2014年11月17日

P(新しいアイドルユニット……)律子(結婚の話……)

プルルルル……プルルルル……





ガチャッ







P「…あっ、もしもし律子?」





P「もう外回り終わったか?え?今事務所の帰路?」





P「そうかそうか、いやな、ちょっと律子に話があってさ」





P「でも俺、ちょっと買い物に行かないといけないから事務所出るんだ」





P「だから、俺が出てる時に多分律子が事務所に着くと思うからさ」





P「俺がいない間、俺の机の上に用事の物置いとくからさ、見といてくれ」





P「それ見れば、話したい事がわかるからさ」





P「うん、うん……あぁ、よろしくな、じゃっ」ピッ





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P「ふぅ……いやぁ〜、律子、驚くだろうな」





P「竜宮小町に次いで、また新しいユニットを作る企画が進んでるだなんてな」





P「やよい、響、真美の三人の新しいユニット!」





P「これは間違いなく人気になるはずだ!」





P「元気を売りにするこの三人なら、間違いなくビッグになるぞ!」





P「律子がこのユニットの企画書を読んだら、大層ビックリするだろうな」ペラっ







P「律子に言った通り、俺の机の上に置いといて……と」スッ







P「さてと……小鳥さんから頼まれた、トイレに置いとく花を買わないとな」





P「お客様が来た時にいい印象を与えるには、まずトイレを綺麗にしとかないとな」





P「さてと、早速買いに……」

















ピンポーン





P「ん?誰か来た?」





P「あ、もしかして律子……はーい」スタスタ





ガチャッ





宅配人「チョリィーッス!お荷物お届けに参りましたぁ!」





P「え……あ、あぁ、どうも」





宅配人「ご注文通りぃ、袋や段ボールに入れずぅ、裸で持ってきやした、スッポンポンで」スッ





P「え……なんだ?この小さな箱?」





宅配人「じゃ、ありゃりゃりゃしたーー」タタタ





P「えっ、あの、これ誰宛に……」





P「………もう行っちまったか……はぁ」



P「しっかし、誰のだろうな……そして、中身なんだろ、これ」ジー





P「まぁ、勝手に見たりしたら失礼だよな……」





P「とりあえず、俺の机の上に置いといて……」ストンッ





P「よし、便所花買いに行くか」スタスタ



























10分後





ガチャッ





律子「ただいま戻りました〜」





律子「……あれ、私だけ?」





律子「……あ、そういえばさっきプロデューサーから話があるって」





律子「それで、机の上の物を見ればわかるから見とけって言われたのよね」スタスタ





律子「……あ、これかしら」スッ





律子「これは……小さな箱?」



律子「何だろう……勝手に見ていいのかしら?」キョロキョロ





律子「……まぁ、プロデューサーも見とけって言ってたんだし……」スッ





律子「勝手に見ちゃいますよ〜」パカッ





律子「……………」





律子「……………」





律子「……え?」





律子「この、指にはめられそうで、高そうな材料で出来たこの輪っかって……」ジロジロ





律子「………指輪?」

律子「なんでプロデューサーは私にこれを?」





律子「……ま、まさか、これって」





律子「わ、私宛の、け、結婚指輪……とか?///」





律子「って!な、何考えてるのよ!私は!///」アタフタ





律子「……あら?よく見たら、文字が刻んで……」ジッ



















Grow Old with Me (私と共に歳を重ねよう)





律子「」



律子「……え!?え!?///」





律子「……ま、まさか、まさかまさか、これって……///」





律子「本当に……結婚………指輪………?///」カァァ……











ガチャッ





律子「!?」ビクッ!





