2015年07月01日

P「律子、ドライブしにいかないか?」律子「ドライブ?」

律子「こんな時間に?」



P「ああ、連れて行きたい場所があるんだ」



律子「それがパーティーの時に言っていたプレゼントですか?」





P「まあ、な・・・」



律子「わかりました。もうやること済んだので」



P「よし、それじゃあ早速行こうか」



P「既に準備はしてある。乗ってくれ」



律子「了解♪」



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ブロロロロロロロ…



律子「それで、もう夜になっちゃいましたけど」



律子「一体どこに連れてってくれるんですか?」



P「ここよりもっときれいな場所だ」



律子「あんまり遅くならないでくださいよ?」



P「う〜ん、それは無理だな…。帰りは下手したら深夜になるかもな」



律子「深夜ですか〜。遅すぎですね」



律子「ちょっと電話します。遅くなりそうだって」



P「ああ、頼んだ」

律子「にしてもこんな時間に連れて行くということは期待していいんですよね?」



P「もちろんさ」



律子「他のみんなや涼だって私にくれたんだから、プロデューサーもそろそろ凄くてまともなもの渡してくださいよ」



P「まさかみんなから貰った半分がメガネだとは笑ったな!」



P「まあ、貴音の時の惨劇と比べればまだマシだったな」



律子「プロデューサー殿はここまでもったいぶらせたんだからすごいのをお願いしますよ」



律子「でないと待ちくたびれてねむっちゃいますよ…。ふわぁ…」



P「おいおい、まだ寝るなよ。まだ渡してないんだからさ」



P(そしてせっかくこの日のために練習したんだからさ)

