2013年11月24日

美希「なっ、なっ……なんだよ、これっ!」

美希「ム、ムネがある……」

美希「……声も……ていうか、金髪……」


美希「か、鏡っ」トテトテ

P「……んー……」

美希「う、嘘だろ……み、美希になってる」

P「……あれ? ミキがいるの」

美希「……美希?」

P「……ハニー?」



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P「……つまり、ミキがハニーで」

美希「……俺が美希なんだよ」

P「あはっ、なんだかおかしいね!」

美希「別の意味でおかしいとは思うけど……」

P「じゃあ、ハニー」

美希「ん?」

P「次に事務所に来た人にお互いの演技をして、バレた方が負けなの!」

美希「……ま、負けって?」

P「うーん……その人とキス、とか?」


美希(ア、アイドル達とキス……いやでも俺の身体が……うーん)

ガチャッ

P「来たっ!」

美希「ええっ!?」

響「はいさーい! いつもニコニコ、貴音の隣に、這い寄る……あれ? 美希とプロデューサーだけ?」

美希「そ、そうだな……なの」

P「ああ、まだみんな来てないよ。それより響、今のなんだ?」

美希(み、美希すげぇ!)


響「今度貴音とライブでやるんだー! ……ってか、プロデューサーに相談したぞ?」

P「え? あ、ああそうだったなぁ」

響「……? 変なプロデューサー」

P「響は今日のスケジュール、完璧か?」

響「もちろんっ! 今日は美希と写真撮影と、あとレッスン!」

美希(えっ)

P(よろしくなのっ♪)

美希(ええええ!?)

響「……どうしたんだ? 見つめ合って」

美希「な、なんでもない! なんでもないんだっ」



響「……今日は美希も変だね」

美希「寝起きなんだっ」

響「寝起きかー、じゃあ仕方ないなぁ」アハハ

P「……えーっと、美希」

美希「ひゃ、ひゃいっ」

P「俺の手帳ってどこに有るか知らないか?」

美希「え? ああ、胸ポケットに……」

P「ああ、これだ。サンキュ」

美希(これ、もしかして俺が美希になっただけで、もうひとりの俺が俺になってるんじゃ……)

P「あー、美希はみんなとスケジュールかぶってるな」


美希「……そうなの?」

P「ああ」

美希(えーっと……朝は響と雑誌の表紙撮影、次に貴音と3人でダンスレッスン……)

響「美希、今日もよろしくね!」

美希「お、おう!」

響「へ?」

美希「おうなの!」

響「あはは、おう! だぞっ」

美希(……あと、春香と千早と3人でラジオの収録も……俺、大ピンチ!)

P「それじゃあ、よろしくなの。美希、響」

響「プロデューサー、美希のマネ?」

P「あっ」



響「よろしくおねがいしまーす」

美希「よ、よろしくおねがいしまーす! …………なの!」

カメラマン「よろしく!」

美希(……美希ぃ、俺はお前の身体を見ないで着替えられたんだぞっ)

P(……んー、別に見せても良かったんだけど……)

響「ほら美希、こっちこっち!」グイッ

美希「わわっ」

カメラマン「じゃあ、撮るよ! いつもみたいにポーズ取ってってねっ」



美希「……」シュッ

パシャッ

響「へへーっ」

パシャッ

カメラマン「いいねぇ」

美希「……っ」

カメラマン「美希ちゃん、もうちょっと胸を大胆に寄せてみようか」

美希「む、むねっ」

カメラマン「……? うん、いつもは君からするじゃない。あんな感じで」

美希「じ、自分から……」

P(ファイトなのー)


美希(知ってるよっ、毎回撮影現場にいるし……っ!)

響「美希?」

美希「……ううっ……!」グイ

カメラマン「そーそー、そんな感じ!」

美希「は、恥ずかしい……」

響「恥ずかしいって、美希……普段は自分からやろうとするのに」

カメラマン「上目遣いで!」

美希(こ、このカメラマン……前から変な人だと思ってたけど、絶対コロスっ!)

