2015年06月03日

美波「どうしよう……」凛「なにが?」

美波「わっ! り、凛ちゃんいたの?」



凛「ん、今来たところ。皆は?」



美波「まだ来てないみたい。プロデューサーさんも、営業だって」





凛「ふーん。……それで?」



美波「な、なに?」



凛「何か悩んでるじゃない? そんな感じがするけど」





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美波「別に悩んでるわけじゃ……」



凛「そうは見えないな。私じゃ頼りないかもしれないけど、言うだけ言ってみたら?」



凛「それだけで、結構楽になると思うし」



美波「……ありがとう、凛ちゃん。じゃあ、甘えさせてもらおうかな」



凛「うん。隣座るよ」



美波「……私とアーニャちゃんは、ラブライカとしてデビューして、今日までやってきた」



美波「怖いと思うこともあったけど、アーニャちゃんが一緒にいてくれたから、乗り越えることができた」



美波「一緒に歌うことが楽しかったから、今度はもっと大きなステージで、もっと楽しく歌いたかった」



凛「……それって」



美波「……うん。そのステージに立っていたのは、私じゃなくて蘭子ちゃんだった」



美波「アーニャちゃんと一緒に歌う蘭子ちゃんは本当に綺麗で、可愛くて……くて……」ボスッ



凛「……美波」

凛(無理もないか……。本当に楽しみしていたステージだったんだ)



凛(成功して嬉しいけど、そこにいるのが自分じゃないっていう気持ちは簡単には割り切れない)



凛(嫉妬している顔なんて、見せられるわけないか)



美波「私……ひどいよね。蘭子ちゃんは、純粋に私を気遣ってステージに立ってくれたのに」



凛「……」



美波「私には、アーニャちゃんがいるのに……」



凛「……そんなこと」







美波「『家に持って帰ってめっちゃ可愛がりたい』なんて思っちゃうんなんて……」ニヘー



凛「な、い……?」







凛「……あの」



美波「本当に駄目だよね、私。アーニャちゃんとはデートまでしたのに、蘭子ちゃんもいいかもなんて……」



凛「駄目じゃないって言いたいけど、やっぱり駄目だったよ……」



凛「というか、ステージに立てなかったことに対してヤキモチとかは無いの?」



美波「残念ではあったけど、アーニャちゃんと蘭子ちゃんが尊かったから、次頑張ればいいかなって」



凛「簡単に割り切ってた!」

美波「それよりも! 私はどうしたらいいの!? アーニャちゃんも可愛いけど、蘭子ちゃんも可愛すぎるの!」



美波「10話の時、私と凛ちゃんは着替えてたのに蘭子ちゃんはそのままだったの! 気に入ったの!? お姉さんが買ってあげるから!」



美波「最終回の時、恥ずかしがり屋の蘭子ちゃんが、自分の言葉でステージに立つって言ってくれた! どうしてそんなに健気なの!?」



美波「最近は、アーニャちゃんと蘭子ちゃんが仲良くしているのを眺めているのが楽しいの! これがNTR趣味なの!?」



美波「私、どうしたらいいのかわからないの……!」



凛「私もどうしたらいいかわからない……」

美波「そうだよね……。ごめんね、変なこと言って」



凛「『変なこと』で済まされないこと言ってたからね?」



美波「本当に……どうしたらいいんだろう」



????「私にいい考えがあります、ミナミ」



凛(あれ嫌な予感しか無い)

美波「ッ! アーニャちゃん!? 今の話を……」



アーニャ「ダー、聞いて、いました」



美波「……アーニャちゃん、私は」



アーニャ「気にする必要ない、です。私も、同じ気持ちです」



凛「同じって……」



アーニャ「……はい。私も、ランコの可愛さに魂を引かれた者です」



凛「ああ、やっぱりそうなんだ……」

アーニャ「……ミナミ。私と、ミナミは恋人です」



凛「えっ」



美波「……アーニャちゃん。嬉しいけど、そんな資格は私にはないの」



アーニャ「大丈夫、です。恋人は一人。それが、ルールです」



アーニャ「アー、だけど、愛人は別カウントです。ミナミは恋人、ランコは愛人。これで解決です」



美波「……!」



凛「いや『その手があったか!』みたいな顔してるけど駄目でしょ!? 恋人と愛人を共有とかドロドロ過ぎるよ!?」



美波「ありがとう……アーニャちゃん……」ボロボロ



アーニャ「ミナミ……大好きです……」ギュウッ



凛(すれ違っていた恋人が分かり合えた瞬間だぞ泣けよ)

ガチャ バーン



蘭子「闇に飲まれよ!」



凛「あっ」



美波「んっ?」



アーニャ「ダー?」



蘭子「……な、なななぜ女神と極北の星が肌を重ねておる!?」



美波「蘭子ちゃん、ちょうどいい所に……」ユラァ



アーニャ「ふふっ……手間が省けました……」ユラァ



蘭子「み、美波さん……? アーニャちゃん……?」

美波「『私は前から蘭子ちゃんを抱きしめる』『アーニャちゃんは後ろから蘭子ちゃんを抱きしめる』ジリジリ



アーニャ「ダー、所謂挟み撃ちの形になりますね……」ジリジリ



蘭子「ふぇ!? ななななにを言って……!?」



美波「今度は3人でユニットを組みましょう。名前は何がいいかな?」ジリジリ



アーニャ「アー、可愛いランコのようにラブ……愛してもらうという意味の『ラブランコ』はどうでしょう」ジリジリ



美波「グッド。それでいきましょう」ジリジリ



蘭子「あ、蒼の騎士よ! 堕天使に救いの手を……!」



凛「剣折れし騎士に術は無く、ただ石と化した身を呪うだけであった」



蘭子「凛さん!?」

美波「大丈夫、ちょっと抱きまくらになってもらうだけだから」ガシッ



アーニャ「アー、私はその髪を満足するまでモフるだけですから」ガシッ



蘭子「えっ、ちょ、ひやぁああああああ――」







ダメデスソンナニギュッテシタラヒィアアア

アーニャチャンモカミニカオウメナイデェエエエ



未央「……」



卯月「……」



未央「私達は何も見なかった。いいね?」



卯月「頑張ります!」





おわり



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