2013年11月17日

真・千早「お昼ごはんを作る」

真・千早「お菓子を作る」の続きになります。



千早「真、少しいいかしら?」


真「うん、いいよ」

千早「最近、春香の元気がないの。何か心当たりある?」

真「うーん……ごめん、ボクには心当たりがないよ」

千早「そう……」

真「春香に元気が無いと事務所も少し暗くなっちゃうよね」

千早「春香の元気は私のエネルギー源よ」

真「やよいも調子を崩してるみたいだし……気温が上がったり下がったりしてるからかな?」

千早「だから春香を元気付けるために、今日は料理を作ってあげようと思うの」

真「今からやると……お昼ごはんには間に合いそうだね」

千早「材料はすでに買ってあるから早速取り掛かりましょう」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1366801760


真「これはまた随分買ったんだね……あ、バニラエッセンスがある」

千早「失敗したときのためを考えて多めに買ったのよ」

真「それにしても……お米30kgも買ったんだね」

千早「単位あたりの計算をしたらこれが一番安かったわ」

真「でもこれ脱穀してないよ?」

千早「……」

真「もしかしてうっかり?」

千早「これは高槻さんにあげましょう。お米は美希から貰ってくるわね」


千早「美希から10kgほど貰ってきたわ」

真「そんなに使うの?」

千早「使わなければあとで春香にプレゼントするわ」

真「そこは美希に返そうよ」

千早「あとで余ったご飯をおにぎりにすれば満足してくれると思うわ」

真「いっぱい作ってあげなきゃ」


千早「お米は鍋を使って炊くわね」

真「炊飯器じゃなくて鍋?本格的だね」

千早「ええ。春香のために一生懸命練習したの」

真「そうなんだ」

千早「鍋で作るとおこげができるから、美味しく感じてもらえると思うわ」

真「その分、手間はかかっちゃうけど」

千早「鍋炊きの後半は難しいからガラス鍋で足りない技術をフォローするしかないわね」

真「千早からすごい熱意を感じる」




千早「これがお米を炊く用の鍋よ」

真「あ、もうお米を浸してるんだ」

千早「4合をすでに1時間程つけてあるから、今から炊き始めるわ」

真「どのくらいやるの?」

千早「沸騰するまでは強火で、あとは中火で行くわ。中が見えるから、適宜調整しましょう」

真「ご飯は千早に任せてもよさそうだね。その間にボクも何か作ろうかな?」

千早「サラダをお願いできないかしら?材料は好きなものを選んで」



真「そういえば、おかずはどれをメインにする?」

千早「お魚にしようと思ってるんだけど……どうかしら?」

真「買ってる魚ってこれだけ?」

千早「ええ」

真「サンマだね……随分と季節外れだけど」

千早「そう……」

真「そんな露骨に落ち込まないでよ」



真「旬じゃないけどサンマはサンマでやっぱりおいしいと思うから」

千早「分かったわ。じゃあそこの七輪で焼いてくれる?」

真「うん。じゃあちょっと切り込みを入れてと……七輪?」

千早「?」

真「わざわざこのために買ってきたの?」

千早「ここにあったものよ。昨日音無さんが一人でほたてを焼いてたわ」

真「じゃあ炭も大丈夫そうだね」



真「千早はどうするの?」塩ふりふり

千早「かぼちゃと大根で煮物を作ろうかと」

真「うーん……コンロが二つとも塞がっちゃうなぁ」着火

千早「サラダは作れそうかしら……?」

真「電子レンジがあるから、ポテトサラダなんてどうかな?」ぱたぱた

千早「お願いね」



千早「ここからは弱火で炊けば良いのね、確か」

千早「大根は乱切りにして……かぼちゃは大きさをそろえた後に面取りをしましょう」

千早「かぼちゃの種は……捨てるのは勿体無いわね」