美希「こ、こう……かな」

カメラマン「いいねえっ!」

パシャッ!


P(しかし……こうしてみると)

美希「ううっ……」グイ

カメラマン「ビューティフォー!」

パシャッ!!

P(なかなかハニー、そういうポーズとかわかってるなぁ)

響「美希、一緒にうつろっ」

美希「ひゃあ!」

P(やっぱりアイドルのプロデューサーだよね)

カメラマン「響ちゃん、美希ちゃんの腰辺りに手を!」

響「こ、こう?」

美希「にゃあっ!」



P「お疲れ様」

美希「つ、疲れた……」

響「今日の美希、ずっと変だったなぁ。プロデューサーもそう思うよね?」

P「そうだね、なんだかいつもより照れ屋さんだったって思う」

響「それに、プロデューサーもなんだかおかしいぞ!」

美希「へ? そうだったか?」

響「どうして美希が反応するのっ! プロデューサー、今日はずーっと美希のこと変な目で見てた」

P「い、いつもじゃないか?」

響「いつもはメモしたりとか忙しそうじゃないか!」

美希「あぁ……」


響「うーん……ふたりとも、自分に何か隠し事してるよね」

P「気のせいだよ」

響「プロデューサーの喋り方も、ちょっと女々しくなってる!」

美希「……き、気のせいだ、って思うな!」

響「美希だって、今日はなのなの言い過ぎ!」

美希「ええっ!?」

響「ふたりとも、おかしいぞ……っ、まさか!」

P(バレたの)

美希(バレたな)

響「自分を事務所に返した後、美味しいものでも食べに行くつもりなんだなっ!」


P「えっ!? あ、ああ……バレちゃ仕方ないな!」

美希「ひ、響にバレちゃったかー」

響「もう……今日は我慢してあげるけど、自分のことも誘ってよねっ」

P「そ、そうだな!」

美希(なあ美希……同時バレはどうなるんだ?)

P(……2人で響にキス)

美希(ええー……)



スタスタ

響「聞きたいんだけど、いいかな」

美希「どうしたの?」

響「……今日、なんで徒歩移動なんだ?」

P「響がダンスやってるからなの」

響「……プロデューサーの口調も固定なんだなぁ」

美希「そ、そういう日なんだよ」

ブロロロン…

響「あ、バイク」

P「早いねぇ」

美希「あれに乗れたら楽だろうなぁ」

響「ネガティブ禁止!」

美希(かわいい……)



