2013年11月23日

モバP「おう、お疲れー」加蓮「ん……お疲れ様」

P「遅くなったな……今日は送るよ」

加蓮「うん、じゃあP(仮名)さんによろしくしようかな」

P「………」




加蓮「………」

P「なぁ」

加蓮「何?」

P「……何か欲しいものとかあるか?」

加蓮「なにいきなり………あっ」

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加蓮「もしかして……誕生日の話?」

P「………そうだよ」

加蓮「えー? プレゼント直接本人から聞いちゃうのー?」

P「いや、俺もサプライズ的な事色々考えてみたんだけどさ……何というか、上手くできそうにないんだよな」

加蓮「……それ言ったらおしまいだよね」

P「よーく考えてみても今頃の女子高生がどんなもの貰って喜ぶかなんてわからなくてなー。ネイル関係の物だって、既に持ってるもの渡されても困るだろうし」

加蓮「消耗品だったら別にいいけど」

P「とにかくさ、何か欲しいものとかあるか? 俺が用意できるものだったら何だって用意するぞ」

加蓮「んー……そう言われても…………あ、だったらさ」

P「おう」

加蓮「あれ、とか」

P「あれ?」

加蓮「物じゃなくて……その、この前みたいに、デート……っていうか」

P「あー………」

加蓮「久々に、Pさんと遊びたいなー………なんて」

P「………そうだなぁ。でも、あの頃よりも随分と忙しくなったし………」

加蓮「……やっぱり駄目、かな。ごめんね、わがまま言っちゃって」
P「いいぞ」

加蓮「えっ?」

P「加蓮もその日はちょうどオフだし、俺も有給貯まってるからたまには使ってもバチは当たらんだろ」

P(まぁオフになるように調整したんだけど)

