2015年05月28日

モバP「ヒマだな」

P「書類仕事も終わったし出かける用も無い」



P「ちひろさんも帰ってしまった」



P「よし」





P「まゆでもイジめるか」



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佐久間まゆ「今まゆを呼びましたかぁ、プロデューサーさん。うふふ、呼びましたね」ガチャ



P「お、ちょうどいいじゃないか」



P「事務所にいなかったのに名前を呼んだ途端現れるなんて」



まゆ「うふ、もちろんですよぉ。まゆとプロデューサーさんは赤いい」



P「すごい偶然だな!」

まゆ「いいえぇ、出逢う事は二人にとっての運め」



P「ひょっこりタイミングがあったんだな!」



まゆ「ですからあ」



P「いやー、ほんとたまったまの偶然だな!」



まゆ「……」



P「な!」



まゆ「……………………ですねぇ。すごい……、偶然、です」グスン

P「偶然と云えばこの間、町中で凛の奴を見つけてな」



P「人ごみの中で変装の帽子をかぶっていたのにも関わらずはっきり凛だと分かったんだ」



P「やっぱりアイドルになろうって女の子は他と存在感が違うもんなんだな。驚いたよ」



まゆ「うふ。まゆの前で他の娘の話をするなんてぇ。ダメですよ」



P「まあ聞けよ」ガシッ



まゆ「きゃっ」





まゆ「(がっしりと両肩を掴まれちゃったぁ。とってもお顔が近い)」ドキドキ



P「実はその時さ、凛も俺に気づいたんだ」



まゆ「(プロデューサーさん、とってもたくましい。全然動けないわぁ)」バクバク



P「俺は不思議に思った。人波の中、かなり離れた位置だったのにどうして気付けたんだって」



まゆ「(動けないよう拘束されてぇ)」ジンジン



P「そしたら凛はこう言ったんだ」



まゆ「(力のこもった瞳で見つめられてぇ)」キュンキュン



P「『どれだけ人が居てもプロデューサーならすぐ見つけられるよ、だって特別だもん』ってさ」



まゆ「(他の娘との惚気話を聞かされるなんてぇ)」ビクビク

P「ん? どうしたまゆ? 顔を真っ赤にして息も荒げて」



まゆ「ふひぃ、なんでもぉ、ない、です、よぉ……ふひぃ」



P「そうか、なら話を続けるぞ、それでな、ん」



まゆ「うふふふぅもう、これ以上は、まゆ、耐えられません」ピトッ



P「む……(人差し指で口を抑えられたな……)」

P「…………」パクッ



まゆ「ひぇっ! (咥えられ、咥えられちゃった、まゆの指ぃ)」ビクビク



P「もぐもぐ、あひひやっはひはいなぁ」



まゆ「く、咥えたまま、しゃ、しゃべらないでぇ」ガクガク



P「もごごっ……、っと悪い」プハッ



まゆ「もう……、ダメ……、ですよぉ、女の子の指を、口に、なんて」



P「悪い。差し出されてつい」



まゆ「気を、つけてくださいねぇ(指先が、湿ってる……)」ドキドキ



P「まゆ以外にはやらないよ」



まゆ「もちろんです。まゆだけですよぉ(プロデューサーさんで、湿ってる……)」ドキドキ



P「ああ、注意するよ」



まゆ「はい。ちゅーいしてください」



まゆ「あの、まゆは、少しぃ、席を外しますねぇ(乾かない内に……)」ドキドキ



P「ドコいくんだ?」



まゆ「え?」ドキッ

P「ドコにナニしに行くんだ?」



まゆ「あの、その」カァァァ



P「言えないのか?」



まゆ「うぅ……」



P「ん?」



まゆ「お」



P「お?」



まゆ「乙女の秘密ですぅ!」バタバタバタ



P「あ……、行ってしまった」

P「十分後に戻ってきたまゆは何かから解放されたようなすがすがしい表情だった」



P「ドコにナニしに行っていたのかしつこく問い正すと」



まゆ「言ってもいいんですか?」



