2013年12月31日

モバP「プロダクションで働いています」

裕美「プロデューサー、あの……本当に向こうが私たちにと、依頼してきたの?」

P「そうだぞ? これはその名の通り、日本のこれからの社会情勢について議論しあう特番だ。千鶴は良識のある立場からしっかりとした考えが、裕美からは普通の女の子の考えを、麗奈には政治に興味無さそうな子としての考えを、それぞれ三者三様のポジションが求められているんだと俺は思っている」


千鶴「なるほど……」

麗奈「政治に興味がないですって? アタシが支配すればいいから、関係ないじゃない!」

P「ははは、よろしく頼むぞ。あぁ、言い忘れていた。もう一人ゲストとして、765プロさんから水瀬伊織ちゃんが出演するんだけど……」

麗奈「この番組ディレクター、会ったら絶対一発殴ってやる」

裕美「私も」

千鶴「お手伝いします」

ブォォォン……


美世「あっ、これ拓海だ」

穂乃香「えっ?」

美世「ほら、バイクの音するでしょ?」

紗南「拓海さん見たーい」ガラッ

穂乃香「窓からあまり身を乗り出すと、危ないわよ」

紗南「へーきへーきっ」

美世「あっ、ほら向こうからくるのが拓海」


ブオオォォォォンッッ…


穂乃香「ものすごいスピードで行っちゃいましたね」

紗南「あっ、またなんか来るよ」


ファンファンファンファンファン…


紗南「パトカーだね」

美世「……私たちは何も見なかった」

穂乃香「……そうですね」

紗南「グラセフやりたくなっちゃったなー」

都「みなさん。華やかな芸能界で活躍するアイドル、彼女たちが所属しているこのモバプロで大変な事件が起こってしまいました。バームクーヘン消失事件ですっ! 被害者は、紅茶が大好き相原雪乃さんです……」

雪乃「私、どうすればいいか……」

忍「……」

都「気をしっかり」

雪乃「はい……」

忍「あの、なんでアタシと瞳子さんが……」

都「だってお二人、まさに探偵って名前してるじゃないですか」

忍「全国の工藤さんと服部さんに謝れよ」

都「まぁまぁ、そう言わずに」

忍「瞳子さんもなんか言ってください」

瞳子「これまた、えらいことになってしまったなぁ工藤……」

忍「ノリノリですねぇ瞳子さんっ!?」

沙理奈「今帰ったわよ〜」

P「あっ、3人とも収録お疲れ様でした」

風香「プロデューサーさんっ。あの、泰葉ちゃんが私のミスを何回も助けてくれたんですっ!」

泰葉「いや、風香ちゃん。大げさだって」

風香「ホントッ、迷惑かけてすいませんでしたぁ……」

泰葉「大丈夫だって」

沙理奈「でもホント泰葉ちゃんがいてくれて助かったのよ? やっぱトーク慣れしてる子がいると違うわ〜」

P「そうなのか。芸歴の長い泰葉を選んで正解だったよ」

泰葉「プロデューサーさん……。ありがとうございます」

風香「あっ、ジュピターの天ヶ瀬冬馬さんとも親しげに話してたし、やっぱ泰葉ちゃんすごい……!」

泰葉「ううん、単にここに長くいたから、何回かお仕事を一緒にしたってだけ」

泰葉「……」

泰葉(『お前、昔と比べて……笑うようになったな』か……)

泰葉(なんでだろう、お仕事が楽しい、って思えるようになれたからかな……?)クスッ

沙理奈「おっ、何さ。いいことでもあったのかなぁ〜?」

泰葉「いいえ、なんでも」

泰葉(いいこと、かな。うん、これはきっといいこと。ただ)

泰葉「……」

泰葉(天ヶ瀬さん、相変わらず童貞クサかったな……)

都「という訳で、私たち最強探偵トリオが、この難事件を解決してみせます!」

瞳子「俺らに任しときぃ!」

忍「もうどうでもいいや……。えっと、それで雪乃さん。なくなった時のことを教えてください」

都「亡くなった時!? まさか殺人事件まで……!?」

瞳子「なんやて工藤っ!?」

忍「雪乃さん、無くなった時のことを教えてください」イラッ

雪乃「あ、はい……。私、紅茶が好きでいつもお菓子と一緒に、休憩の時間に飲んでいるんですけど……。それで、今日のお菓子はバームクーヘンで、キッチンのテーブルの上に置いていたんです。少し用事があったのでキッチンを離れて、戻ってきたら……! ううっ……」グスッ

都「それは……。さぞ辛かったでしょう……」

忍「……」

忍「どこが?」

都「安心して下さい。犯人は必ず、私たちが見つけてみせますっ!」

雪乃「お願いします……!」

都「あっ、後それからそのバームクーヘンというの。どれくらいの大きさのやつでしょうか?」

雪乃「はい、袋に入った、小っちゃいやつです」

忍「あー、コンビニによく売ってるやつね」

都「分かりました。最後に……瞳子さん、あれを」

瞳子「」スッ

都「代わりにもなりませんが、冷蔵庫に入っていた、かな子さん特製ホールケーキです。これで少しでも、雪乃さんの心を癒せたらいいのですが……」

忍「どう考えても元取れてるよね、それ。もうこの話終わりでいいよね?」

由愛(……唯さん、どこか行っちゃった)

由愛(話しかけるなら、今がチャンス……かな?)

由愛「よ、よs」

里奈「チョリーッス☆」

涼「おう」

小梅「おっ、おはよう、ございます……」

由愛(なんか更に怖そうな人きた……!)ガガビーン

涼「こんな時間か。んじゃ、アタシそろそろ仕事行ってくるな」

里奈「うーい、いってらっさーい」

小梅「えっ……」

小梅「……」

小梅「」 キュッ

涼「っと。ん、なんだ、小梅? 引っ張んなって」

小梅「い、行っちゃうの……?」 シュン

涼(おいおいおいおいなんでそんな寂しそうな目で見上げてくんだよ服の裾掴むんじゃねぇよそんな小動物みたいな雰囲気出すなよ守りたくなんだろが保護したくなんだろうが可愛いな小梅すげぇ可愛いなにこれ可愛い過ぎるだろコイツ」

里奈「涼さん、途中から声出てるしウケるー」

都「さぁ、調査開始ですっ!」

忍「といってもどうするの?」

都「実は……犯人と思しき人物には、大体目星が付いているんです」

瞳子「なんやて工藤っ!?」

忍「今言ったの私じゃねーよ」

都「私たちは今から、その人物のアリバイを確かめに行きます」

瞳子「なんやて工藤っ!?」

忍「瞳子さんそれ言いたいだけですよね?」

都「犯人は……お前だっ!」

法子「えっ?」

忍「あー、ごめん。なんか分かるかも」

瞳子「ホンマかいなぁ!?」

忍「どうしてもその口調で続けないとダメですかね?」

法子「えーっと、犯人ってなんの話?」

都「雪乃さんのバームクーヘンを食べたのは、あなたですねっ?」

法子「なっ!? 違うよっ、私ドーナツ以外に浮気はしないもん!」

都「なるほど……。アリバイは完璧です」

忍「いや穴だらけでしょ」

瞳子「ドーナツだけに?」

忍「」イラァ

洋子「ねぇ、聞いた? 今日のレッスン、智香ちゃん吐いたらしいよ」

千秋「本当? あの子が吐くなんて、よっぽどよ?」

洋子「気合入れていかなくちゃねっ!」

千秋「当然よ」

あい「ふぅ……」ガチャ

洋子「あっ、あいさんやっほー」

千秋「仕事終わりかしら?」

あい「あぁ。2人はレッスン? 頑張ってくれ」

洋子「がんばりますよーっ!」

千秋「えぇ、任せて」

レナ「お疲れ様、あい」

あい「レナさん、お疲れ様です」

レナ「なんの仕事だったのかしら?」

あい「雑誌の撮影、ですけど……」

レナ「けど?」

あい「いや……。少し前、お花見の仕事があったのを覚えてますか?」

レナ「早苗とかと一緒にやってたやつよね? えぇ、覚えているわ」

あい「それ以来、なぜか……男装するお仕事が増えて」

レナ「あー、イケメンだからね。あいは」

あい「いや、私も一応女性で……」

レナ「でもイケメンよね」

あい「えぇー」

メアリー「この前3人でテレビの仕事したじゃない?」

光「やったな! アタシが変身シーンを披露したやつだろ!?」

雅「あ〜、あったあった」

メアリー「あれに名前忘れたけど、5人くらいの男のグループいたでしょ」

光「うん? ん〜、あー、なんかかっこいい感じの!」

雅「覚えてる。イケメンだったよねぇ」

メアリー「まぁカッコ悪くはなかったわね。でも、あいの方が断然イケメンよねっ」

光「分かる! あいさんの方が何百倍もカッコいいな!」

雅「うんうん、あいさんイケメンだしぃ〜」








レナ「……ほら、ちょうどあの子たちも言ってるわよ」

あい「えぇー」

周子「……」

周子「」シュッ

柚「すごっ、真ん中だよ!」

周子「まぁ、これくらいはね」

千奈美「……」

千奈美「」シュッ

柚「えええっ、千奈美さんも真ん中だっ!!」

千奈美「周子ちゃんの言う通り、これくらいはね」

柚「うわぁ、二人ともカッコいい……」

薫「なにしてるのー?」トテトテ

柚「あっ! それ針があるから、危ないよ薫ちゃん!」

千奈美「心配ないわ。だってこれ」

周子「安心設計」

千奈美・周子「「マグネットダーツだもの!」」

柚(あっ、カッコ悪い)

都「捜査は振り出しに戻ってしまいましたね……」

忍「動いてた気がしないけどね」

瞳子「こうなりゃ、聞き込みやな」

忍「瞳子さん。いい加減にしないと、本物の関西人に怒られますよ?」

都「とりあえず聞き込みをしましょう!」


【証言者1】
小早川紗枝「ばうむくうへん? うちはそれよりも、八橋の方が好きどすなぁ」

【証言者2】
ナターリア「バームクーヘン……。ナターリアはスシ食べたいネ!」

【証言者3】
上条春菜「まぁまぁ眼鏡どうぞ」

【証言者4】
美由紀「電気が無ければ暮らせませんよっ!」


都「以上ですね」

忍「これ何聞いたの!? てか後半2人明らかにおかしいよね!!」

忍「あー、もう。頭痛くなってきた……」

楓「大丈夫? 忍ちゃん」モグモグ

忍「楓さん……。なんかお仕事より疲れちゃいましたよ……」

楓「大変ねぇ」モグモグ

忍「……」

楓「……」モグモグ

忍「楓さん、何食べてるんですか……?」

楓「バームクーヘン」

忍「バーロー」

小梅「♪〜」 ペラッ

由愛「……」 ジーッ

由愛(白坂さん、今は1人で雑誌読んでる……。今度こそ……!)

