2015年07月27日

モバP「と ば さ れ ま し た」


P「うわあああああああああああああああッッッ!!!!!!」





ちひろ「ど、どうしたんですかプロデューサーさん!? 急に悲鳴なんかあげちゃって……」





P「じ、じ、じ……」



ちひろ「痔?」









P「辞令がでました………イタリア支局へ、一年間の海外赴任せよと……」



ちひろ「あっ……(察し)」





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P「就職すれば、いずれは自分にもこの手の話が来るだろうとは覚悟してましたが」



P「まさかこんなにも早く来るなんて……」





ちひろ「よく問題を起こしたり、上司に嫌われてる社員にはそういう話が来ると聞いたことありますが」





ちひろ「プロデューサーさん……仕事中サボッてSSを書いてたり、パズ○ラをしてたり、外回りに行くと見せかけてとら○あなに行ってたり、映画を観に行ってたりなんかしたんじゃありませんか?」



P「そんなことするわけないでしょうが!! ってかんで例えがそんなに具体的なんです!?」





ちひろ「それで、いつ発つことになるんです?」



P「一ヶ月後です。なのでそれまでに色々と準備をしないと……」



P「荷物をまとめたり引き継ぎ作業をしたり、あとイタリア語の研修も受けなきゃいけないみたいですし………」





P「ハァ………正直すごく嫌だなぁ……」ショボン





ちひろ「プロデューサーさん、その前に貴方には心配すべき事があるでしょう?」



P「えっ、なんですか?」





ちひろ「今担当しているアイドルの娘達にこのことをどう伝えるんです?」



P「あっ………」







P「そ、そうでした……」



ちひろ「みんな悲しむでしょうね……プロデューサーさんがサボったせいでとばされると聞いたら……」



P「だから俺はサボってないちゅーの!!」





P「とういうか……悲しんでくれますかね?」



ちひろ「当たり前ですよ。みんなプロデューサーさんのこと大好きなんですから」





ちひろ「きっとわんわん大泣きするでしょうね………下手したら自殺するような娘が出るかも」



P「いやいや、それは盛り過ぎでしょう。あり得ませんって」



ちひろ「あながちそうとも言えないと思うんですが……」







P「いくらなんでもそこまではないですって」



P「それに俺が担当してるのは、『ピンチもサイバイバルもクールに超えたい〜♪』でお馴染のCo属性の女の子達ですから」



P「悲しんではくれるかもですが、涙なんかは見せずに、大人のように冷静に見送ってくれると思いますよ?」





ちひろ「フラグですか?」



P「違いますって!」





ガチャリ





凛「おはようございます」



P「あっ、凛………」



凛「ん? どうしたの? 何かあったの?」



P「い、いや……その……」



凛「浮かない顔をしてるように見えるけど……どうかしたの?」



P「え、えっと……」





P(いざ言うとなると、何だか躊躇ってしまうな……)



P(いや、いずれは言わなきゃならない案件。ならば早めに言わないと)



P(それに凛は、15歳とは思えないほどに大人びていてしっかりしているし。きっと俺の転勤話も冷静に受け止めてくれるだろう!)





P「り、凛! 大事な連絡事項があるから聞いてくれないか?」



凛「えっ、何……?」



P「実は―――」







―――――――――――



―――――――





凛「は? 転勤?」



P「う、うん……」



凛「いつ、どこに?」



P「一ヶ月後にイタリアへ………」



凛「どのくらい?」



P「約一年………」



凛「……誰が?」



P「も、もちろん俺が―――」





凛「は?」



P「えっ、だからその―――」

凛「誰が行くって?」



P「いやだから俺が―――」



凛「はぁ!?」



P「だ、だから俺が行く―――」





凛「はぁぁぁぁッッ!!???」



P「ひぃっ!? も、申し訳ございません!!」



ちひろ「うわぁ……ブチキレてますね」





凛「本当に………行っちゃうわけ?」



P「う、うん……」



凛「わ、私のアイドル活動はどうなるの!?」



P「それは大丈夫だ! 俺の変わりに同僚Pが凛達をプロデュースすることになってるから」



P「引き継ぎもちゃんとするから、これからも変わらずにアイドル活動はできる。だから安心して―――」



凛「私をずっと………プロデュースしてくれるって約束したじゃない!」



P「すまない……で、でも俺の変わりに来る同僚Pは優秀な奴だぞ?」



P「アニメの武内Pくん並にしっかりしていて誠実で、仕事も俺以上にこなせるし―――」





凛「そんなのはどうだっていい!」バンッ!



