2014年02月12日

大原みちる「無限の麺麭製――パンリミテッドブレッドワークス」

「―――体はパンで出来ている」

「血潮は水で、心は酵母」


「幾たびの工程を越えて完成」

「ただの一度もおのこしはなく」

「ただの一度もおかわりしない」

「彼の者は常に独り小麦粉の丘で食事に酔う」

「故に、その生涯に意味はなく」

「その体は、きっと麺麭で出来ていた」





P「うん、その前にこの大量のパンについて話そうか」

みちる「そうですねー」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1392032129


P「しかしみちるの親御さんもずいぶんと奮発したなぁ。大きな仕事が入った記念にこんなにプレゼントしてくれるなんて」

みちる「こうやって祝ってもらえるのって嬉しいですね!」

P「ところでどうやって持ってきたんだ?」

みちる「実はあたし、一度視認したパンを複製し結界内にストックしていつでも引き出すことが出来る能力を持っているんです」

みちる「名づけて、無限の麺麭製……パンリミテッドブレッドワークス!」

P「そっか。最近蘭子たちと話したのかな?」ナデナデ

みちる「ど、どうしてわかったんですか!?」

P「ん〜いやまぁ……ねぇ? で、実際どうやったんだ?」

みちる「袋に入れてもらって、両手で抱えて運んできました!」

P「抱えて持ってきたって、これ全部でみちるの全長の二倍くらいの高さになってるんだが……ある意味そっちの方が凄いな」


・・・

みちる「というわけで、ひとまず二人でパンを食べていきましょう! まずはこれです!」

P「おっ、これはフランスパンか」

みちる「バレンタイン仕様なのでチョコ入りですよ!」


http://i.imgur.com/OnUYWe6.jpg


P「カリッとして美味しそうだな! それじゃあどうする、切り分けるか?」

みちる「それもいいんですけど、今回は違う食べ方をしようと思います」

P「違う食べ方?」

みちる「ちょっと待っていてくださいねー」

P「うん」


みちる「ぷろひゅーひゃ! おまふぁへひまひた!」

P「……」

みちる「ふぁあ、へんりょなくどうふぉ!」

P「……えーっと、フランスパン咥えてこっち向いてどうしたんだ?」


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みちる「ポッキーゲームってあるじゃないですか?」

P「あぁ、合コンとかでやるやつね」

みちる「という訳でフランスパンゲームをしましょう!」

P「なにがとういう訳でなんだ!?」


みちる「ダメ、ですか……?」シュン

P(うっ……)

P「ま、まぁいきなりの提案でちょっと驚いただけだよ。よーしフランスパンゲームやるかー!」

みちる「……はいっ!」パァァッ

P(いつも笑顔のみちるにこんな顔されたら断れるわけないよなぁ)

みちる「それじゃああたしはこっちから食べますから、プロデューサーは反対からお願いします」

P「よしわかった」


みちる「ほれじゃーいきまふよー!」

P「ふぁい」


みちる「フゴフゴ!」

P「……」モグモグ

みちる「モグモグ!」

P「……」モグモグ

みちる「モグモグバリバリ!」


P(あれ、みちるのスピードなんか早くない? これチキンレース的な駆け引きになってなくない?)


みちる「フゴフゴモグモグ……えいっ!」チュッ

P「!?」

みちる「はむっ、ちゅっじゅる……ふぁあっ///」

P「んあぁ」

みちる「ぷぁっ…ちゅっ、もきゅがぶ!」

P「」

みちる「ちゅぱっ……先にたどり着きました! あたしの勝ちですね!」




P「……」

P「ポッキゲームってこんなルールだったっけ……?」


・・・

みちる「次はチョコレートベリーパンです!」


http://i.imgur.com/qTRhrBT.jpg


P「これはまた甘そうだなぁ。最近疲れてるからこういうのが体に染みるんだ」

みちる「プロデューサー、やっぱり疲れてるんですか?」

P「まぁ流石にな。でもみちる達のことを思えばどれだけでも頑張れるぞ!」

みちる「プロデューサー……」

P「そんな顔するなって。今日はそんなに疲れてないからさ」


みちる「……そうだ! いいことを思いつきました!」

P「どうした急に?」

みちる「お疲れのプロデューサーのためにあたしに出来ることを……ちょっと待っててください!」

P「……?」


みちる「はい、あーん!」

P「あーん」パクッ

みちる「お味はどうですか?」

P「うん、美味しいよ。チョコとベリーの甘さが違和感なくマッチしているなぁ」

みちる「喜んでもらえてよかったです!」

P「疲れてるからって自分で食べれないほどじゃなかったけど……ありがとなみちる」

みちる「気にしないでください。あたしがやりたくてやったことですから!」

P「それじゃあ今度はお返しにこっちが食べさせてあげよう。はい、あーん」

みちる「あーん……パクッ!」

P「あっコラ、指先まで一緒に口にいれるんじゃない! ばっちいからぺってしなさい!」

みちる「もきゅもきゅ……ちゅぱっ」

P「ひゃあぁくすぐったい」


みちる「すみません……つい勢いがついてしまって」

P「勢いがついたなら仕方ない。それにしてもみちる……改めて見てもきれいな歯をしてるなぁ」

みちる「芸能人は歯が命ですから! 毎日ちゃんと磨いていますよ!」

P「うんうんいい心がけだ。チャームポイントの八重歯もキラリとかわいく光っているぞ」

みちる「チャームポイント、ですか?」

P「あぁ! みちるの無邪気さや元気さがより伝わる素晴らしい武器の一つだと思うぞ」

みちる「武器ですか! それじゃああたしはこの八重歯で悪い人たちをがぶっと倒していきますよー!」

P「ははは。武器といってもそういう意味の武器じゃないぞみち」



P(……いやまてよ? もしかしてそういう方向性もありなんじゃないか?)

