2014年01月10日
椎名法子「ドーナツパフェだよ☆DNP」
モバマスSSです
よろしくお願いします
よろしくお願いします
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1382272204
椎名法子「というわけで、さっそく作っちゃおうっ!」
小関麗奈「えっ」
法子「えーっと、まずはドーナツを作るところから……」
麗奈「ち、ちょっと待ちなさい法子ッ!」
法子「どうしたの?」
麗奈「だから……何を作るのよッ」
法子「ドナパだよ、ドナパ!」
麗奈「……ドーナツのパフェ?」
法子「うん。略してドナパ!」
麗奈「……ドナパ?」
法子「うん、ドナパ!DNPだよっ!」
麗奈(あれ……どうしてこうなったんだっけ……?)
麗奈(えっと、原因は多分さっきのアレ、よね……)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
法子「おおーっ!紗南ちゃんすごーい!」
麗奈「フンッ、やるじゃない!」
三好紗南「へへっ、あたしにかかれば音ゲーだって簡単簡単っ!」
法子「うーん……やっぱりあたしには難しいよー」
紗南「最初はやっぱり難しいよね!あたしも最初は戸惑ったもん!」
麗奈「あ、アタシだってこれくらいできるわよッ!」
紗南「あれー、じゃあ今から変わろうかっ?」
麗奈「き、今日は遠慮しておくわ……」
紗南「そっかー。……よーしっ、次はこの曲っ!」
日向美ビタースイーツ♪ - ちくわパフェだよ☆CKP
http://youtu.be/ba9gsRtxHSA
紗南「やったっ!今日もフルコンっ!」
法子「……はっ!!」ピコーン
麗奈「……どうしたのよ、法子?」
法子「紗南ちゃん!それだよっ!!」
紗南「へっ?」
法子「――こうしちゃいられないっ!麗奈ちゃん、行くよっ!!」ダッ
麗奈「えっ!?ま、待ちなさいッ!ちょっ、法子!痛い!腕を引っ張るのやめなさいッ!!」
法子「ありがとね、紗南ちゃんっ!あとで事務所に戻ってきてね!」
紗南「……へっ?」
法子「腕によりをかけて作るから、楽しみに待っててねっ!それじゃっ!」
紗南「……えっ、まさか本当にCKP作るの?」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
麗奈(それで、スーパーで材料を買って、事務所まで来たんだっけ……)
法子「生クリームに、バニラのアイスに、イチゴにバナナ……♪」
麗奈「……ここまでは普通のパフェね」
法子「メインはもちろん……ドーナツ!」
麗奈「どうしてそうなるのよッ!!」
法子「だって、ドナパだよっ!?ドーナツのパフェなんだよっ!」
麗奈「確かにドーナツのパフェよね……って、そこじゃないわよッ!」
法子「おいしくておしゃれでしょ?」
麗奈「な、何よ……?」
法子「おしゃれだよねっ?」
麗奈「ひぃっ」ゾクッ
麗奈「……そ、そうねッ!このレイナサマが言うんだから間違いないわッ!」
法子「さっすが麗奈ちゃん!分かってるねーっ!」
麗奈(な、何なのよさっきの目は……)
法子「とろけたチョコをかければ……ほらっ、完成!」
麗奈「フンッ……み、見た目はまともじゃない……」
法子「ドナパで大丈夫だよっ!うん、絶対大丈夫っ!」
三村かな子「あれっ、なんだか甘い香りが……」フラー
麗奈「ふん、かな子じゃないの」
かな子「あっ、麗奈ちゃんに法子ちゃん!何か作ってたのかな?」
