2013年11月30日

響「二人分の泣き声遠く」

響「応答ネガウ」のリメイクです。
プロット崩壊やら、データ飛ぶやらいろいろありまして、中身はかなり変わっていますがご了承ください。

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はいさいっ!自分、我那覇響。961プロでアイドルをやってるぞ

1年後のIUで765プロを倒すために、「プロジェクトフェアリー」ってグループで活動中なんだ

メンバーは美希と貴音と自分の3人。歌って踊れる完璧なアイドルグループさー!

だから765プロなんて小さな事務所、気にする必要もない!

・・・はずだったんだ


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1364395457

ーー朝
ー961プロ社長室

黒井「ほう、それで?」

響「だ、だから、次のオーディションには絶対に通過できると思ってるぞ!」

黒井「その割にはリーダーの美希が来ていないようだが、グループとして大丈夫なのかね?」

響「う・・・」

貴音「美希は今朝『家のとらぶる』で遅れると連絡がありました」

黒井「まぁなんでもいい。だが、今度765プロに遅れを取るようなことがあれば、わかっているな?」

響「・・・」

貴音「・・・覚悟はできております」

黒井「よろしい。行きたまえ」

響「はい」

黒井「私は気が短いが、君たちには期待しているつもりなのでね。頑張ってくれたまえ」

響「・・・失礼・・・しました」

ー961プロ社内、レッスンスタジオ

響「あれ、貴音?美希はまだ来てないの?」

貴音「どうやらそのようですね。道に迷っているのでしょうか」

響「・・・いくらなんでも961社内のスタジオで迷うわけないと思うぞ」

貴音「そうですか」

響「それにさっきの話!自分まったく知らなかったぞ!」

貴音「はて?美希は『響が出てくれないから、つながって良かったの』と言っておりましたが」

響「そ、そもそも社長から呼び出しがあった日に遅刻するなんて、リーダーとして失格だぞ!」

「じゃあ、響がリーダーやればいいと思うな」

響「なっ!」
美希「貴音、遅れてごめんなの」

貴音「いいえ、構いませんよ」

美希「やっぱり貴音は優しいの」

響「ぐ・・・」

トレーナー「はいはい。言い合いしてないで、レッスン始めるわよ」

美希「はーい、なの」

・・・あーあ、また変な空気にしてしまったぞ

黒井社長も「次はない」って言ってたし、今日こそは!って思ってたのに

だいたい美希がこんな大事な日に遅刻してくるからいけないんだ

ダンスも歌も上手なんだし、もっとリーダーらしくして欲しいぞ

それに貴音も貴音さー。なんで美希のことを甘やかすような・・・

トレーナー「・・・我那覇さん聞いてるの!?」

響「は、はいっ!!」
トレーナー「レッスン中に余計なこと考えないの。いい?3回は言わないからね」

響「・・・すみません」

またやっちゃったぞ。

なんで自分たち、こんなに上手く行かないんだろ。

美希も貴音も自分も、歌もダンスも完璧な3人が揃っているのになー。

貴音「どうかしましたか?」

響「い、いやっ!なんでもない、なんでもないぞっ!」

いや、今は目の前のことに集中しないとっ!