P(例えばファンタジー……いや、パンタジーなアクション物にみちるをキャスティングするとして)

P(そうだな。具体的にはとんでもなく強いパンの怪人の迫撃により窮地に陥ったみちるが、主から時間稼ぎの命を受けた場面があるとしよう)


――――



みちる『ところで凛ちゃん。ひとつ確認していいですか?』

凛『……え?』

みちる『時間を稼ぐのはいいんですけど――別に、アレを食べてしまっても構わないんでしょう?』

凛『みちる……』


凛『――うん、遠慮はいらない。ぱくっと痛い目にあわせてやって、みちる』

みちる『そうですか。なら、期待に応えてみせましょう』



――――

―――
――



P(……アリだな)

P(今は主をなんとなく凛で考えてみたが、15歳同士だし実際気が合うかもしれない)


みちる「プロデューサー、さっきからずっと考えこんでどうしたんですか?」

P「あぁいや……みちるの今後の仕事のことを少し考えていたんだ」

みちる「仕事も大切ですけど休憩も大事です! というわけでまだまだ残っていますからはい、あーん!」

P「あーん……うん、やっぱり美味しい。パン自体が美味しいのもあるけど、みちるが食べさせてくれるのもまた美味しい理由なんだろうな」

みちる「隠し味はあたしの愛情ですから! あはー!」


・・・

みちる「あっ、ほっぺたにチョコついてますねプロデューサー」

P「え、本当か?」

みちる「今とってあげます!」

P「ありがとう」

みちる「どういたしまして」ペロッ

P「うひゃあっ!?」

みちる「ぺろぴちゃっ……はむっ……」

P「ちょ、ちょっと!」

みちる「じゅるっぺろっ、あぁむ……あれ?」

P「ゆ、指で取るんじゃなかったのか」



みちる「そんなことよりプロデューサー……もしかしなくてもまだ疲れていますか?」


P「(そんなことで済ましていいのか……) い、いや? そんなことはないぞー?」

みちる「いえ……この味はウソをついてる味です!」

P「そんなことが分かるのかみちる!?」

みちる「うちがパン屋ですから!」

P(パン屋ってすごい)

みちる「疲れてるなら休まなきゃダメです……こっちへどうぞプロデューサー!」

P「うぉっと」

みちる「さぁ! 横になって休んでください!」


みちる「プロデューサー。気分はどうですか?」

P「とても楽になれているよ。ごめんな膝借りちゃって」

みちる「何度も言いますけど、あたしがやりたくてやっていることですから!」

P「みちるの膝、暖かくてやわらかくて……まるでパンに包まれているみたいだ」

みちる「あたしがパンですか? あははっ、大好きなパンに例えられるなんてなんだか嬉しいです♪」

P「ははっ。うん、みちるは誰にでも好かれる人気のパンだと思うぞ」

みちる「そんなに美味しいパンならプロデューサーに食べてもらいたいですね!」

P「そ、その言い方は誤解を招きそうだからやめとこうか」

みちる「??」

P(あっ、純粋な目……何だか自分が汚れているのを実感してしまった気分だ)


P「ふぁぁ……」

みちる「そのまま眠っちゃっても大丈夫ですよ?」

P「ごめん……ちょっとだけ眠らさせてもらうよ……」

みちる「はい。おやすみなさい!」



P「……zzz」

みちる「プロデューサー。いつもお疲れ様です」

みちる「それにしてもよく眠って……えいっ」ツンツン

みちる「あははっ。ほっぺたぷにぷにやわやわで、プロデューサーもまるでパンみたい!」


―――
――



P「ずいぶん長い間寝てたみたいだな……ありがとう、みちる」

みちる「どういたしまして!」

P「ところでパンはまだまだ残っているけどどうする?」

みちる「さすがに量が多いので、皆さんが来てからまた食べることにしましょう」

P「そうだな。人数も多いし食べきれるだろう」

みちる「あっ、でもあと一つだけプロデューサーに食べてもらいたいパンがあるんです!」

P「俺に食べてもらいたいもの?」

みちる「はいっ! えーっと……」ゴソゴソ


みちる「ありました! さぁプロデューサー、受け取ってください!」

P「ありがとう。中身開けさせてもらうよ」

みちる「はい!」


パカッ


P「これは……ハート型のチョコレートパン?」

みちる「はいっ! これもうちの新商品なんですけど、プロデューサーのために一つだけ自分で作ってきました!」

P「わざわざ手作りでくれるなんて……みちる、本当にありがとうな」

みちる「えへー♪」


P「せっかくみちるが作ってくれたんだし、このパン一緒に食べたいんだけどどうかな?」

みちる「プロデューサーがそういうなら喜んで!」

P「それじゃあ今半分に」

みちる「あー!? 半分にしちゃダメです!」

P「えっ?」

みちる「半分にしたらハートが割れちゃいます……だからそのまま一緒に食べましょう!」

P「そっか。それじゃあ俺はこっちから食べるから、みちるは反対から食べてくれ」

みちる「わかりました!」


パクッ


P「うん。美味しいなみちる!」

みちる「はいっ! 美味しいですねプロデューサー♪」



おわり



11:30│大原みちる 
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