2013年12月18日

雪歩「劣等感の足跡」

冬/765プロ事務所

P「おはよーう」ガチャ バタン


律子「あ、プロデューサー殿、おはようございます」

千早「おはようございます。プロデューサー」

真美「兄ちゃん!おはよ→」

P「おう、寒いな〜夜には雪降るんじゃないか?」

千早「かもしれませんね、寒波が来てるって話ですから」

真美「兄ちゃん、事務所のエアコン効きが悪いよぉ」ブルブル

P「そうなんだよなぁ…」

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律子「はいはい、貴重なご意見ですが、どうにもなりません」

真美「ちぇ→まっこんな寒い日はゆきぴょんのお茶がおいしいよねっ☆」

P「あ、雪歩も来てるのか、おはよう…」クルリ



3�



雪歩「あ、プロデューサー、おはようございます。」ニコ

P「んん?…」


このSSは

律子「…これは…悪魔の録音よ…」

の続きになります。

未読の方はこちらをお読みください。

よろしくお願いします。


P「…何か…(雪歩が遠い…な)」

雪歩「プロデューサー、お茶机に置いておきますね?」サササッ

P「あぁ…ありがとう…」

雪歩「いえ、私台本読みますから…こっちのソファ借りますね」サササッ

P「(この警戒されっぷりはなんだ…?)」

律子「しっかし…軽井沢から帰って来たら、小鳥さんお休みだなんて…」

P「え?小鳥さん今日も?」

律子「えぇ、今日も無理だって」


千早「音無さん…どうかされたんですか?」

P「うん、軽井沢にお前らが伊織の家のバスで来たじゃないか」

真美「突撃トラベラーだったねぇ」

P「東京に帰ってきたら、小鳥さん休んでるんだよ」

千早「音無さんは…軽井沢には来てませんでしたよね?それからずっと?」

律子「うん、私の携帯に、メールで『喉の風邪で声が出せないのでしばらく休みます』って」

千早「そうだったんですか…早く治るといいですね…」

P「この季節は、気を抜くとヤバいからな」ガチャ



真「おはようございまーす」バタン

P「おはよーう、真」

真「おはようございます!プロデューサー!」

千早「おはよう、真」

真「おはよう…うぅ少し寒いね」ブルッ

雪歩「真ちゃんおはよ、今お茶淹れるね」

真「おはよ雪歩。熱っいのがいいな♪」



雪歩「ふふふっうん、わかった」スッ

P「おっと」

雪歩「!!///」ババッ…ヒュン…

P「…あっれー?」

真「…雪歩?」

千早「何か…したんですか?プロデューサー…?」

P「…何にもしてないと…思うんだけどなぁ…」



真「…ねぇ…千早」ボソボソ

千早「えぇ…多分…悪魔の録音の影響ね…」ボソボソ

真「確か…雪歩は、初々しく抱き締められる…妄想だっけ?」ボソボソ

千早「割と現実に沿った内容で、萩原さん自身が過剰に意識してるのかしら?」ボソボソ

真「…あ〜…そうかも…ちょっと聞いてくるよ」ボソボソ

千早「お願いね、私はプロデューサーに別の話題でも話してくるわね」ボソボソ

真「よろしく」ポン



千早「プロデューサー…今日のスケジュールなんですが」

P「あぁ、千早はレコーディングだよな?スタジオは…」

千早「△△スタジオで間違いありませんか?」

P「あぁそこだな」

千早「そういえば…今日他のみんなは…」


/給湯室

真「雪歩」

雪歩「あ、真ちゃん、今お茶…」

真「…男性恐怖症、克服訓練…」

雪歩「!!///」ビクッ

真「やっぱりか…」

雪歩「まっ真ちゃん…///」

真「まぁ…反応するなって方が難しいか」

雪歩「…やっぱり変だったかなぁ?///」


真「まぁ周りから見てたらね…」

雪歩「うぅぅ…プロデューサーの横に居るのが…すごく苦しくて…恥ずかしくて…///」

真「まぁ…ボクも割とそんな感じだったからねぇ…」

雪歩「…初々しいって…ハワワ///」

真「思い出し照れ…って」

雪歩「…なっなんだか…今日は無理なのぉ///」

真「よしよし」ナデナデ

雪歩「はぁ…」


律子「えっと…この書類は…すいませんプロデューサー殿」

P「ん?どうした?」

律子「この書類はどうしたらいいんですか?」

P「…あぁ、これはココの計算したら、予算と照らし合わせて」

P「合ってるならOKだから、社長の判子貰って」

律子「わかりました、ふぅ…」

P「今日は一日書類に追われそうだな」

律子「えぇ…イベントやら何やらで後回しにしたツケですね」


P「今日は俺も、千早のレコーディングとか見回るぐらいだし、半分手伝うよ」

律子「うわぁ…助かります!小鳥さん休まれると間に合いそうになくって〜」

律子「年末進行だったから、期待してたんですけど…」

P「だよな〜…少数精鋭ってのは765プロの良い所だけど…こうなると困るな」

律子「ドームLIVEも近づいてるのに…」

P「軽井沢の時は…社長に電話番までさせちゃったからな…」

律子「あの時は悪ノリしました、反省してます…」



千早「それじゃ、行ってきます。プロデューサー」

P「おう、後で様子見に行くからな」

千早「はい」ガチャ

雪歩「わっ私も行ってきますぅ!!///」サササッ

P「あっゆき…(バタン)…ほ…早いな…」

律子「何か…様子変ですね…」


真美「アレだよ…りっちゃん…」ヒソヒソ

律子「あぁ…アレね…」ヒソヒソ

P「ん〜…舞台がどうなってるのか聞こうと思ったのにな…」

真「雪歩の舞台って…あぁ!あの厳しい監督の」

律子「そう、灰皿が飛ぶ飛距離でも計ってんのかってくらい厳しい人」

真美「それって本当なの?」

律子「昔はね…医者からタバコにストップかかってからは、台本が宙を舞うみたいだけど」


真「それでも、怖いじゃん…」

P「だから、雪歩にうまくいってるか聞きたかったんだがなぁ…」

律子「雪歩って今回どんな役柄なんですか?」

真「確かミステリーって言ってたような…」

P「時代は明治で…雪歩の役柄は、良家のお嬢様…」

真「なんだ!似合う役じゃないですか!」


P「…なんだけど父親に対して憎悪を抱いてるっていう」

