2014年11月04日

亜季「ハジキも必要ねぇでありますっ!」モバP「やめい」

のんびりと書いていきます



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1414656766



ハッ! ヤァッ! アイヤッ!







亜季「ふむふむ...なるほど...」



P「亜季、またカンフー映画見てるのか?」



亜季「ええ、実に興味深く、おもしろいであります!」



P「香港での撮影のために参考として見せたけど、もう終わったんだぞあれ」



亜季「確かに撮影自体は終わってしまいましたが、後学のためと思いまして」



P「まあ、勉強熱心なのはいいことだけどな」



亜季「そういえばこのカンフー映画のDVDはP殿の私物なのですね」



P「おう、結構好きで集めてたからな、亜季はあんまり見たことなかったんだっけ?」



亜季「私もアクション映画は大好きですが、どちらかというとドンパチ賑やかな方を見てましたので」



P「亜季の見てる映画にはマシンガンが常に出てくるもんな...」



亜季「もちろんそういう映画には肉弾戦もありますが、下手な小細工などしない真っ向からの殴り合いでしたので、こういうのは新鮮です!」



P「なるほど」



亜季「でもたまには蒸気抜きみたいな変化球もあるので退屈しませんよ!」



P「変化球か?あれ...」

−−−−−−

 



亜季「むぅぅ...おもしろかったであります!」



P「ならよかった、アクションができるに越したことはないぞ、そうすればアクション女優の仕事も来るかも...」



亜季「おおっ!本当ですか?」



P「もちろんだ、この前の香港での撮影を見て改めて感じたけど亜季は体格もいいし、綺麗な動きだから映えるんだよ」



亜季「き、綺麗...で、ありますか?」



P「うん、付け焼き刃とは思えないくらいだ、それに身体を動かしている亜季はすごくいい表情をしてるよ」



亜季「そ、そうですか...」



P「俺は亜季のあの顔、結構好きだな」



亜季「っ!!」



P「だからって無理するのはやめろよ?アクションするのも結構だけど、ああいうのはケガしたり...亜季?」



亜季「P殿、ひとつお聞きしてもよろしいですか?」



P「んっ、なんだ?」



亜季「その...私のアクションが上達すると、やはりP殿は嬉しくなりますか?」



P「ああ、もちろんだよ、お前の技術が向上するんならこんなにうれしいことはないさ」



亜季「むぅ...」



P「亜季?」



亜季「P殿!こうしてはいられません!私、訓練に出発するであります、では!」



P「お、おいちょっと!亜季!?」

−−−一週間後−−−







P(うーむ、あれ以降亜季がなんだか素っ気なくなった...)



P(仕事やレッスンが終わるとさっさと帰ってしまう...)



P(あと、心なしか生傷が多くなったような気がする...)



P(いったいなにをしているのやら...今日こそ話を聞いてみないと...)







