2014年08月01日

モバP「霊感少女が望む事」




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某日 事務所







P(……ホラー映画『聖靴学園の七不思議』は、上映されてから大反響を呼び、今年度上半期の映画興行収入トップという大成功に終わった)



P(おかげで事務所の売り上げも上昇。元々人気はあったので、今やウチのアイドルをテレビ・雑誌で見ない日は無い)



P(そして、多くのアイドルが映画で共演したおかげか、事務所内の空気は更に明るく、和やかな雰囲気にもなった)



P(どうやら普段話さない事務所仲間とも話す機会が出来たため、上から下まで隔たりが無くなったようだ)



P(そう……今回の映画撮影は大成功だった。ここにいる数多くのプロデューサーの1人として、本当に嬉しい)



P(……本当に嬉しいのだ。何から何まで嬉しいことずくめ、悪いことは1つもないんだが……その……)







P「……」チラッ



小梅「……♪」ギュ



P(今映画の主役であった担当アイドルの小梅が……あの撮影以来、俺から離れなくなりました)











※備考



白坂小梅・主演:『聖靴学園の七不思議』

http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org5219796.jpg



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小梅「♪ ……♪」ギュギュ



P「あー……小梅?」



小梅「? Pさん、な、なに……?」ギュー



P「うーんと、傍に居ることは全く問題ないんだけどな。こう、ずっと腕に抱きつかれてるとPCのキーが……作業が出来なくて……」



小梅「あっ、ご、ごめんなさい……」パッ



P「ああいや、こっちこそごめんな。折角小梅が傍に居てくれるのに……しかも、立ったままで疲れたろ?」











小梅「う、ううん、だいじょぶ。それに……お仕事だから、悪いのは私…………あっ」ポフ



P「?」



小梅「ふふ……いいこと、思いついたの。……よい、しょ」カラカラ



P(小梅が隣のデスクから座椅子持ってきて……)



小梅「んしょ……こう、して。……こう」ポフン



P(……俺の隣に座椅子を付けて、座った)



小梅「これなら、立ったままじゃないし……そ、それに」



サワサワ



P「んおっ?」



小梅「邪魔にならないよう……Pさんに触れられる、ね? へへ……」パァァ



P(小梅が俺の腿を嬉しそうになでなでしてる…………くっそ可愛い)











P「お、おう、そうだな。……でも、俺の腿なんて触って楽しいのか?」



小梅「うん、楽しくて……Pさんの、傍にいる感じがするの」



P「……なるほど」



小梅「それが、すごく……嬉しい、です。えへへ……」テレレ



P(言って恥ずかしくなったのかテレテレしてる小梅くっそ可愛い。もう1回言うわ、小梅くっそ可愛い)











小梅「ぴ、Pさんは、そのままお仕事……して、いいよ?」



P「ん……そうだな。小梅はその為にこうしてくれたんだもんな。……ありがと、小梅」ナデナデ



小梅「あっ……褒めて貰うと……ぽかぽか、するね。不思議、不思議……」サワサワ



P「……仕事始めると俺、あまり話せなくなるけど平気か?」



小梅「うん、へ、平気。こうしてるだけで、私……十分だから」



P「……そっか。俺、集中しちゃうと声聞こえなくなるかもしれないから、何かあったらぺちぺちしてくれ」



小梅「うん、ぺちぺち……する。こう、かな……?」ヘヨッヘヨッ



P(ぺちぺちするためにダボダボの袖で素振りしてる小梅……可愛い)



P「ああ、それだけスナップ利いてれば大丈夫だ。じゃ、パパッと仕事片付けるから待っててな?」カタンッ



小梅「が、頑張ってね……?」サワサワ



P「おう、任せろ任せろー」カチッカチッ





カタカタ カタカタカタカタタ…





小梅「ふふ、Pさん、Pさん……♪」サワサワ









ちひろ(端から見ると小梅ちゃんがプロデューサーさんの太ももを触っているだけの光景に見えるんですが、何なんですかねアレ……?)







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次の日 事務所







小梅「……り、理由?」



P「そう、理由思いっきり聞きそびれてたからな。小梅、ここ最近はずっと俺の傍に居てくれるけど……何で?」



小梅「……知り、たい?」コテッ



P(お人形さんみたいに首傾げる小梅可愛い……)



