2014年12月05日

十時愛梨「甘いのをどうぞ♪」

のんびりと書いていきます



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はい、一旦休憩入りまーす!」







愛梨「ふぅ...」



P「愛梨、お疲れ様」



愛梨「ありがとうございます、Pさん♪」



P「外での撮影だけど、寒くないか?」



愛梨「はい!これくらいへっちゃらですっ!」



P「タフだなぁ、最近寒くなって来たのに...」



愛梨「えへへ♪私の実家はもっと寒いですから♪」



P「なるほどな、でもあったかくしないとダメだぞ?ほらコート着ろ」



愛梨「ありがとうございます♪」



P「それとこれ、近くで売ってたから買ってきたんだけど」



愛梨「わぁ、美味しそうな焼き芋ですねぇ」



P「食べるか?」



愛梨「はい、いただきます♪」

P「ほい、どうぞ」



愛梨「ありがとうござい...あっ、あつっ...もぉ、熱ぅーい...」



P「大丈夫か?」



愛梨「大丈夫です、ふぅー、ふぅー...はむっ」



P「美味しいか?」



愛梨「ん〜、甘くて美味しいです〜♪」



P「それならよかった」



愛梨「Pさんもどうですか?」



P「俺も食べていいのか?」



愛梨「もちろんです〜、遠慮しないでどうぞ♪」



P「じゃあ失礼して...」



愛梨「えへへ...あーん♪」



P「...自分で食べます」



愛梨「恥ずかしがっちゃダメです〜、あーん♪」

P「はふっ...あちち...」



愛梨「美味しいですか?」



P「うん、美味しいな」



愛梨「心までポカポカしますね〜♪」



P「そうだな、特に寒いと余計に暖まる感じがするよ」



愛梨「なんだか暑くなってきたので脱いでも〜...ダメ?」



P「ダメだ、こいつめ」ペシッ



愛梨「えへへへ♪」



P「でも本当に美味しいな、この焼き芋」



愛梨「Pさんはお芋が好きなんですか?」



P「ああ、昔から結構好きなんだ」



愛梨「へぇ...あっ、そうだ!」



P「どうした?」



愛梨「ふふっ、ナイショです♪」



P「教えてくれないのか?」



愛梨「はい、でも楽しみにしててくださいね〜♪」





「すみませーん!そろそろ撮影再開しまーす!」





愛梨「えっ、出番〜?」



P「みたいだな、大丈夫か?」



愛梨「はい、Pさんと焼き芋を食べられて元気いっぱいですっ!」



P「よし、なら残りの撮影も頑張れよ」



愛梨「はーいっ!」

−−−翌日−−−





ガチャッ







愛梨「お疲れさまでーす!」



ちひろ「あら、愛梨ちゃん、今日はお休みじゃなかったんですか?」



愛梨「はい、でもちょっと用があって来ちゃいました」



ちひろ「それって...プロデューサーさんに?」



愛梨「ええっ?どうしてわかったんですか?」



ちひろ「どうしてって...それは...」



愛梨「ちひろさんはすごいです、なんでもわかっちゃうんですね♪」



ちひろ「まあ、そういうことにしておきましょうか」



愛梨「それで、Pさんいますか?」



ちひろ「多分休憩室にいると思いますよ、昨日から徹夜だったみたいなので少し休憩するって...」

愛梨「そうなんですか?Pさん大変ですねぇ...」



ちひろ「休んでるかもしれないので、静かにしてあげてくださいね」



愛梨「はーい♪」



ちひろ「それと私ちょっと外出してくるので、お留守番お願いしちゃっていいですか?」



愛梨「わかりました〜、気をつけてくださいね」



ちひろ「ありがとうございます、それじゃ行ってきます」



愛梨「いってらっしゃーい♪」



愛梨「さてと、Pさんどうしてるかなぁ...」





ガチャッ





愛梨「失礼しまーす」



愛梨「Pさーん、愛梨ですよ〜、あっ...」





P「Zzz...」





愛梨「ソファーで寝てる...」



愛梨「やっぱり疲れてたんだ...」

P「むにゃ...」



愛梨「起こすのもかわいそうだし、このままお休みしててもらおうかな...」



愛梨「あっ、毛布持ってきてあげようっと♪」テクテク...