P「ひっ!」ビクッ





凛「……行かないでよ」



P「えっ?」





凛「イタリアなんかに行かないでよ……プロデューサー……」



凛「約束通りずっと私のことをプロデュースしてよ!」



凛「プロデューサーがいないと……私……私は……」ポロポロ





凛「うっ……うっ……」





P「凛……」





P「俺もできることなら凛とずっといたかったけれど……」





P「ごめん……」





凛「ッ!!」



凛「もういい!!」





凛「すっと私を見てくれるって約束してくれたのに……プロデューサーは嘘をついた……」





凛「そんなプロデューサーなんて嫌い………大嫌いッ!!」





凛「プロデューサーなんか―――大嫌いッッ!!!」





凛「うっ………!」タッタタタタタ







ちひろ「ああっ、凛ちゃん行っちゃいましたね。少し泣いていたようにも見えましたけど」



ちひろ「追いかけなくていいんですか?」



P「嫌いって言われた………凛に嫌いって言われた……ううっ……」orz



ちひろ「ありゃ、こっちもダメージが大きかったか」







―――――――――――――――――



――――――――――





ちひろ「大丈夫ですか?」



P「すいません……もう大丈夫です」



P「それにしても、まさか凛があそこまでの反応をするだなんて………」



ちひろ「まぁ、プロデューサーさんを想っての行動でしょうけど」



P「ああ……俺の親父はいつも休日とかに仕事が忙しいからって遊んでくれなかったので、そのたびに子供だった俺は非難してたんですが……」



P「親父もこんな気持ちだったのかなぁ〜………今になってそれがわかるとは」



ちひろ「それちょっと違うんじゃありません?」







ちひろ「まぁ、あのクールな凛ちゃんにあそこまでの反応をしてもらえるんですから、プロデューサー冥利につくってものでしょう」



ちひろ「モテモテでよかったですね♪」



P「のんきなこと言ってる場合じゃないでしょうッッ!」



ちひろ「まぁ、確かに。ほかの娘達はどう反応するのでしょうね?」



P「うぐぐぐ………い、いいや! 凛がたまたまあんな過激な行動をとっただけです!」



P「ほかの娘達ならCo属性らしく冷静に聞いてくれるはずです! そうにちがいない!」



ちひろ「やっぱりフラグにしか聞こえないんだよなぁ……」





ガチャリ





アーニャ「ドーブラエ ウートラ。おはようございます、プロデューサー」



P「あ、アーニャ……」





アーニャ「? どうかしましたかプロデューサー? 顔色、悪いですよ?」



P「えっ!? い、いやその……」





P(ど、どうしよう! さっきのこともあるから凄く言いづらい……)



P(いや………アーニャは凛以上にクールな性格してるかもだし? ロシア人の血も入ってるせいか大抵のことにも動じないし?)



P(少なくとも、さっきの凛みたいに過剰な反応はしないはずだ!)