加蓮「………ほ、ホントに!?」

P「うわっ、びっくりした……いきなり乗り出すなよ……」

加蓮「だ、だって……でも、本当にいいの?」

P「一年に一回の誕生日なわけだし、それくらいのわがままは全然。むしろ、プレゼントがそれで良いのかってくらいだよ」

P「この前の杏の時は、(休み以外なら)何でもって言ったらこれでもかってくらい高いのを要求してきやがったんだが……それでも別にいいんだぞ?」

加蓮「ううん、私はそれがいい。しっかり聞いたからね。やっぱり止めたなんて無しだよ」

P「あぁ、男に二言は無い。約束する」

加蓮「やったっ」

P「……あー、但し変装はしっかりしとけよ。もうスキャンダルが洒落にならないくらいには有名になったんだから」

加蓮「分かってるよ、ふふっ」
――翌日

奈緒「おはよー……あれ、Pさんがこの時間に居ないなんて珍しいな」

凛「おはよう。プロデューサーなら今日は有給だよ」

奈緒「あー……今日は加蓮の誕生日だもんなぁ」

ちひろ「女の為に有給を取るだなんて、Pさんもワルですねぇ」

奈緒「あの人も甘いからなー」

凛「……私も誕生日に付き合ってもらえば良かったかな」

ちひろ「まぁ、倒られても困りますから。スキャンダルにならなければ大丈夫ですけど」

凛「………ふむ」

    *    *    *

加蓮「…………」

P「よっ……おぉ、相変わらずセンスいいな、加蓮は。ちゃんと変装にもなってるし。うんうん、流石だな」

加蓮「………Pさん、前もそんな格好じゃなかったっけ」

P「あれ、そうだったか? ……いやー、いつもはスーツ姿ばっかりだからなぁ。私服はあんまり」

加蓮「予定変更」

P「へっ?」

加蓮「今日のプラン変更! 最初は、Pさんの服を探しに行くよ!」

P「えっちょっおま」

P「……なぁ」

加蓮「何?」

P「今日は加蓮の誕生日だろ……?」

加蓮「そ、だから好き勝手やらせてもらうよ。今日は、私がPさんをプロデュースするんだから!」

P「えー………」

加蓮「私達のプロデューサーなんだから、身だしなみはしっかりしないと」

P「いやまぁ」

加蓮「……いつもお世話になってるからさ、たまには世話焼かせてよ」

P「……じゃあ、ちょっと世話になるかな」

加蓮「よしきた!それじゃあさ、今回はカジュアルな感じで攻めてみよっか」

P「カジュアルねぇ」

加蓮「体が細いから、こういうラインがくっきりと見える服とか絶対似合うよ」

P「……そうか?」

加蓮「そうそう。後は……あっ、これとかどうかな。試着してみようよ」

P「まぁ、そう言うなら」
P「んー、どうだ?」

加蓮「…………おー………」

P「……加蓮?」

加蓮「……あっ、す、すっごく似合ってるよ!」

P「うーん……そうなのか、自分じゃ分からないからなぁ」

加蓮「うんうん、素敵でかっこいい。写真とって、皆に送ってもいい?」

P「まぁ、減るもんじゃないけど。しかしこう褒められるとなんかこっぱずかしいな」

加蓮「褒めてるんだからさ、素直に胸を張れば良いと思うよ」ピロリーン

P「へぇ、それお前が言うのか……」

加蓮「……さ、最近は素直になってきたと思うんだけど」

P「今でもたまに無理してるだろ。倒られても困るんだぞ?」

加蓮「う……分かってるよ。はい、仕事の話は終わり。今はPさんが主役だよ?」

P(今日は加蓮が主役なんだけどなぁ)
加蓮「あっ」

P「あ?」

加蓮「………これとかさ、似合うかも」

P「これ、って……いやお前それ本気で言ってるのか……?」

加蓮「一回騙されたと思ってさ、ちょっと試着してみようよ」

P「いやいやいやぃゃ………」




    *    *    *



加蓮「―――はい、決め台詞!」


P「ガイアが俺にもっと輝けと囁いている」キリッ


加蓮「……」ピロリーン

P「………その写真、どうするつもりだ」

加蓮「事務所の皆に送る」

P「止めろ!!!」
アリガトウゴザイマシター

加蓮「結局、無難なのに落ち着いたね」

P「俺的にはかなり新鮮なんだけどな………これ、ホントに似合ってるのか?」

加蓮「担当アイドルの事を信じてよ。それはホントに似合ってる」

P「……それは、か」

加蓮「……………すぎた事はもう忘れよう、ね?」

P「……はぁ、そろそろ腹すいてきたな。何か食べるか。なんかリクエストあるか?」

加蓮「ふふっ、それはこっちで事前に調べてきたんだ。いいかな?」

P「いいかなも何も、今日は加蓮が主役なんだから好きに言ってくれ。あんまり無茶なのは困るけどな」

加蓮「大丈夫、近場だし値段もリーズナブルだと思うよ」
P「もぐもぐ」

加蓮「もぐもぐ……あ、Pさん。それ一口」

P「ん……おう」

加蓮「違う違う。ほら、そのまま……あーん」

P「いや、あーんってお前」

加蓮「今日って私が主役だよねー?」

P「……お前、良い性格になったな。ほら」

加蓮「Pさんの教育の賜物だよ。んぐ……おいし」

P「ははは……っと」プルルルルルル

P「悪い、ちょっと席外すぞ」

加蓮「あ、うん」
P「もしもし…………はい………そうですね………」

加蓮(仕事の電話かな……)

P「……えぇ……はい……その時間なら……」

加蓮(……もしかして……用事ができたとか……)

P「はい……それでは」

加蓮「………」ソワソワ

P「悪いな、遅れた」

加蓮「……仕事の話?」

P「あぁ……ま、今は大した用じゃないよ」

加蓮「そっか……ふぅ、安心した」

P「………?」

加蓮「ううん、なんでもない。ほら、早く食べないと冷めるよ」
P(それから……)



P「なんだ、その人形欲しいのか?」

加蓮「えっ……」

P「女の子が欲しい人形を華麗にUFOキャッチャーで取るなんて憧れるシチュエーションじゃないか。ちょっとチャレンジさせてくれよ」


    *    *    *


P「……ほれ、とれたぞ……どうだ……」

加蓮「う、うん」

加蓮(野口さんが消えた……)



P(いろいろあって……)



加蓮「綺麗な花だねー」

P「……ここ凛の実家じゃないか。なんか買ってくか?」

加蓮「えーと、今日の誕生花は……へぇ、コスモスなんだ」

加蓮「花言葉は…………っ!?」

P「ん、どうしたんだ?」

加蓮「な、ななななんでもないよ!? ほら、早くいこっ」

P「何だよ……何も買ってかないのか……?」




P(楽しい時は早くすぎるもので)