ファサッ...





愛梨「これでよし♪」



P「すぅ...すぅ...」



愛梨「よく考えると、Pさんが寝てるのを見るのって初めてかも...」



愛梨「私が寝てる姿はよく見られてるのになぁ」



愛梨「この前もこのソファーでいつの間にか寝てて...」



愛梨「気が付いたらPさんがおんぶして車まで運んでくれたっけ♪」



愛梨「その後で私が夢だと思ってギューッて抱きついて怒られちゃったけど...」



P「むにゃ...」



愛梨「えへへ、可愛い♪」ツンツン



P「ふがっ...」

愛梨「すっごくよく眠ってる...」



愛梨「......」キョロキョロ





愛梨「Pさん...大好き...」





愛梨「きゃー!言っちゃった〜♪」



P「んんっ...」



愛梨「まだ起きない...」





愛梨「大好きです、Pさん...」



愛梨「『愛梨、俺もだよ』」





愛梨「な、なんちゃって〜!」



P「Zzz...」



愛梨「Pさん...」ススッ...

愛梨「よく眠ってるみたいだし...」



愛梨「ち、ちょっとだけ...」



愛梨「ちょっとチュってするだけなら...」



愛梨「Pさん...」



愛梨「ん〜...」





ガシッ!





愛梨「にゅっ!?」



P「...なにをやってるんだお前は」



愛梨「ぴ、Pふぁん...おひてらんでふか?」



P「すぐ近くであんなに騒がれたら起きるに決まってるだろうが!」ムニムニ....