麗奈「……アタシは法子の手伝いよ!法子が……その、ど、ドーナツパフェを作るって言うから……」
法子「……はっ!!」
麗奈「……法子?」
法子「現れたなっ、悪のスイーツ大魔王っ!!」
麗奈「!?」
かな子「え、えぇ〜っ!?」
かな子「え、えっと……法子ちゃん、どうしちゃったの?」
麗奈「し、知らないわよッ!突然ドーナツパフェを作るって言い出して……一体どうなってるのよッ!?」
かな子「ど、ドーナツパフェ……?」
麗奈「というか何なのよッ!大魔王はこのアタシ、レイナサマでしょう!?」
法子「落ち着いて麗奈ちゃん!このドーナツステッキで魔法ドーナツ少女に変身するよっ!」
麗奈「ドーナツステッキって何よッ!?なんでオールドファッションが刺さってるのよッ!?」
法子「大丈夫だよ!衛生上もばっちり!」
麗奈「どこが大丈夫なのよッ!?それに魔法ドーナツ少女ってのも何なのよッ!?そんな設定聞いてないわよッ!!」
法子「大丈夫、絶対大丈夫だよっ!!」
麗奈「だから何が大丈夫なのか説明しなさいよッ!!」
かな子(……二人とも、どうしたんだろう)
法子「そーれっ、変身!」
ボフンッ
麗奈「ゲホッゲホッ……どうして変身なのに小麦粉が舞うのよッ!?」
法子「えへへっ、見てよ麗奈ちゃん!あたし達、ドーナツになっちゃったよっ!!」
麗奈「……あっ!!な、何なのよこれッ!?いつの間にドーナツ衣装になってるのよッ!?」
法子「ドーナツの魔法だよっ!ほら、こんな魔法もっ!」ドナナッ
かな子「ああっ、法子ちゃんの手からドーナツが!」
麗奈「というか、何なのよその魔法はッ!?どういう効果音なのよッ!?」
法子「ほら、麗奈ちゃんもやってみて!ドーナツを考えながら念じてみてよ!」
麗奈「……や、やればいいんでしょう!?」ドナナナッ
かな子「すごい、麗奈ちゃんもっ!!」
麗奈「ど、どうなってるのよ……なんでアタシまで魔法使えてるのよ……」
法子「悪のスイーツ大魔王めっ!これでもくらえーっ!!」ササッ
麗奈「さっきのドーナツを皿に乗せて出してるだけじゃないッ!!」
かな子「これ、食べてもいいんですか?ありがとうございますっ♪」
麗奈「ああもうッ!!何がなんだか分からないわッ!!どういうことなのよ!?」ブンブンッ
かな子「れ、麗奈ちゃん!そんなにステッキを振っちゃうと……!」
ポロッ
法子「ああっ!オールドファッションが折れちゃった!」
麗奈「あっ!?……あ、アタシは悪くないわよ、オールドファッションなんか刺してるから……」
法子「麗奈ちゃん……」
麗奈「な、何よ……ッ!」
法子「――大丈夫っ!必殺☆ドーナツの穴から生クリーム光線だよっ!」ドナナナッ
麗奈「えっ」
かな子「……さ、さらにドーナツが……美味しそうですね♪」
麗奈「……ドーナツの中にクリームって、エンゼルフレンチじゃないの」
法子「細かいことは気にしないっ!えいっ!」
ドグシャーンバリバリドッカーンドナナナー
麗奈「さっきから何なのよこの効果音はッ!?」
かな子「えへへ、どれも美味しいです……あっ!」
かな子「Pさんに呼ばれてたの、忘れてました!……ドーナツパフェはまた今度作ってほしいな♪」
麗奈「えっ、ちょっと、待ちなさいよッ!」
かな子「次のお仕事の話だから……ごめんね。それじゃ、また今度ですっ!ドーナツ、ごちそうさまでした♪」
スタスタ……
麗奈(ひ、一人で法子の相手とか……無理に決まってるじゃないッ!!)