美希「・・・あふう」

ーー1週間後
ー961プロ社長室

黒井「で、君たちはなぜ呼び出されたのか、わかっているのかね?」

響「・・・」

黒井「先週の話では、前回のオーディションの結果をそろそろ教えてもらえるころだと思っていたのだが」

響「オーディションの・・・結果は・・・その」

貴音「誠に残念ながら、私たちは先日のオーディションを通過することができませんでした」

黒井「そう、またオーディションに落ちたのだ。そして合格したのは、よりよってあの765プロの連中だと言うじゃないか」

美希「ミキ的には、ベストを尽くしたって思うかな」

黒井「ほう?」

美希「ただ、千早さん達のパフォーマンスのほうが楽しそうだったから、選ばれなかったと思うの」

黒井「・・・まぁいい。今日は説教のために呼び出したわけじゃないのだからね」
貴音「と、言いますと?」

黒井「君たちに紹介したいアイドルが居てね。入りたまえ」

「まったく、レッスン中に突然呼び出しやがって」

「まぁまぁそうカリカリするなって冬馬」

「そうだよー。せっかくチャンスをもらったんだからさー」

黒井「紹介しよう。961プロがIUのために結成したスペシャルユニット、『ジュピター』だ」

響「特別・・・」

貴音「ゆにっと?」

美希「フェアリーと一緒なの」

黒井「そう、一緒だ。つまり我々は君たちではなく、ジュピターをIUに向けて支援することにしたのだよ」

響「・・・どういうことなのさ?」

冬馬「どうもこうもねーだろ。プロダクション全体で支援してもらっておいて、小さなオーディションすら通過できていないくせに」

響「な、なにを!」

冬馬「事実じゃねーか。おっさん。俺はこんなやつらを相手にするより、練習がしたいんだ」

黒井「あぁ、もう用は済んだ。好きにするといい」

冬馬「行くぞー北斗、翔太ー」

翔太「あ、ちょっと待ってよー!」

北斗「チャオ、お互い頑張ろうね」

響「・・・」

黒井「君たちも『好きにする』といい」

貴音「はて?『好きに』とはどういった意味でしょうか?」

黒井「『文字通りの意味』さ。君たちのサポート体制は全てジュピターにまわす。だから君たち3人で、好きなように活動すればいい」

美希「全部ミキたちでやれってこと?」

黒井「そういうことだ。『できない』と言うなら、今すぐ961プロから出ていくといい」


今回はここまでです。
ほとんど別もののSSになってしまいましたが、今度は破綻なく最後まで書ききれるはずです。。

明日夜か、日曜夜に続きを書きます。
『響?落ち着きましたか?』

ドアを挟んで背中合わせ。

「・・・それはこっちのセリフだぞ」

しゃっくりまじりの泣き声

『ふふっ。少々泣き疲れましたね』

膝を抱えて背中合わせ

「あんなに泣いている貴音、初めて見たぞ」

すっかり疲れた泣き声。

『私もですよ、響』

今でもしっかり自分を

「・・・ねぇ貴音」

笑わせるつもりかラフメイカー

「なんでこんなに自分に構おうとするんだ?」

それだけが生きがいなんだ

『私が、そうしたいからですよ』

笑わせないと帰れない

『響。あなたの笑う顔が、見たいのです』
「・・・貴音は、ホントブレないな」

『ブレ・・・ですか?』

「なんでもないさー」

『そうですか』

今ではあんたを部屋に

「・・・ドア、開けるね」

入れてもいいと思えたが

「・・・あれ?」

困ったことにドアがあかない

『どうかしましたか?』

自分が壊したようだった
「さっき締めたとき、ドア・・・壊しちゃったみたい」

『なんと・・・』

そっちでドアを押してくれ

「ちょっと、そっちからも押してくれないか?」

「なんとか、開くようにしてみるから」

鍵ならすでに開けたから

「貴音ー。聞こえたー?」

「ねぇ、返事してよー」

ウンとかスンとか言ってくれ

「どうしたー?」

おい、まさか
「貴音っ!返事してよっ!」

ラフメイカー!冗談じゃない!

「ねぇ!そこにいないの!?」

今更自分を置いて

「なんで・・・」

構わず消えやがった

「貴音のこと信じてたのにっ!」

信じた瞬間裏切った
『響、下がってください』

ラフメイカー!冗談じゃない!

「え?う、うわぁっ!」バーン

目の前のドアの割れる音

「いたたた・・・」

『響、怪我はありませんか?』

鉄パイプ持って泣き顔で

「大丈夫だけど・・・それって」

『こじ開けるしかないのではと思ったので、ゴミ置き場から拾ってきました』

あなたに笑顔を持って来た

「ドア・・・壊れちゃったぞ」

『響、これを』

小さな鏡を取り出して

「貴音?鏡なんか取り出してどうしたの?」

自分に突きつけこう言った

『この鏡をご覧なさい』

あなたの泣き顔笑えるぞ

「・・・ほんとだ。こんな酷い顔、見たことないぞ」

呆れたがなるほど笑えた。

「・・・にしても貴音がここまでやるとは思わなかったぞ」

『響の一大事でしたからつい。申し訳ございません』

「ははっ、なんくるないさー。」


「ねぇ貴音」

『なんでしょう?』

「自分、765プロに移籍しようと思う」

『765プロ・・・ですか』

「うん。やっぱり美希と貴音と三人でまたステージに立ちたいって思うんだ」

「だから、貴音も・・・貴音も一緒に来てくれないかな?」

「もちろん無理にはい『いいですよ』・・・え?」

『一緒に765プロに行きましょう』
「・・いいの?」

『響の決めたことですから・それに』

『美希のことが、心配なんでしょう?』

「・・・うん」

「自分、美希に色々きつく言ってたから、それでいろいろ嫌になってないかなって心配で」

「あと、この前のことを・・・謝りたいから」

『・・響は偉いですね』

「・・・ありがとう」

『少なくとも私はあなたの味方、ですからね』

「・・・うん。ありがとう」

『では、参りましょうか』

「あ!その前に、貴音!」

『その前に?』

「今から一緒に大家さんに謝りに行こうな?」

『そう・・・ですね』

「修理代もちゃんと払うんだぞ」

『面妖な』

「ほら貴音行くぞー!早く直さないと自分寝るとこないんだからなーっ!」

『えぇ。参りましょう』

おわり
完全に別物になってしまいましたが、これで一旦終了にします。
続きを書く時は、もう少し書き溜めてから新しいスレを立ててやりたいと思います。
書きっぱなしのvoygerテーマも改めて書き直してきます。。

半月の間でしたが、ありがとうございました。

13:30│我那覇響 
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