2013年12月27日

モバP「逃げるアイドルは森久保だ。逃げないアイドルはよくレッスンされた森久保だ」

P「そういうわけで、今日もレッスンだ」

乃々「むーりぃー……」

P「乃々には才能がある! 乃々ならトップアイドルにもなれる!! 俺は乃々と一緒に、頂点を掴み取りたいんだ!!!」


乃々「あの、私は静かに暮らしたいんですけど……」

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P「乃々……俺は忘れない。乃々に初めて会った時の、あの衝撃を。こんなに可愛くて、将来性を感じる娘がいたんだ……って。だからこそ俺は乃々を、いや乃々と一緒に芸能界の頂点を! そしてゆくゆくは世界を!! ……ん?」

若林智香「あのっ☆」

P「智香、乃々はどうした?」

智香「乃々ちゃんなら、こっそり出て行きましたよっ☆」

P「……逃がすかっ! まて、乃々!」
5分後


P「そういうわけで、今日もレッスンだ」

乃々「むーりぃー……」

P「智香、一緒にダンスレッスンをしてやってくれ」

智香「いいですけど……ちょっとアタシのダンスにいきなりは無理じゃないですかっ?」

P「それもそうか」

智香「乃々ちゃんはまずは基本ステップとか、軽いアクションの振り付けとかがいいんじゃないかなっ☆」

P「ふむ。衣装もフリフリを多くしたし、あまり動き回るのは良くないかもな。しかし、将来的にはアクションも取り入れて、魅力を活かした……ん?」

智香「あれ? 乃々ちゃんがいない……」

P「……逃がすかあああぁぁぁーーーっっっ!!!」
P「いったいどうすれば、乃々にやる気を起こさせることができると思う?」

島村卯月「やっぱり好きなことなら、がんばれるんじゃないですか?」

P「乃々の好きなこと、か……」

智香「確か乃々ちゃんは、少女漫画集めが趣味でしたよっ☆」

卯月「うん。古いのも含めて色々と集めてるって、聞いた事がある」

P「なるほど、少女漫画か」
安部菜々「ここ、いいかな?」

乃々「え? は、はいぃ……どうぞ」

菜々「へえ……あんたは乃々って言うんだ」

乃々「え? あ、あの、菜々さん? しょ、初対面じゃないですよ……?」

菜々「ナナ、電波がビビッと来ました!」

乃々「え……」

菜々「ナナに乃々、そして栗原ネネちゃんを加えてユニット結成ですっ!」

乃々「え、ええっ!?」
菜々「ナナ、ネネ、そして乃々。いいユニットじゃないかな?」

乃々「あの、わたし……アイドルをやめようかと……」

菜々「後は、ニニちゃんとかヌヌちゃんがいたらなあ」

市原仁奈「それなら仁奈をくわえやがったら、どうでごぜーます」

菜々「おお、仁奈ちゃーん!」

仁奈「仁奈、お姉ちゃんがイッパイに増えやがると、うれしい気持ちになるですよ」

菜々「よーし。これで、ナナ、仁奈、ネネ、乃々がそろったね。後はヌヌちゃんを探して、ユニット『な行五段活用』を……あれ?」

仁奈「乃々さん、逃げやがりましたですよ」
P「失敗か」

智香「というか……全然、少女マンガの話題になってませんでしたよっ★」

卯月「NANAって名前だけで、菜々さんにお願いしたんですね?」

P「……面目ない」

卯月「もう少し、乃々ちゃんの気持ちを考えてあげてください」

P「と、言うと?」

智香「もう少しやわらかくて、優しい人とレッスンするのがいいと思いますっ☆」

P「それなら……」
