2014年09月22日

茜「真っ向勝負!」智香「ですっ☆」






<ピンポーン、ピンポーン!





P「どうしたんだよ休日に一体…」ガチャ







茜「今日は智香さんの誕生日ですっ!!! 気合、入れて、行きます!」ドカーン



P「茜、それは余所のネタだからやめなさい」



茜「………ッ!!!」ガーン



P「そもそも今何時だと思ってんだ…」







茜「朝の5時です!」



P「わかってやってるとかタチ悪いなオイ」







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茜「プロデューサーはテンションが低いですよ! 低血圧ですか!?」



P「誰だって寝起きはテンション低いわ」



茜「元気があれば、牛丼特盛りも朝から完食できます!!!」



P「間違いなくリバースだね」



茜「もう! プロデューサーはワガママですね!」



P「理不尽過ぎないかな」



P(なぜ茜はこんな朝から俺の家に来てるのだろう…近所迷惑だよ)











ひょこっ



智香「茜ちゃん…流石に迷惑だよ」



P「あ、智香もついてきてたのね」



智香「おはようございます、Pさんっ☆」



P「おはよう。まぁ玄関で立ち話もなんだから上がりなさい」



茜「失礼しますッッッ!!!」



P「近所迷惑考えような」



茜「お邪魔しますっ…!」ざわっ…



P「背景がうるさい」



智香「お邪魔しますっ♪」







P「もう朝ごはんは食べたのか?」



茜「まだです!」



P「食べてないのにそんなに元気だとはたまげたなぁ」



茜「えへへ…それほどでも」テレテレ



P「そんなに褒めてないよ? 智香もまだか?」



智香「はい…ちょっとお腹がすいてます」キュー



P「それじゃ朝飯を作りますか…嫌いなものとかあるか?」



茜「好き嫌いはしてはいけないと両親から言われてます!」



智香「嫌いなものはないですっ☆」



P「二人ともえらいな。それじゃ作ってくるから座っててくれ」















P「お待たせー。ほら、皿とってくれ」



茜「おお…焼き鮭に卵焼きにホウレンソウのお浸し…!」



P「まぁこの程度はな」



智香「おいしそうですね♪」



P「さ、お腹すいただろ? 早く食べな」



智香「いただきますっ」



茜「いただきます!!!」バァン!



P「お前は真空波を起こす気か」







茜「はむっ…んんんっ! この卵焼き、出汁がタップリでおいしいですっ!!!」



P「好みに合うようでよかったよ」



智香「もぐもぐ…焼き鮭もふっくらしてておいしいですっ☆」



P「そうか? 特別高いものでもないんだけどな」



智香「そうなんですか?」



茜「おかわりください!!!」



P「言うと思ったよ」







茜「ごちそうさまでした!!!」



智香「ごちそうさまですっ♪」



P「お粗末様です…それにしても」



茜「なんですかっ?」



智香「?」



P「お前ら本当によく食うな」



茜「育ちざかりだからでしょうか?」







P「まさかお前ら二人で炊飯ジャー1つ食切るとは思わんわ」



茜「えへへ…それほどでも」



P「食欲旺盛ってレベルじゃねーぞ」







茜「さて、腹ごしらえもした所で出かけましょうっ!!!」



P「まだ8時にもなってないんですがそれは」



茜「ではどこかで時間をつぶしましょう!」



P「というかどこに行くのか決めてるのか」



茜「ここに水族館のチケットが三枚あるんです!」



智香「Pさんも一緒に行きませんかっ?」



P「水族館か…アリだな」



茜「では決まりですね!」



P「それじゃ俺は着替えてきますか」











<バターン!



茜「プロデューサー! 着替えは終わりましたかっ!?」



P「ノックぐらいしような。俺がもし下半身露出してたらどうするの」



茜「プロデューサーが下半身露出狂でも、私は一向に構いませんッッッ」



P「俺は構うんだよなぁ」



智香「Pさん…もう着替え終わったんですか?」ヒョコッ



P「うん。それじゃ、そろそろ出かけますか」



茜「この目的地なら電車のほうがいいですね!」



P「そうだな。お前らはぐれるなよ?」



智香「大丈夫ですっ☆」



茜「絶対にはぐれない方法があります!!!」



P「…?」









P「…なぁ」



茜「どうしましたかっ?」



P「…確かに、これならはぐれないけどさ」



智香「何か問題がありましたか?」



P「いや…」







P「手をつなぎながら歩くのは流石に恥ずかしいんだけど」



茜「我慢してください!」ギュー



智香「Pさんはアタシと手をつなぐのはイヤですか?」キュッ



P「イヤじゃないよ」



P(なんだろう。休日のお父さんの気分ってこんな感じなのかな)