P「あ、もしもし、貴音?」

『――様――――』

P「うん、じゃあよろしくね」

『…………』

P「へっ?」

響「ん?」

P「うん、分かった」

美希「どうしたの?」

P「ミキにかわれ、って」

美希「美希に?」


美希「もしもし」

『あなた様……』

美希「へえっ!?」

『で、ございますね?』

美希「ど、どうして」

『いえすかのーでお願いします』

美希「……?」

『美希の真横で眠りましたか?』

美希「……イエス」

響「ん、何やってんの?」


『起きたら、美希になっていましたか?』

美希「……い、イエス」

『まだ戻れていませんね?』

美希「イエス……」

『美希とあなた様以外、そこにいますか?』

美希「イエス」

『そう、ですか……分かりました。わたくしはすたじおに居ますので、お待ちしています』

美希「わ、わかった」


美希「とりあえず、早くスタジオに行ったほうがいいかも」

響「貴音がいるんだよね?」

P「いるね」

響「じゃあ、スタジオまで走って競争しようよ! いくぞーっ!」

美希「わっ、ちょっと待って! …………なのー!」

P「あはは、元気でいいね」

響「プロデューサーもだよっ」

美希「ええっ!?」

響「だから美希じゃないって!」


貴音「おはようございます」

響「貴音ぇー! いつもニコニコ貴音の隣に! 這い寄る沖縄の我那覇響!」

貴音「響っ……もう完璧ですね!」ナデナデ

響「へへーっ」

美希「……なあ、美希」

P「ん?」

美希「お前、急に途中から演じる気無くしたろ」

P「だって、響気づかないんだもん」

美希「そうだけど……先にバレたらキスなんだぞ?」

P「ミキ……の身体だとヤバイけど、ハニーなら別に女の子同士だし……」

美希「それはヤバイって!」



響「ご、ごめん。自分ちょっとトイレに……」

貴音「はい、気をつけて」

ガチャン

貴音「さて」

美希「……貴音」

貴音「まず、わたくしは2人に謝らなければならないのです」

P「え? 貴音、何かしたの?」

貴音「2人を入れ替えてしまったのは……わたくしなのです」

美希「ええ!?」

P「た、貴音ってそんなパワーも持ってるの!?」


貴音「わたくしが朝事務所に行くと……2人がそふぁで寝ていました」

美希「美希が昼寝の添い寝をしてほしいって言うからさ」

P「ゴクラクだったの」

貴音「そして、微笑ましいものと思いながら歩み寄ると、こんせんとの配線に足を引っ掛けてしまい」

P「転んじゃったの?」

貴音「はい……」

美希「春香みたいだな……」

貴音「偶然2人を巻き込んでしまい……頭と頭がぶつかっていて」

P「古典的だね……」

貴音「説明をしようと思ったのですが、取材の約束があり……放置してしまいました」

美希「そうだったのか……」


貴音「もしよければ……わたくしに2人を元に戻す手伝いをさせていただけませんか?

P「うん、よろしくなの! あっ、でも」

貴音「はい?」

P「ハニー、アレ」

美希「えっ、アレ……まさか、貴音にやるのか?」

貴音「あの……アレとは」

P「貴音」

美希「ちょっと動くなよ」

貴音「ふえっ!? あ、あの……」

チュッ



響「たっだいまー! って……あれ、みんなどうしたの?」

美希「えへへ……元に戻ったね」

P「いっ……てえ……!」

貴音「うぅ…………」

響「……なんだか地獄絵図だね。何があったの?」

P「俺と美希のキスに驚いた貴音が俺と美希の頭を持ってゴンッ」

美希「世界が回ったの」

響「ちょっ、ちょっと待って! いろいろツッコミどころがあるよ!」

貴音「いけずです……わたくしから……うぅ……」


響「よくわかんないけど……貴音、いつまでも泣いてないで、笑いなよっ!」

貴音「……響は……響は……! 唇を同時に奪われる悲しみが分かりますかっ」ガバッ

響「ちょ、ちょっと貴音!? なにす――」

貴音「――っ」

美希「み……ハニー」

P「……ん?」

美希「外、出ようか」

P「そうだね」

ガチャッ バン



P「…………身体っていうか……舌に美希の喋り方が染み付いちゃっててさ」

美希「……ミキも、さっきハニーのことを美希って呼びそうになったの」

P「……なぁ、美希」

美希「ん?」

P「アイドルって大変だね」

美希「どうしたの、突然?」

P「いや……上目遣いとか、胸寄せとか」

美希「ああ……ミキはハニーに見せつけようと思ってやってるから、平気だけどね」


ヤメテタカネー! ソコハゼッタイ…

P「こういうのもやらなきゃダメだもんな、アイドル」

美希「いや、貴音と響を参考にするのは間違ってるって思うな」

P「……なんか戻ってきたな、口調」

美希「そうだね、この調子でレッスンするの!」

P「おう!」

ガチャ

美希「よーし、2人とも! レッス……」

響「貴音ぇっ、やめてくれっ!」シュッ

美希「あぶな――」ドンッ!!



貴音「……あなた様」

P「貴音」

貴音「……はい」

P「多分、入れ替わったよな」

貴音「……そう、ですね」グスッ

P「……アイドルって大変だよなぁ」



美希「うぎゃあ!? み、美希になってるぞ!」

響「……もう嫌なのーっ!」

 つづけ

 潮風吹かれてひびたかきゃっほう! 美希メインっぽいけどドジめちんが見たかっただけです。
 お読みいただき、ありがとうございました。お疲れ様でした。

11:30│星井美希 
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