2013年12月19日

荒木比奈「なんにもない」

ピンポーン


比奈「?」ボヘー
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比奈「あ…荷物かな。暑い中お疲れっス。いま行くっス」ヨッ…

比奈「…………」

比奈「…あだめだ立てないや」…ゴロン

あやめ「ずいぶんとだらけておりますなっ!?」スタッ
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比奈「うぉう!?」ビクッ


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P「よう」

比奈「うス」

P「うむ。やっぱりあやめ殿は頼りになるなあ」ナデナデ

あやめ「それほどでもありますよ!」フフーン

比奈(幸子ちゃんみたいでスね)

P「よしよし」ナデナデ

あやめ「褒めてつかわしますか! あやめを褒めてつかわしますかな!?」

P「つかわすつかわす」ナデナデ

比奈(なにこの会話)


P「飯でも作りに来てやろうと思ってな」

比奈「…あ」

比奈「そっか。そうだったんスか。なるほど。そんな約束もしたっスね」

P「うん」

比奈「はい」

P「ということで」
比奈「まあ」

P「お邪魔してます」
比奈「だからと言って不法侵入の罪はなくならないでスけどね」

P「まじか」

比奈「まじっス」

乃々「聞いてないんですけど……」
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比奈「こちらこそ乃々チャンがそこにいたとは聞いてないんでスけどね」



ぺたん


比奈「元気なわけないっスよ…もう。朝からいろいろつっこませるなんてひどいでス。せっかくのんびりしてたのに」

P「ごめんよ」

P「その分このあとはのんびりしていてくれ。飯は勝手に作らせてもらうよ」

比奈「……うへへ」

比奈「りょーかいっス。楽しみにしてるっス」ニヘラ

P「おう」

P「じゃあとりあえず冷蔵庫を覗かせてもらうぞ」グ

比奈「あーでも」


がぱっ


P「しかし冷蔵庫になにも入っていないとは」

比奈「……茸はこれでもかとあったっスけどね」

P「茸おいしいよな」

比奈「おいしいでスけど」

P「でもべつに」

比奈「?」

P「俺に付き合わず、家でのんびりしててくれてよかったのに」

比奈「…………」


比奈「まあ」

比奈「それだけっス」

P「それだけか」

比奈「ス」


P(これお気に入りなのに)

比奈「ふふっ」クス

P「あ?」

比奈「…あ、すいません。その」

比奈「いつも私らには素敵な衣裳を持って来てくれるのに、プロデューサーの普段着がそれって……なんか可笑しくて」クスクス

P「…………」

P「そうか?」

比奈「そうっス」コクコク

比奈「あはは」ニコニコ

P「…。そっか」

P「……」

P「ならまあ…よかった」ウン



ひょこ


楓「こんにちは、プロデューサーさん。比奈ちゃん」
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柚「こんにちはー」ニパッ

P「うん」

比奈「うス」

P「二人はどうしてここに?」

柚「お昼ご飯を買いに来たんだよー」

楓「だよー」ニコ

比奈(キツくない)

P(こともない)

比奈(それ伝えていいでス?)

P(そんな殺生な)

楓「??」ニコニコ


P「仁奈はどうしてここに?」

仁奈「おねーさん方を呼びに来たですよ!」

柚「ふえ?」

仁奈「仁奈たちはお仕事に行きやがるところです。タクシーのおじちゃんが待ってるですよ」

P「そうだったか」

楓「そう言えば」

柚「そんなこともあったような?」

P「しっかりしろよ」コラ

柚「てへー」

楓「てへ」

仁奈「もー。おねーさん方はしょーがねーですねぇ」モフモフ

比奈(もうどっちがお姉さんか分かんないでスねこれ)









ガチャ


P「ただいまー」

比奈(ただいまって…)

比奈(…、なんかいいじゃないでスか)