ちひろ「またそうやって楽観的な考えをしてるんですから……」



P「俺の心の中を読まないで下さい!」



アーニャ「???」



P「じ、実はだなアーニャ……」





―――――――――――――



――――――――――





アーニャ「テンキン?」



P「う、うん」



アーニャ「テンキン―――とはどういう意味でしょうか?」



P「あ、えっと……ロシア語ではなんて言うのかな? ええと―――」



ちひろ「会社の命令で、海外に行って働くという意味よアーニャちゃん」



アーニャ「えっ………」









アーニャ「そ、それでは……私達とは……」



ちひろ「会えなくなるわね」



アーニャ「!! そ、そんな……」





アーニャ「プロデューサーが行ってしまう……一緒にはいられなくなる……?」



アーニャ「うっ、うっ……」



P「………アーニャ?」





アーニャ「うえぇぇぇぇぇ……うああぁぁぁぁ……」ポロポロポロ





P「えっ、ちょ!? アーニャ!?」



ちひろ「大泣きしちゃいましたね」











P「あわわわわわわわ! な、泣き止んでくれアーニャ!」





アーニャ「プロデューサーと会えなくなるなんて……ニ…ハチュー……い、嫌……うっ、うっ、うっ……!」



P「大丈夫だって! 一年、経った一年だけだからさ! 一年過ぎれば帰ってくるわけだからもう泣かな―――」



ちひろ「まぁ、期間が延長する可能性もありますけどね」



アーニャ「え、延長……!?」ジワァ





P「ちひろさん!!」



ちひろ「申し訳ございません」

P「す、スカイプで毎日会話するからさ! それなら実質毎日会ってるようなもんだろ?」



アーニャ「ほ、本当ですか……?」



P「ああ! これなら寂しくないだろう?」



ちひろ「でも時差がありますし。それにプロデューサーさんも現地での仕事に追われるでしょうから、スカイプする暇なんてとても―――」





アーニャ「や、やっぱり……うえぇぇぇ……」ポロポロポロ



P「ちひろさんッッッ!!!」



ちひろ「申し訳ございません」





アーニャ「うっ、えっぐ……えっぐ……」ポロポロポロ



P「あ、アーニャ泣き止んでくれ! ちひろさんの言う通りになるなどど、そのようなことあろうはずがございません!」



P「ちひろさんの言う事なんて嘘です! 全て嘘です!」



ちひろ「嘘だなんて心外です。私は起こりうることを言ったまでですよ」





ちひろ「だいたい、プロデューサーさんは向こうで新しいアイドルの担当になるわけじゃないですか」



ちひろ「その娘の相手をしていくうちに親密になって、アーニャちゃん達のことを忘れたりすることだってあるかもしれませんし」



ちひろ「挙句、その娘のためにイタリアに永住するなんていう事も―――」





P「やめるんだちひろさん! やめろぉぉぉぉぉぉ!!!!」





アーニャ(ハイライトOFF)「あっ……あっ……あっ………」





ちひろ「やっべ」





P「ちひルルッォォォォッ!!(巻き舌)」











アーニャ「――――――」



 バタリ



ちひろ「あっ、倒れた」





P「うわ―――ッ!? アーニャ―――ッ!!???」





―――――――――



――――――



ちひろ「アーニャちゃんはただの貧血なので心配はないそうですよ」



ちひろ「ショッキングなことを聞き続けたので、卒倒しちゃったんでしょう」



P「あんたのせいじゃないですかッ!!!」



ちひろ「プロデューサーさんがサボってとばされるせいでしょう?」



P「だからサボってないって言ってんだルルオォォォォォッッッ!!!!!」





P「まったく!!」





P「…………」





P「ちひろさん、もしこの転勤話を断ったりしたらどうなりますかね?」



ちひろ「そうですね〜……」



ちひろ「間違いなく言える事は、プロデューサーさんのキャリアに響くってことです」



ちひろ「出世にも影響するでしょうし。業務命令違反にあたりますから解雇になることも十分あり得ます」



P「やっぱりそうですよねぇ………行くしかないってことか」



P「あいつらのためにならなんでもしてやりたいけど、クビがかかってるんじゃなぁ………」





ちひろ「アイドルのことを優先しろ。それがプロデューサーのルールだろ」



P「ち、ちひろさん……?」



ちひろ「アイドル達を笑顔にするのが、プロデューサーの使命ではないのか!?」



P「チェイサーみないこと言わんでください!! ってかあんたはどっちの味方なんです!?」







楓「何を言い合ってるのですか、プロデューサー?」ヒョコ



P「うおっビックリした!! か、楓さん!?」







P「い、いつの間に……!?」



楓「フフッ、プロデューサーとちひろさんが何やら楽しそうに話をされていたみたいなので、こっそりと入りましたから」



P「楽しくはないです。絶対に」



楓「そうですか。でも、どうされたのですか? 何やら部屋の空気がおかしいようにも思えますけど?」



P「え、えっとその……!」



楓「深刻な顔をしていますけど。何か私に申告したいことでもあるのですか?」



楓「深刻だから申告……フフッ、なんて♪」



P「ち、力が抜けるようなこと言って……」





P(いや、楓さんはこんな性格でも十分に大人だ。凛やアーニャみたいなことにはならないはず!)