P「ああ、知りたいな。前々からこうして一緒だったけど、こうも傍に居る事ってあんまり無かったし」



小梅「そっか……じゃあ、教えてあげる。私が……Pさんの傍に居る、理由……」











小梅「えと……わ、私……この前の撮影で、見つけたの。アイドル……ずっとやっていく、コツ」



P「あ、撮影って聖靴学園の時の事か? そういえば本番前、ロケ地の学校を探索してたときに小梅言ってたな……?」



小梅「うん、マキノさん、メアリーちゃん、奥山さん、響子さん……みんなで探検して、た、楽しかったね?」



P「俺としては、撮影よりも力入っちゃったなぁ。小梅と一緒にホラーっぽい場所たくさん探索して……怖かったけど、凄く楽しかった」



小梅「よ、良かった……あ、でも、初めからあの場所……わるい子、居なかったの」



P「七不思議と言っても、結局は《噂》だったんだよな。最後の噂以外は、アイドルやペットとかの仕業だったし……」











小梅「あ、そうじゃなくて……幽霊のこと、だよ?」



P「……はい?」



小梅「……え? あ……ごめんね、そうだったね……ううん、Pさん、なんでもない」フルフル



P「!? ま、待って小梅、今どこ見て話してたの? ちょっと小梅!?」



小梅「あ……話、逸れちゃったね。えっと、えーと……」



P「お、おう、その話は無かった事にするのな。な、無かったことでいいんだな? ……えーと、アイドルを続けるコツが、ど、どうしたんだ?」











小梅「あっ、う、うん。アイドル、ずっとやっていくコツ……。それはね……Pさんと、いっしょに居ること……なの」



P「……俺と?」



小梅「あ、アイドルって、生き残るの……難しいよね? だから、私を守ってくれるPさんと、いっしょに居れば……ずっとアイドル、出来ると思う」



P「守る、か。うーむ……すまん、小梅を守ってるつもりってなかったんだけども……」



小梅「ううん、Pさんと居ると……いつもが、もっと、楽しいことになるよ? だ、だから……」トテトテ



P「小梅?」



小梅「それが、とっても、守って貰えてる感じがして……う、嬉しいの」ピトッ



P(寄り添うように近づいて俺の腕つまんでる小梅めっちゃキュート……)











P「……なるほど。だからここ最近はずっと傍に居てくれたんだな、ありがとなー」ナデナデ



小梅「う、うん。あ……Pさんに教えちゃったから……これからは、もっといっしょにいる、ね?」ピトッ



P「……もっと?」



小梅「えと……いっしょに、ごはんとか、食べに行ったり……?」



P「あー、そういう……ふむ、それじゃあ早速、今日は一緒に晩ご飯食べに行くか?」



小梅「えっ……い、いいの……?」



P「それくらいお安いご用だ。しかも小梅の頼みとあれば、受けない理由がない」



小梅「ほ、ホント……? わ、わ、う、嬉しい……!」ピョコピョコ



P(ちっちゃくぴょんぴょんする小梅、So Cute……)











P「それじゃ、早速近くのレストランとか調べてみよう。小梅、好きな場所選んで良いからなー」カタカタ



小梅「うん、うんっ。ど、どれにしようかな……」



P「小梅がティンと来たところ選んでくれればいいぞ。あー、他の子もいれば誘ったんだけども……」



小梅「あ……呼んで、おさいふ、平気?」



P「平気平気。小梅、映画の撮影の時に『みんなで食べると美味しい』って言ってたからさ。それなら1人でも多くの仲間と一緒に食べれば、より一層美味しくなるだろ?」



小梅「わぁ……Pさん、優しい…………あっ、それなら……!」トテトテ



P「およ、小梅、どこに……?」











小梅「……あ、あのっ」ヒョイッ



ちひろ「にゃひゃっ!? こ、小梅ちゃん、私がこっそり隠れて覗いてるの気付いてたの!?」ビクッ



P(何をしてるんだあの人は……)



小梅「は、はい。あの子が、ずっと見てるよって…………あ、あの、ちひろさん?」



ちひろ「あうっ、の、覗いてごめんなさ――」



小梅「い、いっしょに……ご、ごはんっ、食べません、か……?」



ちひろ「……ほぇ?」











小梅「あ、あの……ごはん、ちひろさんともいっしょに、食べたいなって……その……」モジモジ



ちひろ「わ、私も一緒に? えっ、い、いいんですか、プロデューサーさん?」



P「ええ、大丈夫ですよ。というか、俺も誘うつもりでしたので渡りに船というか……」



小梅「あ、同じこと、考えてたんだ……。ちひろさん、時間……だいじょうぶ? いっしょに……行ってくれます、か?」



ちひろ「はい、それはもちろん! 仕事はもう終わっていたから覗ンンッ……とにかく、誘ってくれてありがとね、小梅ちゃん」ナデナデ



小梅「えへへ……ちひろさんといっしょにごはん、ほとんど無いから…………さ、誘えて、本当に良かった、です……」パァァ



ちひろ(あ、やばい、小梅ちゃん滅茶苦茶かわいい抱きしめたい……)



P(流石に小梅が照れて爆発しちゃうかもなので止めておいてくださいねー)



ちひろ(うう、生殺しですね……)