菲菲「プロデューサーさん、大変ダヨー!」



P「んっ、どうしたフェイフェイ?そんなに慌てて...」



菲菲「一緒に来テ!亜季さんケガしちゃう!」



P「亜季がケガ?なんだそれ?」



菲菲「とにかくいっしょに来てヨー!ふぇいふぇいじゃ言っても聞いてくれないノ!」

P「亜季のやつ、この公園にいるのか?」



菲菲「うん、最近ここで訓練してるらしいヨ」



P「で、その亜季は?」



菲菲「うーんと...あっ、アソコ!」



亜季「フェイフェイ殿、どこに行って...あれ、P殿?」



P「亜季、お前こんなところでなにしてるんだ?」



亜季「むむ...P殿にはナイショにしておきたかったのですが...見られてしまっては仕方ありません!実は撮影をしていたのです!」



P「撮影?なにをだ?」





亜季「私のPVであります!」





P「PV?」

亜季「その通りです!」



P「PVって...お前のPVならもうあるだろ、事務所の宣材のが...」



亜季「確かに、でも今回作ろうとしているのはアクション用のPVであります!」



P「アクション用?」



亜季「私がこれくらいアクションができる、というのをわかりやすく伝えるための資料です!」



P「なんでそんなのを...」



亜季「P殿も仰っていたではありませんか、アクションができるに越したことはない、と」



P「まあ、確かに言ったけど」



亜季「私、P殿のあの言葉を聞いてから、自分のアクション技術に磨きをかけるべきだと思いまして、資料を見て勉強したのです!」



亜季「そして、自分の技術が向上したのを確認する意味で、PVを撮影しようということにしたのです!」



菲菲「さっきからこんな感じなんだヨ、そういうのは危ないからヤメテって言っても聞かないんだモン」



亜季「訓練したから大丈夫です!それにアクション映画に多少のケガはつきものですっ!」



P「もしかして最近生傷が多かったのは...」



亜季「いやはや、私の未熟さゆえです、お恥ずかしい限りで...」



P「資料って...もしかして俺の貸した映画のDVD...」



亜季「むっ、ちょうどいいです!P殿にも私のPV作成を手伝っていただきましょう!」

−−−−−−





P「なんだか妙なことになったなぁ...」



亜季「では、まずこれを見て欲しいのでありますっ!」



菲菲「なにコレ?」



P「おお、これは超有名カンフー映画の冒頭シーン...」



亜季「今からこのシーンを再現しますっ!」



P「へぇ、このシーンを...確かに短いながらも重厚なアクションだが...」



亜季「早速撮影に入りましょう!ではフェイフェイ殿、これを」ガサッ



菲菲「えっ?なにコレ?」



亜季「衣装ですよ!着替えて私と一緒にこのシーンを撮るのですから♪」



菲菲「ええーっ!?ふぇいふぇいがやるノ!?」



亜季「もちろんです!相手がいないと撮れないではありませんか」



菲菲「む、ムリダヨー!ふぇいふぇいこんなのできないモン!」



亜季「しかし、こういうのはフェイフェイ殿のような拳法の心得がある人の方が...」



菲菲「ふぇいふぇいケンポーなんてできないヨ!」



亜季「えっ?でも出身は香港のはずでは...」



菲菲「ニホンの人だってみんなカラテとかジュードーできるわけじゃないショ!」



亜季「そう言われれば確かにそうですな...」





http://www.youtube.com/watch?v=zBsP8ch_-Tg

P「どうするんだ亜季?」



亜季「私とフェイフェイ殿の戦いを撮りたかったのですが...」



P「でもお前とフェイフェイじゃ10センチ以上も身長差があるだろ」



亜季「大丈夫です!170センチと220センチの人が戦っているのを見たことがありますし!」



P「まあ、そういう映画もあるけどさ...」



亜季「そうだ!なんでしたらプロデューサーが相手をしていただけませんか?」



P「えっ、俺がか?」



亜季「そうです!こういうのは男性相手の戦いの方が強い印象を与えるかもしれません!」



P「うーん、でもなぁ...」



菲菲「プロデューサーさんはカラテとかジュードーとかやったことあるノ?」



P「高校の体育でやっただけなんだけど...」



亜季「大丈夫です!プロデューサーは体格もいいですし、私が上手くカバーしますから!」

−−−−−−





亜季「では、準備はよろしいですか?プロデューサー殿!」



P「はひぃ...」ガチガチガチガチ...



亜季「おおっ!武者震いですか?頼もしいですなぁ!」



P「さ、寒くて震えてるんだよ...」



菲菲「もう11月だもんネ...その黒パンツだけなのは見てるこっちが寒いヨ...」



P「亜季は寒くないのか...黒のタンクトップとその黒パンツだけなのに...」



亜季「なんのなんの、気合が大事であります!」



P「マジか...」



亜季「身体を動かしていれば寒さなどへっちゃらです!ほらほら始めましょう!」



P「へーい...」



亜季「フェイフェイ殿、撮影をよろしく頼みます!」



菲菲「OKダヨー」



亜季「それでは、スタートです!」

P「えっ、もう撮影してるのか?」



亜季「P殿、ほら構えて!」



P「お、おう...」グッ



亜季「むんっ!」ググッ!



P「えーっと、どうすればいいんだっけ...」



亜季「やあっ!」ブオンッ!



P「うわっ!」ヒョイッ!