真「もしかしたら響が欲しいって言うかも。ハム蔵のえさ用で」

千早「我那覇さんのために洗って乾かしておきましょう」

真「……千早ってこんなに料理上手だった?」ぱたぱた

千早「高槻さんに特訓してもらったの……すべては春香のためよ」

真「すごいなぁ……ボクも頑張らないと」ぱたぱた

千早「ああっ!!」

真「どうしたの!?」

千早「お米に愛情を入れてないわ……でも蓋を開けるわけには……くっ……!」

真「……そ、そとからでも大丈夫じゃないかな?」ぱたぱた

千早「そうね……春香、愛してるわーーーー!!!」

春香「ひぃぃ」



春香「プロデューサーさん」

P「……なんだ、春香?」

春香「私、今から凄く営業に行きたいです!」

P「あと1時間ちょっとで雑誌の取材があるんだぞ、ここで」

春香「……」

P「じゃあ俺はそろそろ外に……」

春香「今日はずっと事務所で事務作業しろって律子さんから言われてますよね?」

P「……」

春香「はぁ……」

P「はぁ……」



春香「あの日は大変でしたね……」

P「ああ……目眩はするわ吐くわでもう大変だった……春香の家には迷惑をかけたよ、ほんと」

春香「私も同じですよ……あれ以来、クッキーが食べられないんですよ!」

P「俺は手料理全般が厳しいな……もう火を通すだけの料理かインスタントばかりだよ」

P「最後にまともに食べたのは春香の手料理だったなぁ……懐かしいよ」

春香「あの、身体壊しますよ?」

P「今から壊れるかも知れないんだが?」

春香「……」

P「きっと二人は満面の笑顔でやってくるんだろうな」

春香「ち、千早ちゃんと真を信じましょうよ?」

P「春香も信じてないだろ……」



千早「あとは、ご飯は蒸らして完成ね」

真「外から見ても良い出来具合だね、きちんとおこげもできてるし」ぱたぱた

千早「本当は炊き込みご飯でもできればよかったんだけど……」

真「炊き込みご飯はまた難しいよね」ぱたぱた

千早「春香への愛を炊き込んでいるから十分よね」

真「千早は相変わらずだね」ぱたぱた

千早「お魚の方はどうかしら?」

真「うん、こっちはもう少しで終わるよ」ぱたぱた

千早「煮物に大根を使うんだけど……大根おろしが被ってしまうわね」

真「大根おろしは薬味だし、少しくらい被っても大丈夫だよ」ぱたぱた

千早「一緒に徳島県産のスダチもいる?」

真「かけるかけないは好き好きだから、横に置いておいてお任せスタイルでいいかな、徳島県産のスダチ」ぱたぱた

千早「念のためにネギも切っておくわね」



真「ごめん千早。じゃがいもの皮を剥いたからレンジで加熱してくれる?」ぱたぱたぱた

千早「分かったわ」

千早「じゃがいもの皮、とっても綺麗に剥いてるわ」

真「そうかな?」

千早「私はまだピーラーを使わないとできないもの……」

真「ボクも結構練習したから、千早も練習したらできるよ!」

チンッ

千早「きゅうりとハムを切ったから使って」

真「本当に勉強したんだね……手際も凄くいい」ぱたぱた

真「よし、サンマはこれくらい焼けばいいかな」

真「サラダは……じゃがいもを潰して千早に切ってもらったきゅうりとハムを入れてと」

千早「真、マヨネーズと塩と胡椒よ」

真「ありがとう……これで完成!」

千早「こっちも完成ね」

真「煮物はどうしたの?」

千早「あまり凝ったものは作れなかったから砂糖と料理酒、しょうゆだけの味付けになったわ」

真「出汁は?」

千早「昆布から採ったから大丈夫だと思うわ」



千早「ご飯にサンマの塩焼き、かぼちゃと大根の煮物にポテトサラダ……完成ね」

真「あとはミニトマトを添えれば見栄えも良くなるから、サンマの横に置いておこうか」

千早「春香は喜んでくれるかしら……」

真「これだけ作れば大丈夫だよ」

千早「あ」

真「今度はどうしたの?」