小梅「ほ、他に帰ってきてる人、居たら誘いたかったけど……いないね」



P「むぅ、残念だな。まぁ沢山居たらお店にも迷惑掛かっちゃうだろうし、今日はこのメンバーでご飯かな」



ちひろ「な、なんだかすみません2人とも。まさか、誘って貰えちゃうなんて……」



P「なーに言ってるんですか。アイドルのために頑張る仕事仲間なんですから、そういうのは無しですよ。な、小梅?」



小梅「うん。ちひろさんも……同じ事務所でお仕事してる、仲間だから……もちろん、いっしょ、です」



ちひろ「こ、小梅ちゃん……! ありがとうっ……!」ギュー



小梅「わ、わわっ……!?」ワタワタ



P「あっ、ちひろさんズルっ……じゃない、小梅にはまだ役目があるので駄目ですよ!」グイー



ちひろ「ああ、もっとスリスリしたいのにぃ……」ズルズル











小梅「? Pさん、や、役目……って?」



P「ほら、さっきまでしてただろ? 俺たち、これからどうするんだったっけ?」



小梅「あ、そ、そうだったね、お店決めないと……が、頑張る……!」



P「はは、まぁそこまで気合い入れなくてもいいんだけどな。時間に余裕が有れば、何回だって食事くらいは行けるからさ」



小梅「あ…………Pさん、やっぱり優しい……いっしょに居て、ホントに良かったと思う……」



P「……ありがとな。さ、一覧出すから、ぱぱっと選んじゃっておくれっと」カタカタ カチッ



小梅「う、うん。……4人でごはん、凄く楽しみだね。ふふ……みんなで楽しめるところが、いいな……」カチ カチ



ちひろ「……?」



P「……」



ちひろ(……あの、プロデューサーさん? 小梅ちゃん、今どこみて話して……しかも、人数が……あの……?)ヒソソッ



P(……1人多いってツッコミたいのは山々ですけど、心に留めておいて下さい。小梅が楽しそうで可愛いので、そっとしておくのが一番ですから……!)フルフル



ちひろ(そ、そうですね! 小梅ちゃん可愛いのでそうしましょう。そうして、おきましょう……)ビクビク





小梅「どこがいいかな……? 迷っちゃうね、ふふっ……」カチ カチ







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数日後・朝 

某マンション・P宅





P「……」イソイソ



P「…………」テキパキ



P「………………」ビシッ



P(ふー、準備完了。今日も頑張るとしますかね)



P(時間は出社2時間前……いつも通り、歩いて行けそうだな)



P(うん、今日はゆったりと歩けそうでなによりだ……いってきます、っと)ガチャ







小梅「……あっ、Pさん……おはよう、ございます……」ポケー



P「…………え?」



小梅「……ぁふ」ポケー



P「…………ほぁ!? こっ、ここ、小梅ぇ!?」











小梅「? うん……私、だよ?」



P「ちょっ、ちょっと待って、何で玄関のドア開けたら小梅が居るの? なんで俺の家の場所知ってるの!?」



小梅「ぴ、Pさんのおうち、ご飯食べに行ったとき……Pさんの免許証、見て、覚えて…………来ちゃった……?」



P「で、でも、よくこの時間に俺が出るって分かってたな……?」



小梅「あ……それは、分からなかったから……早めに来てみたの。あまり差が無くて、良かった……ふぁ……」ポケー



P(眠いのか、しばしば欠伸する朝小梅可愛い……いや待てそれどころじゃないな?)











P「えっと……何時から来てたんだ?」



小梅「えと……30分くらい、前。私の家から近くて……ちょっと嬉しい……かも」



P「あー……それなら、1回くらい呼び鈴鳴らせば良かったんじゃないか?」



小梅「……あっ」



P「……」



小梅「た、立ち損……」ショボン



P(あからさまに落ち込んじゃった小梅愛くるしい……いや、だからそれどころじゃないっての)











P「もしかして、小梅が朝早く俺の家まで来てくれたのって……この前の理由?」



小梅「う、うん。Pさんの側に居たいから……今日は、いっしょに……事務所に行きたいなって、思って……その……」



P「……そっか。それなら、前もって言っててくれれば良かったのになぁ」



小梅「え……?」



P「一緒に行くことくらい訳ないって事。それに朝から小梅と一緒とか、俺の方が嬉しいかも知れないな」



小梅「あ……よ、良かった……それなら、これからは……い、いっしょに、事務所行きたい……!」



P「おう、分かった。じゃあ今度から、俺が小梅の家に迎えに行く感じにするか。小梅の家の方が事務所近いしなー」



小梅「ほ、ホント? Pさんが迎えに……た、楽しみ……!」フワフワ



P(眠いのか、微睡みながら嬉しそうにしてる小梅可愛い……)











P「よし、これからの出社方針も決まったことだし、事務所に向かうとするかー」



小梅「う、うん。……あれ?」



P「どうした?」



小梅「あ、あの……いつも移動するときの車、見当たらないけど……ど、どこにあるの?」



P「車? ああ、あれは事務所の駐車場にあるんだ。俺は毎朝歩いて事務所に行っててな」



小梅「えっ……あ、あるく、の?」



P「そ、そうだけど……」



小梅「………………ぁぅ」



P(まさか朝から運動することになるとは思って無かったようで、眉をいつも以上に八の字にしてる小梅可愛い……)