愛梨「いふぁい、いふぁいです〜!」

P「まったく...」



愛梨「うぅぅ...ひどいですよぉ、ほっぺのびちゃう...」スリスリ



P「反省しろ、人がちょっと寝てる隙に...」



愛梨「だってぇ、Pさんの寝顔を見てたらつい...」



P「そういう事言うのはこの口か?」ムニッ



愛梨「いひゃいいひゃい!ごめんにゃひゃい〜...」



P「反省してるか?」



愛梨「してまひゅ〜...」



P「よし、なら許してやろう」



愛梨「痛かったぁ...」



P「ところでどうしたんだよ愛梨、お前今日はオフだろ?」



愛梨「Pさんに用が会ってきたんです!」



P「用?なんだよいったい?」



愛梨「Pさんお芋が好きって言ってましたよね?」



P「ああ、そうだけど...」



愛梨「だからスイートポテト作ってきたんです!いっしょに食べましょ?」

P「わざわざ作ってきたのか?」



愛梨「はいっ!Pさんに喜んでほしくて♪」



P「だけどそれなら休みの日に持ってこなくてもよかったんじゃないか?」



愛梨「うーん...でもPさんに早く食べてもらいたかったから...早く持ってこなきゃと思って...」



P「そのために貴重なオフを使わなくても...」



愛梨「あの...迷惑でした?」



P「いや、迷惑じゃないよ、ただ愛梨に悪いなと思っただけだ」



愛梨「私はいいんですっ、Pさんに喜んでもらえたらそれで♪」



P「愛梨...」







愛梨「遠慮しないで食べてみてください、とっても甘いですよ〜♡」

P「じゃあお言葉に甘えていただこうかな」



愛梨「はいっ、たくさん食べてください!」



P「どれどれ...」



P「おぉ、これは...」



愛梨「えへへ、ハートの形ですよ♪Pさんへの気持ちを込めましたっ!」



P「可愛らしくていいな、では...はむっ」



愛梨「どうですか?」



P「...うん、甘くて美味しい」



愛梨「本当ですか?よかった♪」



P「いつも美味しいけど、今日のは特に美味しく感じるな」



愛梨「えへへ、実はママに電話でレシピを教えてもらったんですっ♪」

P「愛梨のお母さんか、愛梨の家にご挨拶した時に会ったきりだな」



愛梨「そういえばそうですね、どうでした?会ってみて」



P「うーん、初めて見た時はお姉さんかと思ったよ、すごく若くて...」



愛梨「あっ、やっぱりそう思いますか?いっしょに街を歩いてたらよく姉妹に間違われたりしました♪」



P「あとはそうだな...性格も愛梨によく似てるな、のんびりしてるというか天然入ってるっていうか...」



愛梨「よく言われます、愛梨は外見も性格もママ似だって♪」



P「なるほど...あの親にしてこの子ありってことか...」



愛梨「電話で話したら、Pさんに会いたがってましたよ」



P「ああ、俺もご挨拶したいと思ってたところだし、暇が出来たら会いに行こうかな」



愛梨「ぜひ来てください、ママと私でいーっぱいおもてなしちゃいますよ♪」



P「うん、そのうち行くよ」



愛梨「ほらほら、もっと食べてください!まだまだいっぱいありますよっ」

P「はむはむ...美味しい、けど...ずいぶんと量が多いな」



愛梨「えへへ、実はうっかり分量間違えて作りすぎちゃって...」



P「そういうことか、どうりで量が俺一人に作ってきたにしては多すぎると思ったよ」



愛梨「あとで事務所の皆さんにご馳走しますね♪」



P「愛梨も食べたらいいじゃないか」



愛梨「いいんですか?私も食べちゃって」



P「別にいいよ、もともと愛梨が作ったんだからな」



愛梨「それもそうですね、私もいただいちゃいます」



P「ああ、いっしょに食べよう」



愛梨「それじゃ、隣失礼しますね♪」ギュッ



P「こら、近すぎだぞ」



愛梨「ここがいいんです〜♡」ギュウウウウウウ

P「まったくお前は...」



愛梨「えへへ♪ねえPさん、食べさせてもらえませんか?」



P「うーん...いやだ」



愛梨「そんな...」ガーン!



