわ……」ボー

志乃「じゃあ私に注いでくれないかしら。たまには日本酒も悪くないわね……」スッ

唯「ん〜?よくわかんないけどどぞ〜☆」トクトク

レナ「こら、知らない人にお酒を勧めないの」





志乃「あら……同じ事務所なのにつれないわね。私はプライベートだけど」ゴクゴク

楓「唯ちゃん交代…… 志乃さん?どうしてここに」ひたひた

レナ「志乃さん?もしかして四天王の!? 」ギョッ

志乃「うふふ……はじめまして。柊志乃よ。礼子が世話になったそうねぇ……」ゴク

レナ「いや、世話になったというか可愛がられたのはこっちなんだけど……」





楓「志乃さんもこの温泉宿に?」

志乃「ええ、“偶然”ね。夜はそっちの部屋に行くからよろしくね……ふふ……」ゴクゴク

唯「あははー!超楽しそー!そんじゃ、ゆいもがんばってくるぜい!」バシャバシャ





志乃「若いって良いわねぇ。さぁ、私達は私達で楽しみましょうかぁ……」スッ

楓「ありがとうございます。レナさんもどうぞ」スッ

レナ(あれ?もしかして私大ピンチ!? )ゾク






***



 〜♪ 〜♪



レナ(キレイな声……子守唄かしら。誰かが膝枕してくれてるのね。なんだかとても
   懐かしくて心地良いわ……)

レナ「……って!私どうなったの!? 今どういう状況!? 」ガバッ

楓「あ、目が覚めましたかレナさん」

レナ「楓ちゃん!? あれ?ここ旅館のロビー?確か私さっきまで温泉に入ってて……」





楓「はい。レナさんは湯あたりして、温泉から上がってなんとか浴衣に着替えたんです
  けど、そのまま倒れちゃいました」

レナ「うう、面目ない…… 私の撮影はどうなったの?」

楓「志乃さんが引き受けてくれました。お礼は今晩付き合ってくれたらいいそうですよ」

レナ「結局逃げられないのね…… 仕方ないわ、受けて立ちましょう!」グッ





楓「大丈夫ですか?ライブは明日ですけど無理しない方が」

レナ「寝たらさっぱりしたわ。それに私、今日あんたと飲むの楽しみにしてたしね!」ニヤリ

楓「私と?」キョトン






―宴会場―



レナ「たのも―――――っ!! 」バンッ!!



ちひろ「しぃ―――――っ!!」ギロッ

レナ「ひっ!? ち、ちひろさん!? 」ビクッ

ちひろ「(今眠ったところなんですから、静かにしてください!!)」ヒソヒソ






唯「すか―――――……すぴ―――――……」



志乃「すぅ……すぅ……」



レナ「(唯はわかるけど、志乃さんまで……)」ヒソヒソ

楓「(志乃さんは30回に1回の割合で酔い潰れて寝ます。めずらしーのです)」ヒソヒソ

ちひろ「(私達はもう夕食を済ませましたから、このまま2人を部屋に連れて行きます。
    明日の予定はまた後ほど報告に来ますから、程々にしといて下さいね)」ヒソヒソ





レナ「(すみませんちひろさん。事務所に迷惑をかけてしまって……)」ションボリ

ちひろ「(いえいえ、撮影でしたら志乃さんが代わりに引き受けてくれましたから。
    今回の失点についてはエナドリ1ダースでチャラにしてあげますよ)」ニヤリ

レナ「(Shit!! 私は志乃さんを運びますよ。ちひろさんは唯をお願いします)」ヒソヒソ





楓「(私も手伝います)」

レナ「(楓ちゃんはいいわ。そこでゆっくり待ってて)」

楓「(はあ……)」






***



レナ「ふう〜お待たせ。お、晩御飯来てる♪ジャパニーズディナーおいしそ〜!」

楓「乾杯しましょう。今日はお疲れ様でした」スッ

レナ「あはは、私は何にもやってないけどね。明日頑張るわ。カンパイ!」カチン

楓「……」コクリ…コクリ…

レナ「……」ジー





楓「あの、何か?」

レナ「いや、上品に飲むんだなって思って。楓ちゃんっていいとこのお嬢なの?」

楓「いえ、普通の家庭ですが。ただお酒の飲み方は父にしっかり教えてもらいました。
  自分のペースを守って無理のないように。だから私あまり酔えないんですよ」

レナ「ふ〜ん、でもそれじゃ楽しくないんじゃないの?みんなが酔っぱらってる中で
   一人だけシラフでいるみたいなものでしょう?」





楓「皆さんが打ち解けあって気持ちよく飲んでいれば私は楽しいです。それに私、人を
  酔わせるのは得意なんですよ?」ズイ

レナ「ん?何か今さらりととんでもない事を聞いた気が……」ゾク



楓「レナさんはどんな風に酔うのでしょうか。私とても興味があります――――」ギラリ






***



レナ(見てる、めっちゃこっち見てる!どうして楓ちゃんに見つめられるとこんなに動揺
   するんだろう。あ、この子よく見ると左右で瞳の色が違うんだ。だから不安定な
   気持ちになるのか。私てっきりレ○になっちゃったのかと思ったよ……)