由愛「」スッ

拓海「かぁーっ! やっとまいたぜ! 全くうっとおしいったらねぇな。おっ、小梅、おっす」

小梅「あ、おはようございます……。拓海、さん……」

由愛(ついにヤンキー来ちゃったぁ……!!) ガタガタ

美羽「うーん……。なんかまた分かんなくなってきちゃった……」

礼子「あら、こんにちは美羽ちゃん」

美羽「あ、礼子さん。こんにちは」

礼子「……浮かない顔してるわね? なにかあったのかしら?」

美羽「いや、別に何でも……」

美羽「……」

美羽「いいえ……はい。実は……」

礼子「なるほどね」

美羽「私、どうしたらいいでしょう……?」

里奈「菜々ちゃんてさー、今jkじゃん?」

菜々「は、はいそうですよ! 菜々はナウいリアルjkですっ」

里奈「ナウいって! ちょ、マジウケる。えー、じゃあどこ高なん?」

菜々「え、えーっとですね……。菜々の高校は、あっ、そう! ウサミン星にあるウサミン高校なんですよっ!」

里奈「ウサミン高って、最寄駅どこだし☆」キャハハハ

菜々「う、ウサミン高はすごい頭いいんですよーっ? 地球の高校なんか比べものにならないくらいにっ!」

里奈「うっそ、それって地球舐められてんじゃん。むかつくわー、激おこぷんぷん丸やわー」キャハハハ

菜々「え、えっ? にこにこぷんじゃじゃ丸?」


http://www.youtube.com/watch?v=uz_nOuwEX8k



礼子「そうねぇ。美羽ちゃん、あなた今何歳?」

美羽「えっ、今ですか? 今14歳です」

礼子「あのね、美羽ちゃんくらいの年齢は、いろんなところが大きく成長する時期で美羽ちゃん自身がそれに付いていけてないの。だからこそ、成長した新しい自分に対して戸惑い悩むことは、ごく自然なことなのよ」

美羽「……」

礼子「今形成される自分が、これからの自分の基盤になるわ。だから、真剣に向き合って悩み抜きなさい」

美羽「はい……っ!」

礼子「大人になってからでは遅いのよ。理想と違う自分を受け入れたくないがために、自分を偽ったり」

菜々「あっ、なんでもありません! じゃじゃ丸、ピッコロ、ポロリとか菜々は知りませんっ!」

礼子「間違った自分に着地したり」

瑞樹「キャハッ、ラブリー28歳☆」キャピッ

瑞樹「……うん、いけるわ」

礼子「大変なの、ホント。だから頑張ってね」

美羽「は、はい……」

P「はーい、ちょっとー。ちょっと集合ー」

拓海「んだぁ?」

雫「はーい♪」

夏樹「なんだい、Pさん?」

P「えー、お前たちの通勤について少し話がある」

里奈「遅刻のことぉ?」

P「いいや。遅刻の話じゃなくて、お前たちの通勤方法についてだー」

むつみ「方法?」



P「美世、拓海、夏樹、里奈」

美世「はっ、はい」

里奈「うーっす」

拓海「おいおい、アタシらなんも悪いことしてねーぞ」

P「違う違う。お前らバイクで来てるだろ?」

夏樹「ん、ダメなのか?」

P「本来ならアイドルがバイクなんてあまり合わないが、趣味にバイクいじりとかツーリングって書いてるお前らなら、イメージにも合って大丈夫だ。単に、事故らないように気を付けろ、ってだけ」

拓海「なんだ、そういうことか」

里奈「はーい、了解っすー☆」

P「そして、いくら趣味に書いているからって……雫!」

雫「えっ、あ、はい」

P「トラクターで事務所来るのはヤメろ! 毎朝渋滞になってるじゃないか!」

雫「そんな……案外速いんですよ!?」

P「知らんわ! 車ナメんな! んで、舞!」

舞「ひゃっ、は、はい!」

P「お前も得意だからって、一輪車で事務所くるのはやめなさい!」

舞「そんな……バックだって出来るんですよ!?」

P「すごいね! でもやめて! あの……愛結奈さん。あなたも馬で来るのは止めて下さい」

愛結奈「えー、サブレで来ちゃダメなの?」

P「どこぞの紗羽ちゃんですかあなたは」

瞳子「……」

瞳子「……ふむ」

瞳子「ねぇ、小梅ちゃん?」

小梅「あ、え……服部さん……」ビクッ

瞳子「入口に誰かいるみたいなんだけど、ちょっと見てきてもらっていいかしら?」

小梅「は、はい…….!」 テテテッ

由愛(あっ、あれ……? こっちに来た……!?)

小梅「」 テテテッ

小梅「」 ガチャ

小梅「……」

小梅(あの子しかいない……?)

由愛「あっ! あの……!」

小梅「っ!?」 ビクッ

小梅「……え、えっ、あ、はい?」

由愛「えと……」オロオロ

小梅「……」オロオロ

由愛・小梅(なに話せばいいか分からない……!)

瞳子「慌てる2人とも可愛いわねー」

P「ユッコ!」

裕子「えっ……!?」

P「お前の場合は履歴書だ! この部分、事務所までの通勤方法及び時間……『テレポーテーション(3秒)』」

P「嘘つくなああああああ!!」

裕子「う、嘘じゃねーし!」

むつみ「あれ? でも裕子ちゃん、今日電車で一緒に来たじゃん」

裕子「ちょっ、むつみちゃんしーっ!」

P「むつみぃ、お前もだよ! お前の場合、『トロッコ(希望)』。希望じゃなくて現状を聞いてるの! 分かる!?」

むつみ「やはり、崩れていくダンジョンを脱出するシーンといったら、トロッコですよね」

P「脱出すんじゃねぇ。事務所に来い」

P「まぁ、あいつらは履歴書書き直すだけだから、それはいいとして……イヴ」

イヴ「はい〜」

P「お前はサンタだもんな。でもだからって、煙突通る代わりに事務所の窓ぶち破ってソリで突っ込んでくるのはやめなさい」

イヴ「じゃあ事務所に煙突作ってください〜♪」

P「だからソリでくるのはやめなさい。ほら、見ろ。ブリッツェンの顔がガラスで血だらけじゃないか」

イヴ「あら、ブリッツェン、転んだの?」

P「お前のせいだ。あーもう、いいから撮影行きなさい」

イヴ「はーい。なら行こっか。ブリt」

P「ブリッツェンは休ませてあげなさい!」

薫「これに当てればいいの?」

周子「薫ちゃんもやってみよっか?」

千奈美「コツは腕の力を抜いて……」

柚(うーん、楽しそうでなにより)

柚「……」

柚「」シュッ

のあ「」ピトッ

柚(くっ付いた!?)

由愛「あ、あの……」オロオロ

小梅「……」

由愛「あ、あぅ……」

小梅「……」

由愛「……」 シュン

瞳子(由愛ちゃん、頑張って……!)ドキドキ

由愛「……」

由愛「……ぁ、あのっ」

瞳子「!」

由愛「その……い、一緒に、お話……してもいいですか……?」

小梅「……」

由愛「……」ハラハラ

小梅「……」

小梅「……う、うんっ」ニコッ

由愛「!」 パアァァ

瞳子(良かったわね、由愛ちゃん)

瞳子「あら、なぜか涙が……」グスッ

P「どうぞ、これ使って下さい」 スッ

瞳子「プロデューサーさん。でも……私より、貴方の方がこれ必要じゃない?」

P「いいんです。恐らく、ふいても涙が止まらないので、どうぞ、服部さん使って下さい」

瞳子「なら、ありがたく使わせてもらうわ」

P「何でしょうね、この胸に込み上げてくる熱いものは。保護者の心境みたいな……」 グスッ

瞳子「ふふっ、そうかもね……」 グスッ

拓海「……」グスッ

里奈「……」グスッ
>>69
本当にありがとうございます。わがままいってすいませんでした

唯「……」グスッ

早苗「……」グスッ

あい「……」グスッ

真奈美「……」グスッ

レナ「……」グスッ

久美子「……」グスッ

愛結奈「……」グスッ






笑美「保護者多いわっ!」 ビシッ

鈴帆「くっくっくっ……。今日はウチ特製のアッキー衣装で、皆を笑顔にしてやるばい」ゴソゴソ

琴歌「おやぁ、鈴帆さん。どうも、おはようございます」

鈴帆「西園寺しゃん! 少し待っとっと。今着替えるたい!」

琴歌「……」ジーッ

琴歌「鈴帆さん」

鈴帆「んー?」

琴歌「私も着てみたいですっ!」

鈴帆「なしてっ!?」

『アイドルの浜川愛結奈さんが、ベストジーニスト賞に選ばれ……』




早苗「あー、愛結奈ちゃんよ」

留美「すごいわね」

早苗「ベストジーニストとか選ばれちゃったら、今後ジーンズしか履けないわよねぇ」

留美「そんなことないけどね」

唯「ちーっす、海○蔵ちゃん!」

菜帆「海老だけど、歌舞伎はしないよ〜」

唯「今日はゆいたち、一緒に収録だねー。頑張ろーね!」

菜帆「ね〜♪」

P「おーい、唯ー、菜帆ー。これ台本な」

菜帆「Pさん、これってゴールデンなんですねぇ」

P「あぁ。それにゲストも豪華だぞ。まずお前らだろ?」

唯「いやぁ〜。なんたってゆいと菜帆ちゃんだからねーっ!」

P「それに○老蔵」

唯・菜帆「「マジでっ!?」」

ほたる「えーっと……」

美鈴「ん、オマエそれパズドラじゃないか」

ほたる「あ、はっ、はい」

美鈴「ん〜、なんだ。弱っちいなぁ」

ほたる「すみません……昨日から始めたばかりで……!」

美鈴「……ここ」

ほたる「えっ?」

美鈴「……ほら、ここ。こうすればコンボできるだろ」

ほたる「えっと……」クルクル

ほたる「わぁ、すごい……! 美鈴さん、ありがとうございます」

美鈴「べっ、別になんもしてねーしっ」

ほたる「あ、あの……分からないことがあったら、その、教えてもらってもいいですか……?」

美鈴「あっ!? こと細かに教えてやるけど、かっ、勘違いすんじゃねーぞ! 勘違いしたらひっかくぞっ!!」

菜帆「へぇ〜、すごいですねぇ。海老○さんとまさか共演するなんて……」

P「まだまだいるぞ。モデルのエ○ちゃん」

唯「うわっ、すごっ!?」

菜帆「私が言うのもなんですけど、海老尽くしですね〜」

P「それに……」

唯・菜帆「「それに……?」」

P「蛭子能収さん」

唯・菜帆「「あ、うん……」」

鈴帆「ばっはっは! 上田アッキーの登場たい!」バーンッ

琴歌「そして私はヒョウくんですっ!」

美世「おー、今日は琴歌ちゃんも着てるんだぁ」

美羽(やっぱ鈴帆ちゃんすごい……!)

