2015年03月17日

みく「みくは自分を曲げないよ!」悠貴「……!」

〜事務所〜





ガチャ  バタン





浅利七海「おはようございます〜」



P「おう、おはよう七海。その荷物はなんだ?」



七海「実家から送られてきた、白魚の佃煮れす〜。みんなにも分けてあげようと思って持ってきたの〜♪」



P「そいつはいいな!みんな喜ぶぞ。……多分、一人以外は」



七海「ああ〜、みくさんれすか〜?」



P「そう。猫キャラのアイドルなんだから、できれば魚を食べられるようになってほしいんだけどな」



七海「あんなにおいしいのに、もったいないれすね〜」



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P「まったくだ。……ところで、白魚ってどんな魚なんだ?寿司ネタでしか知らないけど」



七海「白魚はれすね〜、とってもか弱いお魚なんれすよ〜。網で上げても、空気にふれるとほとんど死んじゃうんれす〜」



P「へえ〜……知らなかった。七海は魚のこと、本当によく知ってるな」



七海「七海はお魚大好きれすから〜」



P「なるほどな。……なら、みくも猫に詳しいのかな」



七海「さあ、どうれしょうね〜?」

ガチャ  バタン



前川みく「おっはにゃ〜っ☆」



乙倉悠貴 「おはようございますっ」



七海「おはようございます〜」



P「おお、噂をすれば。二人ともおはよう」



みく「噂? Pチャン、みくたちの噂してたのかにゃ?」



P「たちっていうか、みくの話をしていたんだ」



みく「みくの?」



P「ああ。……魚が食べられない猫アイドルの話をな」



みく「えっ? みくがお魚嫌いなのは、Pチャンしか知らないはずじゃ……」

P「あのな……もうみんな知ってるぞ。みくの普段の言動を見てればすぐわかるしな」



みく「うっ……だ、だってしょうがないでしょ!嫌いなものは嫌いなのにゃ!」



P「お前は小学生か……」



悠貴「……あのっ、みくさんの気持ちわかりますっ。私も、生野菜苦手ですから」



七海「お魚アイドルなのに、泳げない七海はダメダメれすか……?」



みく「ほらねPチャン? みくだけじゃなくて、みんな好き嫌いや得意不得意があるのにゃ! 不公平にゃ!」



P「そりゃそうだが……」

七海「ダメダメなんれすか……?」ウルウル



P「いや、ダメダメなんてことはないよ」



七海「……そうれすか〜、よかったれす〜♪」



悠貴「……そういえばっ、七海さん。その荷物は……?」



七海「あ〜、そうそう、みくさんと悠貴ちゃんに渡したいものがあるんれすよ〜。七海からのプレゼントみたいなもんれす〜」ゴソゴソ



悠貴「ホントですかっ? ありがとうございますっ、七海さん!」



みく「ありがとにゃ、七海チャン!」

P「俺にも、あるのかな……?」



七海「もちろん、プロデューサーの分もあるれすよ〜」



みく「ふーん! みくたちに意地悪するPチャンになんて、あげなくてもいいにゃ!」



P「むっ……ふふふ、いつまでそんな余裕でいられるかな?」



みく「? どういう意味?……ってそれは……」





七海「みくさん、悠貴ちゃん、白魚の佃煮どうぞれす〜♪」バーン



みく「なんでにゃ!」

悠貴「ありがとうございますっ……ふっ」



みく「あーっ、悠貴チャン笑ったでしょ!」



悠貴「す、すみませんっ。コントみたいな流れだったので……」



P「七海からのプレゼント、しっかりいただけよ?」



みく「嫌だにゃ!みくはお魚食べられないのにゃ!」





七海「……やっぱり、そうれすよね……」ショボン



みく「!?」

七海「……七海からのプレゼントなんていらないれすよね……ごめんなさい、みくさん……」グスッ



みく「い、いや七海チャン。そういうわけじゃないのにゃ!」



P「おい、みく」



悠貴「みくさんっ……」



みく「う……た、確かに今のはみくが悪かったにゃ。せっかく七海チャンがくれるっていうのに……ごめんね、七海チャン」



七海「……いえいえ〜♪ はい、どうぞ〜♪」ケロッ



みく「立ち直り早いにゃ!? お、お魚……」フラッ

みく「お魚……お魚……おいしくないにゃ……食べられないにゃ……」ブツブツ





悠貴「みくさん……」