ちひろ(それを世間ではフラグって言うんですよ)



P(こいつ直接脳内に………!?)



楓「?」



――――――――――――



―――――――



楓「イタリアに転勤……ですか」



P「はい、そうなってしまいまして……





楓「そうなのですか………」



楓「………」





楓「日本から離れるのは寂しくなりますね……でも、これもお仕事ですから……仕方ないのでしょうね」



ちひろ「あれ? あっさり?」



楓「でも、前向きに考えれば、海外赴任を命じられるというのはそれだけプロデューサーが期待されてるということ」



楓「これもプロデューサーにとってよき転機なのかもしれませんね。転勤だけに……フフッ♪」



P「また力が抜けるようなことを……」



P「でも、そう言ってもらえて嬉しいです。ありがとうございます、楓さん」







楓「はい。なのでプロデューサーは安心してイタリアに行ってらー♪ ふふふっ……♪」



P「あ、あはははは……」





楓「それで出発はいつでしたっけ?」



P「一ヶ月後の予定です」



楓「そうですか………なら私も急いで準備をしなきゃいけないですね」



P「ん? 準備って?」



楓「荷作りですよ。あと寮を引き払う手続きもしなきゃいけませんね」





P&ちひろ『んん?』





P「えっ、ちょっと楓さん?」



楓「あとパスポートの申請もしないといけませんね」



楓「そういえば、私海外に行くの始めてでした。イタリアは前々から行ってみたいと思ってたから楽しみです」



P「えっ、あのちょ! 楓さん!?」



ちひろ「一緒に行くもんだと思い込んでますね」

ちひろ「楓さーん。海外に行くのはプロデューサーさん一人だけですよ。一人だけ」



楓「ああ、そうなんですか―――」







楓「は?」



P「えっ、いやだからちひろさんの言うう通り俺一人―――」



楓「は?」



P「だ、だから―――」



楓「はぁ!?」



P「ひぃ!?」ビクッ



ちひろ「あっ……(察し)」







――――――――――



――――――





P「あ、あの楓さん……離れて……」



楓「嫌です」ギュウウウウウウ



P「いやもう、一時間も抱きついてるじゃないですか! いい加減離れて下さいよ〜……」



楓「それじゃあ、イタリアに行きません?」



P「いやそれは……」



楓「では私を連れてってくれますか?」



P「それもちょっと……」



楓「じゃあ嫌です」ギュウウウウウウウ





P「Oh………」orz



ちひろ「やっぱりこうなるんですね」







―――――――――



―――――



P「な、なんとか説得して離れてもらったぞ………」



ちひろ「さっきからこんなんばかりですね」



P「はぁ……これからどうすればいいんだか。三人とも俺の転勤に全然納得してないし………」



P「どう説得すればいいんでしょう?」





ちひろ「マッテローヨとでも言えばいいんじゃないですか?」



P「あのなぁ〜………」



ちひろ「そしたらイッテイーヨと返してくれますよ」



P「シンゴウアックスやめいッ!! 頼むから真面目に考えてくださいよ〜〜ッ!!」





ガチャリ





楓「プロデューサー、今よろしいですか?」



P「えっ、楓さん……?」







楓「先程はすみませんでした……あんな子供みたいな真似をしでかしてしまって……」



P「いえ……気にしていませんから」



楓「本当にすみませんでした。一番つらいのはとばされるプロデューサーなのに……」



P「楓さん………」





P「いえ、俺の方こそすみませんでした。結果的に楓さん達を振り回すことになってしまったのですから」



楓「いえ、プロデューサーは悪くありません。でも、私がこのような状態じゃプロデューサーも安心して発てませんよね」



楓「なので、私考えました」