P「?」



ぱたぱた


あやめ「おお、お二人ともご無事で。おかえりなさい」

P「うん。無事もなにもないけどな」

比奈「ただいまでス」

あやめ「暑いですからね。お疲れ様でした。麦茶が冷えておりますゆえ、いまお出ししましょう」パタパタ…

P「ありがとう」

比奈「……」

P「…」

比奈「ね、プロデューサー」

P「うん」

比奈「あやめちゃんの割烹着姿」

P「いいっスね」

比奈「握手」

P「おう」ガシ

あやめ「??」ドウカシマシタカナ…


あやめ「お掃除もしようかなーと思ったのですが、さすがに憚られましたゆえ」

比奈「お互いのためにそれでよかったと思うっス」

P「荒木先生」

比奈「余計なこと言ったらインク目にぶち込みまスよ」

P「いたいいたい」

あやめ「?? よ、よく分かりませんが…よかったのなら、よかったです」ハイ


比奈(それにしても)コソ

P(ん?)

比奈(炊事洗濯掃除掃除がちょーできると。あやめちゃんは何気に凄まじいスペックをお持ちでスね)

P(ああ。あれで頭がパッションじゃなければな)

比奈(うんうん。でもそれがまたね)

P(ね)

あやめ「?? むむ…お、お二人は言葉を介さず意志疎通ができているようで…」スゴイデスナ…


あやめ「…………」ダラダラ…

あやめ「えと、わ、わたくしも…お、お二人の言う通り、かと…」

P「なるほど」

比奈「でスよね」ウンウン

あやめ「は、はい! ですよね…」ホッ…

P「本人も認めるくらいだし、やっぱりあやめは可愛いよな」

比奈「可愛いでスね」マチガイナイス

あやめ「…え?」

あやめ「……」

あやめ「ふぇっ」



ぷしゅー


あやめ「」//アワワワワワ…

比奈「からかうのもこの辺にしときましょうか」

P「そうだな。飯の準備するか」

レス感謝です。
そろそろ再開します。のんびりですが終わりまで


ごと


P「よしと」

P「お米はいつ炊けるんだっけ」

比奈「あと十分てとこでスね」

P「じゃあ鍋は弱火にかけて…。あとは食べるときに豆腐と肉を入れるか」

比奈「はい。じゃあお茶でも淹れて休憩にしまスか」

P「うん。悪いな、結局手伝わせちゃって」

比奈「ふふ。二人でやればあっという間でスから」ニコ



乃々「…」

乃々(完全に夫婦なんですけど)









もぞ


P「お、乃々は起きたか」

乃々(べつにお昼寝してたわけじゃないですけど)

乃々「…じーっ」

比奈「??」

比奈「どうかしたっスか? …あ、もしかして、顔にインクでも付いてまスかね…」ア、アハハ… ゴシゴシ

乃々「…そんなことはないですけど、あの…」

乃々「……森久保は比奈さんを応援しています」

比奈「へ?」

P「なんだそれ」

乃々「ぷ、プロデューサーさんには話しかけてませんけど」

P「ひどい」

比奈「あはは」

比奈「なんだかよく分かんないけど…ありがとーっス。乃々ちゃん」

乃々「…」フルフル


比奈「…」チラ



あやめ「…ニニニン…ニニニン…」//ブツブツ…

輝子「……フヒヒヒヒヒヒ…」ヒヒヒヒヒ



比奈「」コワイ

比奈「あの、こっちの二人はどうします?」

P「ん? ああ、えっと――」ググ

乃々「いーやーだー」ばたばた


ぴぴーっ


あやめ「むむっ お米が炊けましたね!?」がばっ

P「あやめはご飯のにおいで目を覚ます」

比奈「この子こんな食いしん坊キャラでしたっけ」

あやめ「緊急時に備え食えるうちにお腹を満たしておく。これもまた忍びの心得ですよ♪」

比奈「またそれっぽいことを」

P「おう。あやめは寝起きも可愛いな」

あやめ「――…」

あやめ「…………」//ポフン

P「寝起きだからか爆発の規模が小さいな」

比奈「せっかく起きたのにまた寝かせてどうするんスか」バシ

P「面白くてつい」スイマセン


乃々「つ、ついでもりくぼいぢめとか……ひどいです」

P「ほら。乃々の魅力はいじめられているときにこそ光ると思うんだよ」グリグリ

乃々「うぇえぇええ」グリグリ

比奈(だからと言っていまいじめる必要はないんじゃ)