七海「生気が抜けてるれすね〜」



P 「……」ウーム





P「……みく。ちょっとこっち来てくれるか? あと、二人も」



悠貴「は、はいっ」



七海「はいれす〜」



みく「……なに?」





P「……あのな。俺は、みくが魚嫌いなのも、悠貴が生野菜苦手なのも、七海が泳げないのも知ってる。だから、今までそんな仕事は一度もとってきてない」



P「みんなが嫌がることを、無理矢理になんてやらせたくない。わかるな?」



みく「……うん」

P「ただ、それがいつでも通用するわけじゃない。思い通りにいかないことなんて日常茶飯事だ。どうする? そんなとき」



悠貴「……」



P「それにな。俺は、やっぱり逃げてちゃダメだと思うんだ。……大好きになれとまでは言わないけど、なにか努力をしたか? 少しでも、好きになるために」



P「努力をして、それでも、どうしてもダメなら仕方ない。……でも努力もせず、いつまでも駄々をこねているのは、子供すぎると思わないか? みく」





みく「……みくはもう、子供じゃないにゃ」



P「……そうだな。三人とも、説教じみたこと言って悪かったな」

悠貴「い、いえっ。そうですよねっ……私ももっと努力しますっ」



七海「七海も泳げるようになりたいれす〜」



みく「うん……Pチャンの言うことは確かにわかるにゃ。でも、どうすればいいの? せめてそれだけでも教えてほしいにゃ」



P「そうだな……助っ人を、呼ぶか」ケータイトリダシポパピプペ



悠貴「助っ人、ですかっ……?」



P「ああ。……努力は一人でやるものだけじゃない。時には、手伝ってもらうことも大切だ」



七海「……誰なんれすかね〜?」

ガチャ  バタン



西島櫂「おっはよー!プロデューサー、手伝ってほしいことってなに?」



首藤葵「料理の作り方やったら、いつでも教えてあげるっちゃ!」



P「おう、二人ともおはよう」



みく「な、なるほどにゃ……」



悠貴「水泳部と若女将……」



七海「おお〜、確かに適任れすね〜」



櫂「ん? 珍しい顔ぶれだね」



葵「みくさん、悠貴ちゃん、七海ちゃん……で、櫂さんとあたし……あ、もしかして」



P「そう、櫂には泳げない七海に指導を、葵には悠貴とみくに美味しい料理を作ってほしいんだ。……二人の苦手な食材を使ってな」

葵「おお〜っ、腕がなるっちゃ! 」



櫂「なるほどね、それで適任ってことか。……ん? 前は茜ちゃんに任せてなかったっけ?」



P「あれは茜の熱意に負けてな。……それに茜に任せていたら、幸子が死にそうになって帰って来たんだ」



櫂「ああ……」



みく「幸子チャン……」





七海「あれ〜? 周子さんも泳げないんじゃないれすっけ〜?」



P「周子はな……うん……周子だし」



七海「?」

P「……さて、そろそろ始めようか。まず、櫂と七海は346プロ内のプールに行ってくれ。あとの三人はここに残って……って」





P「聞いてなかったけど、みんなやるんだよな……? もし、どうしても無理なら……」



みく「み、みくは……みくはやるにゃ!」



悠貴「私もやりますっ」



七海「七海も、泳げるようになりたいれす〜」



P「……決まりだな。じゃあ、二人ともよろしく頼んだぞ」



櫂「プロデューサー、どっか行くの?」



P「これからちょっと用事があってな……すまないな、俺の方から呼んどいて」

櫂「いいよいいよ。今日はなにもなかったしね」



葵「これくらい、なんでもないっちゃ!」



櫂「そうそう。よしっ、じゃあ行こうか七海ちゃん!」



七海「はい〜。櫂さん、よろしくお願いしましゅ〜♪」



ガチャ  バタン





P「……俺も行かなきゃな。悠貴、みく、頑張れよ」



悠貴「はいっ!」



みく「もちろんにゃ!」

ガチャ  バタン





みく「さてと……葵チャン、よろしくね?」



悠貴「よろしくお願いしますっ」



葵「おう、任せとき! 最高の料理を作るけん、二人は大船に乗ったつもりでゆっくりしてるっちゃ♪」



悠貴「ありがとうございますっ、葵さん!……ところで、なにを作るつもりなんですかっ?」



葵「ふっふっふー、それは見てのお楽しみっ! じゃあ、作ってくるね〜♪」タタタッ





悠貴「……」



悠貴「大丈夫、ですよねっ……」



みく「みくは、葵チャンを信じるにゃ……」