P「ただい……おぉ、律子」





律子「……ぷ、プロデューサー……///」





P「戻ってたんだな……あ、机の上の見た?」





律子「え?あ、あぁ、はい……///」





P「そうか、凄いだろぉ?驚いたろぉ?」





律子「え、えぇ……それは、その、すっごく……///」



P「それでさ、この事についてちょっと律子に相談したくてさ」





律子「そ、そうですよ!こういう事は、ちゃんと相談しないと……」





P「おぉ、凄く乗り気だな、律子」





律子「の、乗り気って……まぁ、正直そうなんですけど……///」ボソボソ





P「じゃあ、早速話そうか、とりあえずソファに掛けてくれよ」ストンッ





律子「は、はい……」ストンッ





P「それでさ、実の所なんだけどさ」





律子「え、えぇ、なんですか?」





P「実はさ、それを最初に見せたのは律子が初めてなんだよ」





律子「あ、じゃあまだ他の人は全く知らないんですか…」





P「うん、そうなんだよ」





P「少し前まではさ、最初は社長に渡そうって思ってたんだよ」





律子「えぇっ!?」



律子「しゃ、社長に渡そうとしてたんですか!?」





P「うん、でもな、ちょっと急過ぎるかなって思ってさ」





律子「いやいやいや!急とかそんな話じゃなくて!」





P「でも、迷った挙句、やっぱ同僚の律子だ!って思ってさ」





律子「社長と私、天秤にかけられてたんですか!?」





P「うん、まぁ、そうだな」





律子「そ、そうだなって……そんな軽く……」





P(さて、まずは何の説明からしようかな……)



P(……あ、そうだ!)





P(企画書にまだ書いてない、ユニットの決め台詞、決めポーズを考えて来たんだった!)





P「それで、あのさ律子」





P「俺、律子が驚くようなさ、ポーズと台詞があるんだ!」





律子「えっ……」





律子(ポーズと台詞……)





律子(それって……まさか)





律子(ぷ、プロポーズ!?///)





律子(な、何でそれを前に説明しちゃうのよ!?///)



P「じゃあ、ちょっとやってみるから良く聞いて、意見聞かせてくれ」スッ





律子「えぇっ!?ちょ、ちょ!///」





律子「い、いきなりそんな……まだ心の準備が……///」



















P「にこにこ爽やか、元気にハッピー!」ニコッ!





P「元気100倍、可愛さ100倍のお顔に大変身!」クネッ!





P「元気が売りの自分だぞ!」シャキーン!





P「あなたのハートを、ちょーだいさせて!」バキューン!









律子「………………」





P「………………」バキューン中





律子「………………」



律子(えっ……今のがプロポーズ……?)





P「………………」スッ





P「い、いや、その、確かに俺がしたらキモイかもしれんがな……」





律子「えっ!?いや、あの……」アタフタ





律子「き、気持ちは十分に伝わって来ましたよ!」





P「ははは……フォロー、ありがとうな」ズーン





P「それで、どうだ?律子?」





律子「え?」





律子(あっ……そっか、プロポーズだから返事しなきゃね)



律子「えっと……その///」モジモジ





P「うん」





律子「不束な女ですけど……あの……///」モジモジ





律子「わ、私で良かったら……よろしくお願いします///」ペコッ







P「えっ?」





P「……い、いやいや、律子はしなくていいんだぞ!?」





律子「え?しなくてって……?」





P「いや、だから今のポーズと台詞を」





律子「わ、私はしませんよ!?」





P「えぇ!?どっちだよ!?」





P「今、私で良かったらって言ったじゃないか!」





律子「い、いやあの、今のはOKという事ですよ!」





P「えぇ……?そうなのか?」





律子「そ、そうですよ!そう!」





P「あぁ〜、ビックリした……律子もしたいのかと思ったよ」



律子「それをするのはちょっと……」





P「まぁ、きっと誰もがあのポーズと台詞でお願いされたら」





P「絶対ハートを奪われると思うよ、絶対」





律子「そ、そうですか……ね?」





P「絶対だって!俺が言われたら絶対惚れるね!」





律子「はぁ……そうですか……」





律子(まぁ、プロデューサーじゃない人に今ので言われたら確実に断ってると思うけどね……)





律子「……あ、あと、プロデューサー」





P「ん?なんだ?」





律子「あの、この事はご両親に話したんですか?」





P「え?親父やおふくろに?」



P「いや、言ってないけど……」





律子「あ、そうですか……」





律子「後々、ちゃんと話とかないといけませんよね……私と、プロデューサーのご両親に」





P「えぇ?いや、言わなくていいんじゃないか?」





律子「いやいや、ちゃんと話し合わないといけないじゃないですか!」





P「えぇ?そうなのか?」





P「うぅ〜ん……まぁ、律子がそう強く言うなら……」





P「じゃあ、ちょっと待っててくれ」タタタ





律子「え?……ちょ、ちょっと!」





律子「………応接間に行っちゃった」





律子「どうしたのかしら……?」







1分後







P「あー、ごめんごめん、お待たせ」タタタ





律子「どうしたんですか?」





P「いやさ、律子がそう強く言うもんだからさ」





P「いま、携帯で実家に電話したんだよ」





律子「えっ!?もうしたんですか!?」





P「あぁ、でもさ、『そんな事で電話してくんじゃねぇ!!』って怒鳴られて切られちゃったよ」





律子「ご両親、怒ってたんですか!?」





P「うん、完全にブチ切れてたよ」





律子「えぇ!?完全に悪印象じゃないですか!」





P「まぁ、親父達はほとんど関係ないから大丈夫だよ」





律子「そ、そうですかね……」





P「親父やおふくろに関係なく、この話はちゃんと進めたいからな」





律子「ぷ、プロデューサー……///」



P(さてと……あと、何の話をしようかな……)