P「小梅、歩きたくないのか?」



小梅「運動は……得意じゃないから……そ、その……」



P「あー、確かに俺は慣れてるけど、ここから事務所までって結構距離あったな。坂もあるし、今日は日差しも強くなるし……」



小梅「あぅ……勝手に来たのに、わがまま言って……ご、ごめんなさい……」



P「おいおい、小梅は悪くないぞ。むしろ、ここまで迎えに来てくれてお礼言いたいくらいで…………あっ」



小梅「?」



P「あー、その、うーんと…………小梅が気にしないのなら、1つ俺から提案があるんだけど……聞く?」



小梅「う、うん。……な、なぁに?」



P「そのな、小梅が歩きたくないのなら――」











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数十分後・事務所





ガチャッ





P「ふぅ、着いた着いた。ちひろさん、おはようございますー」



ちひろ「あ、おはようございま――」



小梅「お、おはよう、ございます……」モゾモゾ



ちひろ「……はにゃっ!? ちょ、ちょっと、小梅ちゃんをおんぶしながらの出社とか、プロデューサーさんどういう風の吹き回しですかそれ!?」



小梅「お、おんぶ出勤……です。……えへへ」スリスリ



P「……という訳です。あ、あはは……」







P(――それから俺の朝は、迎えに行った小梅の家で朝食を頂いた後、上機嫌な小梅をおぶって事務所に行くという謎スケジュールとなった)



P(……ちなみに、俺と小梅の話を聞いた事務所の子供アイドルが、同じ事を担当プロデューサーにしてもらおうとしたらしいのだが……それはまた別のお話)







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某日



事務所・仮眠室







テレビ『……カツン……カツン』



P「…………」ビクビク



小梅「…………」ワクワク





テレビ『――ガチャッ    グギャァァァァァァァ!』





P「っ、おぉっ!?」ビックゥ



小梅「わぁ……すごい、ぐちゃって……なった……!」



P「あー、もう! まじもう、開けた途端襲ってくる演出はマジで心臓に悪いって! もう、まじで、まじでぇ!」



小梅「来るってわかってても、体は反応しちゃうね……ふふふ、楽しいね……!」ワックワク



P(ああ、小梅がホラー映画で嬉しそうにしてる可愛い……小梅居なかったら心臓止まってるわ俺……)











小梅「ほら、Pさん。そろそろ、次の場面になるよ……?」



P「お、おう、そ、そうだな。観るぞ、俺は小梅と一緒に最後まで観るぞ……!」ビクビク



小梅「怖かったら……いつでも、ぎ、ぎゅーってして良いからね……?」



P「た、確かに今、胡座を掻く俺の上に小梅が座ってるけど、流石に小梅のことをビビッた時に抱きしめるクッションみたいな扱いはしないぞ……!」ガクガク



小梅(いつもそうして観てるんだ……怯えてるPさん、かわいい……)











テレビ『グオオオオオオ! ガシャーン!』



P「っぉひょぅ!」ビクッ



小梅「あっ、凄い……おっきいゾンビだ……!」パァァァ



P「なんか色々見えちゃってるぅ……よくあれで動けるな!?」フルフル



小梅「ふふ、ゾンビだからね……ちょっとくらいはみ出ても、だいじょぶ……!」











テレビ『オオオオオ! バリッ モグモグ……』





P「頭からもぐもぐいってるようおぉ……最近のCG凄いリアルなんだなうっわぁ……!」ビクビク



小梅「こういうとこ、スプラッタホラーの魅せ所……!」



P「あっ、そこまで見せちゃうの!? あっ、あ、ぐろ……ひっ」ギュ



小梅「んっ……!」ピクン



P「ぅぉゎ……細目で観ても、グロいのはグロ……ぅぉぉ……」ギュー



小梅「あ……ぴ、Pさん。その、や、やっぱり、抱きしめちゃってる、よ……?」モゾモゾ





テレビ『バリバリ グチャッ ゴクン   メキメキメキ……!』





P「た、食べて巨大化……!? ああ、もしかしてはみ出てたのって、今までに喰った奴らのなのか、ひぃっ……」ギュギュ



小梅「あ、あぅ……き、聞こえてない……」



小梅(ど、どうしよ、凄く、くっついて……ど、どきどき、しちゃうぅ……!)モゾモゾ











テレビ『キャァァァァァ!』



P「ふぉっ!?」ギュ



小梅「ふわ……!?」ピクン





テレビ『オオオオオオオ……』



P「ぬぉぉぉ……」ギュギュー



小梅「あぅ……」モゾモゾ





テレビ『ピギャアアアアアア!』



P「っっ!? っぁっ!?(悲鳴すら出せない)」ムギュギュ



小梅「あ、ぁ、ぁふっ……」フルフル







\ギャオァアァァ!/ \ウワッ!? ゥォォ…!?/ \ハ、ハゥ…/







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テレビ『〜〜〜〜♪(ED)』





P「あぁ…………終わった。な、長かった……」



小梅「……は、はふ……はぅ」フルフル



P「……凄かった。なんか、もう、凄かったとしか言えねぇ……」ハァハァ



小梅「う、うん。じょ、情熱的だった……!」ハァハァ



P(情熱的……そうか、あのグロ描写はそういう捉え方もあるのか。世界は広いな、小梅は感受性豊かで可愛いな……)



小梅(も、もう、爆発しちゃうくらい……Pさんのこと、感じられた気がする……。あっ、お、思い出すと、ばっ、爆発しそうぅ……)











小梅「ぴ、Pさん。また……いっしょに、観ようね?」



P「お、おう、任せとけ。1人なら無理だが、小梅とならギリギリ観られるからな……!」ビクビク



小梅「よ、良かった……。そ、その……観るときは、今日と同じ体勢が、良いな……?」



P「同じ体勢って……ああ、俺の胡座の上に座る事か。別に良いけど……後ろで俺、うるさくなかった?」



小梅「そ、そんなことない。その……すっ、すす、凄く、良かったから…………絶対、そうしようね?」



P「ん、そっか。小梅が気に入ったんなら次もそうして観るとするかー」



小梅「わぁ……次も、楽しみだね……!」パァァァ



P(輝く笑顔の小梅、凄く可愛い、尊い……)