加蓮「ふぅ……ちょっと疲れたかな」

P「おぉ、悪い。大丈夫か?」

加蓮「いや、別にそんな心配される程じゃ……」

P「そ、そうか……どうも過保護になってるのかもな。すまん」

加蓮「ううん、気に掛けてくれるのはうれしいよ。ありがと」

P「……楽しんでるか?」

加蓮「それはもう。とても楽しいよ」

加蓮「Pさんがゲーセンで取ってくれた人形も、大切にする」ギュー

P(あれ確か杏も持ってたよな……そんなに人気なのかあのうさぎ……?)

P(いやそもそもうさぎなのかアレは)
P「さて、そろそろ日も暮れてきたな……それじゃあ次は……」

加蓮「そろそろ晩御飯かな」

P「あー……晩はな、一応考えてあるんだ。そっちは俺に任せてくれないか?」

加蓮「別にいいよ。むしろそういう所はPさんがきっちり締めてくれないと」

P「手厳しいな……それでだな、その前に行っときたい所とかないか? 時間もあれだから、後一か所ぐらいしかないけど……」

加蓮「そう? ……なら……」

P「なら?」

加蓮「……えーと……その……」

P「………別にどこでも良いんだぞ? その……法律的にヤバい所じゃなかったら」

加蓮「あー、うん。別にそういう訳じゃないんだけど……でも……」

P「………?」

加蓮「……ちょっと、Pさん的にはつまらない場所かも」

P「法に触れなければ大丈夫だよ。今日は加蓮の誕生日なんだから、好きなところに行けばいい」

加蓮「……だったら、あそこにいきたい……かな」

P「……?」

P「着いたぞー。しかし………」

加蓮「……ごめんね、やっぱりつまんないよね」

P「いや……というかここって」

加蓮「うん」



加蓮「私が、幼いころにずっと入院してた場所」
P「………こんな近くにあったのか」

加蓮「私は生まれも育ちもこの近くだしね」

「……ん? おい、あれもしかして……」

加蓮「あ、お久しぶり」

「おー! やっぱり加蓮ちゃんか!」
「久しぶりだな! 元気にしてたか!」

加蓮「うん……昔よりかはね」

P「なんだ、知りあいか?」

加蓮「この病院には最近も健康診断とかでお世話になってるし、だからまぁ……顔なじみは多いかな」

加蓮「………結構迷惑かけてたと思うけど」

P「だろうな……」

「最近はテレビで良く見るからなー。自分の事みたいにうれしいよ!」
「でもやっぱ本物が一番だなー……何、ここで仕事?」

加蓮「ううん。今日はオフだから……」

「そうかー。隣の奴はもしや愛人か?」

P「い、いえっ違います! 私は…」

加蓮「ふふっ、どうだろうね」

P「加蓮!?」
P「お前な……この時期にスキャンダルは御免だぞ」

加蓮「大丈夫だよ。あの人達とは結構長い付き合いだし」

P「さいですか」

「あらー加蓮ちゃん!久しぶりぃ!」
「また一段と可愛くなったわねぇ!」

加蓮「久しぶりー。そっちも元気そうで……」

「マジ!? 加蓮ちゃんきてんの!?」
「おー……久々じゃのう」
「サイン貰っちゃおー!」

加蓮「あ、ちょっと……」

「おー、実物は可愛いなぁ!」
「本物じゃねーか! 拝め拝め!」
「怪我が早く治りますよーに……」
「元気にしとったかえー!?」
「いやぁ、わしは加蓮ちゃんの元気な姿を見られただけで……」

加蓮「うわわ………」

P「おーおー、人気だなぁ。邪魔者の俺はちょっと離れるかー」

加蓮「ちょっ、Pさん、助け……」
P(一応大事がないか見とくが……まぁ特に何もされなさそうだな)