楓「レナさん(耳元)」ボソ

レナ「ひゃい!? な、何か!? 」ビク

レナ(い、いつの間にこの子隣に来てたの!? 全然動きが読めなかった。こんな間近に
   ぴったりくっついて、私にその気はなくてもこの子はもしかして……)





楓「私レナさんと会うのを楽しみにしてました。レナさんが事務所に来てから頼子ちゃん
  や千秋ちゃんは明るくなったし、美優さんや瞳子さんも良い方向に変わりました。
  だからきっとすごい人なんだろうなって思って」←ジリジリ

レナ「あ、あれは真奈美がやっただけで、あの子はお節介焼きだから…… それに早苗さん
   と夏美がバカ騒ぎして勝手に明るくしてるんじゃないかなアハハ……」←タジタジ





楓「真奈美さんと一緒に飲んだ時に聞きましたけど、真奈美さんはラスベガスで運命的な
  出会いをしたそうです。この人と一緒だったら自分もより高みへ行ける。そう思って
  アイドルになったとか。一体誰の事でしょうね?」←マジマジ

レナ「さ、さあね…… あっちで良い男でも見つけたんじゃないかな……」←タジタジ



レナ(この子、綺麗な顔してやる事がえげつないわね…… お酒を使って相手の本心を
   引き出すなんてとんだ曲者だわ。しっかり気を引き締めていかないと……)






楓「ふむ、つれない…… とりあえずご飯を食べましょうか。おなかが空きました」→スッ



レナ「そ、そうね、せっかくの御馳走だしね!(助かった……?)」イタダキマス






楓「美味しいですねこの天ぷら。この旅館の開店プランの中には、天ぷらの出来の良さも
  含まれていたのでしょう」シャクシャク

レナ「そうね。でもこのエビ、ちょっと鋭敏じゃないかしら。チクチクするわ」サクサク

レナ(元ディーラーの話術をナメるんじゃないわよ。私は真奈美と違うわよ!)





楓「あ、レナさん。これも結構おいしいですよ」シャクシャク

レナ「ん、どれどれ?」



楓「ナスです」サッ



レナ「」





楓「ナスでもてなす。うふふ……」

レナ(ぐ、偶然よね偶然…… 大丈夫、大丈夫……)グビ

楓「ところでレナさん、私と同じグル―プに鷹富士茄子ちゃんって子がいるんですけど」サラリ

レナ「ブ―――――――ッ!! げほっ、げほっ…… やっぱりあんた知ってて……!! 」





楓「何の事ですか?ナスを見てたら何となく彼女を思い出しただけですけど」キョトン

レナ「そ、そう…… それでその子がどうしたの?(勘ぐりすぎたか?)」ケホッ、ケホッ

楓「いえ、その茄子ちゃんからレナさんに避けられてるのではないかと相談を持ちかけ
  られまして。茄子ちゃんとっても良い子ですから仲良くしてあげて下さいね」ニコ

レナ「誰に相談してるのよ…… やっぱりあの子は私の天敵だわ。 悪い子じゃないのは
   分かっているんだけどね……」ブツブツ





楓「……」ジー

レナ「ん?ど、どしたの……?」ビクッ



楓「……不思議な人ですね。ギャンブラーさんにしては温かみがあって優しくて、でも
  ギャンブラーさんらしくクールでドライな所もあって。あなたは一体何者ですか?」



レナ「………………ふ〜ん、わかっちゃうんだ。すごいね楓ちゃんって」スゥ…





楓「冷たくて怖い目。それがあなたのギャンブラーの顔ですか。とても恐ろしいです」

レナ「全然怖がってないくせに。まあ私もこんな自分が嫌になったから、ギャンブラー
   辞めてアイドルになってみようと思ったんだけどね」ポリポリ

楓「あ、元のレナさんに戻った」





レナ「こっちが本当の私よ。でもコイン一枚で命のやりとりをする世界で生き抜く為には
   明るく楽しくってわけにもいかなくてね。それでも冷酷なギャンブラーに染まって
   しまわないように頑張ってたんだけど、ぼちぼち限界だったのよ」