亜季「おおっ!さすがの身のこなしでありますっ!」



P「結構鋭いな、亜季のパンチ...」



亜季「今度はハイキックです!ちゃんと受けてくださいねっ!」



P「お、おう...」



亜季「行きますよ!ホアチャーッ!」ドガッ!



P「くっ...」



亜季「そして今度は私がP殿を投げ飛ばすっ!」ガシッ!



P「えっ、投げる?」



亜季「オリャー!」ブンッ!



P「わぁっ!」





バタンッ!

菲菲「プロデューサーさん、ダイジョーブ!?」



P「いてて...」



亜季「フェイフェイ殿、カメラを止めてはダメでありますよ!」



菲菲「う、ウン...」



亜季「そしてここで関節を極める!」ガッ!





モニュッ♪





P「っ!!」



亜季「どうですかプロデューサー殿?ちゃんと極まっていますか?」



P(腕が!腕が亜季の胸の間にっ!)



亜季「あれ?こうでしたか?こうだったかな...」ズイッ



P「ちょっ...亜季...それちが...」



亜季「あっ、こんな感じだったかも♪」



P(ちがーう!これじゃ袈裟固めだ!腕じゃなくて首が締められてる!)



P(というか亜季の胸が顔面に押し付けられて...)



P(呼吸が...できん...)ガクッ



亜季「おぉ!プロデューサー殿、まさに迫真の演技でありますっ!本当に気絶したみたいです!」



菲菲「いや違うヨ!プロデューサーさん、ホントに気絶してるヨー!」

−−−−−−





P「はぁ...はぁ...」



菲菲「ダイジョーブ?プロデューサーさん」



P「ああ、なんとかな...」



亜季「申し訳ありません、つい熱が入ってしまって...」



P「リアルに死ぬかと思った...」



亜季「でもきっといい映像が撮れたはずです!フェイフェイ殿、どうですか?」



菲菲「うーん、とりあえず戦いっぽいのは撮れたヨ」



亜季「すばらしい!では次の撮影です!」



P「まだやるのかよ...」



亜季「心配は無用です、今度は私ひとりのシーンですから」



P「ひとりでどうするんだ?」



亜季「ふっふっふ、私の華麗なヌンチャク捌きをお見せしましょう!」

菲菲「亜季さん、ヌンチャクなんて使えるノ?」



亜季「問題ありません!DVDを見て訓練を積みました!」



P「フェイフェイ、念のため少し離れた位置から撮影しろよ?」



菲菲「うん、了解ダヨ」



亜季「むむむ...どうやらあまり私の腕を信用しておられない様子...」



P「だって...なあ?」



菲菲「ネー」



亜季「そんなことを言ってられるのも今のうちです!フェイフェイ殿、用意はいいですか?



菲菲「いつでもいいヨー」



亜季「では、しかとご覧ください!」





亜季「ヒョオオオオ!」ヒュンヒュンヒュンヒュン...





菲菲「スゴーイ!」



P「おお、本当に上手い...」





https://www.youtube.com/watch?v=bv9uFxYhp3c

亜季「ふぅ...どうですか?」



菲菲「スゴイスゴーイ!」パチパチ...



P「うーむ、なかなかやるな」



亜季「ふっふっふ、必死に練習したかいがあったであります!」



P「これなら確かにいいアピールになるな」



菲菲「ウン!亜季さん本当にスゴイヨ!」



亜季「では、今度はダブルヌンチャクといきましょう!」



P「できるのか?」



亜季「一本使うも二本使うも同じようなものであります!ではいきます!」







亜季「ハイヤァァァ!」ビュンビュンビュンビュン...

菲菲「さっきよりスゴイヨー!」



P「一段と激しいな...」



亜季「P殿!見てますか?私もなかなか...」





ベシッ!