法子「あっ……行っちゃった」
麗奈「し、仕方ないじゃない。Pに呼ばれてたんだから」
法子「ということは……」
法子「こうして事務所に平和が訪れたよっ!」
麗奈「……えっ?」
法子「ドーナツのおかげだねっ!」
麗奈「ドーナツは何も関係無いでしょッ!?それに誰よりもアンタが今一番アタシの平和を乱してるわよッ!!」
法子「えへへっ、ドーナツはみんなを笑顔にするんだよ!味と食感、無敵のハーモニーだよねっ!」
麗奈「アンタのせいでアタシは笑顔になれないわよッ!!」
法子「でも、麗奈ちゃん!見て、こうやってドーナツの穴を覗けば……」ドナナッ
麗奈「だから、どうやったらドーナツが出せるのよ……」
麗奈「何よ、ここから見てもいつもの事務所じゃない」
法子「違うよ、麗奈ちゃん。確かにいつもの事務所だけど……」
法子「こうやって、いつも通りの事務所がここにあるのは……とっても、幸せでしょっ?」
麗奈「法子……」
法子「こうやってドーナツを食べたり、麗奈ちゃんだったら……プロデューサーにいたずらしたり……」
法子「当たり前だって思ってるものをずっと、当たり前にしておくのって……難しいけど、大切でしょ?」
麗奈「……そうね。Pにイタズラできないのは……何だか張り合いがないわ」
法子「……ほら、麗奈ちゃん、見える?」
法子「ドーナツの穴から、ほら。キラキラ光る、未来が……ねっ?」
麗奈「法子……!」
麗奈「……ダマされないわよッ!いつも通りの事務所を今ぶち壊してるのはアンタじゃないのッ!!」
法子「えへへっ♪」
法子「さーてっ、もっともっとドーナツで飾り付けて……」ドナナナッ
麗奈「……どうしてドーナツしか出せないのよ?」
法子「ええっ、ドーナツじゃ駄目なの!?」
麗奈「だから、ドーナツが駄目かどうかじゃないわよッ!『どうしてドーナツなのか』聞いてるのよッ!!」
法子「仕方ないなぁ……えいっ」パパパパイッ
麗奈「……この際効果音はもうどうでもいいわ。見ればわかるけど、これは何なのよ」
法子「アップルパイに、フランクパイに、エビグラタンパイだよっ!」
麗奈「アンタはミ○タードーナツの回し者か何かなのッ!?」
法子「業務提携だよっ!」
麗奈「妙に現実的なこと言うんじゃないわよッ!!」
ガヤガヤガヤ……
紗南「うーん……法子ちゃん達は、こっちの部屋かな?」
ガチャッ
法子「ごめんね麗奈ちゃん!ほら、ミスタードー◎ツの優待券あげるから!」
麗奈「ドーナツなんて手から出てくるんだからいらないわよそんなものッ!!というか――あれっ、紗南じゃないのッ!」
紗南「えっと……」
紗南「――おっ、お邪魔しましたーっ!」
麗奈「待ちなさい紗南ッ!!アタシを一人にしないでよッ!!」
紗南「い、今フラベベの厳選に忙しいから……またねっ!」
法子「えー、待ってよ紗南ちゃんっ!」ドナナナッ
ギュッ
紗南「えっ?わわわっ、なにこれっ!?大きなドーナツっ!?」
麗奈「な、何よこれッ!?何でアタシまでドーナツの穴に挟まってるのよッ!?」
法子「えへへ、せっかく作ったんだから……三人で食べようよっ!」
紗南「た、食べようって……CKP?」
法子「ううん……DNP、ドナパだよ!」
紗南「ど、ドナパって……もしかして……!?」
法子「――ドーナツパフェだよっ!さあ、二人とも……召し上がれっ♪」
――後日
P「はい、分かりました。とりあえず、二人には甘いものを見せないようお願いします」
P「ええ、はい。特にドーナツは近づけないように、はい、ではそれで」
ピッ
かな子「麗奈ちゃんと紗南ちゃん、大丈夫ですか?」
P「順調に回復してるみたいだぞ。あれで甘いものや法子がトラウマにならなきゃいいんだが……」
