2015年01月21日

乙倉悠貴「プロデューサーさんと二人っきりですっ」

P「……駄目だっての。しょうがないだろ、今日は自宅待機。勉強でもしておとなしく過ごしなさい」



P「……うん、ああ、わかった。伝えとく。それじゃあな」ピッ



悠貴「どうでしたかっ?」





P「なんとかわかってくれたよ。でも残念だな……せっかくの誕生日パーティーが」



悠貴「台風じゃしょうがないですよっ。無理に集まろうとして怪我をしちゃったら申し訳ないですしっ……」



P「ああ、俺からもそう言っておいた」



P「今日は残念だったけど、また今度改めてやるから楽しみにしててだってさ」



悠貴「はいっ」



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P「あとお前を帰らせることも考えなきゃだが……もう少し風が弱くなってくれたらな」



悠貴「私はまだ大丈夫ですっ。親にもちゃんと話してますからっ」



P「そうか? でも男と2人きりなんてあんまりいい顔しないだろ」



悠貴「そんなことないですよっ。プロデューサーさん、家族との会話でもよく話題に上がるし、信用されてますよっ」



P「そうなのか? 悠貴のご家族には最初の挨拶の時と契約の時くらいしかまだ会ったことがないが……」



P「つか、悠貴が話題に上げてるだけだろそれ」



悠貴「えへへっ、そうですっ」

P「まったく……どんな話をしてるんだか気になってきたぞ」



悠貴「へ、変なことは言ってないですよっ。むしろ良い事ばっかり言ってますっ」



P「それはそれでこそばゆいな」



悠貴「それに……私もっ、プロデューサーさんと2人っきりは嫌じゃないですよっ」



P「へ……」



悠貴「今だけ、プロデューサーさんをひとり占めできますからっ」



P「!」ドキッ



悠貴「…………な、なぁんちゃってっ」カアァァァ



悠貴「いっ、今のは無しですっ! 忘れてくださいっ!///」



P「お、おう……」



P(いかんいかん、今のはドキッとしてしまった……プロデューサーとしてそれはいかん)

P「と、ところで悠貴は、今のアイドル活動に不満とかないか?」



悠貴「えっ?」



P「ああ、深い意味は無いぞ。ただ悠貴の口からそういうの聞いたことないから、ちょっとな」



P「可愛い衣装を着たがってる割に、いつも俺が提案したやつそのままだし」



悠貴「そんな、不満なんてっ……」



悠貴「私……アイドルになれて、毎日楽しくてしょうがないんですっ!」



悠貴「憧れの可愛い衣装をたくさん着れたし、アイドルの先輩も皆さんとても優しいし、これで不満なんて言ったら罰が当たっちゃいますっ」



悠貴「それに……プロデューサーさんのことも、信じてますからっ!」キラキラ



P(ま、眩しいっ!!)

P「そ、そうか……。なら良いんだが」



P「にしても……悠貴はほんとに良い子だな」ナデナデ



悠貴「あ……///」



悠貴「そ、そんなことないですよっ。生野菜とか、食事で出たら避けちゃいますしっ……」



P「はは。そういうところがだよ」



悠貴「な、なにかおかしな事言いましたかっ?」



P「いいや、やっぱり悠貴は良い子だよ」



P「でも俺としては、もう少し悠貴にわがままとか言って欲しいんだけどな」

悠貴「わがままですかっ……」



P「そうだ! せっかく誕生日なんだし、それに今は2人っきりなんだから、悠貴が俺にしてほしいこと何でも言っていいぞ」



悠貴「何でもって言われてもっ……私はプロデューサーさんにプロデュースしてもらってるだけで十分すぎるくらいでっ……」



P「そう言ってくれるのは嬉しいけどな……」



P「まあ事務所の中じゃあ、できることなんてそんなにないか。後で何か買って欲しい、とかでもいいんだが」



悠貴「そ、そんなこと頼めませんっ!」



悠貴「……あっ、じゃ、じゃあ一つだけ、して欲しいことがっ」



P「おう、なんでも言ってくれ」

悠貴「それじゃあ、もうちょっと近づいて欲しいですっ」



P「こうか?」



悠貴「はいっ」



P「次はどうするんだ?」



悠貴「えっとっ、こうですっ」ポスッ



P「……うん」



P「……えーっと」



P「……次は?」



悠貴「? ないですよっ?」

P「悠貴が俺にもたれかかってるだけに見えるんだが」



悠貴「はいっ。私背が高いから、友達と電車やバスに乗った時いつももたれかかられる側なんですっ」



P「ああ……」



悠貴「だからたまには私も、誰かにもたれかかって座ってみたいなってっ」



悠貴「……あ、迷惑でしたかっ?」



P「いや、そんなことはないぞ。ただまあ、拍子抜けというか……悠貴がそれでいいならいいんだが」



悠貴「えへへっ。プロデューサーさんの横って凄く安心しますっ」



P「そりゃあ男として光栄だ」

悠貴「もう一つだけっ……お願いしてもいいですかっ?」



P「ああ、何だ?」



悠貴「わ……私の肩を抱いて欲しいなっ、なんてっ……」



悠貴「よ、要求しすぎですよねっ! ごめんなさいっ!」



P「……いや」グッ



悠貴「あっ……」



P「これで、いいか?」



悠貴「は、はいっ……さ、さすがに恥ずかしいですねっ///」



P「ははは、そうだな……俺も女の子にこんなことしたの初めてだ」



悠貴「そ、そうですかっ」



悠貴「……」



P「……」

悠貴「……プロデューサーさんっ」



P「うん?」



悠貴「私、プロデューサーさんにプロデュースしてもらえて幸せですっ!」



悠貴「これからもきっともっと可愛いアイドルに、なれますよねっ!」



P「……」



悠貴「プロデューサーさんっ?」



P「あ、ああうん、聞いてるぞ。ただちょっと涙が……いや、何でもない、何でも」



悠貴「? ど、どうして向こうを向いちゃうんですかっ?」



P「気にするな」



P「……うん。なれるさ、絶対。俺がしてみせる」



悠貴「はいっ! プロデューサーさんのことも信じてますからっ!」



P「そうか、嬉しいな」

悠貴「……あ。外、風が弱くなってるみたいですっ」



P「おお、本当だ。今のうちに帰ろうか」



悠貴「はいっ。この姿勢が名残惜しいですけどっ……」



P「これくらいならいつでもやってやるさ。さすがに他の人の目があるところじゃ駄目だが」



悠貴「えへへっ、2人だけの秘密ですねっ」



P「はは、そうだな」



P「ああそうだ。帰る前にちょっと」



悠貴「何ですかっ?」

P「本当はパーティーで渡そうと思ってたんだが……はい。これが、俺個人のプレゼント」



悠貴「わぁっ! 可愛いっ! キーホルダーですねっ!」



P「それで、こっちが仕事のプレゼント」



悠貴「写真? ……わっ、可愛いっ! この2つの衣装を着れるんですかっ?」



P「どっちかから好きな方を選んで欲しい」



悠貴「う、うーんっ……もふもふタイプとふりふりタイプ……どっちも可愛いなっ……」



悠貴「やっぱり、プロデューサーさんのオススメでっ!」



P「わかった。考えとく」

P「あと、最後に言うことじゃないと思うが……悠貴、誕生日おめでとう!」



悠貴「はいっ、ありがとうございますっ!」



P「よし。じゃあ帰るか。荷物持ったか?」



悠貴「はいっ」



悠貴「あ、プロデューサーさんっ!」



P「何だ?」



悠貴「今日は本当にありがとうございましたっ!」



悠貴「それとっ……」







悠貴「これからも、プロデュースよろしくお願いしますっ!」



おわり



17:30│乙倉悠貴 
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