2014年02月22日

P「雪歩、お茶を淹れてくれないか」

公園にて

雪歩「うう……海に行きたいなあ」ザックザック

P「ここに居たのか雪歩」


雪歩「ぷ、プロデューサー!?あの、私、その……!」

P「俺が悪かった!」

雪歩「ほぇ?」

P「今日は雪歩に執拗に茶汲みをやらせようとしただけでもパワハラみたいになってるのに、趣味のパチンコまで邪魔するような形になってしまって……すまん!」

雪歩「プロデューサー……」

P「許してはもらえるとは思わないが……」

雪歩「そんな、全然ですぅ。私のほうこそいきなり逃げ出しちゃったりして……」
P「いや、雪歩は悪くない!全部俺が」

雪歩「いえ、私が!」

P「いや俺が!」

雪歩「私が!」

P雪歩「……」

雪歩「……クスッ」

P「ははは……なんだか妙な空気になっちゃったな」

雪歩「えへへ」

P「もう今日の予定もいろいろ狂ったし、二人でパチンコでも行くか!」
雪歩「はい!あの、初めてだからいろいろ教えてくださいね?」

P「あれ?パチンコが趣味なんじゃなかったのか?」

雪歩「やったことないですぅ。ただ、この前ミスマリンに選ばれましたから、ちょっと知っておこうと思って……」

P「なーんだ、そうだったのか。俺もおかしいと思ってたんだよ」

雪歩「なにがですか?」

P「どっちかっていうと雪歩は家柄的にパチンコの元締めだろうと思ってたからな」

雪歩「もう、お家のことは言いっこなしですよう〜!」
P「まあミスマリンだからってパチンコ覚えなきゃいけないわけじゃないから気にするな」

雪歩「そうですか……プロデューサーが言うなら間違いないですね」

P「それにパチンコ屋なんてタバコの煙で体に悪いし、客の民度も低いからな」

雪歩「たしかにそうですね!私パチンコだけは絶対にやりません!」

P「(成長したな、雪歩……)」

P「それじゃあ事務所に帰ろうか」

雪歩「はい!」
雪歩「ただいまですぅ〜」

美希「あ、ハニーお帰りなさいなのー!」ダキッ

P「こ、こら抱きつくなって!」

美希「ん〜、ハニーの体臭は無臭なの〜。あれ、雪歩と一緒だったの?」

P「ああ、まあちょっとな」

美希「むぅー。ハニー、浮気はいけないって思うな。最終的にミキのところに戻ってくれるならいいけど」

雪歩「み、みみみ美希ちゃん!?私、浮気とか二号さんとかそんな……!」

美希「あは☆ 冗談なの♪」

P「ははは……ほどほどに頼むぞ」
小鳥「あら、二人とも帰ってきたのね。寒かったでしょう」

P「急にいなくなってすみません音無さん」

小鳥「いいのいいの。じゃあ暖房つけますね。あ、雪歩ちゃんミカン食べる?」

雪歩「いえ、お腹いっぱいなので……」

小鳥「ミカンくらい入るんじゃない?あ、煎餅もあるけどそっちのほうがいい?」

雪歩「いや、大丈夫ですぅ……」

小鳥「あとね、去年漬けた梅干しもあるから食べてみてね」

雪歩「は、はあ……」

小鳥「もうなんて言ったって梅干しが健康に一番良いと思うのよねえ。砂糖まぶすとまたおいしいんだから」

雪歩「ひぃ〜ん……」
小鳥「まあ今冬はねえ、なに、その、アレ、気温はともかく雪が少ないなんてみんな言ってるわよねえ」

雪歩「そうですねぇ……」

小鳥「道路凍ってないのになんだかよく滑るなあなんて思ってたら靴の底にガムと紙くっついててね」

雪歩「そうですか……」

小鳥「紙がジャリジャリいうから何かしらって思って右足の裏見てみたらね、本当はガムついてんの左足だったのよ」

雪歩「はあ……」

小鳥「雪歩ちゃん」

雪歩「えっ?」

小鳥「きなこもち食べる?」

雪歩「……」
雪歩「いやもうほんと今お腹すいてなくって……」

小鳥「遠慮しなくていいのよ?好きでやってるんだから」

雪歩「遠慮なんて全然……」

小鳥「あ、そうだわ!アメあるから。アメなら入るでしょ?ミルクキャンディ」

雪歩「あの……」

小鳥「いいからいいから。今一個食べてあと三つ四つ持っときなさいって」

雪歩「はぁ……いただきます……」

小鳥「あ、お茶淹れてくるわね。うっかりしてたわ。ちょっと待っててね」

雪歩「はい……」コロコロ
雪歩「プロデューサぁ〜……」

P「あれには参るな。話は長いし物を勧めるのもくどい。大変だったな雪歩」