P「あーその、出来ればさ、次観るのはもう少し表現が優しいのが良いんだけど……」



小梅「あっ…………それは、ダメっ」



P「えっ」



小梅「次も、その次も……わ、私のオススメ、持ってきてあげる。そう、次は……もっと怖いの、持ってくるから……」パァァ



P「なんで!? 小梅、俺の怖がり具合見てたよね? 最後の方とかもう一緒に観られてなかったんだけどっ!?」



小梅「だ、だいじょぶ……名作は、たくさん持ってる……!」グッ



P「待って会話成立してないよ大丈夫じゃないよ!? 小梅のベスト版って、それもうとんでもないのしかないよな!?」



小梅「次は……スプラッタじゃなくて、精神にクるのが良いかな……? た、たのしみだね……!」



P「精神にクる!? 小梅、俺をどうしたいの? なぁちょっと小梅さぁん!?」





小梅(今日よりも、もっと、ぎゅーってして貰えたら……う、嬉しすぎて、私が、精神にきちゃいそう……!)ホクホク







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数日後



事務所・ソファ





ザァァァァァ…





P「……雨、止まないな」



小梅「そう……だね。止んでくれると、嬉しいけど……」



P「うーむ、結構雨強いから、止んだとしても屋外の廃墟ロケは足場悪すぎて無理っぽいな……」



小梅「うぅ……楽しみだったけど……残念」



P「ま、小梅の安全には代えられないから当然だな。向こうのディレクターさん、分かってくれる人で良かった良かった」ナデナデ



小梅「あ……ふふ、やっぱりPさん、私を守ってくれてる……」スリスリ



P(俺に隣に座って頬をスリスリしてくる小梅、愛しい……)











P「ロケが中止となると、午後はすっぽりと予定が空いちゃったな。雨降ってるからあんまりおでかけも出来なさそうだし、どうするか……」



小梅「わ、私は……こうやって、ソファに座って……Pさんの隣に居て……それだけで、た、楽しいよ?」



P「お、そうか? ありがとな、俺も小梅と一緒ってだけで嬉しいぞー」ナデナデ



小梅「あ……ふふ、嬉しいな……」



P(俺のナデナデを受けて眼を細める小梅、ちょうぷりてぃ……)









小梅「あの……Pさん、手、出してくれる……?」



P「手? おう、こうで良いのか?」スッ



小梅「うん、ありがと……ちょ、ちょっと待ってね。よいしょ……」ポフッ



P(? 小梅がダボダボな裾の上から俺の手を握って……)



小梅「んしょ……んー……あ、入った……」パァ



P「ああ、確かに俺の手、小梅の服の裾に入ったな……っ!?」



キュッ



小梅「え、えへへ……これで、きちんと手……繋げるね……?」



P(小梅の手めっちゃ柔らかくて小さくて、なんだこの子天使か)



小梅「Pさんと、繋がってる……へへ」トローン



P(間違いじゃ無かったわ、天使だわ)











小梅「? Pさん、ど、どうしたの……?」



P「あ、いや、なんでもないよ。……そうだな、小梅としっかり繋がってるな」



小梅「うん……うんっ。最近まではずっと……手を繋ぐときは、裾の上からだったから……」



P「あ、そういや……聖靴学園の時はちゃんと繋いだけど、去年の夏祭りの時は俺の裾をつまむだけだったもんなぁ……」



小梅「あっ……覚えてて、くれたんだ。すごい……すごい、嬉しくて……胸が、きゅーってなっちゃうぅ……」キュー



P(小梅の手も一緒にきゅーってなってて可愛い。しかもその力も可愛らしくてやばい可愛い)



小梅「ふふ、Pさんの手、あったかいね……生きてるんだね……」ニギニギ



P(小梅が嬉しそうに俺の手を何度もにぎにぎしてるよ、なにこれ愛おしい……!)











P「こ、小梅の手は、ひんやりしてて気持ち良いな。というか、いつも裾の中に手が入ってるのに汗ばんでないんだな……?」ニギニギ



小梅「ひゃんっ……!? ちょ、ちょっと、こ、こそばゆい、かも……」



P「っとぉ! ご、ごめんな小梅!」



小梅「あっ、だ、だいじょぶ、だよ? こそばゆいだけで……ぎゅぎゅってされるのは、とっても、嬉しいから……ね?」



P「…………ッ!」ニギニギニギニギ



小梅「ぁ、ん、ゃっ、P、Pさんっ……! そ、そんなにっ、にぎにぎするの、反則っ、だよ……ぁふ」クネクネ



P(こそばゆくても手を離したくないから体をクネクネしちゃう小梅めっちゃくちゃ可愛い……)ニギニギニギ











P「しかし、本当に小梅の手は心地良いなぁ。同じ人間なのに不思議なもんだ」ニギ



小梅「わ、私、低血圧だから……かも? 昔から、手足はひんやりしてたから……」ニギニギ



P「ん、そうなのか? 良く分からんけども小梅、ひんやりしてて、肌白くてキレイだよなぁ……」



小梅「えぅっ!? き、キレイとか、そ、そんなんじゃない、そんなんじゃないよ……!」フルフル



P「そんなんじゃなくないって。CD撮影の時、カメラマンさんも言ってたぞ? 肌がキレイで妖精さんみたいだーって」



小梅「あ、あぅぅ……ち、違うから、違うからっ……」ペシペシ ペペペッ



P「のわっ! ちょ、小梅、裾アタックは地味に威力あるかr……うわぷっ!」ペチィン!