楓「そこに偶然、真奈美さんが来たと」





レナ「ええその通りよ。真奈美と出会った時が、私が私でいられる最後のチャンス
   だったの。あの子は誠実で信頼出来そうだったし、私の人生を賭けてみるのも
   面白いかなって思って。本人には内緒よ?」ジロ

楓「ふふ、秘密はお守りします。どうしてレナさんが真奈美さんと一緒にいるのか不思議
  でしたけど、そういう事でしたか。ふたりはプ○キュアみたいですね」ニコ

レナ「いや、その理屈はおかしいわ。大体私27であっちは25よ?プ○キュアっていう
   よりセー○―ムーン世代なんだけど」






楓「でもレナさんが事務所に入るきっかけになったのって、真奈美さんじゃなくてどちら
  かというと茄子ちゃんだったんじゃ……」ボソッ



レナ「やっぱりあんた分かってたのね!? ナスを使ったダジャレはわざとね!? 」ガタッ

楓「ふふ、ナスに恐れをなすレナさん……」クスクス

レナ「は、はあ!? ビ、ビビッてないわよ!? ナスだって普通に食べるし!」シャクシャク!!






***



―数日後・都内居酒屋にて―



真奈美「で、楓にいいように遊ばれたと。ベガスのギャンブラーの名が泣くな」ニヤニヤ

レナ「い、今はアイドルだもん!それに私が本気を出したらあんな子くらい……」アセアセ

夏美「唯から聞きましたよ?温泉でのぼせてグダグダだったそうじゃないですか♪」ニヤニヤ





レナ「アンタがあんなギャル寄越すからでしょうが!天然入ってる楓と、宇宙人みたいな
   今時ギャルの唯相手にするのがどれだけ大変だったか!! 」ギュー

夏美「ぐぇ……ギブギブ!ヘルプミー早苗さん!」パンパン!

早苗「おまけに志乃さんも居たらしいわね。四天王のうち2人も揃うなんて、なかなか
   大変だったでしょう。よく頑張ったわねレナちゃん」エライエライ





レナ「あ、そうだ!志乃さんには勝ったわよ私!四天王のNo.2に勝利したわ!」フフン

真奈美「嘘をつけ。向こうが勝手に酔いつぶれて寝たんだろうが。楓から聞いてるぞ」ジロ

レナ「ぐ…… あの子余計な事を……」ギリリ…

早苗「ところでレナちゃん、そろそろ夏美放してあげたら?オチてるわよ多分」



夏美「」チーン






―――



早苗「でも楓ちゃんのミニライブはレナちゃん達のおかげ大成功だったみたいね。
   ちひろさんも喜んでいたわよ」

レナ「客を盛り上げるのがディーラーの仕事だからね。唯も頑張ってくれたし、仕事も
   やりやすかったわ。場所が温泉地だから爺さん婆さんばかりだと思っていたけど、
   若い子も結構見てくれたしね」グビ





真奈美「前座のお前達もだが、やはり一番の成功要因は楓の歌声だろう。私もこの業界に
    いて長いが、あの様に人の心に直接訴えかける声を持つ歌手を見た事が無い。
    どこで捕まえたのか知らんが、プロデューサーは大したものだよ」グビ

レナ「着物でステージに出てきた時は演歌でも歌うのかと思ったけど、普通にポップス
   だったわ。ん?あれはポップスになるのかな?よくわかんないけどあの子だったら
   演歌でもいけたかもね。のあちゃんとは別の種類の不思議ちゃんだわ」