楓「私と結婚しましょうか♪」



P「ダニィ!?」

P「か、楓さん? 貴方何を言ってry」



楓「私、聞いたんです。転勤に選ばれてしまう人は独身の方に多いって」



楓「なので結婚すればプロデューサーは独身でなくなります。つまり転勤しなくて済むかもしれないじゃないですか」



P「だ、だからって!」



楓「幸いにも出発まで一か月あります。急いでやれば式も間に合いますよ」



P「いやそういう意味じゃ―――」



楓「それに一か月あれば、子供だって………フフフフッ……」



P「じょ、冗談ですよね………?」







楓(ハイライトOFF)「………冗談? 何がですか?」



P(眼に光がない!?)







楓「さぁ、プロデューサー。一緒に役所に行きましょうか♪」



P「ちょ待って!! ダメですってば楓さん!!」



楓「…………プロデューサーは私と結婚するのは嫌なんですか?………それよりもイタリアに行きたいのですか?」



P「い、いえ! そのようなことあろうはずがございません!」



楓「ならいいですよね♪ では役所に行きましょう♪」



P「ええええぇぇぇぇぇぇッッッッ!!??」





P(こ、このままでは……色々な意味で何もかもお終いだぁ!)



P「ち、ちひろさん! お助け下さい!!」



ちひろ「無視」



P「アハァ!?☆(スル―!?)」









ガチャリ!





凛「ちょっと! 何やってるわけ!?」





アーニャ「だ、ダメです! カエデ!! こんなこと!!」





P「凛!? それにアーニャも!?」





凛「………楓さん、勝手に何をしてるわけ?」



アーニャ「そうです! 結婚だなんて……プロデューサー、困ってます!」



楓「あらっ、でもこれでプロデューサーは転勤しなくて済むのよ?」



凛「だとしてもそんな方法なんか認めるわけないから!」



楓「でも、このままだとプロデューサーは海外へ行ってしまうのよ?」





楓「それに年齢的に結婚できるのは私だけだし……フフッ♪」



凛「くっ……!」

凛「別に結婚する以外にも、プロデューサーの転勤を止める方法なんていくらでもあるし!」



P「えっ、何それ?」



凛「簡単な話だよ。プロデューサーが仕事を辞めればいいってこと」



P「ちょ!?」



凛「そして私の花屋で再就職」



P「!?」



凛「これなら海外に行かなくてもいいよね?」



P「い、いやそれは……」





凛(ハイライトOFF)「大丈夫。親には私から言っておくから。嫌だなんて言わせないし………ふふふふっ」ニヤリ



P「Oh……お前まで……」









P「り、凛……流石にそれは―――」



アーニャ「そうですよリン! そんなことはダメですよ?」



P「おお、その通りだアーニャ!!」





アーニャ「なのでプロデューサー、私と一緒にロシアに亡命しましょう♪」



P「はぁっ!?」





P「あ、アーニャ!? な、何を言い出すんだお前!?」



アーニャ「亡命すれば、イタリアに行かなくて済みますよ?」



P「い、いやいや! いくら転勤が嫌だからって、国を捨てるぐらいなら素直に行くけど!?」



アーニャ「ロシア、とてもいい国ですよ?」



P「いや、それはそうかもしれないけど!」



アーニャ「だからロシアで……一緒に骨を埋めませんか?」





アーニャ(ハイライトOFF)「そうすれば、私たちは…ヴエーチヌイー……永遠に一緒です。離れる事はありませんよ♪」



P「」



ちひろ「アカンですねー」





P「ま、待つんだ三人とも! とりあえずじっくり話し合って―――」





楓「つまり、私と結婚ですね」



凛「違う! 再就職!!」



アーニャ「いえ、亡命です!」





P「だから落ちつけェッ!! やめろぉぉぉぉッッ!!!」





ギャー! ワー! ギャー! ワー!