P「冗談だよ、そんな顔するなって...」



愛梨「むぅぅ!ひどいですよぉ!」プクーッ



P「悪かった、ほら口開けろ」



愛梨「あーんっ♪」





パクッ





P「美味しいか?って、作った愛梨に聞くのも変だな」



愛梨「んふふ〜、Pさんが食べさせてくれるからとっても美味しいですよ♪」



P「そうか?愛梨が嬉しいならそれでいいけどな」



愛梨「今度は私が食べさせてあげますっ、あーんっ♪」

P「自分で食べれるって...」



愛梨「遠慮しないでください〜、今は二人だけなんですから、ねっ?」



P「んー...」



愛梨「ダメ?」



P「...わかったよ」



愛梨「えへへ、あーんっ」



P「あーん」





パクッ





愛梨「美味しいですか?」



P「うん、すごく美味しいよ」



愛梨「よかった♡」

P「愛梨のお母さんもお菓子を作ってくれたりしたのか?」



愛梨「はい、小さい時によく作ってくれました♪」



P「ということは、愛梨はお母さんから作り方を教わったってことか?」



愛梨「そうです、実家にいた頃は二人でよく作ってましたよ〜」



P「へぇ、なるほど」



愛梨「ママがよく言ってました、お菓子を作る時は隠し味が大事だって」



P「隠し味?」



愛梨「ママはパパや私にお菓子を作る時に必ずそれを入れるそうです」



P「ってことはこのスイートポテトにもその隠し味が入ってるのか?」



愛梨「もちろんです〜、Pさんへの愛情って隠し味を...」



愛梨「あっ、これ秘密なんでした...うわーん、忘れてください〜!」



P「はいはい...」

P「しかし愛梨の話を聞いた限りだと...」モグモグ



愛梨「なんですか?」



P「いや、愛梨のお母さんとお父さんは仲良しなんだなと思ってさ、愛情込めてお菓子を作ってあげてるみたいだし」



愛梨「そうですよ、とーってもラブラブなんです♪」



P「ラブラブか...」



愛梨「結婚した時からずーっと仲良しだって言ってました」



P「へぇー、それはいいことじゃないか」



愛梨「私も結婚したらパパとママみたいにラブラブしたいです〜♡」



P「そ、そうか...」



愛梨「Pさんはどう思いますか?」



P「えっ?そ、そりゃ仲が悪いよりはいい方がいいだろ...」



愛梨「やっぱりそうですよねっ!私もそう思います、えへへ♪」



P「無自覚...なんだろうなぁ...」



愛梨「どうかしました?」



P「いやなんでも、それよりのどが渇いてきたな」



愛梨「あっ、じゃあ私お茶淹れますっ!」

P「いいよ、自分で淹れるから...」



愛梨「いいんです!私が淹れますから待っててください♪」



P「大丈夫かな...愛梨がお茶を淹れてるところなんて見たことないけど...」







愛梨「うーん...こんな感じかなぁ?」



愛梨「今までお茶を淹れるのはママがやってくれてたけど...」



愛梨「でも、私だって結婚したら旦那様にお茶を淹れてあげたいし、頑張らなくちゃ!」



愛梨「もうちょっとお砂糖足そうかな...」







P「おーい愛梨ー、大丈夫か?」



愛梨「大丈夫でーす!もうちょっと待っててくださいね!」

P「やけに時間かかってるな...」



愛梨「お待たせしましたー♪あまーいミルクティーですよ♡お砂糖たっぷりですっ」



P「そ、そうか...」



愛梨「えへへ、ちょっと時間かかっちゃってゴメンなさい、あんまり慣れてなくて...」



P「いいよいいよ、大丈夫だ」



愛梨「やっぱりお茶はミルクティーが一番ですよね、甘いから♪」



P「そうだな、糖分は脳に必要だもんな」



愛梨「そうですっ、必要なんです〜」



P「だけど過剰に摂取してもよくないんだが...」



愛梨「大丈夫ですよ、Pさんはお仕事で大変なんですから人より多く必要なんですっ」



愛梨「というわけで、はーい、どうぞ...っ!?」ガチャッ!





バシャーンッ!





P「うわぁっ!」



愛梨「あっ...ご、ゴメンなさい!つまづいちゃって!」



P「いや、大丈夫だ、愛梨こそ平気か?」



愛梨「私はなんともないですっ!それよりすぐ拭かないと、ワイシャツがシミになっちゃう!」



P「平気だよ、予備のワイシャツがあるからな」



愛梨「ゴメンなさい...ゴメンなさい...」フキフキ...

