2015年05月19日

千早「春香とは結婚できないわけではなくて、結婚しないだけなの」

春香「千早ちゃん、もはや何を言っているのか意味不明だよ?」



千早「事実上、そうと言っても過言ではないでしょう?」



春香「私には千早ちゃんが妄言を吐き出したようにしか思えないよ?」





春香「というか、千早ちゃんと付き合ってないし、結婚ってキーワードをその口から聞いたのも初めてです」



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千早「私も、春香にこの話をしたのは初めてね」



春香「そうだよね?世間話のノリで唐突に話されたからびっくりしたよ」



美希「美希は別に、びっくりしなかったけど」



春香「この状況についていけてないの私だけ?」



美希「そうだと思うな」



春香「おかしい。私はここまでの会話も思い出せないくらいに驚いてるのに」

千早「とりあえずその話は置いておいて」



春香「真っ先に話し合いたい事案だけど良しとしよう」



千早「春香とは結婚できないわけではないのよ」



春香「え?どうしたらいい?ここから突っ込んだらいいの?」



美希「春香、話のコシを折るのはよくないの」



春香「こんな会話に骨があってたまるか!」

千早「だけど、そう。春香とはいつまでも恋人同士でいたいというか」



美希「わかるの」



千早「夫婦という関係よりも、恋人という関係の方が甘酸っぱいわよね」



美希「待ち合わせとか、ドキドキしながら待ちたいの」



千早「春香をそわそわさせたい」



美希「ハニーって呼びたい」



春香「すごく帰りたい」

千早「春香との、あたたかい家庭というものに興味がないわけでもないけれど」



千早「それを想像するには、きっと、私のいた環境は遠すぎるから……」



美希「千早さん……」



春香「あ、小鳥さんが置いてったお菓子おいしい」



千早「春香はどう思う?」



春香「千早ちゃんは悪いものでも食べたの?」

千早「私が今日、口にしたものは、春香のお菓子だけだけど」



春香「もっとまともな食生活をして?」



千早「春香がいないと食生活の管理もできないの」



春香「結婚しないとか言って、そういうところを期待するのは間違ってるんじゃないかな?」

春香「千早ちゃん、ひとり暮らしならもっと自分の体調管理にも気を遣わないと」



千早「ごめんなさい」



美希「ミキはねー、好きな人に面倒見てもらいたいなー」



春香「うん。美希はそういう子だよね」



美希「春香、面倒見て?」



春香「わあ、寄生する気満々だなあ」

春香「二人とも、結婚する、しない以前にもっと大切なことを忘れてないかな」



千早「春香と結婚するかの選択以上に必要なものがあるのかしら……」



美希「ちょっとわからないの……」



春香「そんな頭を抱えるようなこと!?」



千早「私の頭を今一番悩ませているのはそれよ」



美希「ミキのお昼寝の時間も15分くらい削らなきゃいけないナンモンなの」



春香「そのたとえは腹立つ」

春香「行動とかでもすべきことがあるでしょ?」



千早「部屋を片付けて、春香がやってくれたふうに思い込んでみたりとか?」



美希「寝る前に、春香に言われた気持ちになって歯磨きしたりはしてるけど……?」



春香「な、なにそれ!?やってるの!?」



千早「わりといつでも」



美希「結構頻繁に」



春香「知りたくなかった!」」

春香「掘り起こさなくてもいい地雷を踏んでしまった気分だ……」



春香「じゃなくて!」



美希「今日の春香はテンションのアップダウンが激しいの」ヒソヒソ



千早「結婚っていう話題でハイになってるのかもしれないわ」ヒソヒソ



春香「断じてそんなことはない!」

春香「なんで付き合ってもないのに結婚の話になるの!?」



千早「え?」



美希「え?」



春香「私が変なこと言ったみたいな空気!」



千早「春香と付き合うなんて、そんな。ハードルが高いじゃない」



春香「目の前で結婚しないって言うより高いハードルはそうそうないよ!?」



美希「ミキはハードルをくぐり抜けたいから」



春香「くぐり抜けた結果がこれだよ!」

春香「私の気持ちはどうなるの!?」



千早「……!」



美希「…………ッッ!?」



春香「そんなショックを受けるようなこと言ったかなあ!?」」

千早「そうよね……」



春香「分かってくれたかな」



美希「ごめん。春香……」



千早「話し合いもしないで、結婚しないなんて結論は流石に逸りすぎよね」



春香「そっちかあー!そうくるかあー!」

春香「結婚っていうのは、もっと……二人の仲が深まった段階で考え始めることじゃないの?」



千早「乙女発言ね」



美希「流石普通なの」



春香「なんで煽ってきたの?」



千早「可愛いと思ったから」



春香「まったく嬉しくないよ」

千早「でも、そうよね。春香の言うことにも一理あるわ」



春香「一理どころかすべてだよ!」



千早「付き合うのがハードル高いとか言ってる場合じゃないわよね」



春香「うん。できれば、私と結婚しないとか言う前に気付いてほしかったけど」



美希「じゃあ、改めて」

ちはみき「私(ミキ)と、付き合ってください」



春香「うん!友達関係から考え直したい!」



おわり



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