琴歌「なんとこれはですね、周りの色に合わせて衣装の色も変化することが出来るんです!」

鈴帆「それはカメレオンたい!?」

柚(えっ、なんで!? なんで磁石がくっ付くの? やっぱのあさんて……)

のあ「」テクテク

柚「いやいや、まさかねぇ……」

のあ「あっ」ポロッ

柚(右腕取れたーー!?)

のあ「いけないいけない……」カチャッ

柚(しかもカチャッってなに!?)

『こんにちは』

『コンニチハー!』

『いい天気だね』

『ソーデスネ!』


早苗「えっ、もう昼?」

留美「みたいね」


『本日のゲスト、五十嵐響子ちゃんでーす』

『お願いしますー!」


早苗「あらぁ」

留美「へぇ」


『カワイー! カワイイー!」

『へっへっへっ……。可愛いだって』

『えっと、その、えへへ、ありがとうございます……///」


早苗「可愛い」

留美「確かに」

茄子「美波ちゃん、愛梨ちゃん」

美波「茄子さん」

愛梨「どうしました?」

茄子「もうご飯食べた? まだだったら、どこか食べに行かない?」

美波「いいですねっ」

愛梨「いきまーすっ! あっ、バレないように変装しないとっ」

茄子「そうだったね」スッ

美波「茄子さん、眼鏡かけるんですね」

茄子「そういう美波ちゃんは、キャップをするんだ」

美波「愛梨ちゃんは?」

愛梨「私もキャップするんですけど、なぜかよくバレちゃうんですよ」エヘヘ

美波「原因はだいたい予想できるよ」

早耶「ね〜ぇ、プロデューサーさん。一緒にお昼食べましょう?」

P「おう、いいぞ。丁度一区切りついたところだし」

美里「私イタリアンがいいなぁ」

P「早耶はなにがいい?」

早耶「私はプロデューサーさんが食べたいものがいい〜」

P「うーん、じゃあ美里の希望通り、イタr」

茜「私も一緒に行きたいですっ!!!」ガシッ

P「ぐほぉっ!?」

美里「わぁ、いいタックル決まったわねぇ」

早耶「看護が必要だったら、早耶がしっかり看てあげるよぉ。ふふっ」

『家事が得意なの?』

『はい。あ、でも得意っていうか、好きなだけで。お掃除とかするの、とっても好きなんです』

『料理も出来る?』

『そうですね……。一通り作れますよ』

『へぇ〜、すごいねぇ。最近、料理しない子、増えてきてるって聞くしね』

『あ〜。でも、女の子ですからっ。それに出来るようになると、とっても楽しいですよ!』

『エラーイ! スゴーイ!』

『へっへっへっ……。すごいねぇ』


早苗「まさか身内からの攻撃とはね』

留美「油断していたわ」

歌鈴「あっ、柚ちゃん! 一緒にお昼食べにゃい?」

柚「え、うん。いいけど……」

歌鈴「のあひゃんもどうですか?」

のあ「……そうね」

清良「歌鈴ちゃん、カミカミね」クスッ

歌鈴「ううっ、上手に言えません……」

柚「……」

柚(これは絶好のチャンス? 少しでもいいから、ボロを出してくれれば……!)

歌鈴「あわわわっ、うっかり唐揚げにレモンかけちゃいましたぁ!」

清良「歌鈴ちゃん。それは戦争よ?」

柚(さぁ、ロボットっていう証拠を見つけてやるっ!)ジッ

のあ「」スッ

つ【eneloop】

柚(でっ、電池だああああ!?)

のあ(柚ちゃんからかうのおもしろい……)

『それじゃあ、お友達の方を……』

『エー!! ヤダー!』

『あはは、ありがとうございます』



早苗「携帯どこにやったかしら……」キョロキョロ

留美「あれって、すでに次の人決まってるのよ?」

早苗「ならなんで目の前に携帯置いてるのよ」

「いらっしゃいませー。何名様ですか?」

茄子「3人、禁煙席で」

「かしこまりました、こちらの席どうぞー」




愛梨「ファミレスって久しぶりですっ」

美波「私も。アイドルになる前はたまに行ってたけど……」

愛梨「周りの人にバレませんよね?」

美波「んー、茄子さんがいるから大丈夫かな?」

愛梨「それなら心配ありませんね」

茄子「?」

夕美「裕子ちゃんランクインおめでとー」

裕子「ふっふっふっ、まぁこのエスパーユッコにかかれば、これくらい余裕だけどね!」

夕美「スプーン曲げれるの?」

裕子「任せてっ。むっ……むむむっ! まっがーれっ」フンッ

夕美「……」

裕子「き、今日はここまでにしとくわっ」

夕美「……」

裕子「あの夕美ちゃんが口閉じて笑ってないだと……!?」

未央「やっほー! 夕美ちゃん裕子ちゃん!」

夕美「あ、未央ちゃん」

未央「あれー、なになにこの紙?」ペラッ

夕美「あっ……」

裕子「あっ……」

『もしもしー?』

『はい、西園寺です』

『琴歌ちゃん? 響子だよ』

『あら、響子さん。ごきげんよう』

『今何してるのー?』

『今ですか? カメレオンになってます』

『カメレオン!?』







早苗「きっと視聴者分からないよね」

留美「でしょうね」

愛梨「今注文取りにきた人、研修中って書いてありましたね」

茄子「バイトかな」

美波「だと思います」

愛梨「いいなぁ、私アルバイトってやったことなくて……。だから少し憧れます」

美波「私も憧れるな」

茄子「美波ちゃんもやったことないの?」

美波「はい……。パパが許可してくれなくて……」

茄子「大事にされてるね」クスッ

愛梨「茄子さんはバイトしたことあるんですか?」

茄子「うん、あるよ〜♪」

愛梨「なにしてたんですかっ?」

茄子「ふふっ、当ててみてー?」

美波「えーっと……巫女さん?」

愛梨「あー、分かります! それか宝くじを売ったり」

美波「そしたら私絶対買いにいく」

愛梨「私もですっ!」

茄子「ざんねーん、正解は……」

美波・愛梨「「正解は?」」

茄子「塾の先生」

美波・愛梨「「あぁ〜」」
>>95
細かいところまでありがとうございます

P「ふぅ」テクテク

P「よーし、小休憩も終わったし、また仕事頑張るかー」ストンッ

P「……んっ?」ギシッ

P(なんだこの違和感……。椅子のネジが緩んでいる……?)

楓「……」ニヤニヤ

P(楓さんがニヤニヤしながらこっちを見ている……。あの人絶対『宇宙兄弟』読んだな)

P「あっ、珠美。ゆかりと肇見なかったか?」

珠美「ゆかり殿と肇殿? いいや、見ておりませんね」

P「そうかぁ。もし見つけたら教えてくれ」

珠美「承知しました」

P「……ん? 幸子からメール……?」

P「『溺れてるなう』?」

P「……」

P「『はいはいカワイイカワイイ』っと」カチカチ

珠美「お二人とも、一体どこに……?」

亜季「むっ、どうしたのでありますか珠美殿?」

珠美「あぁ、ちょうどよかった。ゆかり殿と肇殿見なかったですか?」

亜季「いや……。お探しでしたら、少しお待ちください」スッ

珠美「双眼鏡? そんなのを取り出して一体……?」

亜季「」ピョーンピョーン

亜季「分かりました。あっちですね」

珠美「なんですか今の!?」

美波「茄子さんが塾の先生って、似合いそうですね」

愛梨「はい、簡単にイメージできますっ。なんの教科を教えてたんですか?」

茄子「あー、えっと塾の先生っていっても、事務員で働いてたから授業とかはしてないの。書類をまとめたり、受験直前に応援に行ったりしてたかな」

美波「いろいろあるんですねぇ」

茄子「私がいたところの生徒、みんな優秀だったんだ! 全員志望校合格して『先生のおかげですっ!』なんて言われちゃった。私教えてないのに〜」エヘヘ

美波(やっぱこの人すごい……!)

志保「お待たせしました〜。きらりんパフェのお客様……って、あれ!? みなさんどうしてここに!?」

美波「志保ちゃん!?」

茄子「なんでここで働いているの?」

志保「そのですね……。ここ私が以前働いていたとこなんですけど、シフトのミスで人数が足りないらしく、店長に泣きながらヘルプ頼まれて……」

バイト1「志保さぁん、4卓のお客様から料理が遅いってクレームがっ!」

志保「そういうのは私じゃなくて、厨房に聞くこと。『4卓様のお料理、あと何分かかりますか?』って!」

バイト2「志保さん! あの、レジに変な画面が出てきて……!」

志保「分かったわ。今行くから触っちゃダメよ?」

バイト1「志保さん、お料理あと7分かかるそうでっ」

志保「ならお客様にそう言って時間もらって! 『すいません、急いで作りますので7分お待ちしていただいてよろしいでしょうか?』って、謝ってねっ!」

バイト3「し、志保さーん! 15卓様から『頼んでないものがきた』って……!」

志保「……これでよし。後は普通にお会計して?」

バイト2「はいっ、ありがとうございます」

志保「ごめんごめん、15卓様だっけ? あー、多分4との配膳ミスね。もう食べてるたら、そのままあげちゃって! 代金はとっちゃダメよ? まだだったら、6卓のかどうか確認して急いで持っていって!」

店長「志保くーん。来週の仕入れで聞きたいことあるんだけどー」

志保「店長、あとでもいいですか? 今ホール手伝ってもらえますー?」

茄子・美波・愛梨(この人バイトリーダーだっ!!)

亜季「プロデューサー殿! 珠美殿から伝言を預かっております」

P「あ、見つかった?」

亜季「サー、イエッサー! 『仮眠室にいる』とのことです」

P「そうか。一段落したら行ってみるよ。ありがとな」

亜季「兵士として当然の義務をしたまでであります。では、お仕事に行って参ります!