雪歩「おばあちゃんみたいですぅ……」

P「都会で一人暮らしなんて、人口密度は高くても寂しいもんなのさ。我慢して相手してあげてくれ」

雪歩「はい……」

小鳥「お待たせ雪歩ちゃん。もう少ししたら飲めるから。三番煎じ」

雪歩「ありがとうございます……」

小鳥「まあ雪が少ないとかね、それはさておき寒いものは寒いんだからあったか〜いお茶でも飲んで暖まらないとね」

小鳥「風邪ひいたら大変だから。ほんとに」
雪歩「そうですね……」

小鳥「ミカンいっぱいあるからね」

雪歩「あ、はい……」

小鳥「寝るときとか足冷えたりしない?」

雪歩「まあ、多少……」

小鳥「腹巻きして寝るといいわよ。靴下もいいんだけど、腹巻きするとなんでか足の先まであったまるのよねえ」

小鳥「やっぱり内臓とか冷えるのがよくないのかしら?」

雪歩「そうかもしれません……」

小鳥「そういえば湯たんぽの蓋ってなんであんな位置にあるのかしら。雪歩ちゃん知ってる?」

雪歩「さあ……」
ガチャ

響「はいさーい!」

雪歩「!」

小鳥「あ、響ちゃん。今お茶淹れたからよかったら飲まない?」

響「おーサンキューだぞぴよ子!」

小鳥「寒かったでしょう」

響「やっぱり沖縄と比べるとなー」

雪歩「あ、あの私お花を摘んできますぅ」

響「あ、ミカン食べていい?」

小鳥「いいわよー。よかったら煎餅も食べてね」
雪歩「響ちゃんのおかげでなんとか抜け出せました」

P「お疲れ様、雪歩。響は誰とでも仲良くできるからこんなとき大いに助かるな」

雪歩「私も響ちゃんを見習わなきゃ……」

P「まあ、みんな違ってみんないいなんて詩もあるから気にすることないよ。俺は雪歩の良いところもちゃんと知ってるからな」

雪歩「えへへ、ありがとうございますプロデューサー」

P「ちなみに雪歩の良いところは……」

雪歩「は、恥ずかしいから言わなくていいです〜!」
美希「あー!ハニーったらまた雪歩とイチャイチャしてるの!」

雪歩「だ、だからそんなことしてないよう!」

P「たはは……」

美希「たははじゃないの」

雪歩「(たはは)」

美希「ハニーはミキのことだけ見てればいいって思うな」

P「そんなわけにもいかないだろ……。みんなでトップアイドルになれなくてもいいのか?」

美希「それもヤ、なの」
美希「それでも、ミキのことを一番に考えてくれなきゃイヤなの!」

P「よし、じゃあ勝負するか」

美希「勝負?」

P「俺が勝ったら今まで通り普通に仕事させてもらう。美希が勝ったらなんでも言うこと一つ聞いてやろう」

美希「なんでも!?」

雪歩「!」

P「物理的に不可能なことはなしだぞ」

雪歩「あ、あの!私も参加していいですか!?」

P「ああ、いいぞ」
美希「それで、何で勝負するの?」

P「そうだな……腕相撲でどうだ?」

美希「わかったの!」

雪歩「(が、がんばらなきゃ!)」

P「よーし、じゃあまず美希からな。雪歩、スタート切ってくれ」

美希「負けないの!」

雪歩「レディ……ゴー! 」

P「ほっ!」ガッ

美希「うう……負けちゃったの……」
P「次は雪歩だな」

雪歩「は、はい!よろしくお願いしますぅ!」

美希「レディ……ゴーなの!」

P「やっ!」ガッ

雪歩「うう……負けちゃった……」

P「よし、じゃあ俺の勝ちだから今まで通りだな」

美希「しょうがないの」

雪歩「ですね」
P「あー、ちょっと休憩しようかな」

やよい「ちょっと」

P「お、どうしたやよい」

やよい「大人の男の人に腕相撲勝てるわけないじゃないですか」

P「やよい……?」

やよい「なんで美希さんも雪歩さんも納得してるんですか」

P「どうしたんだよ、おい」

やよい「さわらないでください!」
美希「やよい、どうしちゃったの?」

雪歩「何かあったの?」

やよい「こんなおかしな三人は」ガシッ

P「しまった!奥襟をとられたっ」

やよい「こうです!!」ポーイ

P美希雪歩「うわあああああああああ!!!!!」






P「……ん? ここは一体……」

人類は火星に到達した。



これでいいのか?

01:30│萩原雪歩 
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