P「よーし、着いたな」



受付「次の方どうぞー」



茜「はい、前売り券です!」



受付「はいわかりました」



P「ここって何が有名なんだ?」



茜「今日はイルカのショーがあるそうです!」



P「それは楽しみだな」



智香「イルカさんは見てるとなんだか和みますねっ☆」



P「そうだな。何か可愛いんだよな」







茜「イルカショーは11時からみたいなので、それまで館内を見て回りましょう!」



P「そうだな。お、クラゲだ」



智香「うわー、キラキラしてきれい…」



P「海で見るのとはまた違うな」



茜「これはオワンクラゲですね。イクリオンという発光タンパク質を体内に持っているので光るんです」



P「詳しいな」



茜「ガイドブックを読んだだけです!」



P「正直だな」







P「こっちはサンゴか」



智香「いろんな色…きれい」ポケー



茜「サンゴ礁はきれいです。そしてきれいな水でしか生きることができません」



P「海はキレイにしなきゃいけないな」



茜「その通りです!!!」



智香「………」ポーッ



P「智香?」



智香「ひゃいっ!? な、なにかありましたかPさん!?」



P「大丈夫か? ボケーってしてたけど」



智香「はい! 智香は大丈夫ですっ!」ビシッ



P「そのネタもちょっと危ないなぁ」







P「そういえば智香は鹿児島出身だったな」



智香「はい。そうですよ」



P「鹿児島の水族館にはジンベエザメがいたな」



智香「体はすっごく大きいのに瞳はつぶらで、かわいいですよっ☆」



P「茜は鹿児島で何を思い浮かべる?」



茜「白くまが食べたいです!!!」



P「言うと思ったよ」



※白くま…かき氷の一種















茜「さぁもうすぐイルカショーですよ!」



P「イルカショーは見るの久々だな」



智香「楽しみですっ☆」







「皆さん、これよりイルカショーを開演したいと思います!」



茜「おー!!!」



P「…ん?」



「イルカたちの多芸を楽しんでいってくださいね!」



P「ちょっと待て」







真奈美「それでは始めて行きましょう!」



P「何してんだアンタ」







真奈美「おや、お客さん困りますよ」



P「そういうのいいから。何で水族館のトレーナーやってるんですか」



真奈美「これもレッスンの一環だよ。アイドルたる者イルカぐらい手懐けられなければな」



P「アイドルの基準厳しくないですかね」



真奈美「まぁ、楽しんで行ってくれたまえ」



P「…釈然としませんが、わかりました」







真奈美「まずはこのボールを使ったパフォーマンスです」







トントン…

ひょいっ、トントン…



P「アンタがリフティングするのかよ!?」



茜「真奈美さんボールを扱うのがうまいですね!!!」



P「確かにうまいけど何かおかしい」



智香「真奈美さん、海外帰りだからあんなにすごいのかなっ」



P「海外帰りとかもはや関係ないよね」







真奈美「…それっ!」ドカッ



イルカ「きゅー!」ボンッ







とんとんとん…

ぴたっ



P「あのイルカ胸でボールをトラップしたよ」



智香「そこからヘディングに切り替えてリフティング…鼻先でボールをキープしてます!」



茜「芸達者ですね!!!」



P「芸達者ってレベルじゃないなぁ」







イルカ「きゅー!」ザバンザバン



真奈美「さあ、打ち上げておくれ」ポンポン



イルカ「きゅー!!!」ブンッ



真奈美「はあっ!!!」バッ







ひゅんひゅん

ぐるぐるぐる…

ざばん!







P「イルカの上から後方伸身宙返り4回ひねり…?」



茜「真奈美さんすごいです!!!」



智香「あのしなやかな身のこなし…アタシも見習わなきゃっ☆」



P「あの人本当に人間なのかなぁ」







パチパチパチ…

ヒューヒュー!

マナミサンカッコイー!







真奈美「やあやあ、どうもありがとう」



P「貴女本当に人間ですか」



真奈美「私も最初はうまくいかなくてね。練習に練習を重ねたよ」



茜「努力家なんですね!!!」



P「努力でどうにかなるレベルじゃないよね?」



真奈美「智香君の誕生日と聞いていたからいいものを見せたかったが…満足してくれたかい?」



智香「はいっ! ありがとうございますっ☆」



真奈美「光栄だよ」フッ



P(やっぱりイケメンだなぁ)