P「おう、頑張ってこい」

亜季「」ススーッ

亜季「」パッ

亜季「」スーッ

亜季「」パッ

亜季「クリアッ!!」

P「いいから早く行きなさい」

未央「……」

夕美(26位)「す、すごいよね! 楓さんたち、ユニットでCDデビューだって!」

裕子(47位)「ほっ、ホントホント! 6位以下はできないもんねっ」

夕美(26位)「そう考えたら、5位以外はどれも順に一緒なようなものだよねっ」

裕子(47位)「うんうん! 6位も圏が……あっ」

夕美(26位)「あっ……」

未央(圏外)「……」

夕美「あ、あーっ、ほら、未央ちゃん。そろそろレッスンの時間じゃない?」

未央「そろそろレッスン……」スタスタ

裕子「ちょっ、未央ちゃん! レッスンスタジオそっちじゃないよ!」

未央「レッスンスタジオ……」スタスタ

裕子「それにほらあれだよ! なにが起こるか分からないのが、野球っつーか! それが楽しいっつーか!」

未央「何が起こるか分からない……それが野球……」スタスタ

裕子「つーかまだ圏外が不人気って決まった訳じゃないっつーか! ねぇ、夕美ちゃん!?」

夕美「えっ、あっ、うん! そうだよ!

未央「圏外は……圏外が……圏外、圏外……!」スタスタ

裕子「とにかく戻ろうよ、未央ちゃん?」

未央「ふうううううううぅぅぅぅんんんっ!!!」ダダダダダダダッ

裕子「未央ちゃーん!!?」


http://www.youtube.com/watch?v=MWE7pg71lrs

夕美「未央ちゃーーんっ!」ダダダッ

裕子「夕美ちゃんはスタジオ行って、トレーナーさんごまかしといて!」ダダダッ

夕美「うんっ!」

裕子「ぬおおおおおおおお!! 未央ちゃん待ってー!」ダダダダッ

未央「ううっ……ッ!」バッ

裕子「未央ちゃん!? 窓ガラスにぶつかるーっ!」

未央「」パリーンッ

裕子「未央ちゃあああん!?」

未央「」ダダダッ

裕子「外に……! 未央ちゃああん!」ダダダッ

P「……」

P「あの、経費でこれも」

ちひろ「無理です」ニコッ

P「……」

ちひろ「……」ニコニコ

P「せめて一枚くr」

ちひろ「無理です」ニコッ

ありす「やっぱ時代は電子書籍ですよね。古本なんて時代遅れです」

文香「そう」

ありす「かさばりますし、光での劣化。古本市のカビ臭いは、正直苦手です」

文香「はぁ……」

ありす「それに比べて、電子書籍ならかさばらないし持ち運びも簡単! データですから、黄ばむこともありえません」

文香「でも電子書籍は、読んでるという実感が……」

ありす「はぁー、そんなの情弱がよく言うセリフですね。バックライトで調節できるし、ページめくる動作も良くなってます。いつまでも紙がいい紙がいい……。もう紙なんて時代遅れの記録媒体なんですよ。書籍類は全部ネット上でやりとりすれば、建物とかもスペースの節約ができるのに」

文香「……ありすちゃん、そのiPadいくらしたの?」

ありす「これですか? えっと、128GBだから、66800円ですね」

文香「……よかった。7万あったわ。はい」スッ

ありす「えっ? これは?」

文香「」パリーンッ

ありす「あああああああ私のiPadがああああああああ!?」

文香「紙をめくる時の触感を、書店をふらつく楽しさを、図書館でゆっくり本を探す時間を、埃っぽい店内で探していた古本を手に取る喜びを、知らないやつが本を語るなっ!!」クワッ

ありす(ガチ切れだあああああ!?)ガタガタッ

みちる「ふーふふーんっ♪ あのお店のパン、たくさん買えちゃった〜。特にこの、超ロングフランスパンとか……。スライスしてもいいけど、やっぱ丸かじりもいいよねっ」

みちる「あー、お腹減ってきたけど……ううん、事務所まで我慢しよーっと」

裕子「未央ちゃーん!」ダダダッ

未央「う、ぐすっ……!」バッ

未央「」ガシッ

みちる「!?」

未央「」グルングルンッ

裕子「未央ちゃあぁんっ!?」

未央「うぅ……!!」グルングルンッ

未央「」ピョーンッ

みちる(道路を飛び越えた……!?)

裕子「みっ、未央ちゃんっ!?」

未央「」ダダダッ

裕子「」ダダダッ

みちる「……なに今の?」ボーゼン

裕子(いつの間にかこんな街中まで……!)

未央「」ダダダッ

裕子「未央ちゃーん!」ダダダッ

未央「くっ……!」ズサアアアァァァ

未央「」シュッシュッシュバッ

裕子「!?」

未央「」シュシュシュバッササッパッシュバッシュンシュッ

裕子「みっ、未央ちゃあああんっ!?」

未央「」シュンシュンッブンッスパッ

有香(あのシャドー……!)ピーンッ

裕子「ちょ、未央ちゃん……」

未央「」ズバァンッ

未央「」ダダダッ

裕子「未央ちゃんっ!?」


「じゃあ準備はいいですか?」

イヴ「はーい♪」

裕子「未央ちゃーん!」ダダダッ

未央「」ダダダッ

「はーい、撮りまーす」パシャパシャパシャパシャ

未央「」ブオンッ

イヴ「きゃあっ、すごい風が……!」

「はいオッケーでーす……ってあれ? イヴさんいつの間に、昆布ビキニからホタテに?」

裕子「未央ちゃん!」ダダダッ

未央「」ダダダッ

裕子「未央ちゃん!」ダダダッ

未央「」ダダダッ

裕子「未央ちゃん!」ダダダッ

未央「」ダダダッ

裕子「未央ちゃあん!」ダダダッ

未央「」ダダダッ

裕子「未央ちゃん未央ちゃん未央ちゃん未央ちゃん未央ちゃん未央ちゃん未央ちゃん未央ちゃん未央おおぉぉ!!」ダダダッ

未央「」ダダダッ

未央「ぐっ……!」ダダダッ

未央「ううっ、ぐすっ……!」ダダダッ

未央「こなくそおおおおおおおおおおおおお!!!」バッ ザバーンッ

裕子「ちゃっ、ちゃんみおおおお!?」

未央「」ザブザブッ

櫂「!?」

櫂(私より速い……!?)ザブザブ

幸子「たっ、助け……可愛い……僕が、おぼっ……」バシャバシャ

未央「」ガシッ スィーッ

幸子「あ、ありが…ござ、い…ます……」

裕子「ちゃんみおおおぉぉ!!?」

未央「」ザバァ

幸子「」ザバァ

未央「はぁ、はぁ……」

幸子「み、未央さん。ありがとうございました……」

裕子「未央ちゃーん! 大丈夫!?」

未央「はぁ……はぁ……。なんか……疲れちゃった」テヘッ

裕子「未央ちゃん……」

聖來「どこっ!? 幸子ちゃんが溺れてるって!?」ダダダッ

加奈「こっちです! って……幸子ちゃん!? それに未央ちゃんに裕子ちゃんまで!?」

裕子「聖來さんに加奈ちゃん!」

聖來「どうやら未央ちゃんが、幸子ちゃんを助けてくれたのね」

未央「え、えっ……?」

有香「あっ、いたいた。未央さーんっ!」

加奈「有香ちゃん?」

有香「さっきの、はぁはぁ、シャドーを……ふーっ。見て……ぴ、ピーンと、はぁはぁ、きまして……」ゼーハーゼーハー

聖來「バテバテじゃない」

有香「未央さん……。空手で世界を目指してみませんか?」

加奈(アイドルどうするの!?)

櫂「いいや!」ザバッ

加奈「!?」

櫂「未央は水泳で世界を目指すべきだ! 私が言うのだから、間違いなっ! あっ、あ、やべ、あしつっ……。あぁ、流され……足がっ!」スィー

聖來「ちょっ!? とりあえず事務所に連絡するから、ちょっと待ってってみんな! おーい、櫂待ってー!」ダダダッ

幸子「未央さん、お礼にこれを」

未央「えっ? 幸子ちゃんのCD?」

幸子「加奈さん。元々あなたにあげる予定でしたけど、いいですよね?」

加奈「もちろんだよっ!」

加奈(いらなかったし)ニコッ

有香「とりあえず落ち着いたら私の道場に来てくれませんか? 神心会って名前なんですけど」

裕子「あれっ、未央ちゃんの外ハネがいつの間にか無くなってる?」

未央「ぷっ……あはははははっ!!」

裕子「未央ちゃん?」

未央(総選挙で圏外だったり、全力疾走途中で幸子ちゃんを助けたり、水泳とかCDもらうとか空手で世界へとか、なにが起こるか分からない……)

未央「裕子ちゃんの言う通りだね。なにが起こるか分からない、だから面白い。それが野球、ってね!」

裕子「えっ、どゆこと?」

P「ゆかりー? 肇ー?」ヒョコッ

珠美「あっ、しーっ」

ゆかり「すぅ……すぅ……」スヤスヤ

肇「すぅ……すぅ……」スヤスヤ

P「おぉ、すまん」

珠美「お二人とも、気持ちよさそうに眠っておられますね」

P「そうだな。見ているこっちまで、眠くなりそうだ。起こさないように、そっとしといてやろう」

ゆかり「すぅ……すぅ……」スヤスヤ

肇「すぅ……すぅ……」スヤスヤ

杏「Zzz…………」グゴゴゴゴ

P「おい珠美いますぐそいつ叩き起こせ

P「乃々ー」

乃々「な、なんですか……?」

P「これ、次のLIVEの衣装だ」スッ

乃々「はぁ……」チラッ

乃々「むーりぃー」ダッ

P「こら、逃げるな」ガシッ

乃々「だって、この衣装、派手すぎですぅ……」

P「何言ってんだ。お前はアイドルだろ?」

乃々「ならアイドル辞めますからぁ……」

P「おいおい……。聞いてくれ、乃々。このLIVE、途中で衣装チェンジがあるんだ」

乃々「本当ですか?えっと、じゃあ、チェンジした衣装は……?」

P「あぁ、露出が多くなる仕様だ」

乃々「」ダダダッ

P「」ダダダッ

のあ(ついはしゃいでしまったわ……。驚く柚ちゃん可愛い)

のあ(でもこれからどうしよう。仕込んでおいた、腕の模型と電池は使ってしまったし……)

楓「のあさんのあさん」チョイチョイ

のあ「?」






柚「う〜」フラフラ

柚(一体なんなの、のあさん……)

柚(磁石に反応したり、腕取れたり、お昼が単三電池だったり……。ホントにロボットだったり?)

のあ「」テクテク

柚(てなこと考えてるうちに、のあさん歩いてきた……)



かな子「あれ……プロデューサーいない? どこ行ったんだろう?」

かな子「……」

かな子(プロデューサーの椅子……)ドキドキ

かな子「……す、座っちゃおう、かな?///」

かな子「」スッ

かな子「!?」ガシャアアァァン

かな子「えっ、えっ? 椅子が……壊れ……」

かな子(これって、私が重かったから……?)