三村かな子「乃々ちゃん、今日は私と一緒にレッスンしようよ」

乃々「あ……かな子さん。は、はいぃ……」

智香「かな子ちゃんですか。確かに優しくて、いいかも知れないですねっ☆」ヒソヒソ

P「やわらかい、という智香の言葉にティンときたんだ」ヒソヒソ

卯月「……それ、かな子ちゃんには言わないであげてくださいね」ヒソヒソ
かな子「あ、トッポ食べる? トッポ?」

乃々「あ、その……」

かな子「遠慮しないで。はい」

乃々「あ、ありがとうございます……」

かな子「美味しいよねートッポ。隅々までチョコが入ってるのも、ポイント高いよねー」

乃々「あ、はい……」

かな子「ふふっ。いいんだよ、乃々ちゃん。無理して喋らなくても」

乃々「えっ……?」

かな子「喋るの、乃々ちゃん苦手だよね。知ってるから、いいんだよ」

乃々「はい……」

かな子「苦手なこと、誰にでもあるよね。私も……ダンスはあんまり……」

乃々「……」

かな子「でも、がんばりたいなーとは思うんだよ。私も」

乃々「……はい」
智香「うーん、流石かな子ちゃん。優しく乃々ちゃんと、コミュニケーション取れてますね」ヒソヒソ

P「ああ。それでいて、アイドルとしての夢や理想も語っている。この作戦、成功だな」ヒソヒソ

卯月「あの……でもですね」ヒソヒソ

P「ん? なんだ?」ヒソヒソ
かな子「節制もね、しなきゃなーとは思うんだけど、やっぱお菓子は美味しいじゃない?」

乃々「そ、そうですね」

かな子「だからついつい……あ、ポテチも食べる?」

乃々「あ、い、いえ。私は、もう……」

かな子「そう。それでね、やっぱりお菓子は美味しいんだよね。だからさ、ついつい食べちゃうんだ」

乃々「はいぃ……」

かな子「こうしてポテチとかしょっぱいものを食べると、自然と今度は甘い物が欲しくなっちゃって……乃々ちゃんも、ポッキーどう?」

乃々「あ、いいえ……」

かな子「節制もね、しなきゃなーとは思うんだけど、やっぱお菓子は美味しいじゃない?」

乃々「……」
かな子「つまりね、やっぱりお菓子は美味しいんだよね。だからさ、ついつい食べちゃうんだ」
かな子「美味しいとついつい……」



P「……かな子」

かな子「あ、プロデューサーさん。おはようございます」

P「レッスン開始から小一時間、ひたすらにお菓子を食べ続けているのは、どういう理由だ?」
かな子「あー……そ、それはその……プロデューサーさんに言われて、乃々ちゃんとまずは親睦を深めようと……」

P「……その乃々は、どこだ?」

かな子「え? あれー……」

P「今は智香と卯月が、探しに行っている」

かな子「いつの間に……」

P「……かな子が、お菓子に夢中になっている間にだ!」
卯月「次は私が、乃々ちゃんとレッスンをしましょうか?」

P「いや、俺は決意を固めた」

智香「えっ!?」

P「飴でダメなら、鞭を使う……」

卯月「?」

智香「?」

かな子「?」
大和亜季「気をつけー!」

乃々「!?」ビクッ

亜季「本日付けで当事務所に配属となった、大和亜季であります!」ビシッ

卯月「だ、誰なんですか?」ヒソヒソ

P「新しく事務所に入った、大和亜季だ。見たとおりのミリタリー娘だ」ヒソヒソ

智香「な、なんか怖そうですねっ★」ヒソヒソ
P「なんでも、筋金入りの軍マニアらしいからな。きっと乃々に対しても、鞭のごときレッスンをしてくれるだろう。なんせあだ名が『ハートマン』らしいからな」ヒソヒソ