亜季「あ痛っ!」



P「おいおい、大丈夫か!?すごい音がしたぞ?」



亜季「うぅぅ...痛い...」



P「ちょっと見せてみろ」



亜季「あっ...」



P「うーん、コブにはなってないみたいだな」



亜季「あ、あの...P殿?」



P「んっ、なんだ?」



亜季「そ、そんなに心配していただかなくても...大丈夫...で、あります...」



P「なに言ってるんだよ、ケガでもしたら大変だろ」



亜季「し、心配ご無用!この程度でどうにかなるようなヤワな鍛え方はしていないであります!」



P「亜季...」



菲菲「元気ダネー」



亜季「さあさあ、ヌンチャクはこのくらいにして、どんどん続きいきますよー!」

−−−−−−





亜季「ハイヤッー!椅子を使ったアクション!」



P「危ねぇっ!振り回すな!」



菲菲「あっ、これなにかで見たことあるヨー!」



亜季「このまま回転させて、それから殴りつけます!」



菲菲「椅子ってそんな風に使うんダッケ?」



P「まあ、映画の中ではそういう使い方もあるが...」







亜季「布の槍!これは岩をも砕きますっ!」ブオンブオン!



P「無理だって、それじゃただの濡れた布だ」



亜季「そんなことありません!こうやって...えいっ!とうっ!」ビュンッ!



P「ほら、そんな風に考え無しに振り回すと...」



亜季「うひゃあっ!絡まったであります!動けませんっ!」



P「フェイフェイ、助けてやってくれ」



菲菲「ハーイ」







亜季「えーと、ここを持って...」



P「なんだそれ?」



亜季「それから、こうやって投げると...」





ドキューンッ!





菲菲「キャアッ!なにソレ!?」



亜季「この通りギロチンが飛んでいくという...」



P「どうしたんだよそれ...」



亜季「晶葉殿に作っていただきました!」



P「それもはやカンフー関係無いから!」

亜季「はぁ...はぁ...」



P「亜季、そろそろいいだろ?」



亜季「まだです!まだやりたいものが残っています!」



P「次はなんだよ?」



亜季「今度は高さ25メートルの時計台から落下するという命がけの...」



P「それはアクションとかそういう次元じゃなくてただの事故だ!」



亜季「しかし、お鼻の大きな香港スターはこれを見事に...」



P「その人だからできるの!それにその後頸椎損傷の大ケガを負ったから!」



菲菲「亜季さん、ケガしたらアイドル出来なくなっちゃうヨー?」



亜季「むぅ...それもそうでありますね...」







https://www.youtube.com/watch?v=VEC0Mad24JU

P「今日はもう充分だろ?これ以上やったらケガするぞ?」



亜季「しかし...」



P「なにをそんなムキになってるんだ、焦ったっていいことないぞ」



亜季「むぅぅ...では、最後にひとつだけ!」



菲菲「なにをするノ?」



亜季「ふっふっふ...これをご覧ください!」



P「一升瓶?」



菲菲「お酒...だよネ?日本酒カナ?」



亜季「その通りです!事務所の冷蔵庫の中から拝借してきました!」



P「拝借って...亜季の物じゃないのか?」



亜季「いえ、名前も書いていなかったので、でもちゃんと後で返すであります!」







ゴソゴソ...







「ない...ない...」



ちひろ「楓さん、なにやってるんですか?」



楓「ないんです...私のとっておきの...」



ちひろ「よくわかりませんけど、事務所の冷蔵庫の中をひっかきまわすのはやめてくださいね?」



楓「...ぐすん」

菲菲「それで、どうするノ?そのお酒」



亜季「カンフー映画にお酒と言えば、使い方はひとつです!」



P「亜季、まさかとは思うけど...」



亜季「酔えば酔うほど強くなるぅ!」グビグビ...



P「あっ、バカ!そんなの一気飲みするな!」



亜季「ぷはぁっ!これはなかなか強烈な...」フラフラ...



P「大丈夫か、おい?」



菲菲「顔が真っ赤ダヨー?」



亜季「なんのこれしき...それより私の酔拳をご覧ください!」バッ!



菲菲「わっ、すごい動きダネ!」



P「でもこれは酔拳じゃなくてめちゃくちゃに動き回ってるだけだろ...」



亜季「ろうれすかP殿ぉ...これぞまさしくドランクマスタァ...」





ドサッ!