かな子「い、いやああああああああああああ!!」ダダダッ

美紗希「夏樹ちゃんさぁ……」

夏樹「えっ、なんですか?」

美紗希「夏樹ちゃん、ズルいよね」

夏樹「……あー、意味わかんないっすね」

美紗希「だってぇ、この前髪下ろしてたじゃん?」

夏樹「あぁ、はい。セッションの時」

美紗希「めっちゃカワイかったしぃ〜」

夏樹「……照れますね。ありがとうございます」

美紗希「なに、髪下ろしてカワイイとか田井中じゃん〜」

夏樹「木村っす」

美紗希「しかも髪上げてるいつもはカッコよくて、下ろすとカワイイとか田井中じゃん〜」

夏樹「木村っす」

のあ「」テクテク

柚(やっぱどう見ても人間だよね……)

のあ「」テクテク

柚(案外、からかわれてただけだったりして)

のあ「」テクテク

のあ「」クルッ

柚「!?」

のあ「」テクテク

柚(せっ、背中にネジ付いてるううぅぅ!?)

楓「〜〜〜〜〜っ!!」バンバンッ

P「……ちひろさん」

ちひろ「なんですか?」

P「少し席を離れたうちに、俺の椅子が大破しているんですが……」

ちひろ「……プロデューサーさん」

P「あ、はい」

ちひろ「おめーの席ねぇからァ!!」

P「」グスッ

ちひろ「あぁっ、冗談です! 冗談ですから!!」



瑛梨華「……」

瑛梨華「この弱肉強食の芸能界、瑛梨華にはバラエティに出るだけのスキルが全然足りてない……!」

瑛梨華「だからこそ、どんな人にも柔軟に対応できるトークスキルを身に付けないとっ!!」

瑛梨華「ということでそらちん! YO・RO・SHI・KU!」

そら「んー? なにがーっ?」

瑛梨華「いやーっ、それにしても事務所いる人みんな可愛いよねー!」

そら「うんうんっ、みんなきゅーとだよ☆」

瑛梨華「ほらあそこにいる女の子たち。右からべっぴんさん、べっぴんさん、いっこ飛ばしてべっぴんさんっ!」

そら「じゃあ代わりに、あの子ははっぴーだねっ☆」

瑛梨華「はっぴ……えっ?」

そら「おっとぉ、それだと他の人がはっぴーじゃなくなるから、みんなはっぴーにすれば問題解決だね!」

瑛梨華「うん? うん……?」



瑛梨華(あかん……。予想以上にパッションしてるっ! ここはツッコミ主体でO・MA・KA・SE☆)

瑛梨華「い、いやーはっぴーは大事だよねっ! ならそらちゃんが一番はっぴーな時ってどんな時かなっ!?」

そら「あっ、そういえばこの前イタリアいったでしょ? でね、野々村ゾーラって思い付いて……」

瑛梨華「って、質問シカトかーいっ!」ビシッ

そら「おぉ、やったなぁ! こっちも! ケインブリッジ大学あたーっく!」

瑛梨華「なっ、なんやねんそれ……えっ? ケイン……えっ?」

笑美「瑛梨華はん、これは相手が悪いわ」

比奈「そーいやこの前、私とクラリスさんとケイトで映画見に行ったんスよ」

星花「まぁ。また珍しい組み合わせですね」

比奈「うーん、なんでそうなったかは良く分かんないけど、とりあえず映画行こうってことになって」

星花「どのような映画を見ましたの?」

比奈「『聖☆お兄さん』って知ってるっスか?」

星花「……すいません、存じませんわ」

比奈「いやいや。すっごい有名って訳じゃないっスからね」

星花「星があるということは、綺羅星☆が関係してます?」ピシッ

比奈「むしろなんでそれ知ってんスか!?」

沙紀「颯爽登場ッ!!」シュバッ

比奈「あぁっ!! なんか来たっ!?」

星花「沙紀ちゃん、綺羅星☆」ピシッ

沙紀「星花さん。綺羅星☆」ピシッ

比奈「それで普通に挨拶しないで下さいっス……」

星花「あの、その映画は一体どんなお話なんですか?」

比奈「え、あ、あぁ。えーっとですね、簡単に言えば、イエスキリストとブッタが現代の日本で暮らす話っスね」

沙紀「へぇ〜。なんかおもしろそうっすね」

比奈「……」

星花「どうしました?」

比奈「いや、自分で言っててなんですけど……『〜っす』って喋り方、なんか嫌っすね」

沙紀「あー、それ私も思ったっす」

星花「それなら……お二人とも、私と口調を交換してみませんか?」

比奈「星花さんと?」

沙紀「いいっすね」

星花「交換した上で、映画のお話の続きをしましょう。あっ、するっす」

比奈「そうですわね」

沙紀「かしこまりました」

星花「」ブフォ

比奈「」ブフォ

沙紀「」ブフォ

翠「……おはようございます」

P「おはよ……ってどうした、すごい疲れた顔してるぞ?」

翠「あぁ、やっぱり……」

P「最近忙しかったもんな。今日は休むか?」

翠「いえ、やらせてください」

P「しかしだな……」

翠「大丈夫です。弓道の時に、未央ちゃんと裕子ちゃんが走り抜けていくのが見えたのですが、きっと幻覚ですよね……?」

P「翠、やっぱ休もう。意味が分からない」

比奈「話の続きですけど、えーっと、私とクラリスさんケイトさんで見に行って映画が始まったんです」

星花「」プルプル

比奈「登場人物にイエスがいるんですけど、彼が出てきた瞬間、クラリスさんが私の横で五体投地始めまして」

星花「」ブフォ

比奈「それから上映時間中、ずっと寝てるんですよ」

沙紀(あ、これ口調以前に話がやばいっす)プルプル

比奈「ケイトさんはどこかでつぼったらしく、大笑いしながら見てたんですけど。寝たままのクラリスさんに『我らが父の前で〜』的なことで怒られまして」

比奈「その後、ケイトさんも五体投地し出しました」

沙紀「」ブフォ

比奈「まぁ私もやらされて、最後の方三人仲良く五体投地してたんですけどね」ブフォ

P「おいつら楽しそうだなー」



友紀「早苗さーん、ちょっとテレビ借りていい?」

早苗「んー? 全然構わないわよ」

友紀「ありがとー……っと」 ピッ

友紀「やった! キャッツ勝ってる!」

巴「嘘じゃけん!?」

友紀「先発菅野っ! この試合もらったー!」

巴「いやまだまだ! マエケンしっかりするんじゃ!」

留美「事務所的にはDeNA応援した方がいいんじゃないかしら?」

早苗「ブランコがかっ飛ばしてくれるから、大丈夫でしょ」

里美「はい?」

早苗「あんたはブラコン」



志乃「ふぅ、疲れた……」

友紀「あー、志乃さん! 仕事?」

志乃「えぇ。ちょうど終わったの。みんなで野球観戦?」

巴「そうじゃ」

志乃「ふーん……」

志乃「スポーツ観戦には、ビールが欲しくなるわね」

友紀「だよね!」

志乃「私もたまには、ワイン以外も飲もうかしら……。巴ちゃんは?」

巴「うちは日本酒しか飲んだことがないけぇ……」

早苗「日本酒もいいわね。つまみ探してくる」

楓「熱燗が飲める気がして……」

P「お前ら昼間から事務所で酒盛りやめろおおおおおおぉぉぉぉ!!」



P「李衣菜ー」

李衣菜「はーい?」

P「そろそろ仕事の時間だ……が、問題が起こった」

李衣菜「えっ? な、なにかあったんですか?」

P「今からの仕事。太田さんと、小春と一緒だろ? けど、小春は前の仕事が長引いて、太田さんは現場へ移動中だが、なんか乗っていた電車の線路が曲がったらしくてどうも間に合いそうにない」

李衣菜「そんな……。ど、どうするんですか?」

P「……」









李衣菜「……」

ヒョウくん「……」 キョロキョロ

アッキー「……」 ハッハッハッハッ

P「よし」

李衣菜「どこがっ!?」



日菜子「むふ、むふふ……」ニヤニヤ

奏「あら、そんな顔して何かあったのかしら?」

日菜子「あ、いえ。ちょっと白馬の王子様との妄想を……ふぅ」

奏「妄想ね……。やっぱり実際にやる方が気持ちいいわよ、キス、とか」

奏(まぁ、でもこの年の子の妄想なんて、可愛いものよね)

日菜子「実践もいいですけどぉ。日菜子、想像妊娠できますよ。むふっ♪」

奏「やだこの子危ない」



李衣菜「プロデューサーさんは馬鹿なんですか!?」

P「い、いやすまん。気が動転していた」

李衣菜「だったら早く解決策を……」








李衣菜「……」

ヒョウくん(琴歌)「……」 キョロキョロ

アッキー(鈴帆)「……」 ハッハッハッハッ

P「これならよs」

李衣菜「これもダメですよ!? なんですか!? ホントに馬鹿なんですか!?」

ヒョウくん(琴歌)「私頑張ります!」

李衣菜「そういう問題じゃないんですって!」

アッキー(鈴帆)「……」ハッハッハッハッ

李衣菜「てか鈴帆ちゃんさっきからハァハァうっせーよ!!」

凛「加蓮、やっほ」

加蓮「うーっす、凛」

凛「今きたの?」

加蓮「ううん、午前中レッスンしてた」

凛「あ、じゃあ学校サボったんだ。ずるー」

加蓮「凛こそ。今って高校生は授業受けてる時間じゃないのー?」

凛「私は早退だし。サボってないし」

加蓮「変わんないし」クスッ



凛「今日って、奈緒入れて3人でレッスンだよね?」

加蓮「んー」

凛「じゃあ奈緒待ちか」

加蓮「……奈緒に電話しよ」

凛「……」

加蓮「」 トゥルルルルル

凛「奈緒今学校じゃない?」

加蓮「知ってる。マナーモードし忘れてたらいいな」

凛「鬼だね」

加蓮「んー、やっぱ出ないかぁ」

凛「……私LINEでスタンプ連打しとこ」ポチポチポチポチポチポチ

加蓮「鬼だねぇ」

沙織「あ、あんのっ! 少しみなさんにご相談してーことがありまして……」

あずき「相談? 任せて―! あずきがバンバン計画立てちゃうよ!」

彩華「あれ、この様子だともしかして恋愛相談〜?」

沙織「そうなんです……。実は、よく行くコンビニの店員さんから、その、告白されしめーまして」

彩華「あらぁ」

あずき「その人の告白大作戦だね! それでそれで!?」

沙織「はいぃ、それでわだすはアイドルですから、ってお断りしたんですけんど」

あずき「失恋大作戦だね! あっ、失恋してる時点で作戦も糞もないねっ!」

彩華「ふぅ〜ん、ねぇ、その人どんなだったの? カッコいい?」

沙織「え、えっと、あの……はいぃ。カッコよかったと思んます。いつも、爽やかに接してくれて……」

彩華「……」

彩華「ねぇ、沙織ちゃん。もし本当に好きな人が出来たらどうするの?」

沙織「すっ、すすすす好きな人だすか!?」

彩華「そう。告白されてそんなに動揺してるんじゃ、だめじゃない」

沙織「だ、だって……」

彩華「そんな人が出来たら、またアイドルだからって理由で断るのぉ? 自分の気持ちを我慢して。それとも正直になって付き合うぅ? あやかたちはアイドルだからこそ、ここらへんフラフラしたらダメじゃないの〜?」

