2013年11月26日

モバP「あの子バドミントン」

白坂小梅「…」

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http://i.imgur.com/ZJuaFfE.jpg


小梅「…」コソコソ

小梅「……」


ガチャ


小梅「」ビクッ

小梅「あ…えと…えと……」

小梅(と、…とりあえず、ソファの後ろ側に…)コソコソ



P「?」

P「あれ…人の気配がすると思ったんだが…気のせいか」

小梅(…)ホッ…

P「…ま、気にしても仕方ないな。仕事しよう」ウン

小梅「……」


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柚「えへへっ。それともひょっとして、アタシとバドミントンがしたくてPサンが勝手に持ち出したとか!」

P「違います」

柚「照れなくてもいいのにー♪」ペチペチ

P「照れてないです」

柚「でもそれなら、アタシも一緒に持ち出さなきゃだよっ! なーんて…てへへ♪」ペーチペチペチ

P「話を聞いてください」

安斎都「はい! 話は聞かせてもらいました!」バーン

http://i.imgur.com/hZyWCe0.jpg
http://i.imgur.com/kU7DN5t.jpg


P「うおう」

柚「おおう」


都「ところで柚さん。なにか失くし物をされたとか」

柚「そうなんだー。ここにラケットを置いてたはずなんだけどね」

都「消えたラケット! これは事件ですね!」

P「どこかへ忘れて来たことを消えたとは言わないけどな」

柚「うー。でもちゃんと持って帰って来たハズなんだケドなー…」

都「ふむ」


柚「Pサンも一緒に行くよ?」

P「なぜ断定する」

都「おやおや〜探偵の私が足を使い、助手のプロデューサーさんが安楽椅子に座して待つとはこれ一体」

P「ただのオフィスチェアだぞ、これ」

柚「ねーねー一緒に行こうよー」グイグイ

都「助手は探偵の側に常に控えているものです!」グイグイ

P(…仕事…)グイグイ


都「実は柚さんのラケットが何者かに持ち去られてしまったのです」

P(それが本当ならたしかに事件なんだが…)ハハ…

美波「ええ? そ、それは大変ね…。…ちなみに、ラケットというと…」

柚「バドミントンのラケットだよ」

美波「そっか。ふふ、ラクロスのラケットなら私持って来たんだけど」ニュ

都「おおっな、長いですね」

柚「当たり前だけど、バドミントンのとは全然違うねー」ビョンビョン

美波「うん。ラクロスも楽しいよ」

柚「へー」ブンブン

P「振り回すなよ」

柚「ねえ美波サン。これから公園に行ってみるんだけど、ついでにアタシにラクロス教えて! …って、だめかなー?」

美波「へ? …ふふ」

美波「ううん、いいよ。お仕事もあるから…ちょっとだけね」クス

柚「わーいっアリガトっ! へへっ」ニパッ

美波「ふふ」ニコニコ

都「……おや。まるで事件が解決したかのような、円満な雰囲気になってしまいました…」

P「柚はポジティブだからな」


P「ほ、ほら。公園行くんだろ? 行くなら早く行こう。美波の言う通り仕事もあるし」

都「おや。先ほどまでとは言っていることが違うような…。いかなる心境の変化か、気になりますね」

P「気にしなくていいから」

柚「もがもがもー」

P「よし」

都「また一つ真実が闇に葬られた音がしました」

P「気のせいだから」

美波「プロデューサーさんも、一緒にラクロスしませんか?」

P「うん。たまには運動もいいかもな」

美波「はいっ。運動、いいですよねっ」

P「…おう」

都「…? プロデューサーさん、お腹の調子でも悪いんですか」

P「そ、そうそう。そうだから。早く行こう」

美波「行きましょう」

都「そうですね」

柚「もががー」



小梅「…………」コソコソ









P「そう言えば」

柚「ン?」

P「柚は今朝、一人で公園に行ったのか?」

柚「ち、違うよ?」

P「…そうだよな」

柚「もう。アタシにだって、一緒に公園に行く友達くらいいるよっ」

P「悪い悪い」

都「どうかしましたか?」

P「…いや」

P「連れがいたのなら、そいつにも話を聞いた方がいいと思って」

都「…! それはっ…」

都「さすが我が助手です! なんという推理力!」グッ

P「いやもっと早く気づけよ。…人のこと言えないけど…」

柚「おおー」パチパチ

美波「おー」パチパチ

P「そこー当事者はお前だぞー」

柚「てへ」

美波「て、てへ?」

P「美波はしなくていいから。というか真似しちゃだめだから」

美波「へ…?」アーン…

P(それもうテヘペロじゃなくなってるから!)