双葉杏「あー、確かに。ドナパだっけ?」
P「ああ。聞いただけでも胸焼けしそうだな……」
杏「杏は食べてみたいけどねー。カロリー多そうだから、徹ゲーの時とか便利そうだし」
P「駄目だぞ、俺も少し見たが……アレはヤバい」
かな子「そういえば、法子ちゃんは今どうしてるんですか?」
P「反省中だ。真奈美さんと早苗さんに監視されてる。もちろんドーナツ禁止」
かな子「手からドーナツを出してましたけど……どうやってたのかな?」
杏「桜が枯れたら、その力も消えたりしてねー」
杏「そういえば、今日はスイーツ食べるだけでいいんでしょ?」
P「まあな。名物スイーツのレポートだ」
かな子「えへへ……楽しみですねっ!」
杏「食べるだけでいいなら……やってあげなくなくなくもないよ」
P「ははは、期待してるぞ。ちゃんと感想もな。そうじゃないと、こんな遠くの街まで来た意味がなくなっちまう」
杏「杏はずっと寝てたけどねー。快適だったよ?」
「すみませーん!準備できました!」
P「はーい、了解です!それじゃ、頼んだぞ!」
かな子「はいっ!よろしくお願いします♪」
杏「はーいっ。よろしくー」
杏「そういえば、ここの名物スイーツって何なのかな?」
かな子「えーっと、何でしたっけ?Cなんとかだったような……」
杏「Cなんとか?」
かな子「はいっ、アルファベット三文字だって聞きました」
杏「ふーん……あれっ、なんか聞いたことあるような――」
「お待たせしました!この商店街の名産品、ちくわパフェです!」
かな子「わあっ、とっても美味しそう♪……あれ、杏ちゃんどうしたの?」
杏「し、CKP……だと……!?」ガクガク
かな子「あれ、杏ちゃんは食べないんですか?」
杏「……い、嫌だっ!私は絶対に――」
P(その後……杏はしばらくちくわ恐怖症となり、かな子のスイーツのレシピがひとつ増えることとなった)
P(そして数日後、事務所にて……いちごパスタ、ドナパに次ぐ第三の事件、ちくパテロが発生する)
P(事務所のアイドル数名と一人のプロデューサーがCKPの犠牲となるが……それはまた、別のお話)
おわり
以上で終わりです
ありがとうございました
椎名法子「というわけで、さっそく作っちゃおうっ!」
小関麗奈「えっ」
法子「えーっと、まずはドーナツを作るところから……」
麗奈「ち、ちょっと待ちなさい法子ッ!」
法子「どうしたの?」
麗奈「だから……何を作るのよッ」
法子「ドナパだよ、ドナパ!」
麗奈「……ドーナツのパフェ?」
法子「うん。略してドナパ!」
麗奈「……ドナパ?」
法子「うん、ドナパ!DNPだよっ!」
麗奈(あれ……どうしてこうなったんだっけ……?)
麗奈(えっと、原因は多分さっきのアレ、よね……)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
法子「おおーっ!紗南ちゃんすごーい!」
麗奈「フンッ、やるじゃない!」
三好紗南「へへっ、あたしにかかれば音ゲーだって簡単簡単っ!」
法子「うーん……やっぱりあたしには難しいよー」
紗南「最初はやっぱり難しいよね!あたしも最初は戸惑ったもん!」
麗奈「あ、アタシだってこれくらいできるわよッ!」
紗南「あれー、じゃあ今から変わろうかっ?」
麗奈「き、今日は遠慮しておくわ……」
紗南「そっかー。……よーしっ、次はこの曲っ!」
日向美ビタースイーツ♪ - ちくわパフェだよ☆CKP
http://youtu.be/ba9gsRtxHSA
紗南「やったっ!今日もフルコンっ!」
法子「……はっ!!」ピコーン
麗奈「……どうしたのよ、法子?」
法子「紗南ちゃん!それだよっ!!」