真美「何ソレ…ちょっと怖いね」

律子「雪歩…出来るかしら…?」

P「まぁ…後で見に行くか…」

真「(色んな意味で大丈夫かな…雪歩)」


朝/765プロ事務所前

千早「…萩原さん…大丈夫?」

雪歩「千早ちゃん…」

千早「舞台の稽古だけ…じゃないわよね?」

雪歩「うぅぅ」

千早「…まぁ確かにあんな事言われると…意識してしまうわよね…」

雪歩「私なんて…プロデューサーに相手にされる訳無いのに…///」


千早「あら?そうかしら?」

雪歩「ちっ千早ちゃん!?///」

千早「音無さんとの会話でも言ってたじゃない…」


P『まぁでも…雪歩は何にも染まって無いからこそ…』

P『自分の色に染めたくなる…悪しき考えが出てくるんですよね…』


千早「―って…男性ってそういう考えあるかもしれなっ」


雪歩「……///」プルプル

千早「ごっごめんなさいね、萩原さん…」

雪歩「…スゥー…ハァー…だっ大丈夫…息の仕方を、忘れただけだから」

千早「危な過ぎるわよ」

雪歩「…優しくて…自分の一番近くに居て…」

千早「私という存在を理解して、支えてくれる…好きに…なるわよね…」

雪歩「!!///…千早ちゃん…大胆…」

千早「えっ!?///あっちっ違うわ!///こう…人としてというか///」


雪歩「そっそう…///」

雪歩「わっ私…私なんて…ひんにゅーでひんそーでちんちくりんだから…」

雪歩「全然自信持てなくて…」

千早「……………萩原さん…」ゴゴゴゴゴゴ

雪歩「ひっ」

千早「今の台詞…私の眼を見て言ってみてくれるかしら?」ゴゴゴゴゴゴ

雪歩「ひえぇぇぇぇっ」ガタガタブルブル



朝/765プロ事務所

P「…さてと…」

律子「…あの…プロデューサー」

P「ん?どうした律子、わかんない所あったか?」

律子「あ、いえ書類では無いんですが…ちょっと、聞きたいんです」

P「?何をだ?」

律子「プロデューサーって…雪歩とどういうコミュニケーションを取ってたのかなって」

P「はぁ?雪歩と?」


真美「聞きたいなぁ!///」

真「ぼっボクも…///」

P「え?何で?」

律子「今朝、様子が変だったじゃないですか…もしかして」

P「おっ俺が変な事したとでも!?」

真「(変な事言ったのを…)」

真美「(録音したヤツを聞かれたんだけどね…)」

律子「あぁいえ…何かヒント位無いかな…と…アハハ」


P「ん〜…まぁ雪歩はまず…仲良くというか、慣れてもらわないといけなかったからなぁ」

真「あの頃は、男のトレーナーさんでもダメでしたからね」

真美「顔面漂白も珍しくなかったよね→」

律子「蒼白ね、漂白してどうすんのよ、肌荒れるわよ」

P「…だから、まず降郷村でさ…」

真美「あぁ〜あったねぇ!ゆきぴょんの『いえーいっ』」

律子「驚いたけど、すごかったわよね」


真「うんっ!いざとなったらすごいんだよね、雪歩は」

P「俺も驚いたよ…それで、舞台度胸はあるんだなってわかって」

P「その時、指切りで約束したのが最初かな?」

律子「指切り…?」

P「あぁ�絶対守るから�って」

真美「…何ソレずるぃ…///」ボソ

真「真美っ///」

P「?」


律子「そっそれで、どうされたんです?その後」

P「あぁ、色々仕事も舞い込んできて…でも雪歩が男性スタッフと全然喋れなくて」

律子「そうでしたね…」

P「最初は、真と組ませて…まぁ真に丸投げって意味だったけど」

真「あははっ確かに、まぁ苦手なんだから仕方ないって思ってましたけど…」

P「ずっとそのままって訳にはいかないからな…それで、克服しようって雪歩に持ちかけて」


律子「プロデューサーからだったんですね…まぁ当然か」

P「必要だったんだよ!もぅ最初は、すっごい大変だったんだぞ!?」

真美「兄ちゃん、実感こもってるね…」

P「当り前だろ!最初は3〜4�は離れてないとダメだったんだ!」

律子「あぁ〜常にそのぐらいの距離はありましたね…」


P「訓練続けて…ようやく人並みになったと思ったら…今朝だよ…」

真「あぁ〜…」

P「これまでのコミュニケーションが水泡に帰したと言うのかっ…」orz

真美「…(ゆきぴょんのは照れだからなぁ…)」

真「(照れかどうかは…一見じゃわかんないよなぁ…)」


朝/劇場前・カフェ

雪歩「…はぁ…稽古開始まで、すっごい時間あるなぁ…」

雪歩「プロデューサーの近くにいると…恥ずかしいし…」

雪歩「ここで、台本読んでよう…」パラッ

雪歩「…『お父様はお母様が邪魔になったのよ』」ブツブツ

雪歩「『あんな山奥に追いやって、お母様が可哀想だわ…』」ブツブツ



???「しかしよぉ…なんであの子なんだ?」

???「…ピンと来た…」

???「毎度そればっかりじゃねぇかよ…」


雪歩「?…監督と脚本家さん…あっ挨拶しなきゃ」ガタ


監督「俺は今でもあの、萩原ってのはミスキャストだと思ってるぜ?」


雪歩「!!」ピタッ


脚本家「…そんな事は無い」

監督「ツラはいい、声も舞台向けだろう…だが肝心の感情の込め方がお粗末だ」

脚本家「…そこは…伸び代だ」

監督「伸び代ってお前な…舞台本番までそう日は無いんだぜ?」

脚本家「…間に合うかどうかは…彼女次第だ」

監督「そんでもって俺次第って言いてぇんだな?」

脚本家「…そうだ」ガタ

監督「簡単に言ってくれるねぇ…」ガタ

カランカラン♪アリガトウゴザイマシター


雪歩「…私…やっぱり…ダメなのかなぁ…」グッ


/765プロ事務所

P「何かしちゃったのかな?俺…」ズーン

真「そっそんな、落ち込まないで下さいよ」

律子「そっそうですよ、ね?」ガチャ バタン

春香「おっはよーございまーす!」

真美「あ!はるるん!おはよ→」

律子「おはよ、春香」

P「おはよう…春香ぁ…」

春香「えぇ〜?何でそんなテンション低いんですか…」

真「あぁそれがさ、雪歩がね…」


春香「―なるほどねぇ…例のアレですかな?」ボソボソ

真美「そうであると思われまする。はるるんさんや」ボソボソ

春香「余波がこんな所まで…困ったなぁ」

P「うーん…」

