2013年11月17日

P「ひとりきりの同窓会」

アイドルマスターの二次創作SSです。
アニメをベースに他媒体を混ぜています。


P「だたいまー」

真「おかえりんりんまっこまっこり〜ん!」

P「……」

真「やっぱり『ご飯にする?お風呂にする?それともア・タ・シ?』の方がよかったかな。Pさんはどう思います」

P「真はなにをやってもかわいいさ」

真「えへへ〜。『おかえりなさい』に凝ると新婚さんっぽいですよね」

P「式は春だがな」

真「Pさん、つれないですね〜」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1356625293

真「そんなPさんに同窓会のお知らせです」

P「へえ、10年記念同窓会、高校かな。成人の日、自宅と会場間の送迎有り」

真「ちょっとヘンですよね」

P「ああ、差出人と会場が書いてないのはおかしいな。ただ俺たちの新居宛てに来てるってことはきちんと連絡網を使ってるってことだし、大丈夫だろう」

真「そういえばそのハガキは片道ですよね。どうやって参加確認するんでしょう」

P「なんとかなるんじゃないのか。参加することにするよ」

真「わかりました。じゃあその日は私は響と食べてきますね」
(当日)
?「こんばんは、Pです。お迎えに上がりました」

P「ヒィッ」

P?「大声を上げないで下さい。騒ぎになると厄介です」

P「あなたは誰なんだ。ドッペルゲンガーか?」

P?「いいえ。私は平行世界の貴方です。貴方が平行世界の私です、とも言えます」

P「つまりあなたもPだと?」

P?「お察しが良くて助かります。」

P?「私は四条貴音と契りを交わし月文明の一員となりました。月文明では平行世界の自分を同窓会に呼ぶのです」

P「貴音と月文明、ですか」
貴音P「詳しくお伝えすることはできませんが私たちムーンレイスは地球とは違う風習を持つのです」

P「はあ」

貴音P「ともかく今は現実を見つめて下さい。会場へいらっしゃればお分かり頂けます」

P「会場はどちらですか?お知らせには書かれていませんでしたが」

貴音P「お宅の玄関と繋げてあります。私とパスを唱えれば直通です」

貴音P「『アブラナシヤサイカラメマシマシニンニクスクナメ』です」

P「アブラナシヤサイカ…」

貴音P「もう一度。『アブラナシヤサイカラメマシマシニンニクスクナメ』です。いいですか?」

P「アブラナシヤサイカラメマシマシニンニクスクナメ」

貴音P「その通り。ではご一緒に」

P・貴音P「「アブラナシヤサイカラメマシマシニンニクスクナメ」」
P「実家、ですね」

貴音P「実家に似せた場所、とでも申しましょうか。今夜中はご自宅と会場は自由に行き来できます。ここには大学入学を起点とした無数の世界の私、つまりあなたがいます」

貴音P「私は他の私を迎えに行って参ります。ではどうか楽しい一時をお楽しみ下さい」

P(たしかに俺が何人もいる。鏡の中にいるみたいだ)
?「こんばんは。Pです」

P「こんばんは」

P?「あのP、つまりあんたを今連れてきた彼が言うにはあんたが俺と一番近い世界のPらしい」

P?「昨年の春に春香と結婚した。あんたとは4年前までを共有してる。現在も765プロに所属」

P「すると奈落に落ちた翌年までですか?」
春香P「あれには参ったね、春香は今でも気にしてるよ。もうすっかり昔のことなのにな」

P「彼女はああ見えて繊細ですしね」

春香P「よくわかってるな。まぁ俺だから当然だが」

P「俺だから、ですか。慣れませんね」

春香P「同じ俺なんだら固くなるなって。いつも通りで話せよ」

P「ではお言葉に甘えて。俺も現在は765プロでプロデューサーをやってる。真と同棲中」

春香P「あんたは真か。5年前までを共有した美希、千早のプロデューサーもいるぜ。自分が何人もいると不思議な気持ちになっただろう?」

P「ああ、ただよく見るとかなり違うものだな」

春香P「話してくるといい。違うのは見た目だけじゃないから。驚くぜ」

P(あの黒ずくめの俺とでも挨拶してくるか)