数日前



北斗「用とは何でしょうか?」



P「実はもうすぐ律子の誕生日なんだが…」



北斗「ああ、なるほど。大体の事情は把握しました」



翔太「えっ?あれだけでわかっちゃったの?」



北斗「ああ、誕生日にあげたいプレゼントが思いつかない。違いますか?」



P「さすが北斗だ。確か似そうだ、それで頼みなんだが…」



P「誕生日にふさわしいプレゼントとか何かないかな?」



冬馬「・・・」

北斗「他のアイドルたちには何を?」



P「俺との一日デートとか高級ヘッドホンとかおしゃれなワンピースとかを渡している」



P「だけど律子には何を渡せばいいのか迷ってな…」



北斗「彼女の好みを渡すのはダメなんですか?」



P「う〜ん…、それじゃあ当たり前すぎてちょっとな…」



P「みんなと被るのは流石に気まずくなるからさ…。同じものがたくさん送られたらあれだしさ」



P「貴音の二の舞はどうしても避けたいんだ…」



北斗「なるほど」



冬馬「・・・」



翔太「何かいい方法あるの?」



北斗「俺を誰だと思っているのさ?まあ任せて☆」



P「頼むぞ」

北斗「それじゃあ俺がこれから方法を話すのでメモしてください」



P「わかった」



北斗「まずはこれを買うんです」



P「値段は?」



北斗「お好きなものでいいですが…大事なのは気持ちですよ。そうですね…ちょっとこうしたらドキッとするかもしれませんよ?」



P「そ、それは俺にはちょっと恥ずかしいかな…」



北斗「強気な彼女の心を奪うにはあなたが律子さんより強気にならないと」



北斗「でないと渡された時のときめきが少なくなりますよ?」



P「うっ…」



冬馬「・・・」

北斗「とりあえずこれで真似してみてください」



P「こ、こうか?」//



北斗「ちょっと硬いですね…、もっと柔らかく」



P「あ、ああ…」//



北斗「まだ硬いですよ」



P「こ、これでどうだ!」///



北斗「まだまだ」



翔太「うわぁ…あんなの僕にやれといわれたら流石にできないな〜。ねえ冬馬君?」



冬馬「・・・」

P「はぁ…はぁ…これでいいか?」



北斗「ええ、大丈夫です。後は練習あるのみです」



P「わかった。だがどうやって渡せばいいんだ?」



P「これをするために渡すタイミングが思いつかないが…」



P「みんなの前だと流石にできないな…、美希がキレそうだ」



北斗「大事なのはムードですよ!ムード!」



北斗「まずシチュエーションを作ることが大切です」



北斗「そうですね…ドライブとかをしたらいいと思いますよ」



P「ドライブか」



北斗「運転の間に律子さんと思い出を語ったりしたほうが最後に渡す時に彼女のときめきをエスカレートさせることができます」



P「流石北斗だ。女性の心を誰よりも理解しているな」



翔太「誰かさんとは違うもんね♪ねぇ冬馬君?」



冬馬「・・・」

北斗「そして最後が……です。…以上ですけど何か質問は?」



P「よし、わかった。何もない、大丈夫だ」



P「だがこれで本当に律子の心を奪えるんだな?」



北斗「後はプロデューサーさんの心しだいですよ☆」



P「よし、礼を言うぞ北斗」



P「うまくいったらみんなにご馳走を食わせてやるぞ!」



翔太「わーい!」



冬馬「・・・」



北斗「期待しますよ。それではグッドラック☆」



P「ああ」

P「それじゃあな」



バタン



北斗「応援しますからね」



冬馬「・・・」



翔太「あれ北斗君だからこそできる芸当だと思う」



翔太「ところで僕たちも律子さんに何か送っておく?」



北斗「それもそうだな、とりあえずバースデーカードでも書いておこうか」



冬馬「・・・」

―回想終了―



ブロロロロロロ・・・



P「しかし早いものだな」



P「律子ももうそんな年か」



律子「ええ、早いようでとても長かった気がします」



律子「…ってなんかその言い方、まるで私がもうすぐおばさんになるみたいじゃないですか」



P「い、いやそんなつもりはないぞ…」



律子「ふふっ、わかってますって」

律子「それにしても長い間プロデューサーと一緒にいたりしましたけど」



律子「夜こうしてドライブだなんて初めてじゃないですか?」



P「そ、そういえばそうだな」



P「なんで今までやらなかったんだろうな。もったいない…」ボソッ



律子「何か言いました?」



P「あ、ああ…。確かに初めてだなといったんだ」



P「だとしたらこれが律子との初ドライブだな、貴重だから大切な思い出にするんだぞ?」



律子「ええ、それはいいですけど…プロデューサー殿?」



P「何だ?」



律子「なんか声、ちょっと震えてません?」



P「ふぇっ!?そ、そんなことはないぞ…」



律子「そうですか?話し方もなんか素っ気無く聞こえるような…まるで緊張しているみたいな…」



P「気のせいだって気のせい!ほら、運転中だからあんまり話しかけないでくれ!」



律子「わかりましたー」

ブロロロロロロロ…



律子「・・・」



P「なあ、律子。これからのことを考えているか?俺は…」



律子「・・・」



P「律子?律子さぁん?」



律子「ZZz…ムニャ」



P「寝ちゃったのか…、まあ夜だし仕方ないか…」



P「にしても、せっかく二人になれたというのにいざ話すとなると何にも思い浮かばないな…」



律子「ムニャ…ピニャ…」



P「かわいいやつめ」



P「着いたらきっと驚くぞ」

P「思えば色々あったなぁ…」





律子『ええ!?これを私が着るんですか!?』



律子『似合いませんよ絶対!私がこんなの着ても違和感しかありませんって!』



律子『似合うって…そんなに言うなら着てみますけど…』



P「とか」



律子『いや本当に無理ですって!私泳げないんですよ!』



律子『ちょっ…ちょっと!?それわざとやってるんですか!サイテー!』



律子『ああもう…!こうなったらプロデューサーごと道ずれに…ってあわわっ!』



バシャーン!



P「とかな。懐かしい思い出だな、なあ律子?」



律子「ZZz…」



P「ふっ…」



しばらくして



リツコ…オイリツコ!



律子「んっ…んん?」



P「起きたか、律子?」



律子「ああ、私寝ていましたか?」



P「ああ、よだれをたらしながらな」



律子「!?」バッ!