千早「汁物が無いわ……」

真「本当だ……お味噌汁でも作ればよかったかも」

千早「この際、インスタントにしましょう」

真「えー」

千早「真、手伝ってくれてありがとう」

真「早速二人に食べてもらおうよ」

千早「二人?」

真「プロデューサーも一緒だよ?」

千早「真はプロデューサーに食べてもらいたいのね」



千早「春香……真と一緒にご飯を作ったんだけど……食べてもらえるかしら?」

春香「う、うん……ち、千早ちゃんの手料理楽しみだね!」

千早「春香の元気が無かったから……私は春香の元気な姿が大好きだから」

千早「私の愛情をいっぱい込めた料理を食べてくれれば必ず元気になってくれると思うの」

千早「料理は高槻さんに教えてもらったからきっと美味しいと思うわ!」

千早「ああ、高槻さん可愛い!春香愛してる!」

春香「千早ちゃん、ちょっと落ち着いてね」



真「プロデューサーお待たせしました!できたのでこっちに来てください!」

P「あ、ああ……できてしまったか……」

真「そんなに嬉しそうな顔をしないでくださいよ、照れるじゃないですか」

P「楽しみで楽しみで仕方が無かったんだよ……」

真「もう用意はできてますから、いっぱい食べてくださいよ」

P「その笑顔が眩しいよ」



P「……」

春香「……」

真「わくわく」

千早「そわそわ」

P・春香「いただきます」

P「(まずはご飯からだな……いくらなんでもハズレはないだろう)」

春香「(洗剤の臭いはしない……大丈夫なはず)」

P「…………お、おいしい」

春香「す、凄くおいしい……おいしいよ千早ちゃん!」

P「これっておこげだよな。もしかしたら」

千早「はい、炊飯器ではなく鍋で作りました」

春香「千早ちゃん……凄いよ!」

千早「春香への愛よ」



真「そのサンマはどうですか?」

P「これも旨い。均等に良く焼けてる。塩加減も完璧だ」

真「七輪で焼きましたから」

P「真も料理上手なんだな……すまん」

真「ええ!?何で謝るんですか?」

P「……久しぶりに手料理を食べたからかな」

P「味噌汁も旨い」

千早「それはインスタントです」



P「この煮物も味がよく染みてるな」

千早「煮物については高槻さんに教えてもらいました」

千早「少し時間が無かったので簡単な味付けになってしまいました」

P「いや、十分いける。千早は本当に料理が上手なんだな……驚いたよ」

千早「春香のために勉強しました」

P「やよいに教えてもらったのは正解だったな。失敗はしないだろうしな」

千早「私が失敗した分も、もったいないからと食べてくれました」

春香「(やよいが最近体調崩して来ない理由って……)」

P「(今日は早く仕事終わらせよう)」

P「……ま、まあこれで千早は良いお嫁さんになれるな」

千早「私と春香、どちらがお嫁さんになるのでしょうか?」

千早「春香が妻と言うのは理想でしたが、夫というのもありかもしれません」

千早「いえ、どちらも妻というのも……」

P「それはお互いに話し合ってくれ」



春香「このポテトサラダもシンプルだけどおいしいー」

真「そうかな、ほとんど勘で作ったんだけど?」

春香「ううん、真がここまで上手に作れるなんて……意外?」

真「ボクも普段から頑張ってるからね」

春香「プロデューサーさん、私も今日から頑張ります!」

P「え、何で俺にふるの?」

真「春香ならすぐに上手になるよ。お菓子だってあんなに上手なんだし」



P春香「ごちそうさまでした」

真千早「お粗末さまでした」

P「二人ともありがとう。本当においしかったよ」

春香「すごくおいしかったよ。千早ちゃんがこんなに料理上手になってるなんて、驚いちゃった」

千早「まだ旬の食材とかが分からないから……もっと勉強するわ」

真「また機会があれば、ごちそうしますね」