〜しばらくして〜





葵「お待たせ〜!」





みく「……! ついに来たにゃ……」



悠貴「……っ」ゴクリ





葵「しめ鯖、鯖の味噌煮、鯖の塩焼き。どれも腕によりをかけた料理だっちゃ!」



悠貴「わあ〜っ、みんな美味しそうですねっ!」



みく「……鯖ばっかりだにゃ」



葵「あはは……実は、鯖しか冷蔵庫に入ってなくて……」



葵「でも、味はあたしが保証するっちゃ! どうぞ、召し上がれ♪ 」



みく「うぅ……いただきますにゃ」



悠貴「……あれっ? 葵さん、魚料理だけなんですかっ……?」



葵「ああ、悠貴ちゃんのは……」



葵「はい、これ!」つキュウリ





悠貴「……えっ?」



みく「…………ぷっ」

悠貴「わ、私にはキュウリ一本なんですかっ!?」



葵「キュウリだけじゃなかとね! ほかにもあるっちゃ〜♪」つニンジン



悠貴「いや、そうじゃなくてですねっ。もっとこう、ちゃんとした料理が出てくるのかとっ……」



葵「ん〜……だって、悠貴ちゃんは生野菜が苦手なんやろ? 」



悠貴「はいっ……」



葵「だったら、素材の味をそのままいただくのが一番美味しいっちゃ!」



悠貴「そ、そうなんですかっ……ううっ」



みく「悠貴チャン、覚悟決めるにゃ!」



悠貴「みくさん……」



みく「何事も気合いでなんとかなるにゃ! みくは、みくは――お魚なんかに、負けないにゃ!」キリッ





みく「お魚には勝てなかったにゃ……うぷっ」



悠貴「キュウリ……ニンジン……ううう」



葵「あたしもまだまだ修行が足りないっちゃね……まさか、みくさんが半分も食べられないなんて……」



みく「葵チャンのせいじゃないにゃ……これはみく自身の問題なのにゃ」



悠貴「……みくさん、そのお料理少しもらってもいいですかっ?」



みく「うん、いいよ。みくもキュウリもらうにゃ」





悠貴「ではっ……はむっ」



みく 「……」 キュウリポリポリ

悠貴「……! 美味しいですよっ、葵さん!キュウリなんかよりずっと!」



葵「ホント?」



悠貴「はいっ! これなら、いくらでも食べられますっ!」



葵「ありがとうっ、悠貴ちゃん。でも、みくさんが食べられるようにならんと」



悠貴「そうですね……」チラッ

みく「悠貴チャン、全部食べていいよ? もうみくは限界だにゃ……」キュウリポリポリ



悠貴「……じゃあ、いただきますねっ。残すのももったいないですしっ!」

悠貴「べ、別にっ、全部食べたいとかじゃないですよっ…… 残すともったいないからです、もったいないからっ……」





みく「……誰に言い訳してるのにゃ」キュウリポリポリ

悠貴「ふ〜っ、ご馳走さまでしたっ! 葵さん、片付け手伝いますよっ」



葵「ありがとう! じゃあ、まずお皿を洗って……」



みく「みくも手伝うにゃ!」キュウリポリポリ



葵「なら、みくさんには……って」





悠貴「みくさん、いつまでキュウリ食べてるんですかっ……」



みく「はっ!? む、無意識に食べてたにゃ……」

〜片付け終了〜





葵「……結局、二人とも克服することはできんかったね……あたしのせいっちゃ」



悠貴「そんな、葵さんのせいじゃないですよっ!」



みく「そうにゃ! さっきも言ったけど、これはみくたち自身の問題なのにゃ!」



葵「でも……」



悠貴「葵さんの料理、凄く美味しかったですっ」



みく「自信を持ってにゃ、葵チャン」



葵「二人とも……」





葵「……よしっ! あたし、修行してくるっちゃ!」



悠貴「えっ?」



葵「みくさんでも食べられるような……も〜っと美味しい料理を作れるようになるけん、その日まで待っててほしいっちゃ!」



みく「あ、葵チャン……」



悠貴「葵さん、頑張ってくださいっ……」



葵「頑張るっちゃ〜!」タタタッ



ガチャ  バタン





悠貴「……ところで」



悠貴「生野菜の美味しい料理は、ないんでしょうかっ……」



みく「……知らないにゃ」





みく「葵チャンが行っちゃったけど、これからどうするにゃ?」



悠貴「そうですねっ……どうしましょうかっ」



みく「ゲームでもする? ジェンガとか、ルービックキューブとか……」



悠貴 (そういえばっ……)