P「よしよし。いい感じだぞ」グリグリ

乃々「そ、そんな歪んだひ、評価は、べつに……。…嬉しくないことも、ない、ですけどぉ……」ムーリーィー

比奈「…」ハハ…

比奈「……浮気者」ボソ

P「?」

P「なにか言ったか?」

比奈「なにも」グリグリ

P「ははは痛いいたい」グリグリ

乃々「そ、そのぶんを私に回さないで欲しいんですけどぉ…?」イーターイー ジタバタ



がぱっ


P「はーい並んでー」

比奈「はーい」

あやめ「はい!」

輝子「フヒ……き、キノコ、多めで……頼むぜ親友」

P「はいはい。肉もちょっと多めにな」

輝子「り、了解…」フヒ

乃々「……私はほどほどで…」

P「お。ちゃんと出て来たな。えらいぞ。そんな乃々にはちょっとおまけしてやろう」

乃々「ちょ、そんな多めとかむーりぃ」

あやめ「あやめはご飯大盛りでお願いします!」ハイッ

P「ご飯はセルフで」

あやめ「あれっ」

比奈(いちいち会話が面白いっスね)


比奈「んー…」

比奈「どうせ私が、野菜多めでって言ってもプロデューサー聞いてくれないし」

P「いつも比奈は野菜とか軽めのものを食べたがるからな。俺といるときくらいはたんぱく質を取らせないとだし」

比奈「でも私ってわりとプロデューサーとご飯食べてまスよね? もう十分でスよぅ」ブーブー

P「ぶーぶー言わないの。お豆腐もちゃんと入れてやるから」カチャ

比奈「ふへへ。どもっス」ニヘラ



あやめ「……」

あやめ「…ふふ。食べる前から胃がもたれる思いですね、まったく」

乃々「…お、お鍋でお口直ししようと思いますけど」

輝子「…フヒ……ひ、比奈さん、楽しそう…だね」








あやめ「ではあやめたちはお先に」

乃々「……帰りますけど。…まあ、プロデューサーさんはのんびりしていけばいいと思いますけど」

P「それはお前が言う台詞なのか?」

輝子「ま、またね。比奈さんも」

比奈「はい。今日は楽しかったっス。また事務所で」



ぱたん…




ざー…


P「今度は柚たちと…いっそ事務所に鍋を持ち込むか」カチャカチャ

比奈「あ、いいでスね。楽しそう」フキフキ

P「な。…まあしばらくは難しいかもしれないけど、」

P「そのうち時間を作って、やるか」

比奈「はい」


比奈「…」

P「…」

比奈「…」

P「…」

比奈「…べ」

比奈「べたべたな展開っスね…これ」ア、アハハ…

P「そ、そうだな」


比奈「私は変わっちゃったっス。いつの間にか、」

比奈「こんな風にマンガのヒロインみたいに…いちゃこらしちゃったりして」

P「ヒーローが俺でいいのか?」

比奈「消去法で」

P「ひどい」

比奈「あははは」


比奈「だからプロデューサー。約束して欲しいっス」

P「ん?」

比奈「…いつか…いつかまた、私のうちに」

比奈「今度は一人で来て欲しいなって」

P「…うん。了解」

P「比奈の中で、まだ俺がヒーローだったならな」

比奈「ふへへ。はい」

P「約束」

比奈「約束」


比奈「…ふふ」ニヘラ

比奈「じゃあ…約束までしばらく、またこれからよろしくっス」

P「はいはい。こちらこそ。よろしくな」

比奈「はい」ニコ




・・・・おしまい

16:30│荒木比奈 
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