春香「そうだ!聞きたかったんですよ、プロデューサーさん!」

P「ん?なんだよ春香」

春香「雪歩とのコミュニケーションって何してたんですか?」

真美「あ〜そうだった!おぅおぅ!兄ちゃん!洗いざらい吐けぇ!」

P「なんで俺、容疑者なんだよ…」


夏/765プロ事務所

P「ふむ…とりあえずだ…」

雪歩「はっはぃ…」

P「…もうちょっとくらい、近づけないか?」

雪歩「うぅぅ…///」



4�



P「普段の生活どうしてるんだよ…」


雪歩「その…あんまり移動中とかそういうのは気にならないというか」

P「あぁ…擦れ違うのとかは大丈夫なのか…」

雪歩「いっ意識しなければ…大丈夫ですぅ」

P「んーじゃあ…Step �」


P「こういう風に…電車やバスで隣になるとかは?」ポフッ

雪歩「あぅ…はっ話しかけられたりしなければ…」

P「そうか…」


雪歩「……………///」

P「………………」

雪歩「……………///」

P「………いやいやいや…話してくれないと困るから」

雪歩「はぅっ!!///」プルプル

P「う〜ん…男性スタッフに話しかけられてもスムーズに会話できないとな…」

雪歩「むっ無理ですぅ///」


P「無理って言うなよ…」ゴクッ

P「ん?このお茶冷たくっておいしい…」

雪歩「え…ほっ本当ですかぁ?こっ氷出しにしてみたんですけど…」

P「うん。おいしいよ、雪歩お茶淹れるの上手だよな」

雪歩「はっはいぃ、これだけは誰にも負けませんよぉ」

P「ほぉ…」



冬/765プロ事務所

P「―って感じでお茶をスタッフさんに淹れてあげたりして…」

P「まぁ最初は女性スタッフだったけどな」

真美「ふぅん」

春香「雪歩も苦労したんだなぁ…」

律子「そう考えると、成長したわよね」

真「日常的な会話くらいは平気になったもんね」

P「俺今…男性スタッフ以下…?」プルプル


春香「違います、プロデューサーさん、大丈夫です、落ち着いて下さい」

真「思いの外、プロデューサーの心のダメージが大きい」

真美「いきなり、避けられちゃったらねぇ…」

P「大丈夫…大丈夫…最初の頃は最大4.5�離れてる時もあった…悲しくない」

律子「うわぁ…自分に言い聞かせ始めた…」

真美「ほっほら兄ちゃん!続きは!?ゆきぴょんとの訓練!」

P「ん?ん〜あの後は…慰安旅行の後だな…」


夏/765プロ事務所

P「…………」ジー

雪歩「はぅ///…」サッ

P「だーかーら…目線外したらダメだって」

雪歩「すっすみませぇん///私…私なんてぇ!!///穴掘って埋まってますぅ!!///」ジャキン

P「よーしシャベルは置け…いい子だから…」グイ


雪歩「はいぃ///」

P「うーん…Step �、見つめ合う…何かいい方法は無いかな…」

雪歩「(見つめられてると…何だか恥かしくって…///)」

P「壁ごし…いやいや…」

雪歩「(真ちゃんから貸して貰った少女漫画では…)」


P「鏡ごし?意味ないか」

雪歩「(見つめ合った後って…キッキッキスしてた!?///)」

P「雪歩ぉ…何かいい案無いか?」

雪歩「はわぁ…///」

P「うわっどうした!?おい!?雪歩!?」ユサユサ


雪歩「ハワワ…///」

P「雪歩!?」ユサユサ

雪歩「…ハッ!!…プロデューサー…」ジーッ

雪歩「はうっ///」ボン

P「うぉおいっ!?」


冬/765プロ事務所

P「ありゃ一体なんだったんだろう…」

春香「あはは…」

律子「大変だったんですねぇ…」

真美「ゆきぴょん…」

真「見つめ合うってそんなに恥ずかしいかなぁ?」

春香「うーん?実際生活の中でそこまで目と目を合わせて…なんて無いよね?」


律子「そうよねぇ…一瞬のアイコンタクトくらいはあるけど」

P「ほほぅ…」キラリ☆

真「ぷっプロデューサー?何ですその目の輝き…」

P「じゃあ、真ぉ…見つめ合ってみるぅ?」ニヤニヤ

真「ええっ!?///」

P「恥ずかしいかどうかは、実体験してみればいいんじゃないか?」


真「ぼっボクはいいですよぉ…」

真美「あっじゃあ真美やる!」チラ

真「え?」

春香「そんなっ真美には任せれないよ!ここは私が!」チラ

真「え?え?」

律子「いいえ、ここはお姉さんの私が!やりましょう!!」

真「じゃっじゃあ…ボクが…」オズオズ

春香・真美・律子「「「どうぞ、どうぞ」」」

真「なんだよっ!!///いつ打ち合わせしたのさっ!!」


真美「いやぁ、アイコンタクトの話が出たからねぇ→」

春香「やっとかないと〜あはは」

律子「お約束も大事でしょ?」

P「じゃあ真」

真「ええっ!?本当にやるんですかっ!?///」

P「するよ、やってみればわかるって」



真「はぁ…わかりました…どっどうぞ?」

P「真…お前から借りた少女漫画で勉強してるんだぜ?」

律子「あの人、ミニコントする気満々だわ」

真美「それもまた良しだよ♪」

春香「ある意味765プロの名物だしね」

真「…なんなんですか…もぅ…」


真「プロデューサー?ボクが男役でもかまいませっ」

P「真」

真「?プロデュ」ドン ビクッ

真「え…」

P「静かに…」ジッ

真「えっ…ええっ!?///」ドキドキ

P「真…」ジッ

真「ほっ本当にぃ…?///うっうわっ///」サッ

P「…はい、菊地 真選手は6秒〜」


真「へ?///」

P「どうだ?結構恥ずかしいだろ?」

春香「壁ドンですか///」

P「どう?どう?俺様系なんてやったことないけどさ」

律子「もう、この人なんなんだ…///」

P「みんなのプロデューサーだよっ☆」


真美「あー…兄ちゃん…お腹に力入れるといいよぉ」

P「え?」クル

真「プロデューサーのぉ!馬鹿ぁっ!!///」ドゴォ

P「おふんっ!!」 ドサ orz

真「あぁっ!!///もうっ!!///ボクはレッスン行きます!!///」ガタッ

真美「あっはっは→兄ちゃんのお馬鹿さぁん♪」スタスタ

春香「プロデューサーさんお大事に…でも調子に乗った罰ですよ!罰!」ニコォ

ガチャ バタン


P「おぉぉ…痛ったぁあ…」プルプル