P「さてイルカショーも見終わったことだし、そろそろお昼ご飯を食べに行くか」



智香「そうですねっ」



茜「あの、すみません!」



P「どうした?」



茜「私、実はこれから行かなければならないところがあるのでお先に失礼します!」



P「そうなのか?」



茜「はい! だから二人で楽しんできてください!」



P「わかった。気を付けて帰れよ?」



茜「失礼します!」ピュー







P「それじゃ行こうか」



智香「…あのっ」



P「どうした?」



智香「…手、繋いでもいいですかっ?」



P「いいけど…」







きゅっ…



智香「Pさんっ、今日はまだまだこれからですよねっ☆」



P「そうだな。精一杯もてなすからな」



智香「お願いします!」







P「ここが俺の行きつけなんだ」



智香「ここは…イタリアンのお店ですか?」



P「そうだな。ここのピザが美味いんだ」



智香「高そうなお店ですね…」



P「そうでもないぞ? 平日の昼間はランチタイムは主婦でにぎわってるからな」



智香「へぇ…」



P「とりあえず入ろう」







<カランカラン…



店員「いらっしゃいませ。2名様でしょうか?」



P「はい」



店員「おタバコのほうは吸われますか?」



P「吸わないです」



店員「それではこちらへどうぞ」



智香(うわー…オシャレな内装、大きな石釜、店内BGMはジャズ…)







店員「それではご注文が決まりましたらおよびください」



智香「………」カチコチ



P「…智香、そんなに緊張しなくていいから」



智香「ひゃいっ!」



P「ほら、何か食べたいものはあるか?」



智香「えっと、カルボナーラってありますか?」



P「あるぞ。ピザは俺が選んでいいか?」



智香「はい。お任せします!」







智香「………」ムニー



P「やっぱりここのピザは美味いな」



智香「………」モキュモキュ



P「石釜特有の焼き上がり方…たまらん」



智香「………」ムニューン



P「…そんなに気に入ったか?」



智香「…とても美味しいですっ☆」モッキュ



P「それはよかった」







智香「ふぅ…デザートまであるんですねっ」



P「ここのワッフルは本当にうまいんだよ」



智香「このコーヒーも…いい香りです」ズズ



P「クリームが絶妙」モグモグ



智香「あれ、伝票は…?」



P「俺が払うからこっちにあるよ」ヒョイッ



智香「えっ…自分で食べた分は支払いますよっ?」



P「いいよ。今日は智香が主役だから俺にカッコつけさせてくれ」



智香「…そんなこと言って。いいんですか?」



P「構わん。俺に任せろ」







智香「ふぅ…大満足ですっ☆」



P「茜もあの店なら喜ぶと思うんだけどな。用事があるなら仕方ないな」



智香(…茜ちゃん)















茜「デート…ですか?」



智香「何とかPさんを誘いたいんだけど…どうしたらいいかなっ?」



茜「そうですね! やっぱり正攻法で正面から申し込むのはどうですか?」



智香「う…やっぱりそうだよね」タジッ



茜「…もしかして、恥ずかしいんですか?」



智香「その…うん」コクッ



茜「智香さん!」







茜「私は恋愛というものはよくわかりません」



茜「真っ向から挑んで思いをぶつけることが正しいかどうか知りません!」



智香「…」



茜「でも逃げてちゃ、チャンスは巡って来ませんよ!!!」



智香「!」



茜「戦いましょう、智香さん!!!」



智香「…うんっ。アタシ、逃げないよっ☆」



茜「私も協力します! まずは…」



















智香「…茜ちゃん。ありがとねっ」



P「どうした智香、早くいくぞ?」



智香「…はいっ」







ぎゅっ



智香「今日は独り占めしちゃいますからね、Pさんっ☆」



P「ハハハ…仰せのままに」



おわり…?

…後日…





P「おはようございます」



茜「おはようございます!!!」



P「おはよう茜、できればボリュームを絞ってくれたらうれしいな」



茜「…おはようございますっ」ボソッ



P「そんな寝起きドッキリみたいな声じゃなくてもいいからな」



茜「きのうはおたのしみでしたね!」



P「勘違いされるからやめて」











<ガチャ



智香「おはようございますっ☆」



P「おー、おはよう智香」



智香「あっ、Pさん…」カァァ



茜「顔が赤いですよ智香さん!」



智香「あ、うん…大丈夫だよっ?」



茜「あの後何かあったんですか?」



智香「えっと…あったといえば、あったのかな?」アセアセ







P「智香、悪いがもうすぐ仕事に向かう時間だ」



智香「あ! もうこんな時間ですか…」



茜「頑張ってきてください!」



智香「うん、頑張るよ! あ、Pさん」



P「うん?」







ぎゅっ…



智香「行ってきますっ☆」



P「…言ってらっしゃい。気を付けてな」ナデナデ



智香「はいっ!」







<バタン



茜「…青春ですね!」



P「…そうなのか?」



茜「何だか私も体がアツクなってきました! ひとっ走りしてきます!」



P「そのままレッスン行って来い」



茜「行ってきます! ボンバー!!!」バタン











『Pさん…アタシ、Pさんの期待に応えて見せますっ』



『だから、もし…アタシがシンデレラガールになれたらその時は…』



『アタシとっ…!』







P「…勇気を振り絞って、伝えてくれたからな」



P(俺も応えなきゃな…全力で)



おわり!





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