みく「あ、オセロもいいかも……」



悠貴「あのっ、みくさんっ。一つ、いいですかっ?」



みく「なに?」

悠貴「みくさんはどうして、猫アイドルでいこうと思ったんですかっ?」



みく「どうしてって……それは、猫チャンが大好きだからにゃ!」



悠貴「でもお魚も、ネズミも苦手なんですよねっ?」



みく「えぇっ!?……そっか、ネズミも苦手ってこともばれてるのかにゃ……」ハァ



悠貴「す、すみませんっ。嫌みっぽくなってしまってっ……」



みく「いや、いいにゃ。……要は、猫っぽくないのに、どうして猫アイドルをやってるかってことでしょ?」



悠貴「まあっ……」





みく「……これは、Pチャンにしか話してないんだけどね。悠貴チャンにも教えてあげるにゃ」



悠貴「はいっ」

みく「みくはね……子供の頃、猫チャンの気持ちが分かったの」



悠貴「猫さんの……ですかっ?」



みく「ホントだよ?……小さい頃からず〜っと猫チャンが大好きで、暇さえあれば一緒に遊んでた」





みく「そしたらだんだん、猫チャンの気持ちがわかってきて……例えば、みくが風邪引いて寝込んじゃったときは、頑張れ、頑張れって応援してくれているように」





みく「みくと一緒に遊んでいるときは、楽しいよ、明日も遊ぼうねって……そんな風に言ってるように感じたの」

みく「そういうふうに猫チャンと過ごす時間はすごく楽しかったにゃ」



みく「……あの時の気持ちを忘れないために、みくは猫語を使って猫アイドルをやってるのにゃ!」



悠貴「なるほどっ……」



みく「そう、これから何が起こったとしても……あの思い出がある限り――」





みく「――みくは自分を曲げないよ!」







悠貴「……! すごいですっ、格好いいですっ! 憧れちゃいますっ」



みく「ふふーん、でしょでしょ〜? みくはすごいのにゃ!」



悠貴「はいっ! お話聞かせてくれて、ありがとうございますっ!」



みく「これくらい、どうってことないにゃ♪ でも、そのかわり……」ニヤニヤ



悠貴「な、なんですかっ」



みく「悠貴ちゃんにやってほしいことがあるにゃ!」



悠貴「私にっ?」



みく「そうにゃ! ふっふっふ……」



悠貴「?」

〜夕方〜





ガチャ  バタン



P「ふ〜っ、ただいま。すっかり遅くなっちまったな……」



みく「Pチャン、お疲れ様にゃ! 悠貴チャン、ほらっ」



悠貴「あ、あのっ、おかえりなさいっ、プロデューサーさんっ」



みく「だ〜っ、違うにゃ悠貴チャン!」



P「おお、二人ともどうだった?……って悠貴」



みく「悠貴チャン、もう一度!」





悠貴「お、おかえりなさいだにゃん、プロデューサーさんっ……」ネコミミ



P「!?」

悠貴「頑張ったプロデューサーさんへのご、ご褒美に、悠貴が心も体も癒してあげるにゃ……」プルプル



P「お、おう。ありがとう……でも無理しなくていいぞ?」



悠貴「〜〜〜っ!」カァァァ



みく「あっはっはっは! よくできたにゃ、悠貴チャン!」



P「まあ、お前の仕業だよな……そうじゃなきゃ、悠貴がネコミミつけてこんなこと言わないよな……」



みく「でも、かわいかったでしょ?」



P「……まあな」

悠貴「かわいいって言われるのは嬉しいですけどっ、猫語はちょっと……は、恥ずかしいですっ……」



みく「悠貴チャンはもっと大胆になるべきだにゃ! モタモタしてると、みくがいただいちゃうよ〜?」ニヤニヤ



悠貴「そ、それはダメですっ!」



みく「にゃはは〜♪」





P「大胆ねえ……悠貴は、やるときはやるんだよな……」



みく「ん? Pチャン、なんか言った? 」



P「いや、なんでもない。……それより、みくにいい知らせがあるんだ。ほれ、仕事だぞ」





みく「えっと、なになに……か、海鮮料理食べ歩き!? どこがいい知らせなのにゃ!」フシャー



P「えっ!? あ、それ七海のだった……」



みく「も〜っ……」