あずき「おぉ、アイドルの恋愛大作戦だねぇ」

沙織「わ、わだすは……」

里奈「付き合えばいいんじゃね? 好きなら」

渚「おーい、暇な人バスケしないかー?」

いつき「おー、いいね!」

アヤ「おっ、アタイも混ぜてくれよ!」

P「おい遊ぶなそこー」

渚「!?」

渚「そ、そんな……」ガクッ

P「え、そこまで?」

渚「……安西先生っ」ポロポロ

P「プロデューサーだよ」

渚「バスケが……しt」

P「仕事しろ」

沙織「えっ!? 里奈さんそれは……」

里奈「アイドル的にはヤバいよね、恋愛禁止的な空気もあるしぃー。でもJKかって担任好きになるし身内なのに親戚好きになるし、アイドルも好きな人が出来るの、やっぱしゃーなくねぇ?」

沙織「で、でもそれだとっ!」

里奈「あー、うん、ファンの人とかマジおこじゃね? やっぱアイドルって、ファンとの触れ合い、みたいなみんなのおかげでやれてるしぃ、ガチで。嫌われるとマジヤバいよね。でもさぁ、いるんだって。カレシが出来ても、受け入れてその上で応援してくれる人たちが。どんなに少なくても」

彩華「……」

里奈「やからー、ガチで好きな人が出来たら、それまでみたいな活動出来なくなるけど、それを覚悟の上で付き合ったら、やっぱ絶対ファンでい続けてくれる人いるんだよね。なら今度は、そのファンのためにアイドル頑張ればいいし」

あずき「へぇ〜」

里奈「つまりアイドルだからって、絶対恋愛したらダメってのは違うんじゃね。あっ、でも隠れて付き合うのはアウトっつーか。それは最後までファンでい続けてくれる人たちへの裏切りやしぃー」

沙織「わだす、もっとちゃんと考えます……! 恋愛のこと、アイドルのこと……!」

彩華「びっくりしたぁ〜。里奈ちゃんて、意外に考えてるのねぇ〜」

里奈「ちょ、意外は余計だしぃ。アタシバカだから、ただ坊主になりたくねーだけだし☆」

P「雫、今度ヤンマガのグラビアあるぞ」
雫「はい、頑張りますねー♪」

P「紗理奈さん、次の水着の仕事もお願いします」

沙理奈「ふふっ、アタシの魅力を見せ付けちゃうわよっ」

P「愛梨。インタビューだが、水着の写真も撮るからな」

愛梨「分かりましたっ!」

P「藍子」

藍子「はい!」

P「お前には無い」

藍子「」

さくら「うぅ……」

笑美「ん? さくらそないしょぼくれた顔して、どーしたん?」

さくら「笑美さぁん。実は、学校のテストが……」

笑美「テストぉ?」

真尋「おはよーうっ! なになにどうしたのー?」

笑美「おっす。いやな、なんかさくらがテストであかんかったらしくて」

真尋「へぇー、どれくらい?」

さくら「これなんですけど……」ペラッ

笑美「どれどれ……」

真尋「……」

さくら「ど、どうですか……?」

真尋「あ、あはは……」

笑美「アカン、関西人のウチでも笑えんわ」

さくら「うわあああああん」ドヨーン



P「あ、おーいみんなー。早い者勝ちで、ビーチでの撮影のお仕事。やりたいやt」

麻理菜・櫂・海「「「わーいっ!!」」」ドドドドドドッ

P「ストップ! やりたいのは分かったからストップ!!」

久美子「私はこの前南国で撮影したばっかだしなぁ」

詩織「……」

久美子「あら、詩織はいいの? 好きでしょ、海」

詩織「私は……いいわ」

久美子「そう?」

詩織「ええ。私はみんなが楽しそうに泳いでる姿を、浜辺で見ているだけでいいの」

久美子「あ、やっぱり海行きたいのね」



さくら「私ただでさえあまり成績よくないのに、お仕事で勉強する暇なんて……。うぅ、なのになんでイズミンはあんな天才なのー!」ウワーン

笑美「なことウチらに言われても。真尋、勉強教えてやりぃや」

真尋「え、えーっと……ほら、私体育会系だし」

笑美「アンタも勉強出来んのかいっ!」

真尋「そーいう笑美こそ、どうなの!?」

笑美「……」スッ

真尋「あー! この人目背けたー!」

笑美「しゃーないやん! ウチかて苦手なもんくらいあるわ!」

さくら「……」ドヨーン

真尋「……」ドヨーン

笑美「……」ドヨーン

真奈美「ふっ、お困りの様だな。ティーンエイジャー諸君」

さくら「木場さん!」

真奈美「いくら勉強が出来ないからといって、日々少しずつ積み重ねていけば必ず出来るようになる。それが、勉学というものだ」

さくら「た、たしかにそうですけど……」

笑美「ウチらアイドルには、勉強できる時間が少なすぎるねん!」

真奈美「なぁに。心配ない。そんな君たちに、最強の助っ人たちを用意した」

真尋「えっ!?」

真奈美「モバ進衛星予備校の講師陣だ。さぁ、君たち。いつ勉強するんだ? 今でしょ!?」ドヤァ


http://www.youtube.com/watch?v=XPT-UsdvOcw



― 綿密にして熱い講義に死角なし ―
ケイト先生(英語)「成績を伸ばすイチバン簡単な方法は、1、音読デース!」

― どんな問題にも通用する本物の実力を ―
相馬夏美先生(英語)「英語ができれば、世界中どこでも仕事ができるわよ。はい、ここ、アテンションプリーズ☆」



― NY式の本格的授業 ―
キャシー・グラハム先生(英語)「この文? あたし生まれはNYだけど、育ちは浅草だから英語喋れないし分かんないや」

― 数学と801が分からない苦しみを、分かる喜びに ―
大西由里子先生(数学)「sin²θ+cos²θ=1、二人の気持ちが一つになる。しかし、sinθの気持ちをcosθが割ってしまうと、sinθ/cosθ=tanθとなる。これが三角関係……じゃなくて、三角関数だじぇ」

― 数学的思考を高い次元へ ―
大石泉先生(数学)「式で追っていくんじゃなくて、自分が書いてる式が感覚的に分かる。始めは #include <stdio.h>と書いて……」

― 自身の博識から基づく『マドンナ古文』 ―
古澤頼子先生(古文)「頭に知識はあるから……。後は訓練と、引っ張り出す練習と、スピードの問題です……」

― おっすおっすばっちし! ―
諸星きらり先生(現代文)「ならきらりが冒頭読むにぃ。
『山路を登りながら、こう考えたにぃ。智に働けば角が立つぅ。情に棹させば流されりゅ。意地を通せば窮屈にょわー。とかく人の世は住みにくいにぃ』
夏目漱石、『草枕』だにぃ☆」

― 受験という戦を生き抜く力を教える ―
丹羽仁美先生(日本史)「世の中で常識だと思われていることを、疑ってかかること。もしかしたら、裏切ったのは石田三成かもしれない!」

― 全国の迷える受験生の救世主 ―
クラリス(世界史)「『新約聖書』マタイ五章四十四節。『汝の敵を愛し、汝らを責むる者のために祈れ』」

― 一部の人から圧倒的支持 ―
ヘレン先生(物理)「解けなくても現象が分かる、そう、それが世界レベルよ」

― 初登場で総選挙2位の超新星 ―
アナスタシア先生(ロシア語)「опоздал……遅刻は、シベリア送りです……」

― フンフンフフーンフンフフー、フレデリカー♪ ―
宮本フレデリカ先生(フランス語)「んー、文法は知らないけど、とりあえず会ってジュテームって言えばオッケー☆ ウフフ〜」

― 合格の鍵は洋書にあり ―
相川千夏先生(フランス語)「フレちゃん、フランス語出来ないのに大丈夫かしら……」

― ウサミンパワーでメルヘンチェーンジ☆ ―
安部菜々先生(ウサミン学)「(*゚∀゚)o彡゚ミミミン!ミミミン!ウーサミン!! (*゚∀゚)o彡゚ミミミン!ミミミン!ウーサミン!!
(*゚∀゚)o彡゚ミミミン!ミミミン!ウーサミン!! (*゚∀゚)o彡ウサウサウーサー ウーサミン!!」