P「どうも、Pです。今は765プロダクションでアイドルのプロデュースをしています」

?「ああどうもこんばんは。俺もプロデューサーだ。とは言っても961プロダクションだが」

P(なるほど。高木社長にスカウトされなかった俺か)
黒P「765プロ、か。アンタには関係ないが申し訳ねえことをしたな」

P「961プロはそっちでもあくどいのか」

黒P「すまねえな。社長も高木を気にかけてんのさ」

P「小学生みたいなことをする爺さんだな」

黒P「好きな人はイジメたいってか。あの社長のおかげで961プロに永久就職だぜ。社長の娘が今の妻だ」

P「あんたも既婚か。俺は菊地真と同棲している。今年の春に式を挙げる予定だ」

黒P「あの女か。こっちでは体当たり芸人で人気だぜ」

P「そっちでもうまくやってそうで何よりだ。そっちでもよろしく頼むな」

黒P「アンタこそそっちでは頼むな」
?「初めまして。高校に勤めています。お話を伺ってもよろしいでしょうか」

黒P「構わないぜ。」

P「どうぞ」

教師P「職業としてのアイドルがどんなものなのか、高校教員として興味があります」

P「ひとつの目標に向かってみんなが団結する、アイドルは結果だけでなくその過程も売りにしているってだけさ」

黒P「ヌルいな。俺達961プロににチームプレーはない、常に最高のスタンドプレーを魅せろ。それが961プロのモットーだ」

教師P「ありがとうございました。他の私にも話を伺って参ります。では」
黒P「事務所の違う俺がいるなら、職業の違う俺もいるってか」

P「大学に入った時点では職業は決まっていないってことだな」

黒P「面白れえ。俺も行ってくるぜ。じゃあな」
P「俺は765プロでプロデューサーをやってる。あんたはどんな世界から来たんだ?」

?「初めまして。僕は家事手伝い、事実上の無職です」

P「すまねえことを聞いたな」

無職P「気を遣わないで下さい。馬鹿にされるのは慣れてますから」

P「おいおい、同じ俺なんだからそんなに卑下すんなって。気楽にやろうぜ」

無職P「いえ、いいんです。そんなことよりあなたの世界では765プロが実在するんですか?」
P「実在するかだって?俺が勤めてるんだからそりゃあ実在するさ」

無職P「羨ましいなあ。僕の世界ではアイドルマスターって名前のシミュレーションゲームに登場する架空の事務所なんです」

P「ゲーム?」

無職P「はい。アイドルをプロデュースする恋愛SLGめいたゲームです。学生時代からずっと大好きです」

P「なるほど、あんたのところにはウチの事務所がないのか。事務所がない世界なんてのもあるんだな」

無職P「僕にから見れば、あなたは事務所の「ある」世界の住人です。それであなたは誰をプロデュースされたんですか?」

P「竜宮を除く765プロにいる9人さ。今は菊地真と同棲してる」

無職P「真ちゃんと同棲!?ますます羨ましいなあ。765のみんなは3でリストラされましたが、それでもずっとファンです」

P「3でリストラってのはどういうことだ?」
無職P「アイドルマスターとはゲームを中心にしたプロジェクトなんです」

無職P「ゲームは、アーケード、YBOX版無印、YBOX版2、PrayStation3版2、Mogabe版アイドルマスターシンデラガールズ、PS3版3、PS4版3の7種類があります」

無職P「1では765プロの12人、2では9人。シンデレラガールズ、略称モゲマスではモバプロの151人、3はモバプロから15人から選んでプロデュースするんです。2、3で765プロからプロデ
ュースできるアイドルが減ったのでファンの間ではリストラって呼んでいます。」

無職P「それからアニメが『アイドルマスター真性異言篇』と『アイドルマスター』の2種類。真性異言篇はアイドルなのにロボットに乗るし声優も変更されるしでファンからもスタッフ
からもなかったことにされるいわゆる黒歴史アニメって訳です。アイドルマスターの方は真性異言を反省して作られたアニメで、笑いあり涙ありの765プロみんなの成長譚です。特に終盤
は歌を失った千早の復活、アイドル像を見失い途方に暮れる春香がプロデューサーの怪我をきっかけに立ち直り鬼神の如き活躍と見所たっぷりで最終回のライブではテレビの前ながらコ
ールまでしてしまいました。本当に最高のアニメでした。それで、プロジェクトとしてのアイドルマスターの魅力ってのは
無職P「アイドルマスターとはゲームを中心にしたプロジェクトなんです」