P「おっ、落ち着いたみたいだな」

加蓮「もー……助けてよ……」

P「旧知の人達とのふれあいを邪魔するわけにはいかないだろ?」

加蓮「上手い事言って……」

P「で、だ……これでここにきた目的は達成できたわけか?」

加蓮「………うん、もう満足かな」

加蓮「迷惑かけてきた人達にも改めて話せたし……Pさんにちょっと退屈な想いさせちゃったかもしれないけど」

P「……ふーん?」

加蓮「なっ、何?」

P「お前、何か遠慮してるだろ」

加蓮「えっ」

P「どれだけプロデュースしてきたと思ってるんだ。なんか気を遣ってる事ぐらい分かる」

加蓮「………」

P「まだ話せてない人がいるんだろ? せっかくの機会だ、悔いの無いようにした方がいいぞ」

加蓮「……でも……」

「おお、加蓮くん、本当にきてたのか」

加蓮「あっ………」

「今、あの人がちょうど空いてるんだが……会ってくかい?」

加蓮「! ……うん」

P「……あの人?」

「あぁ、あなたも是非会っていってください。お世話になっているようですので」

P「はぁ」



P「……なぁ。あの人って誰なんだ?」ヒソヒソ

加蓮「私を担当してた人。特に迷惑かけちゃったし、最近は全然会えなかったから……」

P「成程、そういう事か。積もる話もあるなら、俺は席を外した方がいいか?」

加蓮「ううん。Pさんも一緒に会ってほしい」

P「……分かった。しかし何というか、こう改まると緊張するな。まるで親に会うみたいだ」

加蓮「親………うーん……あながち間違ってないかも」

P「あはは……っと」


「…お待たせ。良く来てくれましたね」
加蓮「お久しぶり……です」

「君に敬語を使われると、なんかこそばゆいな」

加蓮「……そうかな」

「昔は結構きつい事言ってくれたもんだからな…」

加蓮「う……ご、ごめんなさい」

「素直になったのは良い事だ。それで、そちらの方は……」

P「申し遅れました、私、モバマスプロの方でプロデューサーを」

「あぁ、加蓮のプロデューサーさんでしたか。お世話になっております」

P「いえいえ、こちらこそ……」

加蓮「ちょ、ちょっとやめてよ……なんか恥ずかしいんだけど……」
「いや、加蓮の活躍っぷりはいつもテレビで拝見していますよ。素晴らしいですね」

P「いえいえ、これも彼女自身が頑張った成果です」

「彼女が自分の意思で頑張った、と言う事が素晴らしいんです」

加蓮「う……」

P「あぁ、そういう事ですか」

加蓮「うぅ……」

「立派になって……まるで自分の娘の事のようにうれしいです」

加蓮「ちょっと!」

「おっと、すまない。いやぁ元気でいてくれてなによりだ」


「昔の彼女は、度重なる入院で歳不相応に擦れてしまっていて……私はとても心配だったんですよ」

「ですが、今はちゃんとやりたい事がやれているようで。実際に会って確信できました」

「……良い環境に恵まれましたね」

P「先程も言いましたが、彼女自身が頑張った成果ですよ」

P「私もプロデューサーとして精一杯の努力をしますが、最終的に一歩を踏み出すのは彼女自身です」

P「北条加蓮がここまでのアイドルになれたのも――」

加蓮「皆のおかげだよ」

P「っと」
加蓮「ここの人達が私を支えてくれたから、事務所の皆と一緒に頑張れたから、今の私がいる」

加蓮「今まで、たくさんの人に迷惑をかけてきたけど……多分、やっと恩返しができそうな気がするんだ」

加蓮「そう……えーと、だから、その………」


加蓮「……………ありがとう、ございました」



加蓮「……多分、言えてなかった気がするから」


「ええ、どういたしまして」
「またいつでもいらしてください。歓迎しますよ」パタン

P「……成長したな」

加蓮「Pさんのおかげだよ」

P「いや、昔とは大違いだ……立派になったもんだよ」

加蓮「……昔の私は、やっぱり甘えてたよね」

P「そうだな」

加蓮「はっきり言ってくれるね……うん、どうせ私じゃ無理って思ってた」

P「まぁ、そう言ってたよな」

加蓮「ここに来るまでにいろんな人達が居たから……私はここにいられるんだよね」

加蓮「凛や奈緒にも……ううん、皆にしっかりとお礼を言わないと」
P「それじゃあ、そろそろいくか……っと」

「あっ、あの!」

P(幼い女の子………?)