律子「はぁ…全く…自業自得もいい所ですよ」

P「うっうー…」ガチャ バタン

響「はいさーい、今すっごく怒った真が…!!プロデューサー!?どうしたんさっ!?」ユサユサ

P「あぁ…響…」プルプル

貴音「あなた様っ!?いっ一体何が…」

P「…貴音ぇ…うふふふふ」

響「コワっ」

貴音「面妖な」

律子「あー、あのね二人とも…」


貴音「―それは…あなた様が悪うございますっ!!」

P「…うへぇ…痛たたた…」サスサス

響「そうだぞ!真が怒るのも無理ないさ」

P「なんだよ…みんなして…ちょっと、面白がっただけじゃん」

貴音「その様な戯れはおやめ下さい。」

響「ふざけすぎさー」

P「はーい。ごめんなさーい」


貴音「…あなた様…もしや…何か話を逸らす為に真へ…」

P「!!!」ビクッ

響「え?どういう事だ?」

律子「話を逸らす…?」

貴音「…あなた様…雪歩とのこみゅにけぇしょんとやらは…」

P「…えっえーと…」ダラダラ


律子「話すまで、攻撃の手を緩めませんよ…」

P「ちくしょうっ…逃げ切れると思ったのに…」

響「雪歩との話が恥ずかしいのか?」

P「え?…いや…えっと…」

律子「…違うんですね」

貴音「お話しくださいませ、あなた様」

P「…あんまり…愉快な話じゃあ…ないぞ?」


秋/765プロ事務所

P「それじゃあ、Step �…今日は…手でも繋いでみるか?」

雪歩「手っ手を繋ぐんですかぁ?///」

P「大丈夫だって、怖いものじゃないんだからさ」

雪歩「…スゥ…ハァ…はいっ!おっお願いしますぅ!!///」

P「気合入り過ぎだろ…んじゃあ、ほい」スッ

雪歩「あ…えっと…うぅぅ…///」プルプル

P「…ゆっくりで構わないから…」


雪歩「はっはいぃ…///」  キュ

雪歩「………手…温かいですぅ…///」

P「…そうだな…」

雪歩「…小さい頃…こうしてお父さんと手を繋いで歩いたのを思い出しますぅ…」

P「…そうか…いい親父さんなんだな」

雪歩「ちょっと過保護ですけど…大切な家族ですから」

P「羨ましいよ」


雪歩「…あの…プロデューサーの御家族って…」

P「…母親は…俺が3つか4つくらいの時に、病気で死んだ…」

雪歩「えっ…そっそうだったんですか…」

P「元々、あまり体の丈夫な方では無かったらしい…でも結婚して俺を産んで…」

P「そのせいでってのも…充分ある」

雪歩「そっそんなこと!ありません!」


P「…ありがとう…で…まぁ親父は生きてるんだけど…」

P「…俺の親父は…俺に何の興味も無かったんだ…」

雪歩「…え?」

P「手の一つも握ってもらった記憶が無い…参観日とか、そういうのも」

雪歩「そんな…」

P「イタズラしたり、親を学校に呼ばせるために馬鹿な事した…でも来なかった」

P「三者面談すら�忙しい�って理由で叔父さんに任せたんだぜ?」


P「じゃあ俺もって、親父の事を嫌うようになっていって…お互い関心も無く」

P「…時間を割く事が煩わしい…そんな親子なんて、ダメダメだよな」 ギュウウ

P「痛たたた…雪歩、手強く握り過ぎだって…痛いよ…ゆき…」

雪歩「うぅぅ…グスッ…うぁ///」ポロポロ

P「え?どっどうした?雪歩!?何で泣いてんだ?あっ!!手握ってるの嫌になったか?」アタフタ

雪歩「違っいますぅ…グスッ…プロデューサーがっ…」

P「おっ俺?」オロオロ

雪歩「…ヒック…寂しかったら泣いたって…いいはずですぅ…」ポロポロ

P「…雪歩…」


冬/765プロ事務所

P「とまぁ…雪歩の事泣かせちゃって…バツが悪くて、真にはちょっとなぁ」

響「…プロデューサー…家族と仲悪いのか?」

P「あー…高校は叔父さんの家に住ませてもらって通った…」

P「高校の頃からのバイト代と、一年学費溜める為に浪人して、大学は自力で行った」

P「まぁでも就職出来ず…そんな時高木社長に拾ってもらって…」

P「かれこれ…10年近く、親父とは顔も合わせて無いなぁ…」

律子「…そうだったんですか…」


P「意固地になってるんだろうなと思う…『こっちも嫌いなんだからあっちも同じだろう』って」

P「ガキのまんまなんだ…でも…確かめるのは…もう怖くって出来ない…」

貴音「…申し訳ありません…あなた様…私…」

P「え?」

貴音「私、あなた様の事が知りたくって…でも…あなた様の心を考えず…」プルプル ブワッ

P「おぉぉおい!!何で貴音が泣くんだよ!?いいって!いいんだって!そんなのっ!」オロオロ


響「…うぅ…うぇ…グスッ…」ギュウ

P「響、お前もかよぉ」アタフタ

貴音「申し訳ありません…あなた様ぁ…」ポロポロ

響「でも…グスッ…プロデューサーはぁ…自分達のグスッ…仲間で家族だからな…」ポロポロ

P「…響…貴音…ありがとな…はははっ」ナデナデ


P「落ち着いたか?」

貴音「はい…あなた様…///」

響「うぅ…でーじ恥ずかしいぞ…///」

律子「あら、可愛かったわよ?」

響「やっやめてくれ!律子!///」

P「まぁ…話の流れで雪歩には俺の昔話をすることが多くなって…」

貴音「あなた様の…幼き頃ですか…」

P「あぁ、クソガキだったよ」ニコッ


律子「そんな爽やかな笑顔で言われても…」

P「小学生の頃はスカート捲りとかしてたしなぁ」

響「そんな頃から変態だったのか!」

P「馬鹿野郎、男の子の嗜みなんだよ」

貴音「ぎるてぃ…」<●><●>

P「…貴音様、子どもの頃の話なんですぅ…」ガタガタ

律子「プロデューサー殿も小さい頃があったんですねぇ…」

P「当り前だろ?雪歩もなんかそんな事言って…あぁ雪歩がさ」


P「雪歩も小さい頃スカート捲りの被害にあってたんだって」

律子「あぁ…(アレか)」

P「どうしてそういう事するのか?って聞くから」

P「男の子だからさって誤魔化したんだけど」

P「そしたら、プロデューサーもスカート捲りたくなるんですか…?とか聞くんだもの…」

響「なっ///」

P「その後穴掘り出すから…たるき亭の御主人には迷惑をかける…」


律子「そろそろお昼ですし、たるき亭にお詫びがてら食べに行きましょうか」

P「いいな、行くか」