小梅「ぴ、Pさん、だ、ダメだよっ……て、照れて、恥ずかしくて、嬉しくて……ば、爆発しちゃいそうに、なるから……っ!」ペペペペッ



P(裾で必死にペチペチするけど、片手はずっと俺と手を繋いだままにしてくれる小梅、超優しい……)











小梅「も、もうっ……Pさん、そ、そういうこと言うの、ダメっ……!」プンスコ



P「ご、ごめんごめん。今後は程よくタイミング合わせて言うようにするからさ……」



小梅「う、うん。その、褒めてくれるのは……ほ、ホントに、嬉しいから……そうしてくれると、私も、幸せ……」



P(なんだかんだ素直に気持ちを伝えてくれる小梅、My Angel……)



小梅「……あ、えっとね? さっきのお話の、続きなんだけど……」



P「ん、どうした?」



小梅「低血圧なの、夏はほんの少しだけ楽だけど……やっぱり、暑い時は暑いし……あまり、良いことないの」



P「あー……そりゃそうだ、低血圧は病気の予備軍みたいなものらしいし……」



小梅「うん……病気にもなりやすいから、なるべくそうならないように……って、ママも言ってた」



P「ふむ、病気になっちゃアイドルも出来なくなっちゃうから、俺もなんとかしないといけないなー」ナデナデ



小梅「あ……で、でもね? その、今までは良いこと、あんまり無かったけど……」



P「……けど?」



小梅「けど……けれどっ、Pさんが……私の手、気持ち良いって思ってくれるなら……今だけは、低血圧で……凄く良かったって、思うの。……へへ」ニコー



P「…………!!!!」











P「…………」



小梅「…………P、さん?」コテン?



P「ああ何だもうダメだわ 小梅くっそ可愛いわ 大好きだわ」



小梅「ぇう!? か、かわっ、す、好きっ……!?」



P「……あっ!? んぐぁ、い、いや、何でも無い! 気のせい、俺は何も言ってない!」



小梅「う、ウソだよ、き、聞こえたもん……! あ、あの子も……聞こえたよって……あぅ……」プシュー



P「ま、真っ赤になるなら言わなくていいだろ!?」



小梅「も、もう、Pさんっ、すぐそういうこと言うの、だめ、ダメだってば……っ! う、嬉しいのに、はず、恥ずっ、恥ずかしいの……!」ペペペペペペペペペペッ



P「おわ小梅っ、流石にその勢いで裾ぶん回すのは当たるとヤバ……あっ、あいててててて!」







ちひろ(……)ジー



ちひろ(端から見るといちゃついてるカッポゥにしか見えませんね、アレ。……まぁすっごいお似合いなので良いんですけども)











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後日談



朝・事務所





ガチャッ



P「あ、おはようございますー」



小梅「お、おはよう、ございますっ……!」モゾモゾ



ちひろ「2人とも、おはようございます。いつも通りのおんぶ出勤ですねー……慣れって怖いですねー」



P「はは、なんだかんだでもうひと月近くやってますからね。よーし小梅、降ろすから気を付けてなー」モソモソ



小梅「う、うん。……よい、しょっ」ストッ



P「さてと、午前はレッスンと取材だったな。俺は書類の用意するから、小梅は先にレッスンの用意しておいてくれー」ガサガサ



小梅「わ、分かった。待ってるね、Pさん……」トテテテテ…



ちひろ「…………およよ?」











P「? どうかしたんですかちひろさん、首を傾げて……」



ちひろ「あ、そのですね。小梅ちゃん、最近肌の色というか血色が良くなって、いつもの朝よりも元気な気がして……何かあったんですか?」



P「何かというか……小梅の好き嫌いをなるべく無くして、きちんと3食摂るようにさせただけですよ?」



ちひろ「えっ? あ、ああ……そういえばお2人、ほぼ食事は一緒でしたもんね……」



P「いやぁ小梅、親御さんの居ない時はあまり食べてなかったみたいで……聞けばどんどんと悪い生活が出て来まして」



ちひろ「な、なるほどー……」



P「そこで俺が、小梅と極力一緒に食事するようにして、きちんと栄養摂れるようなお弁当とかも作ってですね――」イキイキ





ちひろ(こ、小梅ちゃんの保護者みたいになってますよ、プロデューサーさん……!)







