2014年02月14日

モバP「幸子たちから買い物に誘われた」

P「楽しみでついつい早くに来てしまったな」

P「そろそろ来る頃だけど……」


「時間より早く来るなんて、Pさんにしては気がきいてますね!」

P「お、幸子か――え」




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輿水幸子「どうしましたか。……さてはボクに見惚れてますね? 仕方ないですね、ボクはカワイイから!」

P「そ、その通りだ。確かに可愛い」

幸子「ふふーん! もっと褒めて良いんですよ」

P(すごくお洒落な服を着てる。白色のワンピースとか、めちゃくちゃ可愛いじゃないか!)

P(まずいよ、俺、ふつうの格好だよ。二人でいたら、幸子はとても恥ずかしい思いをするんじゃ)

幸子「……どうしました? 褒めないんですか。それとも、ボクを褒めれる言葉が見つからないとか! まったく、これだからPさんは」

P「あ、いや、すまん。可愛いぞ!」

幸子「それで良いんですよ! ボクはカワイイんですから、そうやって素直に褒めれば良いんです」

P(幸子に恥ずかしい思いをさせるわけにはいかない。早く、誰か来てくれ!)





「す、すみません。……待たせちゃった、かな?」

P(この声は、小梅だな。確か小梅は、長袖を好むおとなしめのファッションだったはず!)

P「小梅か! 大丈夫だぞ、俺たちは今きたばかりで――あっ」





白坂小梅「Pさん……ど、どうか、したの?」

P(む、むっちゃお洒落してる!)

幸子「ボクほどじゃないですけど、小梅さんも可愛いですね! その服、どこで買ったんですか」

小梅「えへへ、ありがと……この服は、前に輝子ちゃんと、行ったところで」

幸子「ああ、ボクも連れて行ってもらったところですか」

小梅「そ、そうそう。ちょっと前に……一人で買いに行ったんだ」

P(輝子の影響なのか……ぱ、パンクっていうやつなのだろうか)

P(なんにせよ、これでお洒落が三人中二人になった。今度は、なんだか俺が恥ずかしくなってきたぞ!)

P(くそ、もっとお洒落してくればよかった!)





幸子「ほら、Pさん、なにを黙ってるんですか」

P「え、あ、ああ! 小梅、似合ってて可愛いぞ。お洒落さんだな!」

小梅「う、嬉しい、です……えへへ」

P(しかし、褒めてる俺がお洒落じゃない。ちきしょー!)

P「幸子、小梅、あ、あとは誰が来るんだ?」

幸子「あれ、Pさんには言ってませんでしたっけ?」

小梅「さ、幸子ちゃん、時間だけ言って約束しちゃった、から」

幸子「ボクとしたことが、ついうっかりと……まあ、カワイイから許してくれますよね!」





「た、楽しそうだな……フヒヒ」

P(輝子か! そうだ、輝子ならそこまでお洒落じゃないはず。いつも通り、裾の長いシャツで)

P「おう、輝子、もう来てたの――か、あ?」





星輝子「どうしたんだ、P。も、もしかして、びっくりした? ……ごめん、私、存在感薄くて」

P(そこまで凝った格好じゃないのに、お洒落に見える……!?)

幸子「謝ることありませんよ、輝子さん。気づかないPさんに、デリカシーが足りないんですから!」

小梅「あの子は、気づいてたから、そんなに薄くない……と思う」

輝子「そ、そう? 私も、き、気づいてもらえるように、なったんだな……フフ」

P(髪にも手を加えてあるし、やっぱり、輝子もお洒落になってる)

P(これは……は、恥ずかしい! 俺だけ明らかに浮いてるじゃないか!)

P(うひゃあ、今すぐお家に帰ってしまいたいよ)





幸子「……Pさん、さっきから様子が変ですよ?」

P「へ、変? 別に服は変じゃないぞ!?」

幸子「服じゃなくて、態度ですよ。いくらボクといれることが幸せでも、そこまで狼狽えられると、恥ずかしいですから」

P「恥ずかしい、のか」

P(俺だけ普通の服装だと、逆に幸子たちまで恥ずかしい!?)

P「ご、ごめんな……」





幸子「ふふーん、分かればいいんです! まあ、ボクはカワイイから許し」

P「ダサくてごめんなぁああああ!」

小梅「わ、Pさん……速い」

輝子「え、え、わ、私のせい?」

幸子「――いつもなら、あれくらいじゃ、でも、ボクの言葉で……」





P「アイドルたちと買い物に行くなんて、俺には早かったのかな」

P「あいつらに恥ずかしい思いをさせて、プロデューサー失格だ」

P「俺は、どうしたらいいんだ……!」





「プロデューサー、キミはそんなところで、迷うような男じゃないだろう」

P「え」

「そうですよ、Pさん。道が見えないなら、眼鏡をお貸ししましょうか」

「恥ずかしい服を、着てるわけじゃないんですからっ」

P「この声は、いったい?」

「今なら特別サービスで、サポートしちゃいますよっ!」





P「そうか、みんな、来てくれたんだな……」

P「春菜に美穂、ベテトレさん、そして」

千川ちひろ「さあ、一緒にファッションを極めましょう」

P「――ちひろさん!」





小梅「Pさん、怒ってたわけじゃなくて、よかったね」

輝子「Pはやっぱり、こ、心が広いんだな……」

幸子「ふん、勝手に帰って、勝手に呼び出すなんて、失礼過ぎますよ!」

小梅「だけど、電話がかかってきたとき……幸子ちゃん、嬉しそうだった」

幸子「ボクはべつに、嬉しいとか、そういうのではなく、えっと、カワイイから……」

輝子「フヒヒ……」

幸子「もう、笑わないでくださいっ」





幸子「待ち合わせは、ここのはずですけど」

小梅「……あの子が、そろそろ来るって」

幸子「え?」

輝子「キノコも、く、来るって言ってる」

幸子「え!?」

「お前ら、待たせたな」

幸子「あ、遅いですよ! 今、軽い恐怖体験を――です、ね」





P「さっきは悪かったな。今からさっそく、買い物行こうぜ!」

幸子「な、なんですか、その格好は!?」

P「ああ、これ? お前らと並ぶための、俺なりのファッションだよ」

幸子「猫や熊に星に蛍光黄緑とか、なんだか目がチカチカします!」

輝子「き、キノコも……仲間に入れてほしい、かな」

小梅「あと……ち、血みどろだと、私は嬉しいかも」

P「わかった。その意見、参考にしよう」

幸子「なにを言ってるんですか! 今すぐ、Pさんの服を買いに行きますからねっ」

P「え、でも、せっかく幸子たちと買い物に行くファッションなのに」

幸子「ボクはそんなゲテモノじゃありません。今からみんなで、しっかり選んであげますから!」






P「結局、俺は三人に服を選んでもらうことになった」

P「しっかりお洒落をしたから、幸子たちから買い物に誘われたってわけだ」

P「結果オーライ!」


                  


                               おしまい




02:30│輿水幸子 
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