P「と、寒気のする笑顔で言ってきたので土下座して言わないよう頼みこんだ」



閑話休題





P「ところでまゆは今ヒマなのか?」



まゆ「いいえぇ。プロデューサーさんを想うという大切な用がありますよぉ」



P「なんだヒマじゃないのか。邪魔して悪かったな」



P「この後食事でもどうだと誘うつもりだったんだが」



まゆ「ヒマです。用事なんて一切ありません。お腹がすきました」



まゆ「誰か素敵な殿方に食事に誘って欲しくてたまりません」



P「そうか」



まゆ「はいっ!」ビシッ





P「残念だな」



まゆ「へ?」



P「俺がまゆの言う素敵な殿方なら誘えたんだが。残念ながらその資格がない」



P「ごめんな」



まゆ「いいえぇ。そんなことありませんよぉ。うふふ」



まゆ「まゆにとってプロデューサーさん以上に素敵な方なんてこの世にいませんから」



P「よしてくれ!」クワッ



まゆ「ひえぇ!?」ビクッ

P「そんなお世辞はよしてくれ。俺だって毎朝鏡の前で自分と対峙してるんだ」



P「わかってる。俺は容姿も優れてないし、ずば抜けて仕事が出来るわけでもない」



P「ちひろさんに毎日搾り取られて貯金も心もとない。……そんな男が!」



P「まゆのような輝かしいアイドルから素敵などと思われるはずがない」



P「くそっ、俺は何てダメなんだ。年下の女の子に気を使わせるなんて。最低だ」



まゆ「プロデューサーさん……」

まゆ「それ以上まゆをけなすのはやめてください」



P「え? 俺はけなしたつもりは」



まゆ「いいえ。だって今、自分はダメだなんて言ったじゃないですか」



まゆ「まゆの大切な人であるプロデューサーさんをけなす事は、まゆをけなすことと同じです」



まゆ「そんな事は、例えプロデューサーさんであっても許せません」



P「まき……」

まゆ「いいじゃないですか容姿とか仕事とかお金とか」



まゆ「確かにプロデューサーさんはそのどれも特別優れてるわけではありません」



P「え」



まゆ「それでもまゆは、貴方を好きになりました」



まゆ「アイドルとしてではありません。一人の女の子として、です」テレッ



まゆ「普通の女の子はステータスが良いから誰かを好きになるわけじゃない」



まゆ「心がふれあう内に勝手に好きになっちゃうものなんです」



まゆ「まゆは毎日のふれあいの中でプロデューサーさんを好きになっちゃいました」



まゆ「だからプロデューサーさんは、まゆにとって素敵な殿方ですよ」



P「まり……」

まゆ「あのぉ、さっきっからぁ、誰ですかぁ、まきとか、まりってぇ」ゴゴゴゴッ



P「すまん間違えた」



まゆ「気を付けてぇ、くださいぃ、ねえぇ」ゴゴゴゴッ

P「ありがとな、まい! へへっ。いつの間にか意固地になってたようだ」



P「よし! ここからは心機一転だ。まだまだ頼りない素敵な殿方だけど」



P「いつか自信を持ってそうだといえるぐらいの男になってやるぜ!」



まゆ「はい。まゆです!」パチパチ



P「さて。早速気づかないフリをしていた書類仕事をバリバリこなすぜ」バリバリ



まゆ「頑張ってください。まゆも応援してますよ」



まゆ「応援…………」



まゆ「して…………」



まゆ「ます…………」



まゆ「よ………あれ?」

まゆ「あ、あの……」



P「どうしたまゆ?」バリバリ



まゆ「しょ、食事は……」



P「食事? なんだ、腹でも減ってるのか?」バリバリ



まゆ「あ、その、…………いいえぇ。なんでもないです」ションボリ





この後めちゃくちゃ食事した



おわり



23:30│佐久間まゆ 
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