菲菲「あっ、亜季さん!」



P「言わんこっちゃない!」

−−−−−−





亜季「うーん...」パチッ



P「おっ、起きたか?」



亜季「あれ...P殿が私に膝枕を...」



P「今フェイフェイが飲み物を買ってくるから待ってろよ」



亜季「むぅぅ...私は気絶したのですか...」



P「バカ、酒を飲んだ後にあんなに動き回ったら気持ち悪くなって当然だ」



亜季「ですが、酔拳を使うためにはお酒を飲まないと...」



P「あのな亜季、お前は勘違いしてるみたいだから言っておくけど...」



亜季「なにをですか?」



P「酔拳って別にお酒を飲む拳法じゃないからな?」



亜季「ええっ!?でも映画だと...」



P「あれは映画なの、酔っぱらったような動きをするから酔拳ってだけで、実際は飲まないんだよ」



亜季「そ、そうだったのですか...」



P「これに懲りたらもうあんな真似はするなよ?急性アルコール中毒になったら危なかったんだぞ」



亜季「すみません...」



P「亜季、なんで無茶したりしたんだ?」



亜季「別に無茶など...私はただ自分の技術を...」



P「だからってこんなに焦って色々やることはないだろ、お前は突っ走るけど引き際を弁えてるし、普段ならこんなことしないよ」



亜季「......」



P「言いたくないか?」



亜季「自分のアクション技術を向上させたいと思ったのは...本当であります」



P「うんうん」



亜季「自分のお仕事にもつながりますし、純粋に興味も...それと」



P「それと?」



亜季「P殿が...私の動きが綺麗だ、と」



P「ああ...」



亜季「だからもっと自分の動きを素早く、キレのあるものにすれば...もっとP殿に喜んでいただけると思って...」



P「なるほどな...」ナデナデ



亜季「あっ...」



P「そうか、お前は俺に喜んで欲しかったのか...嬉しいなぁ」



亜季「P殿...」



P「でももう少し周りを見てくれると、もっと嬉しいなぁ」



亜季「ぐっ...」グサッ!



P「まったく...目が離せないよ、お前は...」



亜季「すみません...」



P「焦るなって...あんまり足元を見ないでいると、そのうち大ケガするぞ?」



亜季「はい...」



P「亜季は基礎がしっかりしてるからな、ちゃんとしたレッスンを受ければすぐに本物のカンフースターみたいな動きができるようになるさ」



P「なんならそういう映画のレッスンを担当してるトレーナーさんを探して、亜季にレッスンしてもらうようにお願いするよ」



P「だから無茶苦茶はするな、なっ?」



P「俺も協力するから、一歩一歩着実に力を付けて行こう!」



亜季「...はいっ!了解でありますっ!」

菲菲「プロデューサーさん、飲み物買って来たヨー!」



P「ああ、ありがとうフェイフェイ」



亜季「すみませんフェイフェイ殿、今日はご迷惑をかけてしまって」



菲菲「ダイジョーブ、気にしてないヨ!でももう危ないことはしないでネ?」



亜季「了解でありますっ!足元を見ないでいると、大ケガをしますからね!」



P「そうそう、そういうことだ」



亜季「ふふっ♪」



菲菲「なんだかよくわからないけど、もう大丈夫ナノ?」



亜季「ええ、御心配をおかけしました、ちょっとフラフラしますが大丈夫です」



P「外は寒いし、どうせなら事務所に戻ってゆっくりするか」



菲菲「ウン!そういえばプロデューサーさん、その撮影したビデオどうするノ?」



P「とりあえず今まで撮ったのを編集して、使えそうな所は制作会社とかに送ってみるよ」



亜季「いいのですか?」



P「なんらかのアピールになるかもしれないしな」



亜季「ありがとうございます、P殿」



P「気にするなよ、それより寒くなってきたし早く帰ろう」







P「おっと、この一升瓶も持って帰らないと...」

ガチャッ





菲菲「ただいま戻りましター!」



ちひろ「あっ、プロデューサーさん、どこ行ってたんですか?急にいなくなって」



P「すみません、ちょっと...」



亜季「撮影をしていたのでありますっ!」



ちひろ「撮影?」



P「色々ありまして...」



菲菲「ちひろさん、亜季さん気分が悪いみたいだからカミンシツのベッド借りてもイイ?」



ちひろ「ええ、いいですよ」



亜季「自分は大丈夫なのに...」



菲菲「ダメダヨー、お酒飲んで無理すると危ないヨ?」



亜季「むぅぅ...わかりました、フェイフェイ殿の命令に従うであります」



菲菲「そうそう、ふぇいふぇいウソつかないヨー♪」テクテク...