P「ああ、頼むよ」

春香「(あれ、もしかして私、千早ちゃんに料理で負けてる?)」



千早「真、今日はありがとう。春香、とても喜んでくれたわ」

真「ボクもプロデューサーに喜んでもらえて良かった」

千早「その……お礼に余ったご飯でおにぎりを作ったんだけど」

真「あれ、千早も作ったの?」

千早「交換……しましょうか」

真「そうだね」

真・千早「いただきます」



P「はぁ……旨かった……なんか前のあれは夢だったみたいだな」

春香「はい、千早ちゃんがあんなに一生懸命に勉強してたなんて知りませんでした」

P「愛の力だそうだ。春香も辛い所だな」

春香「千早ちゃんの愛が重いです」

P「真も頑張ってくれてたみたいだしな」

春香「美味しいものを食べるとやっぱり元気が出ますね!」

P「ああ、気合入れて仕事をするか!」



定時


P「今日は俺も早くあがるから、お前たちもあがってくれー」

「はーい」

真「プロデューサー、おつかれさまでした」

P「ああ、今日はありがとな」

真「いえ、プロデューサーの元気が出たなら凄く嬉しいです」

P「心配かけてたのか……ごめんな。でも明日からはまたバリバリ行くからな」

真「はい!」

千早「春香、プロデューサー、私もこれで失礼します」

春香「千早ちゃん、また明日ね」

P「千早もありがとな」

千早「いえ、春香のためですから。真、一緒に帰りましょう」

P「二人とも気をつけてな」

真「分かりました。千早はちゃんとボクが守りますから」

真「さあ、千早。お手をどうぞ」

千早「ありがとう、真」



P「ん、春香は帰らないのか?」

春香「どうしてですか?」

P「へ?」

春香「今からやよいの家に行くんですよね?」

P「ああ、そうだけど……来るのか?」

春香「やよいももしかすると凄いトラウマを抱え込んでるのかもしれないです」

P「あー」

春香「あの苦しみを分かってる私も行かないといけないと思います」



P「じゃあ一緒に行くか」

春香「千早ちゃんからやよい宛に預かったものもありますし」

P「ん、何それ……米?」

春香「脱穀前のお米を間違って買ってきたみたいです、30kg」

P「ふむ、途中で精米所に寄っていくか」

春香「他にも使わなかった材料とかです」

春香「折角ですから、やよいのところで晩御飯食べませんか?」

P「うーん……あんまり今のやよいに負担はかけたくないんだが」

春香「私が作ります!」

P「いいのか?長介君たちの分もあるから、結構な量になるぞ?」
みん



春香「今晩くらいは私が作って、やよいにもゆっくりさせたいと思います」

春香「とりあえず、この千早ちゃんの材料で何とかしてみます」

P「両手いっぱいに抱えなくても……俺が持つよ」

P「さてと、あんまりここで話してても仕方が無いからな。そろそろ出よう」

春香「んー……プロデューサーさんは何が好きですか?」

P「大体のものはいけるぞ。まあ今日はやよいやかかすみちゃん達を優先してくれ」

春香「いえ、できればみんなが大好きなものを作りたいと思います」

P「すまんな、春香」

春香「気にしないでください。私も愛情いっぱい込めて作りますね、プロデューサーさん」



おわり



以上になります。

前回は真は料理ができないものだと思ってました。真好きの方、申し訳ない。
今回はフォローという形で書かせて頂きました。
じゃがいもの芽を取り忘れて〜と考えましたが、料理する人でそれはあり得ないと思って断念。
山も谷も無い物語になってしまいました……やっぱりいろいろとすいません。

御清覧、ありがとうございました。

相互RSS
Twitter
更新情報をつぶやきます。
記事検索
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計: