2015年01月30日

モバP「久々に留美さんとお出かけ」

アイドルマスターシンデレラガールズの、和久井留美のSSです。

前半台本非エロ、後半地の文でR18。



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1419945498



留美「ねえ、モバP君。今度の日曜、暇かしら」





モバP「日曜、ですか。ええと……ああ、特に予定はありませんね」



留美「そう。それならちょっとお願いがあるんだけど」



留美「最近出来たショッピングモール、あれモバP君の家の近くって、前言ってたでしょう」



留美「私も今度の日曜、オフなの。前々から行ってみたいと思ってたんだけど……連れて行ってくれない?」



モバP「構いませんよ。最近、お互い忙しかったですけど、だいぶ落ち着いてきましたからね」



モバP「(ここ一ヶ月ほど忙しく、なかなかスケジュールを調整できていなかったが)」



モバP「(プロデューサーの俺と担当アイドルの留美さんは休みの日、一緒に外出することがこれまでも時々あった)」



モバP「(褒められたことじゃあないのは分かっている。が)」



モバP「(まだ出会って余り間がない頃、『休日をどう過ごしていいかわからない』と言って外を彷徨う留美さんを放っておけず半日ほど一緒に居たのがきっかけで)」



モバP「(今みたいにどちらかが誘いを掛けて、示し合わせてオフを取ることもあったのだ)」



留美「じゃあ、駅で待ち合わせしましょうか」



モバP「最寄り駅の行き方、知ってるんですか?」



留美「ええ、それくらいはね・ちゃんと、調べてあるわよ」



モバP「さすが留美さん」



モバP「(元秘書というだけはあって、留美さんはよく気が回り、手回しもいい)」



モバP「(おかげで留美さんとの外出でトラブルに見舞われるようなことは、ほとんど無い)」



モバP「(それもまた、俺が留美さんとの外出をあまり躊躇しない理由の一つだ)」



そして日曜日。



モバP「(あんまり天気は良くないが、まあ屋内にいるならあまり関係ないな)」



留美「……おはよう。ちょっと、待たせちゃったかしら」



モバP「いえいえ、さっき来たところですよ。俺の家、ここから近いですし」



留美「そう、そうよね。じゃあ、行きましょうか」



モバP「(件のショッピングモールまで、少し歩くことになる)」



モバP「(留美さんは、厚めのコートを着てマフラーを巻いている。口元を隠す巻き方がなんとなく女子高生みたいで、可愛らしい)」



留美「……? どうしたの? じっと見て」



モバP「そのマフラー、可愛いですね。似合ってますよ」



留美「……そう。ありがとう。なんとなく選んだ品だったけど……似合ってるって言ってもらえると、自信がつくわ」



モバP「(そんなふうなことを話しながら歩いていると、すぐショッピングモールについていた)」



モバP「(今日は留美さんの希望で来たわけだが、何か特に、これが買いたいというものは無いらしい)」



モバP「(色々と、見て回ることになった)」

留美「あ……! あそこ、行ってみてもいいかしら」



モバP「やっぱりペットショップに食いつきましたね。そう来ると思いましたよ。行きましょう」



モバP「(そのペットショップは比較的大きな店で、子猫や子犬を入れた透明なケースがたくさん並んでいる)」



モバP「(入口から近い場所、見えやすい場所に置かれた白い子猫のもとヘ留美さんが歩み寄る)」



留美「ああ……! 可愛い。カワイイわ。よーしよし、はにゃあん♪」



モバP「(好奇心旺盛な子猫は、ケース越しに見える留美さんが気になるらしい)」



モバP「(こちらへと寄ってきて、留美さんの繊手に果敢にも猫パンチを食らわせようとしている)」



モバP「(小さくてモフモフしていて、思わず連れて帰りたくなるくらいだったが、ケースに貼られた値札が俺に正気を取り戻させた)」



モバP「かわいいですね、すごく」



モバP「でも……これ、珍しい品種なんでしょうか。かなりな値段しますね」



留美「そうね。ちょっとこれは、買うのに勇気がいるわね。もし私にアレルギーが無かったとしても」



モバP「(いくつも0が並んだ値札から目線を外し、留美さんは店の奥のほうを見遣る)」



モバP「(今見ている外国産の子猫よりも、幾分大きな猫達が売られている)」



留美「でも、いい値段してるけど……早く買ってもらえるといいわね。せっかくの可愛い時を、ちゃんと飼い主に見てもらいたいでしょうしね」



留美「できれば私が買いたいくらいだけど……残念だわ」



留美「……年をとって、大きくなるにつれて値段が下がっていくのよね、ペットって」



留美「なんだか切ないわね。好きで売れ残ってるわけでもないのに、どんどん値下げされて」



留美「買いもしない私が言えることじゃないし、仕方ないことなんでしょうけど」



モバP「(さっきまで見ていた子猫の半分くらいの値が付けられている成猫を見ながらそんなことを言う留美さんの表情は、憂いに満ちていた)」





モバP「(ペットショップを出て、少し歩いたところ)」



モバP「(また留美さんがなにか気になるものを見つけたらしい)」



留美「これ、どうかしら? 今のより、似合うといいんだけど」



モバP「マフラーですか。今のと比べると、だいぶ落ち着いた感じですけど」



モバP「これはこれでありだと思いますよ。でも、ちょっと長過ぎませんか?」



留美「いえ、これくらいでいいんじゃないかしら。確かに、私一人には長いでしょうけど」



モバP「……? 寒いんでしたら、手袋はどうです。これとか、暖かそうですよ」



留美「いえ、手袋はいいのよ。それは別に、無くても」



モバP「? そうですか」



モバP「(結局留美さんはマフラーを買わなかった)」



モバP「(今あるので十分ということなのだろうが、しかしそれにしては、やけにマフラーの長さにこだわっていたのが気にかかった)」



モバP「(一人で巻く分には、あんなに長くなくてもいいだろうに)」

モバP「(店を出かけた時、留美さんが通路の反対側を見ているのに気がついた)」



モバP「(視線の先には、宝石店)」



モバP「(きれいなダイヤモンドのアクセサリーなんかが、ショーケースに飾られている)」



モバP「(まさか今、高価な宝石を衝動買いするつもりではないだろうが、やはり女性は光物の魅力から逃れられないのか)」



モバP「(じっと見つめる目つきは真剣そのもの)」



モバP「(そんなにいいものがあるのか、と俺も店の方を観察してみる、と、急に留美さんに袖を引かれた)」



留美「どうしたの。行きましょう」



留美「……ダイヤモンド、見てたわよね。気になったの? あなたが自分で使う、筈は無いわよね」



留美「誰かに贈る予定がある……とか? そんなんじゃ、ないわよね」



モバP「(留美さんの眼が細まっている。切れ長の目が刃のように鋭くなる)」



モバP「(やけに冷たい目線に射抜かれて、俺は反論すらできなかった)」





モバP「(その後、すぐに機嫌を直した留美さんとともに、またブラつく)」



モバP「(通りがかったのは、ぬいぐるみや小物を売るファンシーな店)」



モバP「(店頭に置かれた様々なぬいぐるみ、中でも猫のぬいぐるみを、留美さんは食いつくように見ている)」



留美「……ふふ。ぬいぐるみはいいわね。こんな私でも、可愛がってあげられるもの」



モバP「結構、集めてたりするんですか?」



留美「まあ、それなりには、ね。……子供っぽいかしら?」



モバP「いや、いいと思いますよ。……これが、欲しいんですか?」



留美「ええ……え、もしかして」



モバP「はい。良かったらプレゼントしますよ。最近全然誘ってあげられませんでしたからね」



留美「でも、そんなの……悪いわ」



モバP「気にしないでください。たまにはこういうのも、いいもんですよ」



モバP「(留美さんは少し申し訳無さそうにしていたが、しかし嬉しそうにぬいぐるみを受け取ってくれた)」



モバP「(小さな猫の、夫婦一対のぬいぐるみ……ウェディングドレスのような白い服を着ている)」



モバP「(新婦役の猫の、涼しげな目元が印象的だった)」

モバP「(そんなこんなでお昼時)」



モバP「(適当に見繕った店に入り、談笑しながらゆっくり食事を摂っていると、留美さんが俺の皿を見ているのに気づいた)」



モバP「……留美さん? こっちの料理が、気になるんですか」



留美「あ、ごめんなさい。はしたなかった、かしら?」



モバP「いやいや、そんなことないですよ」



モバP「(恥じらう留美さんが可愛らしすぎて、つい食べさせてやりたくなってしまう)」



モバP「(食べさせる……といっても、さすがに『あ〜ん』はまずいよな)」



モバP「(フォークで料理を、留美さんの皿に移す。少し残念そうな表情をされたが、仕方ない)」



留美「……ありがとう。あら、こっちの料理も美味しいわね」



モバP「それは良かった」



留美「良かったら、私のも食べてみる?」



モバP「じゃあ、少しだけ」



モバP「(まるで弁当のおかずを交換しあう高校生のようだったが、これはこれで悪くない雰囲気だろう)」



留美「……今日は本当に、ありがとう」



留美「私、モバPさんと出会うまでは、楽しく買い物することすらできない女だったのねって、やっと気づけたのよ」



モバP「……」



留美「だから、もしかしたら、どこかおかしかったり、つまらなかったりすることもあるかもしれないけれど……これからもこうして、誘ってね」



モバP「つまらなくなんかないですよ」



モバP「あったばかりの頃の留美さんは、なんというか全然余裕の無い感じでしたけど」



モバP「今は凄く、自然ですし。何も負い目に感じることはありませんよ」



留美「そう。それなら、いいんだけど」



モバP「(やっぱり、あの時留美さんに声を掛けてよかった)」



モバP「(そう、俺は確信していた)」





モバP「(その後も何やかやとショッピングを続け、夕方過ぎ)」



モバP「(モールを出て少し歩くと、急に天気が崩れ、にわか雨が降り始めた)」



モバP「冷たっ……! 傘は……無いか。留美さんは、持ってきてませんか?」



留美「傘は……ええと、そうね」



留美「……!」



留美「ごめんなさい、私も持ってきてないわ……くしゅんっ!」



モバP「大丈夫ですか? やっぱり寒いですよね。早く駅まで……」



留美「でも、もうずぶ濡れよ。どこかで、暖まりたいわ」



モバP「(どこかといっても、このへんからすぐいけるのは俺の家くらいだが)」



モバP「(アイドルを自宅に連れ込んでいいものだろうか……休日こうやって二人で外出してる時点で、相当良くないことなのに)」



モバP「(しかし、雨に振られたままの留美さんを一人で帰すのも心苦しい)」



モバP「(コートの内側、白いシャツが雨で透けかけている)」



モバP「(白い布の向こう、わずかに紅潮した白い肌)」



モバP「(思わず生唾を飲み込む)」



留美「モバPさん?」



モバP「ああいえ、なんでもないです」



モバP「……仕方ないですね。俺の家に避難しましょう」



留美「ありがとう。……あの、お願いがあるんだけど」



留美「手が冷たいの。暖めてくれない?」



モバP「(毒食らわば皿まで)」



モバP「(俺は留美さんの手を取り、二人フードを目深にかぶって家へと急いだ)」

 滝のような雨が降る中、這々の体で俺たちは家に戻った。



 お互いにコートを着ていたので全身びしょ濡れ、とまではいかなかったが、冷たい雨で体の芯まで冷えている。



 バスタオルで簡単に水気を取り、暖房を入れて手足を温めて、ようやく人心地ついた。



「ふう……やっと落ち着きましたね」



「そうね。でも、ごめんなさい、急に押しかけちゃって」



「いえ、いいんですよ。留美さんが風邪でも引いたりしたらまずいですからね」



「ありがとう。そう言ってくれると嬉しいわ」



 余り長居させるのも良くないかもしれないが、まだ雨の勢いは強い。



 いつの間にか雨に雹も混ざり始めていて、ばらばらと屋根が鳴っている。



 窓から外を見てみると、水で煙って遠くが見えない。



 狭い部屋の中、俺達二人きりでいることを嫌でも感じさせられてしまう。



「……? どうしたの」



「いえ、なんでもないです」



 温風で暖められて、留美さんの生白い肌は瑞々しい。



 しっとりと濡れた黒髪が艶かしい。白シャツはまだ濡れて、下着の形すら浮き上がらせている。

 

 髪が一房張り付いた項はまるで風呂あがりのそれのようで、なんだか留美さんのプライベートを覗き見ているような感覚を覚える。



 俺が見出して育て上げたアイドル、そのアイドルと二人きり、同じ部屋にいるという奇妙な焦燥感。



 ざあざあという雨の音で、まるで世界に俺と留美さんしかいなくなってしまったかのような不思議な感覚を覚える。



 張り詰めた雰囲気に耐えられず、お茶でも入れてやろうと部屋を出ようとした時、背後でぽすんという音がした。



「え……?」

「ねえ……この部屋、まだちょっと寒くないかしら。

 もっと暖めてくれない? 機械じゃなくて、あなたで」



 ベッドに腰掛けて軽く両腕を開いて、留美さんがこっちを見ている。



 潤んだ瞳が強く脆い視線を投げかける。



 思わず唾を飲み込む。



 真面目だけれどどこか不器用で、放っておけない雰囲気の26歳から今まさに誘惑されているという事実を、すぐには認識できない。



 よく見ると、留美さんの手も僅かに震えている。



 覚束ない手つきで、シャツの胸元のボタンを開けた。



 目をすっと細めて、緊張を隠すようにやや早口で言う。



「ねえ……分かるでしょ。分かってよ。

 あなたじゃないとダメなの。他の人ならもっと上手くやるのかもしれないけれど、私には……」



 ふらふらと彼女の元へ歩み寄る。



 なよやかな肩に手を伸ばす。



 俺の中に残った職業意識がその手を押し留める。



「留美、さん……! あなた、自分が何言ってるのか……」



「分かってるわよ。でも」



 留美さんの指が俺の指に絡みつく。



 軽く力を込められただけで、もう振りほどけない。



「私、こんな気持ちになったの、あなたが初めてなの。だからもういっぱいいっぱいで……

 こんな女は、キライ? もっと余裕のある女じゃないとダメかしら」

「お、俺は……留美さんのプロデューサーで……」



「プロデューサーだから、私のことは好きになってくれないの?

 なんにもなかった私に、あんな綺麗な世界を見せてくれて、遊び相手にもなってくれて。

 ウェディングドレスまで着せてくれて、『似合ってる』『キレイだ』って言ってくれたのも、全部お仕事だったの?」



「留美さんは、まだ、アイドルとして……もっと上へいけば、俺なんかより……」



「何を言ってるの。

 華やかなこと、女らしいこと、なんにも知らなかった私を変えてくれたのは、あなたじゃない。

 綺麗になることもロクに考えたことなくて、まじめに勉強と仕事ばかりしてて。

 その仕事にすら裏切られた私を救ってくれたのは、あなたじゃない」



 訥々と語る留美さんの赤い唇が鮮烈。



 細い鎖骨が呼吸とともに上下しているのを見るだけでも脳が沸騰しそうだ。



「こんな生き方、知らなかったのに。人を好きになるなんて、知らなかったのに。

 私はこんなふうに変えたのは、あなたなんだから。だから……責任、とってよね」



 留美さんが軽く腕を引く。



 ベッドに仰向けに倒れ込む。誘われるがまま、俺は留美さんを押し倒してしまう。



「私、あなたのおかげでちょっとは美人になったでしょう? これでもまだ、足りない? もっと他の娘がいいの?

 それなら、言って、私を変えて。あなたの好きにしていいから」



 開いた胸元から白いブラジャーが覗く。余計な装飾のない清楚な下着。



 顔を真赤にして服をはだけた26歳の美人アイドルを押し倒している、この状況を改めて認識する。



 汗が香るブラジャーに異様なほど興奮させられてしまう。



 視線を感じ取った留美さんが艶然と微笑む。



「いいわよ。もっと見て。私の全部、見せてあげる」



 その言葉で、俺は理性を捨てた。



 タイトスカートに手を突っ込む。黒いストッキングに爪を立てると、意外にあっさりと破れる。



 黒い薄布の下、ブラとお揃いの白いパンツは微かに濡れている。



 日本の指で股部分をずらすと、薄い毛に覆われた女陰が愛液を一滴漏らした。



 まるで陵辱されているかのような状況で、留美さんは下唇を噛んでいる。



 恥辱に耐えるようなその表情、切れ長の目、濡れて艶やかな髪に抗えない。



 ズボンと下着を脱いで男性器を露出させると、留美さんは一瞬息を呑んだが、しかしシーツを掴み、ゆっくり股を開いた。



 その脚の間に入り込んで、腰を掴んで軽く持ち上げる。



 心臓の音がうるさい。絞りだすように尋ねた。



「いいん、ですよね……留美さん」



「ここまで来て止めるなんて……絶対イヤよ。お願いだから、このまま……!」



 促されるまま、俺は留美さんの膣に挿入していった。



 陰毛が濃くないせいで何処か若々しい感じの股だったが、やはり挿れた感触もきつい。



 ずずずっ、っと奥まで一度届かせると、鮮血が零れる。



 その赤い色が俺を僅かに正気づかせた。



「え……? 留美さん、これ」



「何、嘘だと、思ってたの……? あなたが、初めてだって…… 信じてくれて、なかったの?」



「だって、留美さんほどの美人が」



「美人になったのは、あなたに出会ってから。ちゃんとそう、言ったじゃない……!」



 正常位で組み伏せられて、満足な動きも取れない状態で、留美さんは少しづつ腰を動かしてきている。



 喉を反らせて苦しげに喘ぐのも色っぽい。

「実際するのは、初めてだけど。でも知識はちゃんとあるから。

 だから、気を遣ってくれなくてもいいのよ。好きなようにして。……ね」



 留美さんの額から一筋の汗が流れる。決して暖房が効きすぎているせいではあるまい。



 愛しさと欲望とが混ざり合って、もう留美さんのことしか考えられない。



 繋がりかけたまま、彼女の頭に手を添え、やや乱暴にキスした。



「……!」



「んっ……! ん、ふふ……ちゅ、ちゅぅ、こう……? んふ、ちゅ、ちゅ、……!」



 一瞬驚いた留美さんだったが、すぐに俺の求めに応じてくれた。



 おずおずと、遠慮がちに舌を突き出してくるのが可愛い。



 優しく絡めて口を啜ると、目を閉じてうっとりとした表情を見せた。



「ん……ぷは。

 ふふふ、そういえばこっちも初めてだったわね。一度に二つも、貰われちゃったことになるのかしら」



 セリフの一つ一つに妙な重みを感じるが、決して不快ではない。むしろ嬉しい。



 もっと彼女が愛しくなって、俺はゆっくりと腰を使い始めた。



「ぐ……!」



「ごめん、留美さん、痛い、ですよね」



「さん、は、やめて、呼び捨てにして……!」



「留美……! ごめん、でも気持ちいい……!」



 自分でも驚くほどすんなりと言葉が出てきた。



 本当は、ずっと前から留美と呼び捨てし合える関係になりたいと、思っていたのだろうか。



 ゆっくり前後運動している内に、いつの間にか破瓜の出血は収まっていた。



 べっとりとして粘度の高い愛液に、薄い桃色が交じる程度になっている。



 留美の呼吸もやや落ち着いてきている。一方俺の方はもうかなり余裕が無い。



 最近ずっと忙しくてロクに抜いてもいなかったせいで予想以上に限界が来るのが早い。



 察したような目つきで留美が見上げてくる。



「もしかして、もう出そう? それなら、そのまま中に、ね……?」



「え、そ、それは」



「大丈夫よ。計算、したから。……今日は出しても、妊娠しないわ」



 本当だろうか。日数を数えるあれは、そこまで確実な方法ではないらしいが。



 などという考えすらも欲望に負けた。



 段々潤んでくる留美の穴が気持ちよすぎて我慢できない。



 身体が前に傾き、押さえつけるような体勢をとってしまう。



 俺とベッドに挟み込まれてどこへも逃げられない状況に置かれて、留美も余裕の無さそうな表情。



「ね、お願い、出して。ちゃんと私の初めて、貰って頂戴……!」



 26歳の美女に「初めて」を強調されると、こんなに背徳的な気分に浸れるということを初めて知った。



 自ら腰を引くことすらできず、そのまま俺は留美の膣奥に向かって射精した。



 会陰を密着させ、できるだけ深く陰茎を届かせての射精。



 柔らかい膣肉が亀頭を抱きしめて少しでも多く精液を搾り取ろうとしているかのようだ。



 脱力感と奇妙な爽快感を覚えながらも、俺達はしばらく、そうして繋がったままでいた。

 いかに性欲が溜まっていても、出すものを出せば竿は萎える。



 白濁塗れの膣から陰茎を引き抜き、汚れたそれをどうしようかと思っていると、留美が不意に身体を起こした。



「……べとべと、ね。私でたくさん、射精してくれたのよね」



 未だ焦点の合わない、ぼうっとした目つき。



 そのままこちらへ寄ってきたかと思うと、俺の股間に顔を近づけてきた。



「留美、何を……!」



「終わった後は、お掃除……じゃないの?」



 留美さんの言う「知識」は、やや偏った面もあるらしい。



 が、さすがに初めてを終えたばかりの女に精液塗れのものをしゃぶらせるのは申し訳ない。



「いや、そこまでしてもらうのは……悪いですよ。留美、まだ痛いでしょう」



「ん、じゃあ、その、お掃除するのは普通の事じゃないのかしら」



「そりゃそうですよ。別に、してもらいたくないってわけじゃないですが、無理することは」



「じゃあ、あなたもまだお掃除してもらったことは、無いってことなのね」



「まあ、そうですが。それが何か」



「なら、するわ。あなたが今までしてもらえなかったこと、私ならしてあげられるから」



 にじり寄ってくる留美を制止しようとと思ったが、止めるよりも先に咥えられてしまう。



 さすがに未経験らしくゆっくりとした、慎重な舌使いだが、いった直後で敏感な男性器には、そんなフェラチオでも十分だ。



 口を大きめに開けて竿の中ほどまでを頑張って飲み込もうとする留美の口は、ただ唇であむあむしてくれるだけでも気持ちいい。



 少しずつ唾を垂らしては、舌先で亀頭に塗り広げようとしてくる。



 上手いとはいえないが、なんというか熱のこもった奉仕で、俺は自分の心がどんどん留美の物にされていくような思いだった。



 とりあえず咥えてしゃぶって頭を振ればいいということは分かっているらしく、留美は唾の音が下品に鳴るのも気にせず口唇愛撫を続ける。



 頬の裏に性器が擦れる。



 滑り気に富んだ粘膜をズルズル言わされると、快感がじんわりと広がる。



 喉奥まで咥え込むのはまだ無理なようだが、できるだけ竿の汚れを舐め取ろうとするその動きは、時々痙攣してしまいそうなほどだった。



「ぅ……ん、ちゅ、じゅるる、れろれぉえぉ……きもひ、いい? わらひ、ひゃんと、れきてる?」



「いい、最高だよ留美。こんなことまでしてくれるなんて」



「んふふ……よぁったわ。ん、ちゅ、じゅ、ちゅぅぅっ……!」



 髪を掻きあげながら、頬を凹ませながらこちらを見上げる表情がたまらない。



 どろりと濁った上目遣いから目を逸らせない。



 殊更に音を立てるべきだと思っているのだろうか、唾が唇の端から溢れ出るのにも構わず、留美は熱心にフェラチオし続けてくれている。



 お掃除するという当初の名目は、最早忘れ去られている。



 激しく尿道を吸い上げながらチラチラとこちらを見てくる留美が愛しい。



 時折喉頭に亀頭が当たり、その度に涙ぐんでいるが、それでも口を離そうとしない。



 一種異様な愛情にゾクゾクさせられる。



 まだ股の痛みも引ききってはいないだろうに、こうまで献身的になってくれる女はそういないだろう。



 小刻みに動き続ける留美の頭にそっと手を添えて愛撫すると、フェラチオの動きが一瞬止まった。



「……?」



「ん、ふふ。ふふ……ふふふ……」



 ニンマリと笑って留美が股間に顔を埋める。



「……ふーん……ふふ、いや。ん、ちゅる、じゅるるる……!」

 髪の滑らかな手触りを楽しむ。心底嬉しげに舐めしゃぶられていると、またすぐに限界が近づいてくる。



「留美、もう出る……どいて、くれ」



「……ん、ちゅ、やぁ、ん、る、じゅる……もっほ……」



 まさか精液を口で受け止めるつもりなのか。



 退くように言っても留美は全く意に介さず、それどころか一層激しく舌を使ってくる。



 カリ首の周りを舐められると弱いということに早くも気づいたのか、執拗に舌先で攻めてくる。



 張り出た部分を念入りに撫で擦るような、ねっとりしたフェラ。



 陰毛が唇に触れるくらいの深さまで飲み込まれて、もうそれ以上耐えられなかった。



「で、出る、早く退いて、留美……!」



「ん……! んぐ、ごほっ! けほ、ぐ、う……!」



 二回目とは思えないほど濃い精液が大量に噴き出る。



 留美は口から喉まで精液に蹂躙されて、留美は目を剥く。



 体を起こして口に両手を添え、激しく咳き込む。



 口内の精液を零さないよう、手皿で受け止めている。



「ああ、ごめん、ティッシュかなんか……!」



「いえ、いい、わよ。これもちゃんと、してあげないとね……」



 涙目の留美は肩で息をしながら手の中の精液を見つめる。



 決心したように深呼吸すると、それらを再び啜り、口に含み始めた。



 じゅるじゅるという音とともに、頬を軽く膨らませてザーメンを口内に貯める。



 そのまま飲むのかと思っていたが、しかし留美はそうしない。



 代わりに、俺の身体を正面から抱くようにして、耳元に口を近づけてきた。



「……!?」



 ぶくぶくぶく、という、うがいの音が聞こえる。



 もちろんただのうがいではない。



 今彼女が口の中で動かしているのは先程俺が出したばかりの精液だ。



 唾と混ざれば精液も多少は飲みやすくなるだろうが、しかしその代わりに舌から頬裏からザーメン塗れになってしまう。



 留美のような怜悧な雰囲気の女性が、まさかここまでしてくれるとは夢にも思わない。



 口の中でたっぷり精液を弄んだ挙句、数回に分けて精液を飲み込み、その喉の鳴音までしっかり聞かされて。



 そうしてはじめて、俺は留美がいかに本気であるかを改めて思い知らされた。



「……どう? 私、ちゃんと出来てた? おかしく、なかった?」



「おかしくなんかない、凄くよかったよ。だから……また、やってくれないか」



「ええ、いいわよ。私だけ見てくれるなら、いつでも、なんでもしてあげるわ。そのために、いろいろ勉強してきたんだから」



 柔らかく微笑む彼女を見て、俺は自分が攻め落とされたのだということをはっきりと自覚した。

 そういえば、散々雨に打たれたのにまだシャワーも浴びていない。



 それどころか、あんなに激しいセックスをして汗も相当にかいた。



 ということで、シャワーを浴びることになった。



 留美が一人で居たがらないので、二人一緒に浴室に入る。



 湯で体を清めながら、自分の体を抱くようにして留美は体を洗う。



 女性のシャワー姿を間近で見ていると、なんだか覗きをしているようで背徳的。



 留美の白い背中はとても綺麗で、傷も汚れも無い。



 思わず近寄って凝視するが、見ているだけで我慢できるはずもない。



 小さめのお尻を撫で、体の前面に腕を回して右の胸を優しく揉むと、留美はゆっくり振り向いた。



「……したいの? もう2回も出したのに」



「……ダメか?」



「ふふ。そんな顔しないで。いいわよ。

 でもその代わり、私以外の女の子のことは、諦めてね。他所の子に手出したりしたら、許さないわよ」



 警告の言葉がやけにシリアスに響く。



 留美がクールな表情の下に隠していた独占欲は、俺の予想を遥かに超えて激しかったらしい。



 しかし別に、ハーレムを築くつもりもない俺としては、女に独占されるのも望むところではある。



 肩を軽く押すと、心得顔の留美は壁に手をつく。



 尻を突き出す体勢は男を煽って挿入させるのに最適だ。



 きゅっと締まった腰とスリムなお尻の手触りを楽しみながら、俺はいつの間にか勃起しきっていた男性器を膣口に添える。



 体勢を変えたことで、膣道の奥に残っていた精液が一滴流れ落ちる。



 留美に、現役アイドルに中出ししたことを改めて思い知らされ、罪深さに駆り立てられる。



 もう留美は処女ではないとはいえ、さっき貫通したばかりならまだ痛みもあるだろうし、慣れてもいないだろう。



 先ほどと同程度に、ゆっくりと膣へ挿入していく。



 お湯と体液でよく濡れた肉筒は、1回めよりはスムーズに男を受け入れる。



 ずっ、ずっと子宮までの道のりを犯していく。



 それでも留美は奥歯を噛みしめるような表情をしていたが、しかし深い部分の膣壁、やや背中よりの辺りを亀頭で擦ると、ぴくりと痙攣した。



「ひゃ……!」



「ん、こここ、この辺……好きなのか?」



「し、知らないわよそんなの、そんな奥、自分で触らないし……」



 浅い辺りは自分で弄って慰めていた、ということだろうか。



 あられもない格好でオナニーに耽る留美を想像するだけでも我慢汁が漏れそうだったが、それよりも重要な事が、今はある。



 試しに腰を小さく前後させ、さっき留美が反応した辺りをもう一度突いてみる。



 するとやはり他とは反応が違う。



 身体が跳ねて、手のひらサイズのきれいなおっぱいがたゆんと揺れる。



 右手を伸ばして乳肉を掴み、指と指の間に乳首を挟んで強めに締める。



 大きすぎないおっぱいのほうが感度がいいとよく言われているが、留美も胸は敏感な方だったらしい。



 汗ばんだ乳を撫で擦り、固く凝った乳首をぎゅぎゅっと虐めると、もう痛みに耐えているような表情はかなり薄れてしまっている。



「も、もう、そんなに揉んで……! 私の胸、そんな大きくもないのに……好きなの?」



「うん。可愛いしエロいし……いつまででも触っていたくなる」

 返事も聞かず、俺はまた腰を使いはじめる。



 深い部分を引っ掻くようにピストンするといいらしい。



 胸を愛撫しながら弱いところを執拗に責め、少しでも気持ちよくなってもらおうとする。



 留美は下唇を噛んでいる。



 まだ痛いのかとも思ったが、漏れ出る吐息の厚さや、微かに聞こえる喘ぎ、四肢の震えなどから、必ずしも苦痛だけによるものでないのは分かる。



 もっと激しく、欲望のままに突きまくりたいのをこらえながら、膣壁を何度も擦る。



 何十回目かのピストン後、留美が短い悲鳴を上げた。



「あ……! あ、こ、これ……!」



 怯えたような様子でこちらを振り返る。



 涙ぐんで焦点も合わない眼。恐れと悦びで、ぐしゃぐしゃの表情。貪るように、強引にキスした。



「ん、う……! ま、まっへ……! ちゅ、んぅぅ……!」 



 上下の口を同時に蹂躙されて留美は抵抗もできない。



 ただ味わわれ、身体を密着させ合うしか無い。



 身体を前に進め、壁との間に挟みこむような体勢を取る。



 壁際に追い詰められてバックからハメられてキスされて、どこへも逃げられない留美は悦んでキスし返してくる。



「ん……! んっ、やぁ、もっほ……! ん、ちゅ、ちゅぅっ……! はなれひゃ、やぁ……!」



「る、み……!」



 唾が垂れ落ちるほど激しく愛し合っていると、三回目の射精が近づいてきた。



 一日にこう何度も射精した経験が少ないためなんとも言えないが、今回も相当な量が出そうだ。



 しかし、もう一度膣内射精してしまっているのだから、今更自重する意味は全く無い。



 ぱんぱんという下品な音とともに腰を打ち付けると、留美は嬉しげに鼻を鳴らした。



「れ、う……!」

「んー……! ん、き、へ、きへ……! んぅ……!」



 ついさっきまで男を知らなかった子宮に、また直接射精した。



 深く突きこんでそのままいって、狭めの膣内にザーメンが溢れる。



 二度、三度と竿が跳ねて子宮近くの肉を責める。



 その肉の刺激が一層の射精を促し、さほど減ってもいない子種汁が注がれる。



 陰茎を挿したままなせいで中に出した精液はあまり漏れ出てこない。



 子宮に自分の精子を入れっぱなしにしているようで、奇妙な独占欲が満たされる。



 かなり落ち着きを取り戻したらしい留美が、言った。



「……はぁ、はあ……なんだか、今のは少し違ったわね……あれが、気持ちいい、ってことなのかしら」



「かもな。とっても可愛かった」



「そう。あなたにそう言ってもらえるなら、それでいいわ。

 ねえ、これからも、私としてくれる? 私、きっと上手くなるから。もっとあなたのこと、悦ばせてあげられると思うから。ね」



 否やのあろうはずもない。後戯代わりの軽いキスで、俺は留美を受け入れた。

 風呂から上がった後。



 さすがに4回目はお互いしんどい、ということで俺たちは服を羽織り、穏やかな時間を過ごしていた。



 短時間にいろいろなことがありすぎたせいで、まだ気持ちの整理がつかない。



 留美もそれは同じなようで、心ここにあらずといった様子。



 鞄の中から何かを取り出そうとして、手を滑らせて中身を零してしまった。



「あ……!」



「ん、あれ。これ、折り畳み傘?」



 この家に来る直前、たしか留美は傘を持っていないといったはずだが。



 何事にも気が回る留美にしては珍しいなとは思っていたのだが。



「あー……意外と早く、バレちゃったわね。

 そうよ。あなたの部屋に行きたかったから……あなたと二人きりになりたかったから、わざと雨に濡れたの。

 もうこんなチャンスは無いと思ったから……軽蔑するかしら?」



 無言で首を振り、留美の細い手を取る。



 優しく抱き寄せてキスすると、安堵の表情とともに体を擦り付けてくる。



 こんなけなげな女を、誰が軽蔑するものか。



 恋人繋ぎの右手から伝わる体温に、ただ俺は溺れていた。

 その数年後。

 

 順調な交際、順調なアイドル活動を経た後、留美は引退した。

 

 もう一年くらいならアイドルとしてやっていけそうな感触もあったが、留美本人の強い希望により、今はもう表舞台に立つことは無い。



 まだプロデューサーを続けられている俺を、その高い実務能力で支える事こそ、今の彼女にとって重要な事だと言ってくれたのだ。



 引退にあたって養成所から素質の有りそうなのを数人見繕っておいてくれる程手回しのいい秘書を得て、俺のプロデュース業も平穏無事だった。



「今日も、お疲れ様」



「留美こそ。感謝してるよ」



 二人で風呂に入り汗を流し、今日これから夫婦の時間が始まる。



 服を着るのも煩わしく、全裸のままベッドに座って身体を愛撫しあう。



 片手で腰を抱いて魅惑の曲線を撫で回しながら、もう一方の腕でコンドームの箱を探る。



 開けてみると、もう一枚しか残っていない。



 毎日毎日セックスしているせいで、買っても買ってもすぐ消費してしまうのだ。



 どうも留美は、男という生き物は定期的に抜いてやらないとすぐふらふらと何処かへ行ってしまうものと思っているらしい。



 本当に、留美と一緒に暮らすようになって以来男性器の休まる暇も無い。



 信頼されていないというよりは、それだけ留美が俺のことを必要としている、ということだろう。



 美人の嫁に頻繁に求められて、不快感などありえない。



 最後の一枚を取り出そうとした時、留美が耳元で囁いた。



「それなんだけど。今日はつけないで、してみない?」



「え? でも、確か今日はまだ……」



「そうね。危ない日、ね。

 でも私たちの生活も、もうだいぶ安定してきたし、私もいつまでも若くないし……」



 口ごもりかけて、留美が一瞬息を呑む。



「ねえ。一人目……作らない?」



 愛しい女に子作りを誘われて、一瞬思考が停止する。



 次の瞬間には、ベッドの上に組み伏せていた。



「……いいんだな?」



「……はい。私、あなたの赤ちゃんが欲しいの。だから、妊娠させて。お願い、ね」



 誘われるがまま、生の性器を膣に押し挿れていく。



 ゴム無しでするのはずいぶん久しぶりで、留美の熱くて柔らかい肉筒の感触が鮮烈。



 挿入される方もいつも以上に積極的で、竿が侵入してくるのを待ちきれないとばかりに腰を浮かせて、のしかかられた不自由な体勢で必死に腰を振っている。



 奥まで一度届かせて、覆いかぶさるようにキスする。



 胸板の上でおっぱいの潰れる感触が気持ち良い。



 ちゅっ、ちゅと淫らな水音とともに、上下で繋がり合う幸せを謳歌する。



 誰に憚ることもない。仲の良い夫婦が愛しあって子供をもうけるのは自然なことだ。



 俺は腰を上下に動かし、叩きこむように生膣を味わう。



 「んっ……ふ、しゅき、あいしへるは、あなた……!」



 柔和で幸せそうな表情は、留美と初めて会った時の事を思えば別人のようだ。



 やはりあの時躊躇せずに声を掛けてよかった。



 悦びとともに留美に体を押し付ける。



 両手で抱き寄せられて、二度と離れられないくらいに密着する。

 お互いの体温を感じ合って、心臓の拍動が伝わるくらい強く抱きしめる。



 それでもまだ足りない、この女の子宮に自分の精液を注いで子供を孕ませないと生きていけない。



 そんな妄念とともにピストン運動を繰り返す。



 尻を持ち上げて膣内射精と受精とを待ち望むような体勢の留美を蹂躙する。



 生の温かみは若妻にとっても逃れられない楽しみらしく、細腕の抱擁は一層強まり、キスの合間に濡れた喘ぎ声が漏れ出る。



「ん……! ん、ひ、いい、やっぱりナマ、いい……!」



「俺も、だよ…… 留美のナカ、ドロドロで、最高だ……

 もう、二度とゴムなんか使わないからな……!

 留美には俺の子供を、たくさん産んでもらわないとな……!」



 生殖衝動を刺激されて、俺達は更に燃えたぎる。



 腰を打ち付ける度に愛液の飛沫が飛び散るくらい激しい交歓。



 何度も何度も抽送を繰り返し、ヌルヌルした膣壁を擦り続けていると、子種汁が出そうになるのを止められなくなってくる。



 何も言わずとも感じ取ったのか、留美は抑えつけられた体勢のまま両脚を上げ、俺の腰の後ろに回して強くホールドしてきた。



 こうして捉えられると腰を引けず、中に出さざるを得ない。



 淑女にここまでさせる繁殖本能の強さに、俺もアテられているようだ。



 抜け落ちない程度に腰を引くと、留美の脚がもどかしげに曲がり、また半強制的に膣内に入れさせられてしまう。



 夫が妻を妊娠させてはならない法など無い。



 むしろ今まで、積極的に子作りしてこなかったのがおかしいくらいだ。



 もう我慢できない。妊娠を待ち望む孕みたがりの美女に種付けせずにいられない。



「い、イきそう、私イきそう、だからお願い、出して、赤ちゃんちょうだい……!」



 もう忍耐しかねているところに、この誘いの言葉。



 耐える理由も無い。もう求められるまま精液を注いで孕ませるしか無い。



 子宮口に届くくらい深く挿入して、丁度準備ができているはずの子宮にむけて、射精した。



「あ……! ひ、いい、出て、るの……? 出てるのね。あなたの、精液……

 ふふ、ふふふっ、キモチ、いいっ……!」



 久々の膣内射精に留美は恍惚の表情を見せる。





 断続的に注がれる精液を一滴も逃したくないのだろうか、会陰をくっつけあって手と足とで捕縛して、全く離そうとしてくれない。



 できるだけ多くの精液を受け止めれば、それだけ受精が確実になると思っているのだろうか。



 俺はただ留美の腕の中で絶頂し続けていた。



 子作りのためのセックスが本能を煽り立てて、勃起が収まらない。



 受精アクメに浸る留美に、また強引にキスする。



 ほんの少しの正気を取り戻した彼女に、休息など与えない。



 両脚を掴んで引き上げる。



 身体を折り曲げて足先を頭の方まで持って行ってやる。



 乱暴に犯されて緩みかけた膣と、そこから垂れてくる中出しザーメンを見せつけてやる。



 白濁液が一滴腹の方に流れると、留美は平坦な声で言った。



「や、あ……! もったいない、あなたの、精子……」



「またいくらでも出してあげるよ」



 天井を向いて開いた肉筒に反り立った肉棒をあてがう。



 体重を掛けて一気に突きこむと、若妻は甘く悶えた。

「お、ほっ……! ま、まらいっへる、のに……!」



「妊娠したいんだろう? だったらたくさん気持ちよくならないとな」



 自分でも意味の分からない言葉が口を突いて出てくる。



 喋っている余裕などもはや無い。



 留美の手を掴んでベッドに縫い止めて、出したばかりのザーメンが溢れるのにも構わずピストンし始めた。



 普段の生活では束縛的な面が目立つ留美だが、セックスは逆にこうして抑えつけられるようなのが好きらしい。



 動けなくされて、意志に反して絶頂を強制される留美の顔は多幸感に満ちている。



「はひ、あ、へ、ぇっ……! らめ、これらめ、いい、赤ちゃんイイ……! いく、またイく、う……!」



 もっともっとイかせたい。何度も気持ちよくさせて、幸福の絶頂の中で孕ませたい。



 尻肉がパンパンと淫らな音を立てる。



 止めどなく愛蜜を垂れ流す膣はもうずっと締まりっぱなしで、この大量の潤滑液がなければ出し挿れするのも難しそうだ。



 腰を引く度に掻き出されてきた精液と愛液が零れて、留美の股だけでなく腹までベタベタにしている。



 それでも熱い肉筒は一回竿を打ち込むごとに飛沫が飛ぶほどの本気汁を分泌し、部屋中留美のエロい匂いでいっぱいにする。



「あ、お、らめ、いふ、あかひゃ、でき、いくぅっ……!」



 もう意味のある言葉すら言えなくなって、喘ぐというよりは唸っている留美。



 イっていようがイきっぱなしだろうが構わず犯し続けて、遂に潮を噴いた。



 尿に似ているが、それよりも匂いも色も薄い液体が急に飛び出て俺の顔に掛かる。舐めてみると仄かに塩味。



 噴出し続ける潮は留美自身にも降り注ぎ、ただでさえ涙と汗でグチャグチャな彼女の顔を更に汚す。



 普段の、いかにも仕事のできる女然とした雰囲気は全く残っていない。



 泣き叫んで喘いで、挙句の果てに自分の体液を浴びせられた、どんな淫売よりもいやらしい最高のエロ顔だ。



「留美……! 留美、かわいいよ留美! 愛してる……!」



「ひ……! あ、かはっ……! あ、うあ、う……!」



 ついに俺の呼びかけにも反応が鈍くなり、人形のように快楽に翻弄されるばかり。



 そんな状態でも脚の締め付けは一層強くなるのが、彼女の妊娠願望を表しているようで嬉しい。



 腰の後ろから長くて細い脚でぎゅっと抱かれると、その分深くまで亀頭が届くような気がする。



 膣奥、子宮口の近くをゴリゴリ突くと、また潮がプシップシッと飛ぶ。



 量が減っても快楽は変わらないのか、留美はもうずっと口をパクパクさせている。



 柔らかい血肉の締め付けはいっそう激しくなる。



 また種付けしたくなってきて、言った。



「出るぞ、また中に出すからな……!」



「らひ、らひ、へ、せーし、にんひ、ん……!」



 ほとんど理性の無い状態で着床をせがむ妻。



 潮まで噴かされても消えない、母となることへの願望。



 子宮口が亀頭に張り付いて尿道を吸い上げているような錯覚。



 確実に妊娠させるべく、再びその膣内に射精した。



「あ……! あ……? 出て……? あは、せーえき、いっぱい、ね……」



 腹の中を精液でタプタプにされて、留美は恍惚の表情を浮かべる。



 精液の量が明らかに多い。



 これだけ出たならきっと妊娠できるはずだ。



 俺はただそのことに満足していた。

 数カ月後。



 危険日を狙って何度も膣内射精したおかげで、めでたく留美は妊娠した。



 産休をとって、もう安定期に入った。



 セックスできないでいる間も、「妻が妊娠中こそ夫は浮気する!」とかいう週刊誌の記事を真に受けて口や胸で愛してくれた留美は、いざセックス解禁となってずいぶん活き活きとしだした。



 なんでも、産婦人科医に



「無理して夫婦生活を我慢することはない。お父さんとお母さんが仲良くしていることほど、子供にとって重要な事は無い」



 と、言われたのだそうだ。



 聡明な医師の助言に従い、俺と留美はお腹に負担をかけない体位でもう何度も愛し合っている。



 今日も、留美が夕飯にニラやらレバーやらをこれ見よがしに出してきたので、風呂にも入らず夫婦の時間を始めた。



「……妊娠してても、留美はエロいなあ」



「エッチなお嫁さん、好きでしょう? 生でセックス、したくない?」



 答えるのももどかしく、俺は留美に膝立ちの体勢を取らせる。



 左手を掴んで尻を突き出させて、やや強引に挿入する。



 入れると同時に手を引っ張ると、妊娠前よりも明らかに大きくなったおっぱいがぷるんと揺れた。



「あ……! カタぁい……このまま、このまま私と、赤ちゃんも愛してあげて……!」



 子を孕んで腹を大きく膨らませた女がこんなにエロいだなんて、知らなかった。



 今の留美こそ俺にとって最高の女だ。



 優しく突き上げながら右手で乳を揉むと、すぐにミルクが吹き出てくる。



 性器と胸を同時に愛されると、留美はいつでも物も言えないくらいに感じる。



 まだ子を産んでもいないのに早くも臨戦態勢になったおっぱいは、ちょっと揉むだけでもだらしなく乳汁を漏らす。



 乳搾りしながらのセックスはまるで母性を蹂躙しているようで、たまらなく興奮する。



 必要以上に腹を揺らさないように斜め下から突き込むようにピストンすると、妊婦の体がびくんと跳ねた。



「いっ……! そ、そこ、もっと……!」



 乞われるまま、やや背中よりの膣壁を責め立てる。



 妊娠しても感じやすい場所は変わらないようで、もうずっとこのスポットが留美のお気に入りだ。



 俺だけが知っている、彼女の弱点。



 心のなかで愛しさが爆発する。



 後ろから犯しながら腕を引くと、大きな腹を反らせて留美がこちらを向く。



 潤んだ瞳と紅い唇が俺を待ち望んでいる。



「愛してるよ、留美。幸せに、なろうな」



「わ、私も……! 愛してる、愛してる! あなたの子供産んで……幸せ、に……!」



 ずっと家庭の暖かみを欲していたのだろうか。



 留美は妊娠してからも、子供を作ることに対して貪欲だ。



 旦那を愛して子を孕みたがる妻を嫌いになる男はそういない。



 乳を揉む手に力を込める。



 びゅっびゅっとミルクが噴き出て留美が息を呑む。



 そのままキスして、叫び声すらあげさせない。



 唇に吸い付くとセックスと搾乳の快感を持て余した留美は全身を痙攣させる。



 眼の焦点が合わなくなって、舌の動きが鈍った頃合いを見計らって、耳元で囁いた。

「もう、出るぞ……!」



「わ、私もうイきそう、お願い、イかせて、ナカダシでイかせてっ……!」



 尻の肉がパンパンといやらしい音を立てる。



 もう子供がいるのに、いくら中出ししてもこれ以上妊娠はできないのに、子宮は狂った様にうねり、精液を搾り取ろうとする。



 母親になっても性欲を衰えさせない留美が愛しい。



 もっともっと妻を愛したくて、子宮口までえぐり込む。



 殊更に低い悲鳴をあげさせると同時に、俺も射精した。



「あ……! ひ、あ、いい、出てる……! あは、子宮悦んで……! あ、ん、うぅぅっ!」



 静かに、震えるように絶頂する妊婦を見ながら、俺はただならぬ解放感を覚えていた。







 その日の深夜。



 また激しく愛しあってしまったが、お腹の子供に異常は見られない。



 寄り添って優しく撫でてやると、留美がまさしく慈母の如き笑みを浮かべた。



「ふふ。もっと可愛がってあげて。あなたの子供なんだから」



「そうだなあ。いずれは名前も、考えないとな」



「そうね。でも、この子だけじゃないでしょう?

 一人っ子より、兄弟姉妹がいたほうがいいわよね。あなたもそう思うでしょう?」



 またずいぶんと気の早い話だが、しかし穏やかな笑みとともに自分の腹を擦る留美を見ていると、反論する気など全く起こらなかった。



 地母神のような笑みを浮かべながらも、留美の女陰からは散々中出しした精液が漏れ出てきている。



 二人目以降を作る、即ちまた、こうして留美のエロいボテ腹姿を見て犯すことができる。



 そのことに思いを馳せると男性器への血流が増す。



 節操なしの竿を見て留美はずいぶんと機嫌良さ気だ。



「……もう、お腹に赤ちゃんいるのに。早く孕ませたいって、せっかちな子なのね。

 たくさん精液注がれたら……双子が生まれちゃったりして」



 優しく俺の竿を撫で扱く留美の手つきに、魂まで蕩かされていく。



 この感情は愛なのか欲なのか。



 きっとその両方だろうと思いながら、俺は妻の手コキに耽り続けていた。



おわり



21:30│和久井留美 
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