ちひろ「なにがあったんですか?」



P「話せば長いんですが...」



ちひろ「あらプロデューサーさん、その手に持ってる一升瓶はなんです?」



P「うーん、亜季が事務所の冷蔵庫から持って来たらしいんですが...」



ちひろ「そのラベルの文字...」



P「なにか?」



ちひろ「いえ、確か...」





楓「プーローデューサー?」ゴゴゴゴゴゴ....





P「どうしたんですか楓さん?」



楓「そのお酒...」



P「ああ、これは事務所の冷蔵庫に...」



楓「まさかプロデューサーが泥棒だったなんて...」



P「いえ、あの、これは俺じゃなくて...」



楓「んっ!」





カプッ





P「ぎゃあああっ!首筋を噛まないでー!」

−−−−−−





P「はい、はい...ではうちの大和をお願いします、失礼します」ガチャッ



ちひろ「今度の亜季ちゃんの番組の件ですか?」



P「ええ、先方が亜季のことをえらく気に入ったみたいで」



ちひろ「亜季ちゃんの撮影したビデオの効果ですね!」



P「まさかあのビデオで亜季に興味を示すとはなぁ....」



ちひろ「なにがきっかけになるか分かりませんね、日曜日の朝の番組でしたっけ?」



P「ええ、アクションができるアイドルってことでヒーロー物のヒロイン役に抜擢です」



ちひろ「光ちゃんが羨ましがりそうですね、亜季ちゃんのこと」



P「一応光も準レギュラーで出演が決まってます」



ちひろ「えっ?ということはウチの事務所のアイドルが日曜の朝に共演ってことじゃないですか!」



P「そうなりますね、俺が亜季に投げ飛ばされたりしたのも無駄にならなくてよかったです」



ちひろ「楓さんに噛みつかれたのもですね」



P「あの後、朝まで楓さんの飲みに付き合わされたんだよなぁ、俺が持ち出したわけじゃないのに...」

ちひろ「なんにせよ、亜季ちゃんには頑張ってもらわなきゃいけませんね」



P「その通りです、今ごろアクションの勉強とか言ってDVDを見てるかもしれませんよ?」



ちひろ「勉強熱心ですねぇ♪」



P「でも亜季はそういう映画とかに影響されやすい性質なので、変な方向に行かないといいんですが...」





ガチャッ





亜季「お疲れ様でありますっ!」



P「よう亜季、お疲れ、番組のレギュラーが決まってよかったな」



亜季「ありがとうございます、P殿がPVの作成を手伝っていただいたおかげです!」



P「俺はなにもしてないよ、全部亜季の頑張りだ」



亜季「P殿は謙虚ですなぁ!出演が決まった以上はこの大和亜季、今まで以上に精進するであります!」



P「おう、その意気だ!」



亜季「昨日も資料を見て勉強していたのですよ?」



P「へぇ、またカンフー映画を見てたのか?」



亜季「いえ、今度は別のアクション映画です、いろんなアクション映画を見て勉強しようと思いまして」



P「なるほどな、それでどんなのを見てたんだ?」



亜季「これです!」



P「これは...」



亜季「やっぱりドンパチ賑やかな方がしっくりきますねっ!私、今度の番組でこういうのができないか監督にお話ししてみようと思いますっ!」



P「...言っておくが子供番組でこんなのできないからな?」



亜季「なんと!しかし光殿から最近の特撮は銃を使うヒーローが多いと...」







P「こんなの日曜の朝から放送できるかーっ!」







https://www.youtube.com/watch?v=aHbZGZpj4zQ





終劇



23:30│大和亜季 
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