加蓮「何、かな?」

「え、えっと、その……いつも、テレビで見てますっ」

加蓮「……え?」

「わたし、体弱いからずっとテレビで見てるだけだけど、ずっと憧れてました!
 とってもきれいで、歌も上手くて、えっと……とっても、輝いてたって、思いますっ!」



加蓮「………っ」




女の子「わたしもいつか、加蓮さんみたいな人になりたくて……その……」



加蓮「……うん、なれるよ」

加蓮「諦めなかったら、夢は叶う。誰だって頑張れば……手は届くんだ」

「あっ………」

加蓮「私も、沢山の人にそれを教えてもらったから……今、皆にそれを伝えられる」

加蓮「だから……いつか、あなたもその事を皆に伝えてね。夢は、叶うって事」

「はっ、はい!」

P「………」


加蓮「……あの子、私に似てた」

P「そうか」

加蓮「私さ、あの頃憧れてたアイドルになれたのかな」

P「もう分かってるだろ。胸を張ればいい」

加蓮「……うれしい」

P「良かったな。それが一番だ」

加蓮「…………あのさ」

P「今度はなんだ?」

加蓮「話凄い変わるんだけどさ、そろそろ晩…」

P「あー……それなんだけどな、実はちょっと私物を取りに行きたくてだな……ちょっと事務所よっていいか?」

加蓮「………まぁ」

P「そんな時間はかからないと思うし、悪いな」
――事務所前

P「それじゃ、ちょっとだけ待っててくれ」

加蓮「ん」

タタタタ……

加蓮「………晩を食べたら、終わりかぁ。楽しい時間はあっという間に過ぎるね」

加蓮(凛と奈緒にメールでも打とうかな……)


P「おーい、かれーん」

加蓮「……? Pさんどうしたのー?」

P「いやさ……明日からの事なんだけど、ちょっと相談したい事があってな……やっぱり上がってきてくれないか?」

加蓮「えー……こんな時でも仕事の話ー?」

P「いやホントに悪い。すぐ終わるから、頼むよ」

加蓮「別にいいけど………」
加蓮「はー…………」

加蓮(この階段も最初に歩いてから、結構経ったっけ)

加蓮(最初ここを上った時は、なんだかドキドキしてて、ちょっと期待もあって)

加蓮(……でも、多分ダメだろうなって、思ってた)

加蓮(たくさん我儘言っちゃったし、迷惑かけたなー)

加蓮(それでも、あの人は見捨てないでくれて、ずっと真剣に向き合ってくれた)

