2015年03月20日

貴音「雪歩、お誕生日おめでとうございます」

雪歩「あ、ありがとうございます四条さん!」



貴音「ふふ、本日は誠に素晴らしき日です」



貴音「雪歩のばぁすでいぱぁてぃとくりすますぱぁてぃ、同時に訪れるのですから」





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雪歩「はい……でも、私はちょっと……申し訳ないかな」



貴音「はて?なぜでしょう」



雪歩「だって普通はみんなこの日はクリスマスのお祝いをしますよね?」



雪歩「でも家じゃあ一回もクリスマスをお祝いしませんでした」



雪歩「ううん、私が765プロに来てからだって、皆で私の誕生日をお祝いしてくれました」



雪歩「まるでクリスマスがおまけみたいに……」



貴音「…………」

雪歩「本当は皆だってクリスマスをお祝いしたいはずなのに――」



貴音「……冷たいことを言いますね」



雪歩「え?」



貴音「まるで皆が雪歩に遠慮しているような言い方ではありませんか」



貴音「今までのクリスマスに、私たちの誰か一人でもそのような遠慮をした顔の者がいましたか?」



雪歩「え……そんなこと、ありません! 皆すごく笑顔でお祝いしてくれて……」

貴音「皆、クリスマスよりも、貴女の笑顔が見たい、貴女の誕生を祝したい。ただそれだけです」



雪歩「四条さん……」



貴音「さて、実は私からさぷらいずがあります」



雪歩「サプライズ、ですか?」



貴音「ふふ、ええ、きっとびっくりするような」

雪歩「あのう、じゃあ先に言っちゃダメなんじゃ……」



貴音「…………言った後でも腰を抜かすはずです」



雪歩「は……はぁ」



貴音「絶対です」



雪歩「わ、わかりましたぁ!きっとびっくりします!」



貴音「では……いきますよ」



雪歩「は、はい……」



貴音「実は今までの私は………………」



雪歩「四条さんは………………?」



古田「それがしであったのよ!」ベリベリ!



雪歩「ふ、古織さん!!」



古田「ふふふ、驚いたであろう?」



古田「真っ当な雪歩SSかと思いきやまさかのクロスモノ」



古田「『ゆたー』としておった文脈がまさに『めめこぉ!』っと変化した数寄の妙をお主に贈りとうてな」



雪歩「古織さん……いえ、古田さま、感服いたしました」



雪歩「されど一手。仕損じましたな」



古田「なに?」



雪歩(?)「貴方さまはご自分の数寄を魅せることに気をとらわれすぎております」ベリベリ



利休「この私が真の萩原さまであればたちまち貴方さまの趣向に蕩けておりましたものを」



古田「そ、宗匠!!?」



利休「はい」



利休「『まさかのクロスモノ』先ほどそう仰られたがいま、この場よりアイマスキャラすら消え失せました」



利休「言うなればこれは『タイトル詐欺』にございます」



古田(や、やられた〜〜〜〜〜!!!!)



古田(宗匠の言うとおり、これでは雪歩聖誕祭のSSにならん!)



古田(真に雪歩殿をもてなす、というのであれば相手はあくまで雪歩殿でなくてはならん……!)



古田(されど俺の目の前におるのは宗匠!!)



古田(これでは『めめこぉ!』どころか『ひぐしゃあ!』になってしまう!いきすぎだ!!)

古田(しかし……見事なのはやはり宗匠)



古田「それがしの企みなど既にお見通しでございましたか……」



利休「それはこちらもひやりとしたところ」



利休「普段の古田さまならすぐに気づきだろうと戦々恐々。私の姿を落ち着いてよくごらんなさい」



古田「?……ああっ!!!」

古田(背丈だ!)



古田(考えてみれば宗匠のごとき偉丈夫が雪歩殿の姿を模するなど不可能)



古田(下手に着飾っても背丈により偽者なるは一目瞭然!!)



古田(それを宗匠は――肩より下を地に埋もれることで隠したのか!!)



利休「私は初めから埋もれていた。『叙述まじっく』というものです」



古田「…………ぶふっ!ぐひひ!!げひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!!」



古田(雪歩殿なら埋まっておっても不思議ではない。それより我が数寄を早う見せたい)



古田(そんな俺の思い込みと驕りを衝かれたか!)



古田(敵わぬ……!この人には敵わぬ!! 所詮は武人の浅知恵であったか)



古田「いや、感服いたしました、宗匠」



利休「いいえ、先ほども言ったとおりそれは私の申すところ」



古田「?」



利休「私は当初、貴方も気付かれたとおり背丈の問題から四条さまを模するつもりでした」



利休「しかし先におられたのは貴方様。この利休が思考の先を制せられておったのでございます」



利休「ゆえに急いで萩原さまを模し、貴方の茶の湯を味わいたかったのです」



利休「つまりこの姿は貴方への嫉妬と好奇心がなければ生まれなかったのでございます」



古田「……宗匠」

利休「ままならぬものですな。私は数寄の頂に立ちたい。そう思っておりました」



利休「されど、このように数寄においても競う方がいて初めて到達できる侘びが無数にあったのです」



利休「頂には独りしか立てぬというのに……」



古田「宗匠ほどの方でも数寄のすべてはまだ遠い」



利休「どんなに遠くても行こう。憧れの世界」



古田「自分REST@RT……ですな」



利休「ふふ、一服いかがですかな?萩原さまほどとは参りませんが」



古田「ご謙遜は似合いませぬぞ、宗匠」ゲヒヒ



利休「古田さま」



古田「はい」グビ



利休「ご自身を貫かれよ」



古田「宗匠?いかがされた?宗匠……宗匠!!?」



――――――――――――

――――――――

――――

――



古田「――――」パチクリ



家臣「殿、お目覚めでしょうか?」



古田「――うむ」



家臣「失礼を。実は徳川さまより……」



古田「夢を……見ておったようだ」

家臣「は?……はい」



古田「どんな夢かは思い出せぬが……舌が妙に心地よいまろやかさを持っておる。いや懐かしさか?」



家臣「よい……夢だったのでしょうな」



古田「徳川様の命は覆らぬか」



家臣「……何かの間違いであることは明白!なにとぞ弁明を!!」

古田「……やはり徳川の世では『楽』が狭苦しい。生き抜いても儂の大金時様ももはや起きる事すらなかろう」



古田「されど徳川様。世の頂とは寂しいものにございますぞ」



家臣「殿……無念です!」グス



古田「泣くでない、笑え。古田織部正重然、人生最後のひょうげ殺法にて必ずや徳川様を『一笑』してみせようぞ」



古田「そして我が死をもって新しく始まるのだ。徳川様の認める『楽』の世が!」





慶長二十年六月十一日 古田重然・重広親子 切腹



大阪方への内通を疑われてのことであった



なお、重然死後に織部焼の流行も去ったのか



近年、同時代に捨てられた織部焼が大量に出土した





                       ―終―



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