早苗「まさに天性の才能ってやつね。しっかしお酒とダジャレで相手の本心を引き出そう
   とするなんて、よくそんな恐ろしい事するわね。下手したら絶交モノよ?」

真奈美「う〜ん、そのはずなんだが不思議と嫌な気にはならなかったというか、あれは
    あいつのキャラだから許されるんだろうな……」

レナ「カジノにもああいう客いたわ。何気ない仕草と言動でディーラーの手の内を探って
   くるの。でも憎めなくて、何度カモにされても笑って許しちゃうのよね」





早苗「是非刑事にスカウトしたいわね。『落としの楓』とかカッコよくない?」ケラケラ

真奈美「いや、笑い事じゃなくてだな早苗さん……」

レナ「伊達に四天王名乗ってないわ。マジで丸裸にされるわよ……」

早苗「ふ〜ん、で、あんた達は楓ちゃんに本心を引っ張り出されちゃったわけ?好きな人
   とか白状させられたり?」ニヤニヤ





真奈美「え?な、そ、そそそんなわけ……」カアア

レナ「わ、わわわたしがそう簡単に言うわけが……」アセアセ



早苗「え……?何この反応?もしかしてあんた達ってレ…」真奈美・レナ「「違う」」





夏美「え、そうじゃないの?だって一番最初にカジノで会った時、二人で見つめ合って
   とっても仲良さそうに」ムク

真奈美「話をややこしくするな。お前はしばらく寝てろ」ポカッ

夏美「きゅう」バタ





早苗「ふ〜ん、これは楓ちゃんに詳しく聞く必要があるみたいね〜♪」ニヤニヤ

レナ「だから違うって!確かに楓ちゃんに迫られてちょっとドキっとさせられちゃった
   けど、私はソッチの人じゃないって〜〜〜!! 」



END






―おまけ―



唯「あ、楓ちゃーん!」ダキッ

楓「あら唯ちゃん。久しぶり」ナデナデ

唯「楓ちゃんしっかりゴハン食べてる?ガリガリだじぇ」サスサス

楓「大丈夫。宵越しの贅肉は持たないのだじぇ」キリッ





唯「あは☆ レナさんみたい♪楓ちゃんもギャンブラーになるの〜?」

楓「私はレナさんみたいにはなれないわ。あんなに強くないですもの」

唯「そっかなー?温泉のレナさんチョー面白かったけど。ゆい的には楓ちゃんの方が
  プロっぽくてカッコよかったよ?」ケラケラ






楓「あの人は強くてとても優しい人よ。唯ちゃんもああいう人になりなさい」

唯「ん〜?よくわかんないけどわかった☆ また三人でお仕事したいね♪」キャハ☆

楓「そうね。いつか唯ちゃんとも一緒に飲みたいわ。今回のお仕事も、唯ちゃんが飲め
  なくてはがゆい思いをしたもの……」ヨシヨシ

唯「ゆいはまだ飲めないけど、ユッキだったらOKじゃね?夏美姉さん達とかとよく
  飲んでるみたいだよ〜?」





楓「友紀ちゃんは試合展開でペースが変わるから、酔いの行き場を見失って疲れるわ。
  やんちゃな飲み方は苦手なの。体にも良くないし、唯ちゃんは真似しちゃダメよ?」

唯「そーなんだ。あは☆ 楓ちゃんの弱点ハッケ〜ン!でもゆいイイコだから黙ってて
  あげる♪ そのかわり、ゆいがハタチになったらお酒の飲み方教えてね☆ 」

楓「ええ、約束するわ。また一緒にお仕事しましょう」ポンポン






 <バイバ~イ



志乃「相変わらず若い子にも人気があるのねあなたは。羨ましいわぁ……」ゴクゴク

楓「事務所ではお酒を控えてみてはどうでしょう。そうすれば志乃さんも人気者になると
  思いますよ。むしろ志乃さんのせいで私達にウワバミなんて風評被害が」





志乃「そうかしら。ところでレナちゃんはどうだった?礼子は気に入ってたけど、私は
   寝ちゃったからよく知らないのよ……」ゴクゴク

楓「素敵な人でした。婦警さんとCAさんと真奈美さんをアイドルにしたって聞いた時は
  どんな人だろうと思いましたが、一緒に飲んでよく分かりました」





志乃「そうね。あの真奈美をアイドルにしたって聞いた時は私も驚いたわ。あの子は
   どの事務所の誘いも断っていた、孤高のトレーナーだったのにねぇ……ふふ」

楓「そうですね。でも二人ともさっぱりしてて良い距離感を保っています。瑞樹さん達
  ともよく一緒に飲んでるみたいだし、私達も見習った方が良いかもしれません」





志乃「私と礼子に付き合えるのがあんたと礼ちゃんだけだから、いつも固まっちゃう
   のよね。でもせっかく面白そうな子がたくさん入った事だし、私もセーブして
   ご一緒させてもらおうかしらぁ……」ゴクゴク



楓「とりあえず事務所ではお酒は控えましょう。お酒を飲みながら歩こうとするのは
  危ないですよ。お酒はきちんと座って、相手と打ち解けながらゆっくり味わって
  飲むものですから―――――」



おわり





ここまで。楓さんつかみどころがないよ楓さんということで。
行儀が良くて大人しいけど、実はそれだけではなくて…という感じが
表現できていれば幸いです。きっと楓さんはかなり賢いと思うんだ。
ではまた。




>>79
ありがとうございました。今回多いなww

>>78
ふわふわした人だからちょっと攻めた描写をしてみましたが、技術が足りなかったか……
以後精進します。

13:29│高垣楓 
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