真奈美「今でしょ!?」

さくら「……」

真尋「……」

笑美「なんか、もうツッコミどころ多すぎるわっ!」

真奈美「今でしょ!?」

笑美「うっさい!」

早苗「んー、一番マシなのはニュースっていうのもねぇ」

留美「……」 ペラッ


『次のニュースです。なんとロト7で一等8億円が出ました。キャリーオーバーも合わせてこれは過去最高額となり、一等を当選した人は2口購入していた可能性も……』


早苗「はぁー、8億ですって8億」

留美「聞こえてる」

早苗「2口買って16億よ? 16億あれば大富豪よねぇ」

留美「はいはいそうね」

早苗「……」

留美「……」

早苗「あ、そういえば茄子ちゃんが先週ロト7買ったって、言ってたわねぇ……」

留美「あぁ、そう」

早苗「……」

留美「……」

早苗「ッ!?」ガタッ

留美「ッ!?」ガタッ



亜里沙「はーい、みんな集まって〜」

薫「わーい」

千佳「なにー?」

仁奈「なにが始まるでごぜーますか?」

美優「亜里沙さん、子供たちの面倒をみるの手伝ってもらって、ありがとうございます」

亜里沙「いいんですよぉ、一人じゃ大変でしょう? それに、私小さい子と遊ぶの好きですし〜」

仁奈「亜里沙お姉さん、なんでごぜーますか?」

亜里沙「それじゃあ、今から先生がみんなに絵本を読んであげますね〜」

美優「そ、それは流石に子供向け過ぎじゃあ……?」

千佳「そーよ!あたしたち、幼稚園児じゃないのよ?」

薫「かおる、違うのがいいなぁ……」

亜里沙「大丈夫っ! この絵本、とっても面白いからね! じゃあ始まるよ、おほんっ……タイトル、『地獄』」

美優「その絵本はダメです亜里沙さん」

P「晶葉ー、そろそろ時間だぞー」

晶葉「分かっている助手よ! すでに準備は万全だっ!」

芽衣子「晶葉ちゃん今から仕事? 頑張ってね」

晶葉「ふっ、私の才能を知らしめてくるさ」

P「聞いてくれよ芽衣子。晶葉、ついに番組の司会を任されるようになったんだ」

芽衣子「えっ!? 晶葉すごい! おめでとー!」

晶葉「ふっ、ふふんっ。当然だ! ま、まぁ……助手のおかけでもあるがな」

芽衣子「どんな番組なの?」

P「えーっと、ほら、つい最近最終回を迎えただろ? NHKの『つくってあそぼ』」

芽衣子「はい」

P「それの後継として『造って運転(あそぼ)』って番組なんだけど……」

芽衣子「あれっ? 工作から工学になりましたよ?」

P「そしてゴロリ的ポジションには、野々村そら」

芽衣子「どうしたNHK」

P「いやでも、すっごい人気なんだよ。視聴率も最低でも25%は越える」

晶葉「よ、よせっ! なんか照れるじゃないかっ」

芽衣子「えー、でも……そのタイトル、クレームとかきそうだね」

P「確かに最初はきていたが、晶葉の実力で今は0だよ。最高視聴率なんか37.8もいったんだ!」

晶葉「助手! 口を閉じろっ///」

芽衣子「はーっ、すごいですね! えっと、ちなみにその時は何を造ったの?」

P・晶葉「「ASIMO」」

芽衣子「えっ?」



薫「」ガタガタ

千佳「」ガタガタ

仁奈「」ガタガタ

亜里沙「……おしまいっ。はい、とってもいいお話でしたね〜」ニコッ

美優(すごい……みんな涙目)

亜里沙「そろそろおやつにしようか! みんな、キッチンに行きましょう」

美優「あ、ほ、ほら。早く行こう?」

亜里沙「手を洗うからウサコちゃんはここに置いておいて……」

ウサコちゃん「……」

亜里沙「さぁ、先生に着いてきて〜」ゾロゾロ









美優「いけない……あの絵本、さっきの部屋に置きっぱなしにしちゃった……」

ウサコちゃん「あー、つらっ」ムクリ

美優「!?」
>>161
すいません、お疲れ様でした。おやすみなさい

『片桐巡査の乗るパトカーが、けたたましい騒音を撒き散らす暴走族を捉えた。激動警察24時ッ! 国家権力に刃向かう若者たちスペシャルッ!』


留美「再放送かしら」


『夜間のパトロール中、道路を我が物顔で走行する団体に、早速遭遇した。片桐巡査は、スピーカーで止まるように警告する』

『ちょっとー、君たち止まりなさーい!』


早苗「……」

留美「ねぇ、この警察官。あなたに似t」

早苗「気のせいよ」



奈緒「……」ガチャ

凛「あ、奈緒」

加連「来たね」

奈緒「お前らなぁ……知ってただろ? あたしが学校だって?」

加連「鳴った? 鳴った?」

奈緒「……鳴ったよ思いっきり」

加連「いぇい」パシッ

凛「いえーい」パシッ

奈緒「うぅ、くそっ……」



凛「どんなかんじだった?」

加連「聞きたい聞きたい」

奈緒「どんなって……。数学の時で、いきなり携帯鳴って」

加連「私のだね」

奈緒「着信音がさ、『お願い!シンデレラ』」

凛「ステマだね」

奈緒「そっこーで止めて、謝ったんだ。そしたら先生が」

加連「先生が?」

奈緒「『神谷ァー、先生CD買ったぞー』って」

凛「」ブフォ



伊吹(今日はボーカルレッスンかぁ……。うーん、ダンスみたいに大得意って訳じゃないから、気乗りしないなぁ)