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数日後



お昼前・事務所





P「……」カタカタ



小梅「……」ナデナデ



P「…………」カタタン



小梅「……♪」





カタカタカタ カチッ





P「っふぅ……これでノルマ、終わりっと」



小梅「あ……Pさん、お、お疲れさま……」



P「おう、小梅も待っててくれてありがとなー」ナデナデ



小梅「あふ……」











小梅「あの、Pさん。上に座っても……良い?」



P「ああ、いつでもいいぞー」ポンポン



小梅「わぁ……それじゃあ、おじゃまします……」ポフン ギュ



P「いらっしゃいませ、っと。小梅、やっぱり軽いなぁ……もうちょっと食事摂ってもいいんじゃないか?」ポフポフ



小梅「うぅ……3食、とるようにしてるけど……いっぱい食べるのは、まだお腹、大変……」



P「そっかー、なら仕方ないな。じゃあ俺のお弁当から、ゆっくりゆっくり慣らしていこうな?」



小梅「うん、頑張るね……!」





ちひろ(……どうしよう。まずは小梅ちゃんがプロデューサーさんに抱きつく形で腿の上へ座ったところから突っ込むべき……?)











小梅「あ……今日のおべんと、中身ってなぁに……? き、気になる……」



P「ふふん、今日は小梅の好きな卵焼きや、手っ取り早く栄養摂れるベジタブルミックスとか入ってるぞー」



小梅「わぁ、卵焼き……! あ、でも……べじたぶる……」



P「あっ……小梅、そんなに得意じゃなかったか。でも、好き嫌いは良くないぞ?」



小梅「う、うん。Pさんが、作ってくれたものだから……ちゃんと、全部食べる、よ?」



P「おお……偉いぞ、小梅。俺は小梅が弁当食べてくれるだけで嬉しいからな」ナデナデ



小梅「えへへ……あっ。……あの、おべんと、いっしょに食べるとき……Pさんに、して欲しい事があって……」











P「して欲しい事? まぁよほどの事じゃない限りするけど……なんだ?」



小梅「そ、その……えっと……あ、あ……」



P「……『あ』?」



小梅「あ、あっ、『あーん』って……して、欲s」



P「 任 せ ろ 」



小梅「っ!? は、早いよPさん…………で、でも、良かった……」



P「というか『あーん』なら、小梅の家で朝ご飯頂いてるときにしてるだろ? 言ってくれれば俺、いつでもどこでもするぞ?」



小梅「ど、どこでもは……ダメ、だよ。その……は、恥ずかしいから……」



P「そうか? 寝惚けつつも口開けて待ってくれてる小梅、めっちゃくちゃ可愛いんだけどなぁ……」



小梅「えぅ!? も、もうっ……だから、そういうことすぐ言うの、ダメ、ダメなの……っ!」ペチペチベチィ



P「おぶっ! 小梅、流石にこの至近距離で顔面パンチは痛、あっ、ちょ、鼻摘むのも痛たたたた」







ちひろ(なんでしょう、このラブコメを見ている感覚……)











------





P「――あ、そうだ小梅。実はイイモノが今日、事務所に届いててさ。えーと、確かデスクのここに……よっ、と」ゴソリ



小梅「?」



P「あったあった、ほいこれ。……これが何か、もう分かるよな?」



小梅「あ……あっ……! これ……聖靴学園の……!」パァァ



P「そう、『聖靴学園の七不思議』のBD(ブルーレイディスク)試作版。制作会社さんから、いち早く送って貰えるように頼んでたんだ」



小梅「わ、わ……すごい、私がパッケージにおっきく……わぁ……」



P「こうやって形になると、感慨深い物があるよなぁ。しかも生産前に貰えるとなると、なんだかプレミア感もあってお得な気分だ……」



小梅「ふふ、出演者の特権だね……! Pさん、あ、ありがとう……!」



P「なーに、これが出来たのは小梅の頑張りがあってこそだからな。ありがとうはこっちの台詞だぞ?」ワシワシ



小梅「えへへ……」











P「よし、それじゃあお昼過ぎたら、仮眠室の方で一緒に観てみるか。小梅、今日はオフだったよな?」



小梅「あ、そうだけど…………い、今はまだ、ダメ……」



P「おりょ、どうしてまた……?」



小梅「この映画……Pさんといっしょに観たいって、ずっと思ってたから……。だから、ね……Pさんのおうちで、観たい……!」



P「俺の家? まぁ、確かにBD再生機器あるけど……事務所じゃダメなのか?」



小梅「う、うん。2人で、ポップコーン食べながら……いつものPさんの上で、観たいの。で、でも、事務所の仮眠室って……なにか食べるの、ダメだから……」



P「んあ、そういえばそうだったか。……あー、それに小梅、『ポップコーン食べながらいっしょに観たい』って前から言ってたもんな」



小梅「うん……だ、ダメ、かな?」



P「……いいや、ダメなんかじゃないよ。よーし、それじゃあ帰りにポップコーンとか買って、一緒に俺の家行くかー」



小梅「わぁ……! Pさんのおうち……入るのは、初めてだから……すごく、楽しみ……!」ピョコピョコ







ちひろ(小梅ちゃん家で観るという選択肢もあったはずなんですけど……プロデューサーさん、小梅ちゃんの頼み断らない人でしたね……)