かな子「鳩マン……?」ジュルリ

卯月「で、でもプロデューサーさん?」ヒソヒソ

P「なんだ?」ヒソヒソ

亜季「このウジ虫めが!」

乃々「あ、あぅ……」

P「おっ、始まったな。地獄の特訓が」

卯月「あ、あの、で、でもですねプロデューサーさん……」
亜季「事務所の先輩と言えば、軍で言えば上官殿! その上官殿に対し、私はなんという失礼な口を!」

乃々「き、気にしないでください……」

亜季「申し訳ありませんサー!」

乃々「さ、サー?」

亜季「どうぞ上官殿、私にレッスンをつけてくださいサー! レッスンが終わるその日まで、私はウジ虫であります!」

乃々「そ、そんな」
亜季「上官殿も、きっと地獄のような……いえ! 地獄のレッスンに耐えてデビューなさったのですよね? サー」

乃々「さ、さあ……」

亜季「では厳しいレッスンをサー!」

乃々「む、むーりぃ……」

P「……」

卯月「プロデューサーさん。所属したばっかりって事は、乃々ちゃんの方が先輩になるわけですから、むしろレッスンを受けさせる側になりますよ。乃々ちゃんが」

P「……そうだったな」
P「はあ……」

智香「すっかり落ち込んじゃったね、プロデューサーさんっ★」

卯月「それだけプロデューサーさんは、乃々ちゃんに期待をかけていたから……」

かな子「あれだけ嫌がられたら、ショックだったんだね」

P「……乃々。どうしたら乃々は、真剣にやる気になってくれるんだ?」

智香「なんだか見ていられないよっ! この姿、乃々ちゃんに見てもらおうよっ」

卯月「そうだね。それがいいかもね」

かな子「それで、その乃々ちゃんは……また逃走中かな?」
乃々「ふう。こ、ここなら誰もいないかな?」

杏「んー? 誰ー?」

乃々「は、はうぅ。あ、杏さん……」

杏「あー? 乃々?」

乃々「はいぃ。あ、杏さんはこんな所でなにを」

杏「怠けてるの」

乃々「あ、はあ」

杏「プロデューサーがさあ、レッスンだなんだとうるさいからさ、逃げることにしてるの」

乃々「!」
杏「あー……でも、この間は久々にテレビに出演たなあ。芸能界チキチキ怠け者対決だっけ?」

乃々「す、すごい番組名ですね」

杏「寝てりゃいいって言われたからね。寝てたら番組終わって、優勝してた」

乃々「……」

杏「賞金が10万円で、それはうれしかったなー。パソコン新しいのにしちゃったよ」

乃々「よ、よかったですね」

杏「その賞金も、贈呈って言われたけどめんどくさいから寝てたら、司会者に怒鳴られた」

乃々「え……」
杏「それでもめんどくさかったから、勝手にポッケからサイフを出して賞金入れてまた戻して、って言ったらさすがチャンピオンって言われたよ」

乃々「……」

杏「あーなんか一週間分ぐらい、しゃべったなー」

乃々「あ、ごめんなさい」

杏「あー……寝てたら勝手に口に飴が入ったりしないかなー……」

乃々「そ、それはさすがに……」

杏「……」zzz

乃々「………………」
智香「!」

卯月「!」

かな子「!」

乃々「あ、おはよう……ございます……」

智香「お、おはよう乃々ちゃんっ☆」

卯月「じ、自分からレッスンなんて偉いね」

かな子「すごいよー」

乃々「あの。わ、私も、少しだけその……がんばってみようかな、って。少しだけ、ですけど……」

P「乃々っ!」

乃々「はうあ!」

P「いつか……いつか理解ってくれると思ってた!! 信じてた!!!」

乃々「あ、あの……」
P「今日からは、ウルトラハードなレッスンを組むからな!」

乃々「あの……えっと……その……あ……」

P「目指すはトップアイドル! そして、世界だぞ!!!」

智香「うーんとっ★」

かな子「プロデューサーさん、嬉しいのはわかりますけど……」

卯月「とりあえずほら、乃々ちゃん」

乃々「え? は、はい」

卯月「いつもの、言っておいたら?」

乃々「……むーりぃー!」


おわり
以上で終わりです。

なんとなく発作的に、乃々ちゃんが書きたくなりました。
ミリタリーさんも、ついにモバマスに登場し、嬉しい限りです。

23:30│森久保乃々 
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