響「自分サバ味噌にしよー!」

貴音「私はおうどんを…」

P「おかわりは三杯までな」

貴音「…いけずです…」プクー


昼/劇場

監督「だからっ!!違ぇってんだろ!!」ダンッ

雪歩「きゃっ」ビク

監督「お前本当に台本読んでやがんのかっ!!」

雪歩「はっはいぃ!!」

監督「あーっもうっ!飯だ飯!!」ズカズカ


雪歩「…うぅぅ…」

スタッフ「あ、萩原さん、お昼どうされますか?お弁当持ってきます?」

雪歩「あ…えっと…大丈夫です…」

スタッフ「はーい。」スタスタ

雪歩「…(ダメだぁ…私…)」


監督『俺は今でもあの、萩原ってのはミスキャストだと思ってるぜ?』


雪歩「…………」

俳優「しっかし…監督、噂通りの厳しさだな」

女優「名物だもの、でもうまく回り始めた時の舞台はすごいわよ」

俳優「へぇ…」

女優「でも、あんなアイドルの子が居たんじゃね…」

俳優「あの子か…ちょっとオドオドし過ぎだよな…」

女優「舞台が失敗に終わったら…あの子もそのまま消えるんじゃない?」

俳優「おいおい、その失敗する舞台に俺達も立つんだぜ?」

女優「勘弁してほしいわね、とっとと誰かと交代しちゃった方が賢明よ」

俳優・女優「「はっはっはっは…」」


雪歩「…私…どうしたら…グスッ…」


午後/△△スタジオ

P「おはようございます」ガチャ バタン

千早「プロデューサー」

P「おう、千早、どうだ?」

千早「今は休憩中です…出来は、自分としては今一つですね」

P「ありゃりゃ…」

千早「今一つの理由は何となくわかってるんです…」


P「そうなのか?」

千早「こっ恋の歌なので…///その辺りの感情の込め方が…///」

P「そうなのかぁ〜」ニヤニヤ

千早「真面目にやって下さい///」ギロッ

P「おぉ怖い怖い」


千早『逢いたい…メールも携帯も♪』

千早『鳴らない(why) tears 泣いてるよ♪』

千早『一秒だけでもいい 君を今 感じたら♪』

千早『ずっと…♪』

千早『ずっと…♪』


P「…うん…感情か…」

千早「はい…」


P「…千早ってさ、漫画って読む?」

千早「…は?」

P「あ、いや…さっき事務所でさ真をからかってたんだけど」

千早「何してるんですか…もぅ」

P「少女漫画に出てくるみたいな、俺様系で…」

千早「…まったく…真に殴られればいいのに」

P「既に殴られてるんだけどな!はははっ!」サスサス

千早「追加しましょうか?」

P「…マジで勘弁してください」


千早「それで?漫画とからかいが何か関係が?」

P「あぁ、それで『ガラスの仮面』って漫画なんだけどさ」

千早「…一応、聞いたことはあります。」

P「そっか、その中でな…花を見ながら『まぁ綺麗』って台詞を言うんだけど」

千早「はい」

P「ぐしゃっと手で潰した花を見て、さっきまで綺麗だった花を思い出しながら」

P「『まぁ綺麗』って言う訳だ、これが感情の再現って説明するシーンなんだ」

千早「感情の再現ですか…」

P「感情の込め方って言ったって…その感情を知らなくちゃいけない」

千早「…はっはい」


P「まぁだから、恋の感情に近いもの…これなら…」

P「メールの返信待ちとか、明日が待ち遠しいとかな…」

千早「メールの返信…!!///」ポワワ


P『…独り暮らしで体調崩すと、心細いよな?』

千早『あっ…えっと…///』

P『メールでも電話でも、寂しくなったらかけてきていいから』ナデナデ

千早『はひゃいっ!!///』ナデナデ


千早「…(体調の報告くらいしか出来なかったけど…返信が待ち遠しかったっ…///)」


P「なんか、近いものがあったらしいな」

千早「あ…そっそうですね…多分///」

P「うん、じゃあ…それでもう一回だ!」

千早「はいっ!!」


千早『逢いたい…メールも携帯も♪』

千早『鳴らない(why) tears 泣いてるよ♪』

千早『一秒だけでもいい 君を今 感じたら♪』

千早『…好き…』

千早『ずっと…♪』



スタッフ「…はーい、ありがとうございます!OKっです!」

千早「ありがとうございます!」

P「バッチリだったな、千早」

千早「はい…プロデューサーのおかげです…///」

P「俺はアドバイスまで、後は千早の力だ」

千早「(…その力の源をくれたのもあなたです…///)」

P「それじゃあ、俺は雪歩の様子見てくるな」

千早「はい…あ、あのプロデューサー」

P「ん?」

千早「その、萩原さん…今朝様子が変でしたよね?」

P「そうだな…それも含めて見に行こうかと…」

千早「何かいっぱいいっぱいになってるのかもしれません」

千早「助けてあげてくださいね?」ニコ

P「…………」

千早「どっどうしました?」

P「なんか、千早がそういう事言うの感動しちゃって」

千早「なっ!?///ぷっプロデューサー!!///」

P「はははっ大丈夫だ、任せとけ。」ナデナデ

千早「ひゃっ…んもぅ…///」


午後/劇場

雪歩「お父様はお母様が邪魔になったのよ!!」

雪歩「あんな山奥に追いやって、お母様が可哀想だわ…」

女優「そうは言ってもね…肺の病はうつるから…」

雪歩「でも、様子も気にかけないで!御自分はパーティ三昧…酷いっ酷いわ!」

ダンッ

雪歩「っ!!」ビク

監督「…おい、萩原」

雪歩「はっはい…」

監督「お前が居ると、他の奴の練習にならねェ…お前一人で倉庫かどっかで練習しろ」

雪歩「!!…はっはいぃ…」トボトボ

俳優「ふぅ…やっと台詞が言える」

女優「クスクス」

雪歩「!!…///」カァアア ダッ

脚本家「………」



P「こんにちは…あれ?」

監督「…765プロさんか…お前さんとこのは今は倉庫だぜ」

女優「ふふふっ寒いでしょうに」

P「あー…そうですか」


/劇場・倉庫

雪歩「グスッ…ヒック…ふぇ…」

ガチャ

雪歩「!!…プロデューサー…」

P「おっここに居たか」 バタン

雪歩「プロデューサー…ふぇぇ…///」ポロポロ

P「おいおい…泣くなよ…あーほら、擦るな赤くなるぞ」フキフキ

雪歩「私…私…頑張ったんれす…えど…グスッ…全然…ダメダぇで…ヒック…」ポロポロ