P「冗談だよ冗談!」



律子「っ…!からかわないでください!」



P「ははっ、ごめんごめん」

律子「それで、こんな夜中にどこに連れて行って…」チラッ



http://i.imgur.com/qsFk83S.jpg



律子「・・・」



P「どうだ?」



律子「・・・ここどこですか?」



P「日本だ」



律子「日本にこんなところありましたか?」



P「知らなかっただろ?」



律子「ええ、まったく」



P「きれいだと思わないか、とっても?」



律子「なんか…心がグッと来ました。こんな感じ…久しぶりです」

P「どうだ?とても素敵だとは思わないか?」



P「こんなたくさんの星空、普通じゃ見れないぞ」



律子「ええ、夜中じゃないと見れませんね」



P「空一面満遍なく輝いている…。まるで律子たちみたいじゃないか」



P「夜空というステージに星というアイドルが駆け巡っている…」



律子「本当、ロマンティックですね」



律子「なんだか心が癒されます」



P「そうだな」

P「だがこんなのはまだ序の口だ」



P「俺はこんな星空の輝きよりもっと美しく輝いているものを持ってきたんだ」



律子「えっ?」



スッ



律子「!?」ハッ…!



P「そう、それは今の律子にふさわしいもの」



パカッ



P「これは俺からの贈り物だ」



キラーン



律子「嘘…!これって…その…まさか!指っ…!」



P「星と月の明かりのおかげでダイヤが凄く光ってるな」



律子「まさかこれを渡すためにここまで…!」



P「ああ、最高のショーにふさわしいだろ?」

律子「でも、その指輪…いくらしたんですか?」



P「かなり張ったよ。だが値段なんてどうでもいいさ、気にすることじゃない」



P「なぜならこの指輪をこれから永遠に値段がつけられない価値あるものにするからさ」



律子「えっ?」



チュッ



律子「!?(ダイヤにキスを…!)」



P「これでこの指輪は世界でたった一つしかない指輪となったわけだ」



P「プライスなんてつけられないぞ」//



P「受け取ってくれるか?」



律子「・・・」



P「・・・」//

律子「…プッ!」



P「!?」



律子「クッ…ククッ…!」



律子「アッハハハハハハハハハハハw!!!!!ハハハハハ!!!!!」



P「な、何がおかしいんだよ!」



律子「いやだってwだってぇ!!!」



律子「そんなキザな言葉を言っても顔がガッチガチで…!」



律子「緊張しているのがバレバレで…!似合わなくて…らしくなくて!アハハハハハハハハ!!!」



P「な、何だよ!せっかく人が律子のためにこんなところまで探したりしたのにさ!」



律子「ハァ…ハァ…ハヒィ!ああ、すいません。ちょっと笑っちゃって…」



律子「でもその分プロデューサーが私に対する思い、よく伝わりました」

律子「私のためにこのステージを用意してくれるなんて…流石私のプロデューサー!」



P「ああ…、なんか思い出したら恥ずかしくなってきた」



律子「元気を出してくださいよ!こっちもキュンってしましたから」



P「本当?」



律子「ええ、ダイヤにキスなんて普通できませんよ!」



P「うわっ、よく考えたらやっぱ恥ずかしい。つーかよくそんなことできたな俺」



P(北斗め…笑われちまったじゃないかちくしょう…)///



律子「でも正直、嬉しかったですよ!ときめきがエスカレートした感じがしました」



P「マジか?」



律子「マジです」



P「なら、仕切り直しをしていいか?」



律子「もちろん!」

P「コホン、それじゃあ…」



P「律子、この指輪を受け取ってくれるか?」



P「今よりもっと、この星空よりさらに輝くために」



律子「もちろんですよ」スッ…



P「・・・」スッ…



キラーン



律子「…似合いますか?」



P「とってもな、どの星たちよりも輝いているよ」



P「そう、例えるとするならアイドルの1等星だ」



律子「1等星…フフッ、そうですか」



律子「私はこれからも輝き続けますよ、アイドルの1等星として」



P「俺も全力でサポートするからな、輝きをさらに上げるために」



律子「よろしくお願いしますよ」



P「ああ」

P「それじゃあそろそろ帰るか」



律子「ええ、でも…」



律子「帰る前にもう少しこの景色を楽しみましょうか」



P「だな」



キラキラ キラキラ



律子「今日は素敵な贈り物を本当にありがとうございました」



P「こちらこそ、俺と出会ってくれてありがとな」



P「そのおかげで今の俺がいるから」



律子「ふふっ…♪」



P「誕生日おめでとう、律子」



律子「ありがとう♪」



終わり



22:30│秋月律子 
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