P(……あ、そうだ)





P(プレゼンテーションの場所の話とかもした方がいいよな)





P(大プロジェクトになりそうだし、他の会社方の人達にしっかり伝える為に、いい場所を探さないとな)





P「で、これを沢山の色んな人に伝える時にはさ」





P「場所、どこにしよっか?」





律子(沢山の色んな人……場所……?)





律子(……あ!結婚式!)ピーン!





律子「そうですね……どこか目星ついてますか?」





P「そうだな……俺はこの事務所のどっかでやりたいな」





律子「えぇ!?事務所で!?」

P「あぁ、確か3階が空いてるはずだし、そこ借りてやるか」





律子「せ、狭すぎませんか!?」





P「え?そうかな……」





律子「絶対狭いですって!」





律子「それに、場所も場所ですよ!相応しくありませんよ!」





P「そ、そんなに反対なのか……なら、考え直すよ」





律子「本当、お願いしますよ」





P(そんな、怒らなくったってなぁ……)







P「えーっと……それからだな……」





P「あ、あと、紹介するときの台詞!」





律子「紹介の台詞……?」





P「ほら、今現在はどんなのかとか、これから方針はどうするかとかさ」





P「スピーチだよ、スピーチ」



律子「……あぁ〜、そうですよね」





P「それでさ、律子が話すとしたらどんな事言う?」





律子「え……私がする紹介ですか?」





P「うん、ちょっと本番だと思ってやってみせてよ」





律子「い、今ですか!?」





P「グダグダでもいいからさ、思った通りにやってみてよ」





P「はい、スタート!」





律子「えぇ……えぇっと……」





律子「こ、この度はお忙しい中、遠路はるばるありがとうございます、秋月律子です」ペコッ





P「うんうん」





律子「……い、いや、もう秋月律子じゃなくなりますよね……///」





P「……え!?なんでだよ!?律子は律子だろうが!?」





律子「あ、まぁ、そこは変わらないですけどね……///」





P「どっちなんだよ……」



律子「え〜、私が765プロに入社してから短い歳月が経ち、やっとプロデューサーの業界にやっと慣れて来た所なんですが、ついにここまで来てしまいまして、今日から新たな道のりが……」





P「ちょ、ちょ!律子!長い!律子の自己紹介長い!」





律子「え?こんなものじゃないんですか?」





P「いやいや、律子がメインみたいになっちゃうだろ!」





律子「……あっ、そうですね、プロデューサーもですよね」





P「え?ま、まぁ、俺の紹介も少しばかりは必要だな……」





律子「じゃあ、続けますね」





律子「え〜、隣にいる彼が、元同僚のプロデューサーです」





P「………ん!?元同僚!?」





P「な、なんでクビになってんだよ!俺は!」





律子「えっ……いや、私が辞めることになるのかなって思いまして」





P「辞めるのか!?律子!?」





律子「まぁ……将来的にはそうなるかなって……」





P「じゃあ何でスピーチしてんだよお前!」





律子「えぇ?何がですか?」



P「というか、辞めるなよ!一緒にプロデューサー続けようぜ!」





律子「……あ、一緒に働く形がいいんですか、プロデューサーは」





P「あ、あぁ……そうだよ」





律子「それならそうと言ってくださいよ」





P「いや、初耳だったからさ……」





律子「じゃあ、続けますね」





律子「え〜、彼と私の出会いは、私が先に765プロに入社し、彼が後輩という形で入社し、最初は同僚として彼とは助け合い、時には競い合い、時には意見を交換しながら……」