伊吹「……はぁ、でも苦手だからこそ、練習しないとね。よしっ!」

P「おーい、伊吹ー」

伊吹「なに?」

P「今日のレッスンは、グループレッスンだから。みんなと一緒に頑張ってくれ」

真奈美「ボーカルレッスンか。私の力を見せてやろう」

音葉「この音の流れは……。ふふっ、いいハーモニーが見えるわ」

保奈美「んんっ、今日はのどの調子がいいわ」

聖「みんなに……歌を届ける……」

伊吹「すいませーん、お腹痛いので休んでいいですか?」

加連「先生、ファンなんだね」

奈緒「そこで終わったと思ったんだ。なのに、凛がスタンプ大量に送ってきて!」

加連「流石」パシッ

凛「まぁね」パシッ

奈緒「ハイタッチやめろ! 通知音が笛だから『フィオフィオフィオフィオフィオフィオ』みたいな音したんだぞっ」

加連「なにそれウケる」

奈緒「さすがに2回目はヤバいと思って、恐る恐る先生見たら」

加連「怒られた?」

奈緒「『神谷ァー……。今度赤城みりあちゃんのサイン頼んでいいかー?』って」

凛「」ブフォ

加連「」ブフォ

みりあ「晴ちゃん……くん?」

晴「くんはおかしいだろ。あー、だからって晴ちゃんもなぁ……。晴でいい」

みりあ「うん、分かった。晴ちゃーんっ」

晴「分かってねぇな」

みりあ「えーっと…… 『いま晴ちゃんと事務所にいるよ』っと」カチカチ

晴「何してんの?」

みりあ「えへへ、Twitterだよっ!」

晴「ふーん」

みりあ「あっ、お返事もらった! ……『楽しそうですね、僕も仲間に入りたいです』だって!」

晴「へぇ、たくさん集まればサッカー出来るかもな」

みりあ「ユーザー名が、えっと、『孕みりあ星人』さんだって」

晴「おいみりあ今すぐそいつをブロックしろ」

凛「いい先生じゃん。ロリコンだけど」

加連「男? かっこいい?」

奈緒「カッコよくはない。けど、いい先生だぞ」

凛「ロリコンだけどね」

加連「あっ、そろそろいこっか。レッスン」

奈緒「そうだな」

凛「なんか今日のレッスンでかな子がすごかったらしいよ?」

加連「なにがすごかったの?」

凛「いや、詳しくは知らないけど。紗南がボブみたいだったって……」

奈緒「あぁ、鉄拳の動けるデブね」

礼子「私たちもグラビアの仕事くるじゃない?」

礼「えぇ。たまにくるわね」

礼子「もうこんな歳なのに、よくグラビアなんて出来るわ、って自分でも思うわけ」

礼「30あたりでも魅力的ってことよ。嬉しいことじゃない」

礼子「そりゃね。でも若い子の方が需要が高いのは、確かよ」

礼「そうね」

藍子「あの……私、グラビアの仕事こないんですけど……」

礼子「……」

礼「……」

礼子「ところでさ」

礼「何?」

礼子「礼って字、多くない?」

礼「やめてよそんなネタ……」

礼子「どんだけ頭下げてるのよ」

礼「知らないわよ」

礼子「それにさ、千佳ちゃんに千秋ちゃん千夏ちゃん千枝ちゃん千奈美ちゃん千鶴ちゃんがもし集まったら?」

礼「千人いそうよね。字面は」

礼子「実質6人だけどね」

礼「ちひろさんは?」

礼子「あの人はノーカンでしょ」

『君ら、高校生? 免許は?』

『あぁ!? なんだめテメー!やんのかコラァ!』

『パトカーを見ても一向にひるもうとしない。どうやらここら一体を支配する大規模レディースのようだ』

『これ、なに?いじってるよね。さっきすごい音出てたもんね』

『うるせーんだよ殺すぞ!おい、ヘッド呼んでこい。いいか、テメェら偉そうにできんのも今のうちだからな。あっ、タクミさーん!』

『まさに一触即発の状態。そこにこのレディースをまとめる、リーダーと思しき人物が現れた!』

『んだぁ、テメェら? なんか用かコラ』

『あなた、彼女らのリーダー?』

『だったらなんだよ』

『こんなたくさん、単車走らせて。迷惑防止条例違反だから。ちょっと署まで来てもらうよ』

『何言ってんだテメェ』

『……』

『ポリ公だからって調子のんじゃねぇぞコラ。あぁ?』

『……それはこっちのセリフだクソガキ。下手に出てればイキりやがって。シメんぞ?』

『おいテメー、今なんつった。もっかい言ってみろやあああああああぁぁぁぁ!?』

『うっせぇんだよコラアアアアアァァァ!?』

『2人の怒号を皮切りに、大規模レディースと警察の衝突が勃発してしまった!番組カメラはあまりの恐怖でその場から避難し、そのため映像はここで終わっている……』

智絵里「ぷ、プロデューサー……。あ、あの……昨日のLINE……」

P「あー、すまんすまん。昨日の夜寝落ちしちゃってさ」

智絵里「そうなんですか……。既読にならなかったから、心配しました……」

P「ホントごめんなー。あっ、てかなんか俺のLINE壊れてるみたいなんだよ」

智絵里「?」

P「なんか送った瞬間に既読になるんだ。いつも」

智絵里「それは、変ですね」

P「えーっとまゆは……あ、あった」ピッ


『地方ロケの調子はどう?』

既読『地方ロケの調子はどう?』パッ


P「なー? 一瞬で既読になっただろ? これ、まゆに智絵里に凛に響子、後何人かにもなっちゃうんだよー」ハハハ

智絵里「へぇ……」

『舞台は一転して仙台! カメラはここでも道徳の乱れを捉えたっ!深夜のコンビニの前に、高校生ぐらいの女の子たちがたむろしている。取材班は接触を試みた!』

『あのー……すいません』

『あー? なにお前』

『○局の者なんですけど、ちょっとお話聞かせてもらっt』

『ちょ、やべテレビだしテレビ』

『えっ、うちら撮られてる?』

『リナ呼べって。まだコンビニ?』


留美「ギャル……。なんか未知の生き物よね」

早苗「まぁ、留美には縁の無い人種でしょうね」

『おーいリナー!テレビだべテレビ!』

『えー、なになに?テレビ?カメラ?これ?ちょりーっす☆』

『げ、元気ですね』

『元気ですねだって、ウケるー!』

『あの、こんな夜遅くに外出てていいんですか?』

『はぁ、遅い?』

『遅くなくね?』

『てかむしろゴールデンタイムだし』

『なにそれかっこいい』


留美「頭痛くなってきた……」



『今高校生?』

『JKどぅぇーっす!』

『いえーいっ☆』

『学校ちゃんと行ってる?』

『行ってるしぃー、ねぇ?』

『一昨日いった』


菜々「へぇー、この子たち、菜々とおんなじJKですか」

早苗「……」

留美「……」

『将来とかどうするの?』

『あー、知らね。とりあえず先輩の店でバイトしよーかなーって』

『ウチはキャバクラで金貯めて、海外旅行したいかなー。リナは?』

『アタシぃ?アタシはねー、あーバカだからなー。なんでもいいかな』

『そんなんでいいんですか?』

『いいんじゃない?あっ、思い付いた。アイドルとかヤバくね!?』

『きゃはっ、リナがアイドル!?』

『ウケるわー』


早苗「アイドルだって。Pくん、そのうち勧誘してきそうね」

留美「大いにあり得るわ」



蓮実「う〜ん……」

美穂「あれ、どうしたの蓮実ちゃん?」

蓮実「美穂さん。実は、ファッションのことで……」

美穂「ファッション?」

蓮実「はい。どうも私はファッションセンスがいい方ではないようで、自分でやると古着ばっかりになってしまって」

美穂「番組とかだと、スタイリストさんが選んでくれるもんね」

蓮実「そうなんです」

美穂「アドバイスしたいけど、私もセンスいい方じゃないし……あっ、惠さん!」

惠「あら、なにかしら?」

蓮実「あの、惠さんみたいにオシャレになるにはどうすればいいんですか?」

惠「簡単よ」

美穂「ど、どうやるんですか?」

惠「モデルのポーズと服を、丸々真似すればいいの」

夏樹「なぁ、Pさん」

P「おぉ、夏樹。どうした?」

夏樹「なんつーかさ、だりーがロックロック言うから影響されたみたいになるんだけど……。アタシも自分のロックってやつを、もっと極めたくなった」

P「ほぉ、そうか……」

夏樹「んでさ、今度のLIVEのパフォーマンスのことで聞きたいんだけど」

P「よし。そういうことなら、俺も最大限力を貸そう。出来るだけお前の希望通りにいくようにする」

夏樹「さっすがPさんだぜ! じゃあ早速だけど、観客に向かって豚の血を撒いたり、脱糞してそれも観客にぶつけt」

P「却下だ」

夏樹「おいっ、Pさん! 力貸してくれるんじゃなかったのかよ!!」

P「夏樹、お前のそれはメタルだ」

夏樹「ハードロックってこともあるだろ!」

P「分かってくれ。お前は、アイドルでもあるんだ。ステージの上で脱糞なんかした日には、きっと俺は正気ではいられない……!」

夏樹「……Pさんがそこまで言うなら、分かったよ」

P「すまん。今以外でなら、力を貸すから」

夏樹「んー、なら曲の方向性を変えていきたな」

P「ほう? さっき言ってたハードロックとかにか?」

夏樹「ゴアグラインド」

P「却下あああああああああああ!!!!」



沙理奈「ちょっと、惠」

惠「なに?」

沙理奈「アタシ今日仕事で、ジュピターと共演したのよ。知ってる? ジュピター」

惠「あぁ、3人組の……」

沙理奈「メンバーの一人に伊集院北斗っているんだけど、もしかして弟だったりぃ?」

惠「はぁ……。沙理奈、同じ名前の人ぐらい、誰だっているでしょ? もういい? 私、これから仕事だから」

沙理奈「あーあ、やっぱりかぁ。時間取らせてごめんねぇ〜。お仕事頑張って」

惠「それじゃあ、チャオ☆」









沙理奈「……意外にお茶目ね、あの子」



P「……」

愛海「……」

P「……愛海」

愛海「……」

P「芸能界というのは競争だから、みんな仲間でありライバルでもある」

愛海「……」

P「うちの事務所の子たちはみんないい子ばかりだから、他の事務所の子と比べてもずっと、ずっと共演NGの数が少ない。分かるか、愛海?」

愛海「……」

P「その中でただ一人、断トツで、他の事務所と比べても遥に、お前だけ共演NGが多い。これについて、なにか言いたいことはあるか?」

愛海「……」

愛海「……こんなことになるなら、もっと揉んでおけばよかっt」

P「」パシーンッ

愛海「痛っ!?」

美嘉「莉嘉〜? 帰るよ」

莉嘉「お姉ちゃん遅いー」

美嘉「遅くない」

里美「あれぇ、美嘉ちゃん今日オフだったんじゃあ〜?」

美嘉「うん、そーだけど莉嘉のお迎えでね」

里美「姉妹っていいですね。私は上にお兄様がいますからぁ」

美嘉「でもアタシも兄貴欲しかったな〜」

莉嘉「Pくんにお兄ちゃんになってもらいたいんだよね〜?」ニヤニヤ

美嘉「ちょっ、莉嘉っ、何バカなこと言ってんの!? 怒りゅよもうっ///」

奈緒「プロデューサーさん、お疲れ」

P「おう、お疲れ。レッスン終わったのか? ならそのまま帰っていいんだぞ」

加蓮「帰る前に1回事務所寄ろうって。凛が」

奈緒「あぁ、凛が」

凛「ちょっ!? はっ、なに!? 私そんなこと言ってないし!」

加蓮「えぇー、さっき自分で言ってたじゃん?」

奈緒「ホントだぜ? Pさん」

P「おう、分かってる」プークスクス

凛「うわぁその顔マジウザい……」

奈緒「んー、事務所寄ってPさんの顔も見れたし。あたしたちもう帰るよ」

加蓮「いいよね、凛?」

凛「いーんじゃないんですかー」プイッ

奈緒「拗ねんなって」

加蓮「じゃあお疲れ様、Pさん……あっ」

P「うん? どうした?」

加蓮「……Pさん」

P「なんだ?」






加蓮「もし……私が倒れたら、どうする?」

P「そんなの……俺が大切に看病してやる!」

奈緒「だったら、もし……私が倒れたら……?」

P「その時は大事に看てやるさ!」

凛(これ私も聞かなきゃダメな流れか……)

凛「じゃあ、私が倒れたら?」

P「そしたら愛情をめいいっぱい注ぎ込んで、最愛の人の如く世話する」

凛「えっ……///」カアァァ

P「ハナコを」

加蓮「」プークスクス

奈緒「」プークスクス

P「」 プークスクス

凛「死ねっ!!」スタタタタッ

加蓮「あ〜、凛怒って先行っちゃったじゃん。ふふふっ……」クスクス

奈緒「凛がデレ期に入ってくれたおかげで、あたしでもPさんネタでいじれるようになったぜ!」

P「あんまイジメんなよ?」

奈緒「1番悪ノリしてる人に言われたくないね」

P「ホントだって。なんたって、凛は俺の大切なアイドルだからな」

加蓮「そのセリフを本人のいないところで言うのがまたなんともね。じゃあ凛追いかけるから、ばいばいPさん」

奈緒「お先な」

P「おーう、レッスンお疲れ様。気を付けて帰れよー」

早苗「それじゃあ、Pくん。ばいばーい」

留美「お疲れ様」

P「はい、二人ともお疲れ様でした」

P「……」











P「今日何しに来たんだあの二人」

桃華「Pちゃま! わたくしはそろそろ帰りますわ」

P「表に黒塗りのリムジン見えたから、頃合いだと思ったよ。今日もお疲れ様」

桃華「ところで、先日話したわたくしの父にPちゃまを紹介する話はどうなりました? 早く日取りなどを決めたいのですけど……」

P「あー、あれな! うんうん! なんとか時間作るから! あと少し待ってくれ!」

桃華「うふっ、あまりレディーを待たせないことですわよ? それじゃあ、さようなら」

P「あぁ! お疲れっ!!」

ちひろ「ロリコ……あっ、プロデューサーさん、この書類のことで……」

P「違いますから!? そーいうのじゃないですから!」

雪美「P……。私、帰る……」

P「おう、今日も頑張ったな」

雪美「……」

雪美「」ギュッ

P「お、おい。雪美」

雪美「Pも一緒に……?」

P「あー、俺はまだ仕事が残ってるから無理だな」

雪美「……ヤダ」

P「やだって……。我慢してくれよ、今晩連絡するから、なっ?」

雪美「……絶対?」

P「あぁ、絶対」

雪美「……なら、待ってる」

P「偉いぞ、雪美。じゃあ、お疲れ様。気を付けて帰れよ?」

雪美「」フリフリ

雪美「」テテテッ







ちひろ「……ロr」

P「誤解ですからっ!?」

ちひろ「それじゃあ、プロデューサーさん。お先にあがらせてもらいますね」

P「ははは、結局ちひろさんも残業しちゃいましたね」

ちひろ「したくてしてる訳じゃないですよ……。だいたい所属アイドルに対して、社員が少なすぎるでしょ、はぁ……」

P「まったくです」

ちひろ(でもあの人数を一人でプロデュースしてるにも関わらず、残業程度で仕事を済ましてしまうなんて……。この人も大概よねぇ)

ちひろ「なら帰りますね。もう、プロデューサーさんだけですから、戸締りお願いします」

P「はい、お疲れ様でした」

ちひろ「お疲れ様でした」



P「」カタカタ

P「」カタカタ

P「ふぅー……」








P「よし、終わりっ!! 帰ろう帰ろう、さぁ帰ろう……ん」チラッ

P「んんー、LINE583通に、着信64件。あとメールにTwitterにFacebookもたくさんきてるなぁ。朝までに全部返せるかな……?」

P「まぁいいや。戸締りよし。セキュリティもセットして、おし、帰ろう」

P「お疲れ様でした〜」ガチャ

P「……まぁ俺が最後なんだけどね」カチリ
【終】
画像先輩にとても迷惑かけたのと、こんな内容なので終始申し訳なかった。

大幅な脳内補完お願いします。みんな大好きです。おやすみなさい
>>200
まさかここまで貼ってくれるとは。すいません、本当にありがとうございました
>>202
公式の性格や設定が常識とすれば、ssなどの二次創作だからこそ常識外のことができると勝手に思っています。
このssも「二次創作だから〜」でいろんなネタをやりましたが、いくら二次創作でギャグだからといっても個人個人の許容できる限度があるわけで。そのことを忘れていました。
あとssでもやはり基準は公式になりますから、公式のイメージを持って読まれた方が、性格の差異に不快に思う事もあります。だからこそ>>202さんの言う通り、冒頭に一言注意書きをしなかったのは僕の責任です。


だらだらと失礼しました。今回は画像先輩に迷惑おかけしたのと、二次創作で許容されるボーダーを軽んじたこと、始めに注意書きを怠ったこと。本当にすいませんでした。

18:30│モバマス 
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