P「悪い悪い。こっちだ」



みく「えっと……猫カフェ巡り! これだにゃ!これこそいい知らせだにゃ!」



悠貴「よかったですねっ、みくさん」



P「悠貴も一緒にだぞ?」



悠貴「えっ!?」





P「悠貴が喜ぶかはわからないけど……まあ、俺からのご褒美みたいなもの……だな」



悠貴「ありがとうございますっ、プロデューサーさんっ!」



みく「Pチャン、ありがとにゃ♪」



P「喜んでもらえて何よりだよ。……それで、どうなんだ? 食べられるようにはなったのか?」





悠貴「えっとっ……」ウツムキ



みく「それは……」ウツムキ

P「まあ、そうだよな……そんなすぐには無理だよな」



悠貴「うう……」





P「……でも、いいんだよ。少しずつ、少しずつでいいから前進していけばいい」



悠貴「そうですねっ、焦っちゃダメですよねっ……」ホッ



みく「……今日のPチャンはいつもよりも優しいにゃ」



P「え、俺って日頃そんなに厳しい……?」



悠貴「そんなことないですよっ。プロデューサーさんはいつも優しいですっ」



P「なら、いいんだけど……あれ、そういえば葵は?」



みく「葵チャンなら、料理修行するって言って飛び出していったにゃ」



P「修行か……修行?」

ガチャ  バタン



七海「ただいまれす〜」



櫂「たっだいまー! いや〜っ、楽しかった〜!」



P「おお、お帰り。どうだった?」



櫂「それがね! なんと、茜ちゃんがいたから勝負を……あ」



P「櫂。七海の指導は……?」



櫂「あ、あはは〜……最初のほうにちょっとだけ……」



P「おいおい……」



七海「でも、七海も楽しかったれすよ〜?」

 

P「そうか、ならいいか……いやいいのか……?」ウーム

みく「ねえねえPチャン」ツンツン



P「ん?」



みく「みく、なんだかお腹減ったにゃ。それで、Pチャンが奢ってくれる気がするんだけど……ダメ?」



櫂「あたしもあたしもっ! 結構泳いだから、お腹減っちゃった!」



七海「七海はお寿司がいいれす〜」



P「……まあ、別にいいぞ。悠貴はどうするんだ?」



悠貴「わ、私も行きたいですっ」



P「ん、了解。どこに行きたい?」



悠貴「えっと、私はっ……あっ」

悠貴 「そのっ、プロデューサーさんのおすすめのお店に行きたいですっ!」



P「俺のおすすめ?」



悠貴「はいっ」



みく「みくもみくも!」



櫂「プロデューサーの好きな店、知りたいなー」



七海「そのお店、お寿司はありますか〜?」



P「寿司か、どうだったかな……? まあ、とりあえず行ってみるか」



全員「おお〜っ!」







みく「ふう〜っ、満腹満腹にゃ……」



櫂「おすすめなだけあって、すごく美味しかったね!」



七海「お寿司じゃなくても美味しかったれす〜♪」



P「そうだろ?……悠貴は、どうだった?」



悠貴「はいっ! すごく美味しかったですっ」



P「……そうか、ならよかった。……もうすっかり夜だな。みんな、寮まで送っていくよ」

〜寮・悠貴の部屋〜





悠貴「〜♪」



悠貴「……ベッド」





悠貴「……」



悠貴「……はあ〜っ!」ボフッ



悠貴「ふふふ、気持ちいいっ……」ゴロゴロ



悠貴 (……今日も、また少し発見がありましたっ。みくさんのことっ、プロデューサーさんのことっ……)

悠貴 (みくさんの猫語にあんな理由があったなんて……驚きですっ)



悠貴 (プロデューサーさんのおすすめのお店、また行きたいなっ。こ、今度は二人で……なんて……)



悠貴 (あ、もうこんな時間……ちょっと早いけど、もう寝ようっと)







悠貴 (ふうっ……今日も楽しかったなっ。でも、明日は――)











悠貴 (――明日はもっと、楽しい一日になりますようにっ!)





おわり



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