紗南「へっ?」
法子「――こうしちゃいられないっ!麗奈ちゃん、行くよっ!!」ダッ
麗奈「えっ!?ま、待ちなさいッ!ちょっ、法子!痛い!腕を引っ張るのやめなさいッ!!」
法子「ありがとね、紗南ちゃんっ!あとで事務所に戻ってきてね!」
紗南「……へっ?」
法子「腕によりをかけて作るから、楽しみに待っててねっ!それじゃっ!」
紗南「……えっ、まさか本当にCKP作るの?」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
麗奈(それで、スーパーで材料を買って、事務所まで来たんだっけ……)
法子「生クリームに、バニラのアイスに、イチゴにバナナ……♪」
麗奈「……ここまでは普通のパフェね」
法子「メインはもちろん……ドーナツ!」
麗奈「どうしてそうなるのよッ!!」
法子「だって、ドナパだよっ!?ドーナツのパフェなんだよっ!」
麗奈「確かにドーナツのパフェよね……って、そこじゃないわよッ!」
法子「おいしくておしゃれでしょ?」
麗奈「な、何よ……?」
法子「おしゃれだよねっ?」
麗奈「ひぃっ」ゾクッ
麗奈「……そ、そうねッ!このレイナサマが言うんだから間違いないわッ!」
法子「さっすが麗奈ちゃん!分かってるねーっ!」
麗奈(な、何なのよさっきの目は……)
法子「とろけたチョコをかければ……ほらっ、完成!」
麗奈「フンッ……み、見た目はまともじゃない……」
法子「ドナパで大丈夫だよっ!うん、絶対大丈夫っ!」
三村かな子「あれっ、なんだか甘い香りが……」フラー
麗奈「ふん、かな子じゃないの」
かな子「あっ、麗奈ちゃんに法子ちゃん!何か作ってたのかな?」
麗奈「……アタシは法子の手伝いよ!法子が……その、ど、ドーナツパフェを作るって言うから……」
法子「……はっ!!」
麗奈「……法子?」
法子「現れたなっ、悪のスイーツ大魔王っ!!」
麗奈「!?」
かな子「え、えぇ〜っ!?」
かな子「え、えっと……法子ちゃん、どうしちゃったの?」
麗奈「し、知らないわよッ!突然ドーナツパフェを作るって言い出して……一体どうなってるのよッ!?」
かな子「ど、ドーナツパフェ……?」
麗奈「というか何なのよッ!大魔王はこのアタシ、レイナサマでしょう!?」
法子「落ち着いて麗奈ちゃん!このドーナツステッキで魔法ドーナツ少女に変身するよっ!」
麗奈「ドーナツステッキって何よッ!?なんでオールドファッションが刺さってるのよッ!?」
法子「大丈夫だよ!衛生上もばっちり!」
麗奈「どこが大丈夫なのよッ!?それに魔法ドーナツ少女ってのも何なのよッ!?そんな設定聞いてないわよッ!!」
法子「大丈夫、絶対大丈夫だよっ!!」
麗奈「だから何が大丈夫なのか説明しなさいよッ!!」
かな子(……二人とも、どうしたんだろう)
法子「そーれっ、変身!」
ボフンッ
麗奈「ゲホッゲホッ……どうして変身なのに小麦粉が舞うのよッ!?」
法子「えへへっ、見てよ麗奈ちゃん!あたし達、ドーナツになっちゃったよっ!!」
麗奈「……あっ!!な、何なのよこれッ!?いつの間にドーナツ衣装になってるのよッ!?」
法子「ドーナツの魔法だよっ!ほら、こんな魔法もっ!」ドナナッ
かな子「ああっ、法子ちゃんの手からドーナツが!」
麗奈「というか、何なのよその魔法はッ!?どういう効果音なのよッ!?」
法子「ほら、麗奈ちゃんもやってみて!ドーナツを考えながら念じてみてよ!」
麗奈「……や、やればいいんでしょう!?」ドナナナッ
かな子「すごい、麗奈ちゃんもっ!!」
麗奈「ど、どうなってるのよ……なんでアタシまで魔法使えてるのよ……」
法子「悪のスイーツ大魔王めっ!これでもくらえーっ!!」ササッ