加蓮(……ねぇ、Pさん。私はね……)ガチャ




P「コホン……北条加蓮」




「「誕生日っ」」





「「「「「「「「「おめでとう!!!」」」」」」」」」


加蓮「………え?」


凛「おめでとう、加蓮」

奈緒「サプライズパーティだぞ!」

菲菲「ビックリさせちゃったカナ?あっ、この料理はふぇいふぇいが作ったんダヨー!」

美羽「これは私もお手伝いしたんですっ!自信作なんですよ!」

李衣菜「加蓮っ、お誕生日おめでとう!今日という日にかんぱーい!」

夏樹「やっと主賓の登場か……よし、今日はとことんあげてくか!」

歌鈴「誕生日っ、おめでとうございます! ………ふぅ、噛まずに言えました」

春菜「実は私、加蓮ちゃんの為に誕生日プレゼントを凄く厳選したんですよ!さぁさぁ、この眼鏡どうぞ!」

藍子「おめでとうございます。私からはあまり大したものは用意できなかったけど……」

茜「おめでとー!!加蓮、今日はたくさん楽しんじゃおう!!」

桃華「今日はわたくしも飾り付けを手伝いましたのよ。さぁ、一緒に楽しみましょう!」
加蓮「えっ……えっ? Pさん、これどういう事!?」

P「いやぁ……実は俺も今日初めて言われたんだけどな。パーティやるって」

加蓮「今日、っていつ……」



――――――――――――――――――――――


P「悪い、ちょっと席外すぞ」

P「……事務所から……? もしもし」

凛『バレないように敬語で話して』

P「……ハイ」

凛『今さ、加蓮と一緒にいるでしょ?』

P「そうですね」

凛『今事務所で誕生日パーティの準備してるんだけど、どれくらいまでデートするの?』

P「(デートって……)まだ未成年ですし、そう遅くはならないかと」

凛『そっか。できれば夜8時くらいに事務所に連れて来てほしいんだけど、どう?』

P「えぇ……はい、その時間なら、おそらくは」

凛『うん、じゃあよろしく。それまでしっかり楽しんであげてね』

P「はい……それでは」ピッ


P「………ふむ」


――――――――――――――――――――――

加蓮「まさか、あの時……?」
奈緒「まー、アタシ達も今日いきなり決めた事なんだけどな」

凛「声かけたら想像以上に集まって、結構盛大なパーティになっちゃったよ」

P「ま、そういう事だ……しかし、なんとも豪勢な料理だな……これ作るって相当だぞ」

菲菲「加蓮の誕生日だから腕によりをかけて作ったヨー!」

P「にしたってこれ……結構金かかってるだろ……」

藍子「いっ、いえ、そんな事はないです」

P「いやいや、大丈夫だ。この心意気に免じて俺が出すよ。いくらだ?」

桃華「聞きましたわ」

ちひろ「聞きましたよ!」

P「えっ」

ちひろ「Pさんならそう言ってくれると思って領収書はとっておきました!どうぞ♪」

P「えっ」ペラッ

P「」

加蓮「………」

藍子「す、すいません……」

P「いや、いいんだ……お前たちの為ならこの命、惜しくは無い……」

歌鈴「しっ、死んじゃうんでひゅか!?」

春菜「また噛んでる……ほらほら、Pさんが死んだら加蓮ちゃんが悲しみますよ?」

P「そ、そうだよな……加蓮、ほら。せっかくだからなんか食べろよ」


加蓮「…………」

P「………加蓮?」

加蓮「………っ」ジワッ


「「「!?」」」
李衣菜「えっ!?ちょ、ちょっとどうしたの!?」

茜「し、死なないよプロデューサーは!大丈夫だよっ!?」

加蓮「ち、違うの……グスッ、そういう事じゃなくて……ね、その……」

P「……まぁ、ちゃんと感謝してるよ。あんな話してた後だしな……」

凛「あんな話……?」

P「良い環境に恵まれたな」

加蓮「うん……!」

美羽「……えへへ」

歌鈴「何だか良く分かりませんけど……」

奈緒「ま、とりあえずは喜んでくれたみたいかな」

桃華「けど、パーティはこれからですわよ!」

夏樹「よっしゃあっ!一曲いかせてもらおうか!!」
―――――――――――――――――
――――――――――――
―――――――
――――
――


P「うぷ……食べすぎた……」

加蓮「はい、お水」

P「おぉ、悪い、ありがとう」

加蓮「……ありがとう、か」

P「ん?」

加蓮「うん……やっぱり皆がいてくれたから、私はここまでアイドルでいられると思うんだ」

P「……なんか、今日のお前はホント素直だな」

加蓮「ふふっ、病院に行ったらちょっと童心に帰っちゃったかも」

P「まぁ、素直なのは良い事だ」

加蓮「……Pさん、あのね」

P「何だ?」
加蓮「私、こんなに楽しい誕生日は初めて」

P「………」

加蓮「昔は、誕生日って嫌いだったんだ。一つ歳をとっても、ちっとも嬉しくなかった」

P「あぁ……」

加蓮「でも、今日はとても楽しかったし……うれしかった。皆が居てくれたから」

加蓮「来年もさ、こうして笑顔で迎えたいな。だから……」



加蓮「これからも、よろしくね」

P「ああ」


―――翌日



P「おはよう」



奈緒「お、おはょ………プッ」

P「……?」


凛「ちょっと、笑ったらだめだって……クスクス」

奈緒「ガイアが……ガイアが俺に………くく」



P「」

加蓮「………」

P「………加蓮?」

加蓮「の_の」
P「てめぇこらあああああああ!!!!」

加蓮「大丈夫、二人にしか送ってないからー!」タタタタ

P「そういう問題じゃねぇだろおおおおおぉぉぉぉぉぉ………」ドタドタ


凛「あはは………はー……見せつけてくれるね……」

奈緒「全くだよなー………なんつーか、妬けるねぇ」

凛「……でさ、奈緒」

奈緒「ん?」



凛「奈緒もさ、誕生日デートするの?」

奈緒「…………はっ、はぁ!!?」


おわり



22:30│北条加蓮 
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