P「いやだから、俺の説明も長いって!!」





律子「えぇ?そうですか?」





P「誰もそんな俺達の関係を深く聞く奴なんていないって!」





律子「いや、そういうのを聞く為に集まってるんじゃ……」





P「違ぇよ!そんなわけないだろう!」





P「あのな、俺達はな、新しいユニットのな……」













ガチャッ





小鳥「ただいま戻りました〜」



律子「あ……おかえりなさい、小鳥さん」





P「……え?小鳥さん?」





P「……あ!そうだ、小鳥さん」





小鳥「はい?」





P「あの、さっき何か荷物が来てですね……」





小鳥「え……荷物?」





P「はい、段ボールとか袋にも入ってない……」





小鳥「あぁっ!!」





P「えっ!?」ビクッ





小鳥「ぷ、プロデューサーさん!ちょっと応接間に!」グイグイ





P「え?え?な、なんですか、そんな引っ張って……」トテトテ





律子「え……あの……?」





P「な、なんか知らんが、待っててくれ、律子」トテトテ





律子「は、はぁ……」



















P「それで、どうしたんですか?小鳥さん」





小鳥「じ、実はですね…さっきとどいた荷物……」





小鳥「今大人気アニメのグッズの指輪なんです!」





P「指輪……?」





小鳥「はい、アニメショップで予約をしてまして……」





小鳥「それで、届け先がこの事務所の方が近くて……ここに届けてもらうように」





P「なにやってるんですか、あなたは……」





小鳥「もし、店の袋やダンボールに入れて来たら一発でバレると思ったので、直接持って来てもらいまして……」





P「あー、だから裸で持って来てもらったんですね」



小鳥「この事が律子さんにバレると思うと……」ゾゾゾッ





小鳥「どうか、このことは律子さんには内密にぃ!」バッ!





P「そ、そんな頭を下げないでくださいよ!」





小鳥「お願いします!お願いしますぅ!!」バッ!バッ!





P「そ、そんなにお願いしなくても言わないですよ!」





小鳥「本当ですか!?」パァァ





P「本当ですから、頭を上げてくださいよ……」





小鳥「ありがとうございます!プロデューサーさん!」





P「はぁ……まぁ、とりあえず指輪を取りにいきましょうか」



















律子「……プロデューサー、遅いわね」





律子「小鳥さんと、何の話してるんだろう……」





律子「………………」チラッ





律子「……結婚指輪、かぁ……///」





律子「プロデューサー……私の為に用意してくれたのよね……///」





P「おーっす」スタスタ





律子「わっ!ぷ、プロデューサー!?」アタフタ





律子「も、もう話は終わったんですか!?」





P「あぁ……えっと」キョロキョロ





P「おっ、あったあった」ヒョイッ





律子「あ……指輪を……」





小鳥「プロデューサーさん、例の物は……」スタスタ





P「はい、どうぞ小鳥さん」スッ





律子「…………えっ?」



小鳥「はい、どうもありがとうございます」スッ





律子「ちょ、ちょっと!それはプロデューサーが私に……!」





P「いやぁ、しかし小鳥さんにあんな必死にお願いされるとは思わなかったですよ」





P「あんなにお願いされたら、誰だってお願いを聞いちゃいますよ」





小鳥「ぷ、プロデューサーさん!シーッ!シーーーーーーーッ!」





律子(あんなに……お願い……誰だって聞いちゃう……?)





律子(………!!)





律子(ま、まさか……プロデューサー……)





律子(小鳥さんに、さっきした決めポーズと決め台詞を言われたんじゃ……!)





律子(さっき、誰かにあんな決めポーズと台詞を言われたら絶対惚れちゃうとか言ってたし……!)





律子(社長と私かどちらかで迷ってた位だったもの)





律子(小鳥さんに乗り換える可能性だってあったんだわ……!)





P「あ、あと、これを」スッ





律子「えっ……?」



小鳥「あっ!花ですか!ありがとうござまいます!」スッ





P「えぇ、さっき買ってきましたよ」





律子(は、花まであげるの!?)ガーン





律子(私には、くれなかったのに……)





律子(……でも、あの花ちょっとショボいわね)





律子(トイレに飾ってる様な花ね……プロデューサー、やっぱりセンスが……)





律子(で、でも、プレゼントの花には変わりないわよね!)





律子(プロデューサーは今、小鳥さんにあのプロポーズをされて……)





律子(…………………)





律子(だ……だったら!)



律子「ぷ、プロデューサー!」ガタッ





P「ん?なんだ?」クルッ

























律子「にこにこ爽やか、元気にハッピー!スマイル顔でウィンク!」ニコッ!





律子「元気100倍、理性も100倍、可愛さ100倍のお顔に大変身!」クネッ!





律子「メガネが売りの私です!」シャキーン!





律子「あなたの指輪、お花、ハートを全部ちょーだいさせて!」バキューン!







P「…………………」





小鳥「…………………」





律子「……………………」バキューン中





貴音「面妖な…………」























なんやかんやで数ヶ月後、律子とPは結婚しましたとさ





おしまい



20:30│秋月律子 
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