麗奈「さっきのドーナツを皿に乗せて出してるだけじゃないッ!!」
かな子「これ、食べてもいいんですか?ありがとうございますっ♪」
麗奈「ああもうッ!!何がなんだか分からないわッ!!どういうことなのよ!?」ブンブンッ
かな子「れ、麗奈ちゃん!そんなにステッキを振っちゃうと……!」
ポロッ
法子「ああっ!オールドファッションが折れちゃった!」
麗奈「あっ!?……あ、アタシは悪くないわよ、オールドファッションなんか刺してるから……」
法子「麗奈ちゃん……」
麗奈「な、何よ……ッ!」
法子「――大丈夫っ!必殺☆ドーナツの穴から生クリーム光線だよっ!」ドナナナッ
麗奈「えっ」
かな子「……さ、さらにドーナツが……美味しそうですね♪」
麗奈「……ドーナツの中にクリームって、エンゼルフレンチじゃないの」
法子「細かいことは気にしないっ!えいっ!」
ドグシャーンバリバリドッカーンドナナナー
麗奈「さっきから何なのよこの効果音はッ!?」
かな子「えへへ、どれも美味しいです……あっ!」
かな子「Pさんに呼ばれてたの、忘れてました!……ドーナツパフェはまた今度作ってほしいな♪」
麗奈「えっ、ちょっと、待ちなさいよッ!」
かな子「次のお仕事の話だから……ごめんね。それじゃ、また今度ですっ!ドーナツ、ごちそうさまでした♪」
スタスタ……
麗奈(ひ、一人で法子の相手とか……無理に決まってるじゃないッ!!)
法子「あっ……行っちゃった」
麗奈「し、仕方ないじゃない。Pに呼ばれてたんだから」
法子「ということは……」
法子「こうして事務所に平和が訪れたよっ!」
麗奈「……えっ?」
法子「ドーナツのおかげだねっ!」
麗奈「ドーナツは何も関係無いでしょッ!?それに誰よりもアンタが今一番アタシの平和を乱してるわよッ!!」
法子「えへへっ、ドーナツはみんなを笑顔にするんだよ!味と食感、無敵のハーモニーだよねっ!」
麗奈「アンタのせいでアタシは笑顔になれないわよッ!!」
法子「でも、麗奈ちゃん!見て、こうやってドーナツの穴を覗けば……」ドナナッ
麗奈「だから、どうやったらドーナツが出せるのよ……」
麗奈「何よ、ここから見てもいつもの事務所じゃない」
法子「違うよ、麗奈ちゃん。確かにいつもの事務所だけど……」
法子「こうやって、いつも通りの事務所がここにあるのは……とっても、幸せでしょっ?」
麗奈「法子……」
法子「こうやってドーナツを食べたり、麗奈ちゃんだったら……プロデューサーにいたずらしたり……」
法子「当たり前だって思ってるものをずっと、当たり前にしておくのって……難しいけど、大切でしょ?」
麗奈「……そうね。Pにイタズラできないのは……何だか張り合いがないわ」
法子「……ほら、麗奈ちゃん、見える?」
法子「ドーナツの穴から、ほら。キラキラ光る、未来が……ねっ?」
麗奈「法子……!」
麗奈「……ダマされないわよッ!いつも通りの事務所を今ぶち壊してるのはアンタじゃないのッ!!」
法子「えへへっ♪」
法子「さーてっ、もっともっとドーナツで飾り付けて……」ドナナナッ
麗奈「……どうしてドーナツしか出せないのよ?」
法子「ええっ、ドーナツじゃ駄目なの!?」
麗奈「だから、ドーナツが駄目かどうかじゃないわよッ!『どうしてドーナツなのか』聞いてるのよッ!!」
法子「仕方ないなぁ……えいっ」パパパパイッ
麗奈「……この際効果音はもうどうでもいいわ。見ればわかるけど、これは何なのよ」
法子「アップルパイに、フランクパイに、エビグラタンパイだよっ!」
麗奈「アンタはミ○タードーナツの回し者か何かなのッ!?」
法子「業務提携だよっ!」