ガチャッ





志保「ただいま戻りましたー!」



雪乃「あら、お二人ともどうなさったんですの?」



里美「ほえぇ...プロデューサーさんビショビショになってますぅ...」



P「みんなおかえり、いや大したことは無いんだけど...」



愛梨「グスッ...私がうっかりしてたから...」



P「だから大丈夫だって、ワイシャツにかかっただけだ」



愛梨「でも...」



P「気にしすぎだって、それより雪乃、愛梨がスイートポテトを作ってきてくれたからさ、お茶を淹れてくれないか?」



雪乃「まあ、そうなんですの?でしたら喜んで淹れさせていただきますわ♪」



P「志保と里美もいっしょに食べよう、どうだ?」



志保「はいっ!なんと言っても愛梨ちゃんの手作りですもんね♪」



里美「ほわぁ...甘くておいしそうですねぇ〜」



P「俺ちょっと着替えてくるからな、待っててくれ、愛梨」



愛梨「はーい...」

雪乃「ではお茶を淹れて参りますわ」



志保「よろしくお願いしますね、雪乃さん♪」



愛梨「......」



里美「愛梨さん、どうしたんですかぁ〜?」



愛梨「べ、別になんでも...」



里美「でもでもぉ、とっても悲しそうな顔になってますよぉ?」



愛梨「うーん...」



志保「一人で悩んでなくてもいいよ、私たちでよかったら話してみて?」



愛梨「...私、全然ダメだなぁって」



愛梨「Pさんが疲れてるから休んでもらわないといけないのに、うるさくして起こしちゃうし...」



愛梨「雪乃さんみたいに美味しくお茶を淹れられないし、志保さんみたいに上手に運べないし...」



愛梨「これじゃ私、Pさんに愛想を尽かされちゃうんじゃないかなと思って...」



里美「愛梨さん...」



志保「大丈夫だよ!プロデューサーさんはそんなことで愛梨ちゃんを嫌いになったりしないって!」



愛梨「そうかなぁ...」



雪乃「フフッ、愛梨ちゃん?」



愛梨「なんですか?」



雪乃「私、お茶を淹れたいんですけど、手伝ってくださいませんか?」

−−−−−−





愛梨「雪乃さん、茶葉の量はこれでいいですか?」



雪乃「ちょっと待ってくださいな、えーっと...ええ、これで大丈夫ですわ♪」



愛梨「この後はどうするんですか?」



雪乃「このポットの中に茶葉を入れて...そうそう、そうしたら熱湯を注ぎます」



愛梨「わかりました、こぼさないようにそーっと...」



雪乃「入れすぎないように気をつけてくださいね」



愛梨「ん〜...これでどうですか?」



雪乃「バッチリです、それじゃフタをして少し蒸しましょう」



愛梨「どのくらい待てばいいんですか?」



雪乃「5分くらいです、そのくらい経ったら茶漉しを使ってティーポットに入れるのですわ」



愛梨「へぇー、なるほどぉ...」



雪乃「愛梨ちゃんに手伝っていただいて、とても助かりました、ありがとうございます」ペコリッ



愛梨「いえ、私の方こそお茶の淹れ方を教えてもらっちゃって、とっても勉強になりました!」



雪乃「フフッ、お役に立てたのなら嬉しいですわ♪」

愛梨「お茶ってこんな風に淹れるんですね、私全然知りませんでした!」



雪乃「あくまで一例ですわ、人によって様々でしょうし」



愛梨「...雪乃さんはすごいですね」



雪乃「あら、どうしてですの?」



愛梨「だってこんなに上手にお茶を淹れられるし、大人っぽいし...」



雪乃「うーん、そうですわね...確かに今の愛梨ちゃんよりは上手に淹れられると思いますわ」



愛梨「ですよねぇ...」



雪乃「でも、私だって最初からこうだったわけじゃありませんわ」



愛梨「そうなんですか?」



雪乃「ええ、一番最初にお茶を淹れた時なんて、それはそれはヒドイものでしたのよ?」



愛梨「雪乃さんが?」



雪乃「そうです、お湯はぬるま湯を入れてしまいましたし、茶葉は蒸らし過ぎて飲めないくらい渋くなって...」



愛梨「雪乃さんにもそんな時があったんですね」



雪乃「フフッ、ナイショですわよ?」



