2015年06月30日

的場梨沙「なにそれ」 モバP「お見合い写真」

飛鳥「ほう」



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梨沙「お見合い?」





P「そ。田舎の親父が送りつけてきた」



P「早く孫の顔が見たいから、お前もさっさと身を固めろってさ」



飛鳥「キミ、確か26だったか。結婚するなら悪い年齢ではないね」



P「いっちょ前に上から目線で言うな」ピシ



飛鳥「あぅ」



梨沙「ねえねえ、その写真ちゃんと見せてよ」



P「ほら」



飛鳥「これは……なかなか整った顔立ちをしているね」



梨沙「アンタにはもったいないくらいね」



P「だろ? 俺も写真を一目見た時からそう思ったんだ」



P「親父も自信満々に勧めてきたからな」



飛鳥「この人、年齢は?」



P「俺と同じらしい」



梨沙「同い年なら話も合いやすいかも」



梨沙「アタシのパパとママも、年は近いのよね」



P「んー……とりあえず、一度会ってみるかなあ」



P「部長にも、そろそろいい人を見つけてみてはどうかね、とかたまに言われるし」



飛鳥「そう言いつつも、顔はあまり乗り気に見えないけれど」



P「正直なところ、気ままな独身生活を捨てることには未練もある」



飛鳥「結婚は人生の墓場、というフレーズを信じるクチかい」



梨沙「アタシの親は幸せそうだけどね」



梨沙「ま、なんたってアタシみたいな超美人の娘がいるもんね!」



P「墓場とまでは思ってないけど、今の環境が変わるっていうのがな」



飛鳥「ヒトは変化を受け入れなければ生きていけない。いや、むしろ変化を求めることで進化を続けてきたんだ」



飛鳥「ボクもそうして、キミのスカウトに応じたわけだし」



P「ふむ、なるほど……」





梨沙「って、アタシを無視するな〜っ!」



梨沙「まーでも実際、お見合いするのはどうなのかしらねえ」



P「梨沙は反対なのか」



梨沙「いや、アタシは別にいいんだけどさ。その……Pに奥さんができちゃうと、落ち込む子もいるんじゃないかなーと」



飛鳥「ありすとか?」



梨沙「そうそうありすとか……って、はっきり言っちゃだめでしょうが!」



飛鳥「P本人も気づいている事実だし、いいと思うけど」



梨沙「え? アンタ、ありすの気持ちに気づいてたの?」



P「さすがにあそこまで直球な態度とられると、色々と察する」



P「でも、ありすと俺で恋愛を成立させるのは問題が多すぎる」



P「あの子の感情も、本当に恋なのかはわからないからな。ただの憧れというか、そういうのがごっちゃになってる可能性もある」



飛鳥「なるほど。まあ、彼女の感情の正体なんて、ボク達にはおろか彼女自身にすらつかめないものだろうけど」



梨沙「……ところで飛鳥」



飛鳥「なんだい」



梨沙「えらく冷静だけど、アンタはどうなのよ」



梨沙「そのありす以上に、普段Pと一緒にいたがっているけど」



飛鳥「………」



飛鳥「ボクは別に、将来の伴侶としてPを見ているわけじゃない」



飛鳥「ただ、ひとりの大事な理解者として、できれば近くにいてほしいというだけさ」



飛鳥「いうなれば……そう、相棒、なんてどうかな」



飛鳥「キミの一番でいたいとまでは望まないけれど。そのぶん、末の長い付き合いをしていきたい」



飛鳥「いつかボクの担当がキミじゃなくなる日が来ても、たまに会うような関係でいたい」



飛鳥「……なんて、少し赤裸々にしゃべりすぎたかな。照れるね」フフ



梨沙「……なんていうか、飛鳥って意外とロマンチストよね」



P「そうだなあ。チチよりブルマ派ってことだよなあ」



梨沙「その表現で一気にロマンチックさが薄れたわね」



飛鳥「なるほど、チチとブルマの比較か……うまいね」



梨沙「飛鳥はそれでいいんだ……」



飛鳥「うん。ボクはチチよりブルマ(のポジション)がいいのかもしれない」



愛海「今乳の話してた?」ガチャッ



P「してたけどしてない」



愛海「そっかー。残念」トボトボ



梨沙「一瞬でフェードアウトしたけど、何しに来たのあの子」



P「決めた。前向きに見合いに挑戦してみよう」



P「飛鳥の言う通り、変化を求める心も大切だからな」



P「アイドルの子達に色々なことを求める傍ら、俺だけ安定志向というのもよくないし」



飛鳥「最終的に受けるかどうかは別として、仲良く話せるといいね」



梨沙「アタシはどっちでもいいけど、相手の女の人にヘンタイなことするんじゃないわよ」



P「しないって」



梨沙「ほんとに〜?」ジトー



P「信用ないなあ」



梨沙「だって小学生のアタシにキワドい衣装着せるし」



P「あれは需要を考えてのことであって、決して俺の趣味ではない」

1週間後





梨沙「え、付き合うの断ったの?」



P「うん。結構いい感じの雰囲気だったんだけどな」



飛鳥「ならどうして」



P「いや、それがな? 話は弾んだんだが……俺が出す話題、事務所の子達のことばっかりでさ」



P「相手の人に『アイドルの方達のこと、大好きなんですね』って笑顔で言われて」



P「それで思ったんだよ。今はまだ、プロデューサーとしての仕事に集中しようって」



梨沙「P……」



飛鳥「ボク達を含め、みんな愛されているということだね」



梨沙「べ、別にアタシはうれしくないけどねっ」プイ



飛鳥「でも、相手の女性にはどう伝えたんだい」



P「そのまま正直に話したよ。頑張ってくださいって言われた」



飛鳥「いい人だね」



P「だな」



P「ところで、それに関連することなんだが」



P「俺の話で興味を持ったらしくてな。その人、うちでアイドルやることになった」



心「はぁ〜い♪アナタのはぁとをシュガシュガスウィート☆さとうしんことしゅがーはぁとだよぉ☆」







梨沙「………」



飛鳥「………」





りさあす「は?」



心「あれぇ、おかしいなぁー? 反応が薄いぞ? ていうか反応しろ☆」



P「というわけで、今日から事務所の仲間になる佐藤心さん(26)だ。みんな仲良くしてあげてな」



心「やーん、歳は言っちゃらめぇって約束だろ☆」



P「といっても、お見合いの話の時にすでに説明済みなので……」







梨沙「何が何だかわからない……」



飛鳥「お見合いに行ってアイドル候補をスカウトしてくるとは……P、やはりキミは面白い」



梨沙「チチを探しに行って……なに? 18号でも見つけてきた?」



飛鳥「18号はちょっと違うんじゃないかと思うが……」



飛鳥「なんにせよ、言えることがあるとしたら」





飛鳥「プロデュースに専念することを決めたPは、きっとボク達にロマンティックをくれるんじゃないかな」キリッ



梨沙「うまく締め……てるのかしら、これ」





おしまい





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