P「まぁとりあえず、今は泣きやめって…落ち着くことが大事だ。ほい」ポフ

雪歩「…温かい…お茶…」

P「雪歩の淹れるお茶には適わないけどな、温まるぞ?」

雪歩「…はい…」


P「…ミスキャストねぇ…」

雪歩「…感情の込め方がお粗末だって…」

P「ここでもか…」

雪歩「え?」

P「さっき、千早のレコーディングを見てきてな」

雪歩「千早ちゃん…の…」

P「自分の出来に今一つ納得いかないと、千早が言っててな」

雪歩「すごいなぁ…」


P「千早には感情の再現って説明したんだけど…」

雪歩「…はい」

P「まぁその辺りは、雪歩もわかってるか」

雪歩「…わかってても…全然ダメで…」

P「…脚本家さんは伸び代って言ってくれてるんだろ?」

雪歩「でもっ!…今出来なきゃ…意味無いんですぅ…」ジワッ

P「そっか…」

雪歩「真ちゃんみたいに…堂々としていたい…」

雪歩「千早ちゃんみたいに、冷静でいたい…」

雪歩「美希ちゃんみたいに…キラキラしたい…でも…でも…私は…グスッ…」

雪歩「ダメダメ…で…ヒック…どうして、こんなに…ダメなんでしょう…グスッ…」

P「ダメなんかじゃないって…」

雪歩「でもっでもぉ…何にも出来ない自分が…恥ずかしいんですぅ…」


P「…雪歩」

雪歩「…?」

P「心配症で気弱な上に後ろ向き」

P「ネガティブで、劣等感を抱えてる」

雪歩「とどめですかぁ?」プルプル

P「違うよ、それを変える為にお前はアイドルを目指し始めたんだろ?」


雪歩「そうですけど…うぅぅ…」ジワッ

P「泣くなって…いいか、雪歩!劣等感を持つって実はすごくポジティブなんだ」

雪歩「…え?」

P「まず劣等感ってどうして感じるかわかるか?」

雪歩「じっ…自分には…無いものに、嫉妬するからですかぁ?」

P「大体正解」

雪歩「大体?」

P「自分に無いものって所は合ってる。」


P「劣等感は、自分の理想と現実との間のギャップに感じる感情なんだ」

雪歩「理想と…現実…」

P「そう、自分に今は無いものを…自分の理想は持っている」

P「現実のギャップに苦しむかもしれない、嫉妬してしまうかもしれない」

P「でもそれはポジティブな考え方の始まりなんだよ」

P「…理想があって、現実を確かめたなら、後は理想に向かって歩いて行くんだ。」

P「劣等感から歩き出すんだ。」

雪歩「プロデューサー…」


P「それに雪歩はもう、歩き始めてる…」

P「たくさんのレッスンを、大小あったけど様々なステージを」

P「それにホラ…うわ、手冷たいな」ギュ

雪歩「あっ…///」

P「あんなに怖がってた、男の人も少し平気になった…な?」

P「雪歩はもう、理想の自分に向かって進んでるんだ」

P「後ろを振り向いてみたら、自分の足跡が残ってる。」

P「雪の上を歩いてきたみたいに」

P「一歩一歩、頑張ってるお前が、ダメな訳あるもんか」ニコ


雪歩「うぅぅ…プロデューサー…グスッ…」

P「迷った時は俺が居る…�絶対守るから�って約束しただろ?」

雪歩「プロデューサー…おぼえてて」

P「当り前だ…さぁ雪歩、あの監督を驚かせてやろうぜ!」

雪歩「…はいっ!!」


P「うん…やっぱり台本読んだけど…この雪歩の役って…」

雪歩「なんですかぁ?」

P「脚本家さんの意図かな…コレは」

雪歩「…???」

P「ん?あぁ…いいか雪歩、読む時はその人が書いた言葉で読まないで」

P「自分の言葉に置き換えて読んでみるんだ…そうするとな」

P「読んだ時の隙間に、作者の意図が入っているんだ」

雪歩「…作者の意図…?」


P「これもある意味…感情の再現?同調か?」

雪歩「ぷっプロデューサー…せっ説明してくださいぃ…///」

P「あっすまん、さっきスタッフさんにこれまでの稽古のビデオ見せてもらって」

雪歩「ダメダメでしたよね…」ズーン

P「だからぁ」

雪歩「はっはい…ん…クシュン」ブルル

P「ん?寒いか?」


雪歩「あ…すっ少し…」

P「そうか…あぁじゃあ雪歩」

雪歩「?はい」

P「…こっちおいで」コイコイ

雪歩「?」トテトテ

P「よっと」グイ ボフ

雪歩「ふぇっ!?///」


P「うーん…コート羽織っとけ」バサ ギュウ

雪歩「はっハワワ…(後ろから抱っこ、ギュッてぇええ!!///)」

P「ふっふっふ…芝居の特訓と恐怖症克服訓練を同時とは…スパルタだろぅ?」

雪歩「ふぇぇええっ///!!(あっ甘々ですぅぅ!!)」

P「それじゃ説明するぞーいいか?」

雪歩「はっはひぃ///」


午後/劇場

ガチャ

監督「…なんだ、萩原…戻ってきていいとは言ってねぇぞ」

雪歩「おっお願いします!!…もう一度皆さんと稽古させてください…」ペコ

監督「…さっきと何も変わって無かったら…わかってんな?」

脚本家「…………」

監督「萩原」

雪歩「はいっ」

監督「入れ、さっきの所からだ」

雪歩「はいっ!!」


雪歩「お父様はお母様が邪魔になったのよ…」

雪歩「あんな山奥に追いやって、お母様が可哀想だわ…」

女優「そうは言ってもね…肺の病はうつるから…」

雪歩「でも、様子も気にかけないで…御自分はパーティ三昧…酷いっ酷いわ…」


監督「(さっきとは違って…弱々しい印象…怒りじゃなくて…失望か?)」


雪歩「お父様が…殺されてしまうなんて…」

俳優「お気を落とさず…お嬢さん…」

雪歩「探偵さん…お母様になんてお伝えしたら…」

俳優「今は、落ち着くことです…顔色が悪い…少しお休みに…」

雪歩「いいえ…大丈夫です…今は…今だからこそ私がしっかりしなければ…」


監督「(感情が何処かに置き去りで、台詞を抑揚つけて読むだけだったのが…)」

監督「(ここに来て、娘の役になってるじゃねぇか…)」


雪歩「こっ…これは…」

俳優「お父様とお母様の…恋文ですよ…」

女優「山奥のサナトリウムへ向かわれても…決して手紙のやり取りは無くならず…」

雪歩「…お父様は…お母様を…こんなにも愛して…」ギュウ


監督「…観客が萩原を通して舞台を見るのか…」