P「BDの映像特典、監督さんと数十回くらい打ち合わせしたから楽しみだよなぁ。何かあったらいつでも伝えてくれって言ってたし……」



小梅「メイキングと、オーディオコメンタリー……みんな、どんなお話し、したのかな……?」



P「キャスト全員にインタビューしてたし、大ボリュームだよな。ふむ、今日中に観終えられるか……?」



小梅「あ……もしも、無理そうなら……また違う日に観れば、だいじょぶ……!」



P「ん、小梅は間空いちゃっても良いのか?」



小梅「う、うん。Pさんとは、いつもいっしょだから……きっと、観るタイミング……たくさん、たくさんあると思う」



P「あー……それもそうか。それじゃあ急がずゆっくり、何度も観て楽しむとするか」ナデナデ



小梅「観れば観るほど、気付く面白さもある……映画ってやっぱり、楽しいね……えへへ」パァァ



P(楽しいことを再発見した小梅の笑顔、プライスレス……)











P「さてと、じゃあ午後のスケジュールが空いたから……お出かけでもするか?」



小梅「えっ……い、いいの? お仕事とか……平気?」



P「小梅のスケジュールが結構先まで決まってるから、今日とかやることがほぼ事務処理しかなくてさ。さっきのノルマも、ちひろさんのもので殆どだったし……」



小梅「わぁ……そ、それなら……いっしょに、お出かけしたい……!」



P「よーし、決定だな。お昼の内に、どこへ行くかも一緒に決めるとするかー」



小梅「うん、うんっ……! そ、それじゃ……まずはお昼、だね……?」



P「おう。それじゃお弁当と……ノートPC持って、テラスの方に行こう。ちと行儀悪いけど、これなら色々行く場所検索できるしな」ゴソゴソ



小梅「Pさんと、お昼いっしょに食べて……そしたら、いっしょに……お出かけ。えへへ、す、凄く幸せ……まるで…………あっ」ピクッ











P「……? どうした、小梅?」



小梅「あ……Pさん……私、私……凄く、リ、『リア充』みたい……!」パタパタ



P「はは、リア充か。リアルが充実していると思えるようになったのなら、それは小梅にとって良い事なんじゃないか?」



小梅「そ、そう、かな……?」



P「それに、もしも小梅が爆発しても、俺はずっと小梅と一緒に居るぞ。……それなら、いくら爆発しても大丈夫だよな?」



小梅「あ……ほ、ホント?」



P「ホントホント。今までもこれからも、俺は変わらず小梅の側にいるよ」



小梅「わぁ……し、幸せ過ぎるかも……! あっ、ど、どうしよ……嬉しいのに、嬉しいから、爆発しそう……爆発、するぅ……!」ピョンコピョンコ



P(爆発を堪えているのかちっちゃく跳ねている小梅、やっぱり可愛いな……)











P「ほら小梅、落ち着け落ち着け。もしもここで爆発しちゃったら、今日の予定こなせないんだからな?」ポフポフ



小梅「あっ…………う、うん、爆発しない。しちゃだめ、だめ……うん……!」スー ハー



P「……」ナデナデ



小梅「はふ……」スゥ フゥ



P「…………落ち着いた?」



小梅「はぅ……ふぅ…………うん、平気に……なってきた」



P「良かった、それなら安心だ。平気じゃなかったら、お昼何も出来なくなっちゃうもんな」



小梅「う、うんっ。あーんも、場所決めも、大切だから……がんばる……!」グッ



P「おうっ、その意気だ。…………そうだ、手、繋いでいくか?」ヒョイ



小梅「あっ、つ、繋ぎたい……!」



P「ん、それじゃあ……ほいっと」ニギ











小梅「あ……Pさんの手、やっぱりあったかい…………ず、ずっとこうしてたい、かも……」ニギ



P「はは、流石にずっと手を繋ぐのは物理的に無理だなぁ。まぁ、小梅と居るときはなるべく繋ぐようにするよ」



小梅「えへへ、約束……だよ? あっ……あの子も、Pさんの事、大好きだから……いっしょに、繋いであげてね……?」



P「……もしかして、既に今、俺の逆の手にいらっしゃってます?」



小梅「い、いつもの私と同じくらい……ぎゅーって、抱きついてて……とっても、嬉しそう……!」



P「そ、そうか。ちょっと怖いけど……嬉しく思ってくれてるなら、俺も嬉しいかな」



小梅「ふふ……Pさん、やっぱり優しいね……。そ、それじゃあ……行こ?」クイ



P「ん、そうだな。ふふ、小梅とならどこまでも行くからな」ニギ



小梅「わぁ……! うんっ、私も、Pさんが側に居てくれると……アイドルも、映画の主演だって、できるの。だ、だから……」ギュー







小梅「だから……これからも、ずっと、ずっといっしょにいようね、Pさん……!」



P「おう、任せとけ任せとけ。じゃ、早速いっしょにお昼食べるぞー」



小梅「えへへ……うん、いっしょに、お昼食べる……♪」



テコテコ スタスタ…











ちひろ「……」カタカタカタ…



ちひろ「……うん。あのお2人が、一緒に末永く爆発しますように……っと」カタカタ



ちひろ「……ただのバカップルじゃないですか、もーっ!」カタカタカタ ッターンッ!











お わ り









23:30│白坂小梅 
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