愛梨「えへへ、はい♪」

雪乃「そこから少しずつ茶葉の蒸し時間や使うお水、食べる物に合う紅茶の種類などを少しずつ覚えたのです」



愛梨「へぇー、なるほど」



雪乃「もちろん失敗もたくさんありましたけどね、お茶を淹れたカップをつまづいてうっかり落としてしまったり...」



愛梨「あっ、私といっしょですね!」



雪乃「ええ、その通りです、お茶を淹れるのもダンスや歌といっしょです、初めから上手にできる人なんていませんわ」



雪乃「何ひとつわからない状態から始まって、少しずつやり方を覚えていって...」



雪乃「色々なレッスンを重ねて、美味しいお茶を淹れられるようになるんですの♪」



愛梨「雪乃さん...」



雪乃「愛梨ちゃんは上手にお茶を淹れられるようになりたいですか?」



愛梨「はい、なりたいですっ!」



雪乃「フフッ、それでしたらまた私のお茶を用意を手伝ってくださいな♪そうすれば私の知っていることを教えて差し上げられると思いますよ?」



愛梨「いいんですか?」



雪乃「ええ、もちろんですわ」



愛梨「ありがとうございます、雪乃さん♪」



志保「ふたりともー、何か手伝うことは...って、どうかしたの?ニコニコして」



愛梨「雪乃さんからレッスンを受けてたんですっ!」



雪乃「そうです、個人レッスンですわ」



志保「なになに?なんだかおもしろそう♪」

−−−−−−





ガチャッ





里美「むぅ〜...あっ、プロデューサーさんおかえりなさい〜、お着替えしたんですねぇ♪」



P「まあな、シャツにお茶が思い切りかかっちゃったし...ところでお前は何やってるんだ、ソファーの上で?」



里美「ストレッチですぅ、レッスンが終わった後に身体をほぐしなさいってトレーナーさんが言ってたのでぇ」



P「あー、なるほどな、愛梨たちは?」



里美「まだお茶の準備をしてますよぉ、早く飲みたいですねぇ♪」



P「そうだな、ところで愛梨の作ったスイートポテト食べたか?」



里美「まだですぅ、どうせならみんな揃ってから食べたいですしぃ」



P「そっか、みんな揃うまで待ってようか」



里美「はぁい♪それじゃあ待ってる間にプロデューサーさんもいっしょにストレッチしませんかぁ?」



P「俺と?」



里美「最近なんですけどぉ、なんだか肩がすごく凝るんですぅ、なんででしょうねぇ?」ドタプーン



P「な、なんでだろうな?」



里美「プロデューサーさん、よろしければ肩を揉んでもらえませんかぁ?」



P「お、俺がか?」



里美「はぁい、思いっきり揉んでほしいですぅ♪」

P「し、しかしだな...俺なんかが揉んだってなんにもならないし...」



里美「ほわぁ、プロデューサーさんなら上手にモミモミしてくれると思ったんですけどぉ...」



P「それに...今結構疲れててな、できればゆっくりしたいなぁって...」



里美「プロデューサーさんお疲れなんですかぁ?それならぁ...」





ガシッ





P「お、おい里美...」



里美「もーみもーみ♪気持ちいいですかぁ?」



P「あ、ああ...」



里美「よかったですぅ、じゃあもっと揉んじゃいますねぇ♪」



P「おぉ...なかなか上手だな...」



里美「いつもお世話してもらってますからぁ、たまには私が恩返しですよぉ、もーみーもーみ♪」



P「んんっ...」



里美「リラックスできてますかぁ?」



P「うん...すごく気持ちいいよ...」



里美「よかったぁ♪」

雪乃「お待たせしましたプロデューサーさん、お茶の用意ができましたわ」



P「うん、ありがとう...」



雪乃「あらあら♪里美ちゃんにマッサージされていらしたのですか?」



里美「そうですよぉ、モミモミしてるんですぅ♪」



雪乃「フフッ、じゃあとてもリラックスした状態でお茶が飲めますわね」



P「リラックスしすぎたかも...」



志保「雪乃さん、もう運んでもいいですか?」



雪乃「ええ、お願いします」



志保「了解ですっ!愛梨ちゃん、行こ?」



愛梨「はーいっ♪」カチャカチャ...