脚本家「…そう…彼女こそ…この舞台の目線だ…」


監督「感情を込めすぎると、観客との温度差が広がっていらない存在になりやすい」

監督「だが、舞台にのめり込む為に娘役は観客と、繋がらなければならない…」

脚本家「…感情の同調…共有…彼女なら出来ると…信じた」

監督「おっお前…俺が気づかなかったり、萩原が出来なかったらどうする気で…」

脚本家「…その時は…お前とも彼女とも二度と仕事はしない…プロとはそうだろう?」ニヤ

監督「こんの野郎…萩原と俺を一緒にして、試しやがったな…」

脚本家「…信じただけだ…」

監督「はっ……おい萩原!!」

雪歩「はっはいい!!」


監督「…驚かされたぜ…萩原、お前がこの舞台の要になる!ビシビシ行くから覚悟しろ!」

雪歩「…はいっ!!」

俳優「驚いたのは我々もだよ」

女優「演技プランを全バラシしてくるなんてね…この舞台…ひょっとするかもね」

雪歩「あっあの…よろしくお願いしますぅ!!」


P「…よっし…」



冬/765プロオールスターズLIVE会場


千早・春香・やよい「「「Silent Night♪」」」

千早「この冬初めて舞い降りた 白い雪たちが♪」

春香「そっと見守るように♪」

やよい「街じゅうを包み込んでく♪」


千早・春香・やよい「「「Holy Night♪」」」

春香「世界中の恋人達が愛をささやく日♪」

やよい「きっと他の誰より♪」

千早「幸せなふたりになるよ♪」


千早・春香・やよい「「「Silent Night♪」」」

千早・春香・やよい「「「Holy Night♪」」」


千早「永遠に 離さないでね♪」


『ワァアアアアアアアアア!!!ヤヨイー!ハルカー!チハヤタン!!』


P「よし…次は雪歩!しっかりな!」

雪歩「はい!!」

律子「完全に暗転してるから、足元気を付けるのよ」

雪歩「大丈夫です、律子さん」


コツコツ…

雪歩「(真っ暗…ふふふっなんだか…蛍光テープが足跡…みたい…)」 ペキ

雪歩「(?何の音…あぁ…サイリウム…わわっ)」ペキペキペキペキ…



律子「うわぁ…すっごい…真っ白なサイリウムで会場が…まるで…」


律子「小さな宇宙みたい」




雪歩「Kosmos Cosmos♪」

雪歩「跳び出してゆく 無限と宇宙の彼方♪」

雪歩「Kosmos Cosmos♪」

雪歩「もう止まれない イメージ塗り替えて♪」

雪歩「ユラリ フワリ 花のようにユメが咲いて♪」


雪歩「キラリ 光の列すり抜けたら二人♪」

雪歩「Access to the future♪ Reason and the nature♪」

雪歩「Nexus for the future♪ Season and the nature♪」


『ワァアアアアアアアア!!!ユキホォー!オレダーケッコンシテクレー!!』


雪歩「ハァハァ…ありがとうございますぅ」

雪歩「…あれ?(この後すぐ…響ちゃんの曲じゃ…)」

真「Happy birthday to you♪」

春香「Happy birthday to you♪」

一同「Happy birthday dear雪歩~♪」

一同「Happy birthday to you♪」

雪歩「みっみんな…」


春香「会場のみんなもぉ?」

一同「せーのっ」


 『雪歩ちゃーん!!誕生日おめでとう!!』

雪歩「あ…あぁ…うぅ」ジワッ

伊織「おめでとうって…泣くの早いわよ」

やよい「雪歩さんお誕生日おめでとうございますぅ!!」

響「すごいだろー大きいケーキ!」

春香「みんなと一緒に作ったんだよ~」

亜美真美「「ゆきぴょん!!おめでっとーう!!」」

律子「今年も事務所でみんなと祝うのも待ってるけど」

あずさ「ファンのみなさんと一緒にお祝いしようと思って~」

美希「もう、雪歩ってば、感動屋さんなの」

千早「ほら…涙拭いて…ね?」フキフキ

貴音「喜んでいただけて何よりです」ナデナデ

真「雪歩…誕生日おめでとう」ニコ


雪歩「うっうっ…うぇえええん!みんなぁありがとぉぉ!」ダキッ

真「おっとっと…はははっ」

「ALREADY!!♪」

「WE'RE ALL LADY!!♪」

「踊り踊ろう 一歩一歩♪」

「出逢いや別れは愛になるAMUSEMENT♪」

「ALREADY!!♪」

「WE'RE ALL LADY!!♪」

「始めたい 行けばなれるもっと♪」

「全体みんなONLY 1♪」


春香「みんなー!!今日はありがとー!!またねー!!」

『ワァアアアアアアアアアアアアアア!!!!』

/765プロオールスターズLIVE会場・裏

響「いぇーい!さいっこうっだったさー!!」

P「おう」

やよい「やりましたー!プロデューサー!」

P「よしっやよい!」スッ

やよい「はい!プロデューサー!」サッ

P・やよい「「ハーイ!ターッチ!イェイ!」」パチン

響「あーやよい!自分ともー」

やよい「はい!響さん!」

響・やよい「「ハーイ!ターッチ!イェイ!」」パチン

美希「ハニー!どうだった?」

P「あぁ!最高だったぞ!」

美希「えへへ~楽しかったの!」

貴音「まこと、素晴らしい一時でございました…」

亜美「はぁ~やっぱりライブは楽しいですなぁ!」

真美「楽しいですなぁ!亜美殿や」

伊織「当然でしょ、この伊織ちゃんが歌うのよ、楽しめない訳が無いわ」

律子「はーいはい、ならこの後の反省会でも活躍してよね」

伊織「なっ何よ!」

律子「戻る方向、一回間違えてたでしょ~」

伊織「あう///」

亜美真美「「にひひ」」

伊織「こぉらぁ!///」

あずさ「あらあら」

真「くぅううっ!みんな喜んでくれたかなぁ!?」

千早「ふふふっ、大丈夫よ…みんな笑顔だったもの」

春香「えっへへへ~だよね!?うん!楽しかったぁ!!」

P「…みんなお疲れ!すごかったぞ!」

P「風邪ひかないように、汗しっかり拭けよ。外寒いからなー」

律子「そう思うなら、まずプロデューサーは退出してくださいね」

P「あ、はいはいっと…」ガチャ バタン

雪歩「あ…プロデューサー」

P「おぉ雪歩…遅かったなって、すごいな!それ全部プレゼントか?」