無職P「ゲームは、アーケード、YBOX版無印、YBOX版2、PrayStation3版2、Mogabe版アイドルマスターシンデラガールズ、PS3版3、PS4版3の7種類があります」

無職P「1では765プロの12人、2では9人。シンデレラガールズ、略称モゲマスではモバプロの151人、3はモバプロから15人から選んでプロデュースするんです。2、3で765プロからプロデ
ュースできるアイドルが減ったのでファンの間ではリストラって呼んでいます。」

無職P「それからアニメが『アイドルマスター真性異言篇』と『アイドルマスター』の2種類。真性異言篇はアイドルなのにロボットに乗るし声優も変更されるしでファンからもスタッフからもなかったことにされるいわゆる黒歴史アニメって訳です。アイドルマスターの方は真性異言を反省して作られたアニメで、笑いあり涙ありの765プロみんなの成長譚です。特に終盤は歌を失った千早の復活、アイドル像を見失い途方に暮れる春香がプロデューサーの怪我をきっかけに立ち直り鬼神の如き活躍と見所たっぷりで最終回のライブではテレビの前ながらコールまでしてしまいました。本当に最高のアニメでした。それで、プロジェクトとしてのアイドルマスターの魅力ってのは
P「わかったわかった。つまりそっちの世界でも765プロは最高だってことでいいんだな」

無職P「はい、最高です。現代に舞い降りた女神です」

P「そりゃあありがたいお言葉だ。だが、俺としてはあんたが、つまり俺が無職ってのはいただけないな」

無職P「……」

P「職に就かないで実家で暮らしてるあんたを見たらアイドルはどう思うか考えたことはないのか」

無職P「実際にはアイドルはいませんからいいんです。アイドルのことをずっと考えてるだけでそれだけで幸せなんです。妄想の中では僕だってプロデューサーですから」

P「お前なあ。それなら、もしも実際にアイドルに言われたら働くのか?」

無職P「勿論です。僕はファンですからね。アイドルの言うことなら何だって聞きますよ」
P「ならウチまでちょっと来な。真に活を入れてもらおうじゃないか」

無職P「真ちゃんの活ですか。気持ちいいだろうなあ」

P(同じ自分でもこんなに気持ち悪くなれるんだな)
P「ただいまー」

無職P「お邪魔します」

真「おかえりんりんまっこまっこってPさんが2人!?」

P「事情は後で話すからとりあえず彼にゲンコツで活を入れてやってくれないか」

真「でも、この人もPさんですよね?いいんですか?」

無職P「お願いします。真ちゃんに叱って貰えたら僕、明日から頑張れます」

真「じゃあ、いきますよ。歯を食いしばって下さいねー」
真「明 日 や ろ う は 馬 鹿 野 郎」(ベシッ

無職P「ありがとうございましたーっ!!!」

真「ええっと、じゃあ、今日からがんばって下さいね。私は頑張ってるプロデューサーさんが好きですよ」

P「ということで、帰ったら職を探そうな」

無職P「はい!今夜はありがとうございました。では機会があればまたお会いしましょう。おやすみなさい」

P・真「「おやすみなさい」〜」
真「あのPさんは誰だったんですか?」

P「今夜の同窓会は平行世界の俺が集まる同窓会だった。彼は参加者のひとりで、つまり俺の可能性のひとつだったってわけよ」

P「他の俺たちは他のアイドルと結婚していたり、961プロに勤めていたり、教師をやったり、無職だったりといろんな人生を歩んでいた」

真「ファンタジーっぽくて素敵ですね!私も他の私と会ってみたいなあ!」

P「不思議な感覚になるさ。ただ、他の俺と話してひとつ発見したことがある」

真「何ですか?」

P「真といる俺が一番しあわせってことだよ」

真「///」


ふたりはしあわせなキスをしておしまい
待てど暮らせど同窓会の知らせが来ないのでPさん達に開いてもらいました
「パラレル同窓会」(藤子・F・不二雄)から頂戴しました

私も真ちゃんにペシッてしてもらえたら今日から頑張れます……

08:27│菊地真 
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