麗奈「妙に現実的なこと言うんじゃないわよッ!!」
ガヤガヤガヤ……
紗南「うーん……法子ちゃん達は、こっちの部屋かな?」
ガチャッ
法子「ごめんね麗奈ちゃん!ほら、ミスタードー◎ツの優待券あげるから!」
麗奈「ドーナツなんて手から出てくるんだからいらないわよそんなものッ!!というか――あれっ、紗南じゃないのッ!」
紗南「えっと……」
紗南「――おっ、お邪魔しましたーっ!」
麗奈「待ちなさい紗南ッ!!アタシを一人にしないでよッ!!」
紗南「い、今フラベベの厳選に忙しいから……またねっ!」
法子「えー、待ってよ紗南ちゃんっ!」ドナナナッ
ギュッ
紗南「えっ?わわわっ、なにこれっ!?大きなドーナツっ!?」
麗奈「な、何よこれッ!?何でアタシまでドーナツの穴に挟まってるのよッ!?」
法子「えへへ、せっかく作ったんだから……三人で食べようよっ!」
紗南「た、食べようって……CKP?」
法子「ううん……DNP、ドナパだよ!」
紗南「ど、ドナパって……もしかして……!?」
法子「――ドーナツパフェだよっ!さあ、二人とも……召し上がれっ♪」
――後日
P「はい、分かりました。とりあえず、二人には甘いものを見せないようお願いします」
P「ええ、はい。特にドーナツは近づけないように、はい、ではそれで」
ピッ
かな子「麗奈ちゃんと紗南ちゃん、大丈夫ですか?」
P「順調に回復してるみたいだぞ。あれで甘いものや法子がトラウマにならなきゃいいんだが……」
双葉杏「あー、確かに。ドナパだっけ?」
P「ああ。聞いただけでも胸焼けしそうだな……」
杏「杏は食べてみたいけどねー。カロリー多そうだから、徹ゲーの時とか便利そうだし」
P「駄目だぞ、俺も少し見たが……アレはヤバい」
かな子「そういえば、法子ちゃんは今どうしてるんですか?」
P「反省中だ。真奈美さんと早苗さんに監視されてる。もちろんドーナツ禁止」
かな子「手からドーナツを出してましたけど……どうやってたのかな?」
杏「桜が枯れたら、その力も消えたりしてねー」
杏「そういえば、今日はスイーツ食べるだけでいいんでしょ?」
P「まあな。名物スイーツのレポートだ」
かな子「えへへ……楽しみですねっ!」
杏「食べるだけでいいなら……やってあげなくなくなくもないよ」
P「ははは、期待してるぞ。ちゃんと感想もな。そうじゃないと、こんな遠くの街まで来た意味がなくなっちまう」
杏「杏はずっと寝てたけどねー。快適だったよ?」
「すみませーん!準備できました!」
P「はーい、了解です!それじゃ、頼んだぞ!」
かな子「はいっ!よろしくお願いします♪」
杏「はーいっ。よろしくー」
杏「そういえば、ここの名物スイーツって何なのかな?」
かな子「えーっと、何でしたっけ?Cなんとかだったような……」
杏「Cなんとか?」
かな子「はいっ、アルファベット三文字だって聞きました」
杏「ふーん……あれっ、なんか聞いたことあるような――」
「お待たせしました!この商店街の名産品、ちくわパフェです!」
かな子「わあっ、とっても美味しそう♪……あれ、杏ちゃんどうしたの?」
杏「し、CKP……だと……!?」ガクガク
かな子「あれ、杏ちゃんは食べないんですか?」
杏「……い、嫌だっ!私は絶対に――」
P(その後……杏はしばらくちくわ恐怖症となり、かな子のスイーツのレシピがひとつ増えることとなった)
P(そして数日後、事務所にて……いちごパスタ、ドナパに次ぐ第三の事件、ちくパテロが発生する)
P(事務所のアイドル数名と一人のプロデューサーがCKPの犠牲となるが……それはまた、別のお話)
おわり
以上で終わりです
ありがとうございました
23:30│椎名法子