雪歩「はい、花束も用意してくれてて…綺麗です」

P「あぁ…綺麗だな」

雪歩「…///(お花に言ったってわかってるのに…///)」

P「誕生日おめでとう雪歩、ふふふっ驚いたか?」

雪歩「はいぃ…びっくりしました…あの、プロデューサーが?」

P「最初は雑談で何かサプライズ出来ないかなって話が出てな…」

P「じゃあ、全員集まる上にファンのみんなともお祝いしちゃおうと」

雪歩「…みんな…ライブの準備だって忙しかったのに…」

P「…みんなで祝いたかったんだよ…その為だったら頑張れるもんさ」

P「みんな、仲間だからなっ」ニコ

雪歩「…はい///私はとっても…幸せ者ですぅ///」ニコ

P「はははっ」

雪歩「うふふっ」

雪歩「…あの…プロデューサー…」

P「ん?どうした?」

雪歩「…あの舞台の娘役の感情を、プロデューサーと考えた時に…思ったんです」

P「おぉ…なんか話が飛んだな」

雪歩「…すみません…なんだか…話さなきゃって思って…」

P「うん…えっと…それで?」

雪歩「思ったんです…家族からの愛情って分かりにくいのかなって…」

雪歩「いつも心配してる、いつも見守ってる、いつもって…当り前過ぎて」

雪歩「忘れがちになっちゃうんです…それと同じで…言葉にしないと伝わらないけど」

雪歩「確かにそそがれていた…そんな愛情もあるんじゃないかって…」

P「雪歩…?」

雪歩「プロデューサー…怖くても…歩み寄ってみてほしいんです…」

雪歩「プロデューサーの…お父さんと…」

P「…………」

雪歩「勝手な事言ってるのは…その、わかってますぅ…」

雪歩「でも、嫌い合ったままじゃ…やっぱり、寂し過ぎます…」

雪歩「プロデューサーが言ってくれた言葉…そのままお返します!」

雪歩「後ろを振り向いてみたら、自分の足跡が残ってる。」

雪歩「雪の上を歩いてきたみたいに」

雪歩「一歩一歩、頑張ってるあなたが、ダメな訳ありませぇえん!!///」

P「……雪歩…」


雪歩「はぁ…フゥ…勇気を出して、信じてみて…ください…」

P「…うん…ありがとな…雪歩」スッ ギュウ

雪歩「はわっ///…ハワワ…きゅうぅ///」◎ワ◎フラフラ

P「うわっちょっ雪歩!?」ガチャ

P「おぉい!ちょっ雪歩が気絶し…た」


一同「…………………」

P「あ…やべ…」

「キャアアアアアアアアアアアアアアアア!!///」

ヒュン!!ガシャン!!ビュンッバシャ!!ゴォ!スコーン!!

P「ちょっ待って!許して!わざとじゃないんだっってぇ!!」

春香「ぷっプロデューサーさんのエッチぃ!!///」

P「ごめっ見てない!チラッとしか見てないからっ」

伊織「うるさい!!この変態プロデューサーぁあああっ!!///」ブォオン

P「うぎゃぁあああっ!!」ゴッ… バタリ

律子「反省してろっ!!///」バタン


P「うぅぅ…痛い…化粧水のビンはマジでダメだって…」ズキズキ

/765プロオールスターズLIVE会場・搬入口

P「……………うわぁ…緊張する…」

ピッ プルルルルルルルルプルルルルルルルル…


P「あっもしもし?…えっと…久しぶり…」

P「…えっと…あの…こっ今度の正月帰るから!」

P「おっおう、あのさ…俺、今までクソガキで…」

P「親父…ごめん、ありがとう。それで…これからまたよろしく」

P「その…こうして電話しようと思えたのも…教えてもらったんだ」

P「…すべては一歩の勇気からだって」


P「は?いや、違うけど?結婚なんてまだまだ…」

P「何を?」

P「ええっ!?さっ再婚するっ!?」


おわり

翌日/765プロ事務所

小鳥「音無 小鳥!寂しき孤独な戦い!風邪に完全勝利して戻って参りました!」

律子「あ、おかえりなさい」

小鳥「もっもうちょっと…楽しげに…優しく…寂しかった!ギュ!的なのとか」

律子「酔って、コンビニに行く途中、鍵無くして探す間に風邪ひいたアホにですか?」

小鳥「ぴよぉおお…」

春香「小鳥さん!おかえりなさい!風邪治ったんですね」

千早「よかった、もう平気なんですね」

やよい「おかえりなさい!小鳥さん風邪治ってよかったですー!!」ガルーン

小鳥「春香ちゃん…千早ちゃん…やよいちゃぁん…ピヨヨ」ジワッ

ガチャ バタン

響「はいさーい!みんな!サーターアンダギー作って来たんだ!食べるかー?」

貴音「いただきましょう」ジュルリ

真美「やったー!何味?」

響「黒糖練り込んだヤツと普通のがあるぞ!」

雪歩「あっじゃあ私、お茶淹れてくるね」スッ

真「雪歩、手伝うよ」

雪歩「ありがとう、真ちゃん」ニコ

伊織「ちょっと美希、寝てないでソファ空けなさい、座れないじゃないの」

美希「ん~デコちゃんうるさいの…あふぅ」

伊織「誰がデコちゃんよ!」

あずさ「じゃあ、美希ちゃん膝まくらはい・か・が?うふっ」

美希「それはとっても素敵なの~」ポフッ


ガチャ

亜美真美「「兄ちゃんおっか…えり~」」

P「あぁ…いや別に反対はしないよ、うん…いいんじゃない?」

やよい「電話中…」ムグ

春香「静かにしてようね…」ヒソヒソ

P「うん…あ、相手の方も未亡人なんだ…うん…」

律子「あぁ…プロデューサーのお父さん…再婚するんでしたね」ヒソヒソ

小鳥「ぴよっ初耳」ヒソヒソ

P「顔合わせって…まぁいいけど…うん…式はしないの?」

千早「どういうものなのかしら…」ヒソヒソ

響「心境的にってことか?」ヒソヒソ

伊織「まぁ複雑だけど、祝福したいんじゃない?」ヒソヒソ

P「写真は?あっじゃあ俺の知り合いでそういうカメラマンさん居るからさ、うん!」

あずさ「ふふふっ…きっと嬉しいのね」ヒソヒソ

貴音「可愛らしいですね…」ヒソヒソ

亜美「兄ちゃん子供みた~い」ヒソヒソ

真美「…かわいい…」ボソッ

P「あぁ…じゃあ正月帰った時に…うん…へ?」


P「俺に…お見合い?」


一同「なにぃいいいいいいいいいいっ!!?」


ほんとにおわり

23:00│萩原雪歩 
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