美波「上手なの?」

柚「うんっ。ひょっとしなくても、アタシより上手かも!」

美波「そうなんだ」ニコ

P「…」

都「…」

P「まあ…楽しそうだし、いいんだが」

都「そうですね」

P「…しかしあの子に話を聞くわけにもいかないからな」

都「というか無理でしょう」

P「そもそもあの子がラケットを持っている可能性もまずないしな」

都「それこそ大事件です」

P「ラケットは宙に浮くのかな?」

都「…幽霊用のラケットがあったりするんじゃないです?」


柚「小梅チャン、なんだか元気なかったから」

P「? 会ったことは会ったのか」

柚「うん。誘ったんだけどねー。断られちゃった」

P「そうなのか」

美波「…小梅ちゃん、日差しも、暑いのも、苦手ですもんね」

P「…うん…」

P「…」フム

都「?」








タタッ…


P「…」

P(たしかに小梅は暑いのが苦手だ。日光も)

P(でもきっと、柚があの子と一緒にバドミントンしようって誘ったなら断るはずがない、…と思う)

P(それと消えたラケットだ)

P「……、…都に毒されたかな。これじゃ本当に探偵の真似ごとだ」ハハ



P「…」

P(俺の推理が間違っていなければ――)



――ガチャ



P「あのさ」

小梅「…は、はい…」

P「実は柚に、一緒にバドミントンしようって、誘われたんだけど」

小梅「……、は、はい」

P「…」

P「俺…しばらく運動なんてしてなくてさ。へったくそなんだよ。ラリーなんてとてもとても」

小梅「…」

P「……。だから、一緒に柚に教えてもらわないか?」

小梅「…え…?」


P「よし。じゃあ行くか。みんな待ってるぞ」

小梅「は、はい」

P「そうだ。外暑いし、帽子、被ってくか」

小梅「あ、…」フルフル

小梅「これが……あるので、大丈夫…です」パサ

P「?」

小梅「…えへ。ゆ、…柚さんに、もらった……パーカー…です」

P「…そっか。二人は仲良しだな」

小梅「はい」

小梅「…あ、でも……」

P「ん?」

小梅「二人じゃなくて…三人、です…」ニコ

P「…」ゾクッ

P「そ、そうだったな」

小梅「は、はい…♪」ニコニコ

P「…」ハハ…

P(…まあ、涼しくなって、いいか。うん。そういうことにしておこう)


柚「?」

柚「あっ小梅チャン! おはよう! って今日はもう一回会ってたね! てへへ」

小梅「は、はい」

小梅「……あっ…あの、柚さん」

柚「なに?」

小梅「…あの、これ……」

柚「アタシのラケットだね。小梅チャンが見つけてくれたの!? ありがとっ」ニパー

小梅「…あ…じ、じゃなくて、その」ゴニョ

柚「ふふっ。えい」ポン

小梅「…わ…」ガシガシ

柚「ね。せっかくお外に来たんだし…一緒にバドミントン、しよっか」

小梅「……」

小梅「は、はい…。お、お願いします……」ペコ

柚「えへへ、こちらこそ! あっもちろんあの子も一緒にねっ」

小梅「は、はい」



P「…」

都「…これは」

都「ひょっとしてひょっとしなくても、今回の事件、初めから名探偵の出る幕はなかった――というわけですか」

P「かもな」

都「なーんだ。つまんないなー」ムスッ

都「…。まあ…いろいろと丸く収まったようですから、よしとしましょう」

P「そうだな」

都「はい」

柚「じゃーダブルスしよっか! 美波サンはあの子とペアでっ」

美波「え、え? う、うん、分からないけど、分かったよ?」

柚「小梅チャン、頑張ろっ」

小梅「はい」コク

P「おーい。その前にちょっとは休憩しろよ。水分補給と、汗もちゃんと拭いてな。ほら」パサ

美波「あ…ん、…プロデューサーさん…ありがとうございます」ニコ

P「…」

P「お、おう」

都「一見事件が解決したように見えるが! …というフリもありがちですよね」

P「だからなにもしないって」

都「どうだか」

美波「??」



柚「へへっ。天気がよくて、みんなで外で遊べて、楽しいねっ」

小梅「……は、はい。楽しい、です」ニコ



・・・・おしまい

19:30│モバマス 
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