志保「ゆっくりね?」



愛梨「わかってますっ、ゆっくりゆっくり...よいしょっと」コトッ



愛梨「お待たせしましたPさん、紅茶ですっ!冷めないうちにどうぞ♪」



P「へぇ、ずいぶんとさまになってるじゃないか」



愛梨「えへへ、志保さんに教えてもらったんですっ」



志保「うんうん、いい感じだよ愛梨ちゃん♪」

里美「ほわぁ、あまーい香りがしますねぇ」



雪乃「里美ちゃんもどうぞ飲んでくださいな」



里美「はぁーい、いただきまぁ〜す♪」



志保「ほらほら、プロデューサーさんも」



P「おう、いただきます」ゴクッ



里美「ん〜、美味しいですぅ♪」



P「ああ、すごく美味しいな、この紅茶」



雪乃「だそうですよ、愛梨ちゃん?」



愛梨「えへへ、ありがとうございますPさん!それ、私が淹れたんですっ!」



P「愛梨が?これを?」



愛梨「はい、って言っても雪乃さんに教えてもらっただけですけど...」



雪乃「いいえ、私はちょっと教えて差し上げただけです、愛梨ちゃんの気持ちと愛情が詰まっているからこそ美味しく感じるのですわ」



志保「あっ、それなんだか分かりますっ!おもてなしになにより大事な物は、気持ちですもんね♪」



P「なるほどな、愛梨の作ってくれたお菓子と同じか」



愛梨「同じって?」



P「愛梨のお母さんが言ってたんだろ?隠し味は、愛情だって」



愛梨「あっ...」



P「ありがとな愛梨、この紅茶、とっても美味しいぞ」



愛梨「はいっ、ありがとうございます♪」

志保「愛梨ちゃん、このスイートポテト食べていい?」



愛梨「もちろんです、どうぞ食べてください♪」



雪乃「では私もいただきますわ」



愛梨「はい、遠慮しないでくださいね」



里美「はむっ...ほわぁ、甘くて優しい味ですぅ♪」



志保「本当だ、美味しいっ!」



雪乃「まあ...すごいですわ愛梨ちゃん、こんなに美味しいお菓子を作れるなんて...」



愛梨「えへへ、気に入ってもらえてよかったです♪」



志保「今度は私が美味しいコーヒーの淹れ方教えてあげるねっ」



愛梨「本当ですか?ぜひお願いしますっ♪」



雪乃「今度このスイートポテトの作り方を教えてほしいですわ」



里美「私はもっと食べたいですぅ♪」



愛梨「はい、どんどん作っちゃいますっ!」

P「今日はずいぶんいろんなことを教えてもらえたみたいだな、愛梨」



愛梨「そうですねっ、でもまだまだ練習しないといけませんけど...」



P「いいんだよそれで、ちょっとずつ覚えていけばいいんだからな」



愛梨「私にできますか?」



P「もちろんだよ、ここに来たばっかりの愛梨は大変だったろ?すぐに服脱ごうとするし...」



愛梨「わ、忘れてください〜!」ポカポカ...



P「いてて...叩くな、でも今はもうそんなことはしな...まあ、やる回数は減ってきてるからな、ちゃんと成長してるよ」



愛梨「うーん、自分じゃわからないですけど...Pさんがそう言ってくれるならきっとそうなんだと思いますっ♪」



P「ああ、安心しろ、愛梨のことは一番わかってるつもりだからな」



愛梨「ふふっ、そうですね、Pさんは私のことをちゃーんと見てくれてますもんね♪」



P「まっ、そういうことだ」

志保「よかったね愛梨ちゃん、Pさんが喜んでくれて!」



愛梨「はいっ、今日帰ったらママに電話で報告しないと♪」



P「なにをだ?」



愛梨「お茶の淹れ方とおもてなしの仕方を教えてもらえたってことをですっ!」



P「うん、いいんじゃないか?教えてあげても」



愛梨「それと、これで将来はママみたいに旦那様に美味しいお茶とお菓子を食べさせてあげられるようになれるかもって♪」



P「なるほどなぁ」



愛梨「待っててくださいねPさん、私もっともーっと甘くて美味しいの作れるようになりますからっ!」



P「んっ、それって...」



雪乃「まあ、愛梨ちゃんったら大胆ですわ♪」



里美「はむっ...ほわぁ、スイートポテトが残り一つになっちゃいましたぁ」



P「おっ、さすがに5人で食べるとあっという間だな」



志保「プロデューサーさん、最期の一つ食べませんか?」



P「いいのか?」



雪乃「ええ、どうぞ」



P「じゃあお言葉に甘えて...」



愛梨「あっ、ちょっと待ってください!」



P「どうした?」



愛梨「はい、あーん♪」



P「あ、愛梨...自分で...」



愛梨「えへへ、紅茶を褒めてもらえてとっても嬉しかったから、そのお礼ですっ!」



愛梨「この最期の一つには特別な想いをたっくさん込めてますから...」



愛梨「だからPさん、遠慮なんかしないで...」







愛梨「とびっきり甘いのをお一つ、どうぞ♪」







おわり



17:30│十時愛梨 
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