ちひろ「ああもう、滅茶苦茶だよ」







ガチャリ!





部長「おはよう諸君―――ってやけに騒がしいね」



ちひろ「あっ、部長。実はかくかくじかじかでして」



部長「なるほど……そういうことかね」







部長「これこれ君達。ひとまず落ちつきなさい」



部長「君達が反対するのもよくわかる。けれど、それじゃあ彼のためにならないんだよ?」



部長「とばされるという言葉の響きは悪いが、何も悪い事ばかりじゃない。Pくんの今後のキャリアに大いにプラスされるのだから」



部長「私も昔、エジプトに一年赴任したことがあるが、あそこで色々な体験をしたものだよ」





ちひろ「エジプト……ポルナレフですか?」



部長「中の人ネタはよしなさい」



部長「エジプトでの経験は私にとってかけがえのないものだった」



部長「現地の方々との異文化コミュニケーション。新しい仲間との出会い」



部長「強敵との死闘。様々な困難」





部長「そしてアヴドゥルとイギー、花京院との別れ………」ホロリ



ちひろ「やっぱりポルナレフじゃないか!!(墳怒)」





部長「この通り、とばされること自体悪いことばかりじゃない。Pくんも海外に行けば一回りも二回りも成長する」





部長「一年間寂しいだろうけど。成長したPくんとの再会を楽しみに待ってあげようじゃないか」







凛「だから花屋に再就職!!」



アーニャ「ダメです! ロシアに永住です!」



楓「結婚届けにサイン!」



P「ライダー助けてぇぇぇぇぇッッッッ!!」







ちひろ「誰も聞いてませんね」



部長「アハァ!?☆(スル―!?)」







ギャー ワー ギャー!





社長「おやおや、パーティでもしてるのかな?」



部長「これは社長!」



ちひろ「どうしてこちらに?」



社長「いや、ちょっとここのPくんのイタリア赴任の事でちょっとね」





ピタッ!





P「えっ、何かあったのですか?」



社長「いや、実はねぇ――――」















社長「あれ中止になったから♪」





全員『!!』





P「ほ、本当ですか!?」



社長「うん。いやぁ〜辞令出しておいてなんだけど、よくよく考えたらまだPくんには荷が重いかなって思ってね」



社長「だから今回の辞令は取り消しってことで」





P「や、やった……」





P「みんなやったぞ! やった―――ッ!!!!」





アーニャ「プロデューサー、よかったです!」





凛「これでまた一緒にアイドル活動できるね





楓「結婚はまだ今度ですね……フフッ♪」





ちひろ「プロデューサーだん、よかったですね。おめでとうございます」



P「ありがとうございますちひろさん! これで担当アイドル達とイチャイチャしながら仕事できます!」



ちひろ「ふふふっ、そうですね―――――ってはい!?」





P「うおおおおおおおおおおおおっっ!! みんな愛してるッ!!」



抱きッ





凛「だ、ダメだってプロデューサー! 社長もいるのに……///」



チュチュチュチュチュ♪



アーニャ「ひゃ!/// そんなとこにキスは……///」



楓「フフッ、今夜は四人で仲良く………ですね///」





アハハハハ♪ ウフフフフ♪ ハハハハハ♪







ちひろ「あれ? とばされてたほうがよかったんじゃねこいつ?」





社長「あっ、ちなみにイタリアには今西部長に行ってもらうことにしたから」



部長「!?」





部長「な、なぜ私が……!?」



社長「そりゃエジプト赴任経験のある今西くんだもの。送る身としてもPくんよりも安心して任せられるからね」



ちひろ「当たり前だよなぁ」



部長「そ、そんな………」







社長「頑張ってくれたまえ今西くん。イタリアでの活躍を期待しているよ」



ちひろ「ディアボロに殺されないよう注意してくださいね」





部長「…………」















部長「と ば さ れ ま し た」













終わり



 

  お・ま・け



※さっきまでのPとは別人でお願いします。









ちひろ「プロデューサーさん、これでだいたい片付きましたよ」



P「ありがとうございますちひろさん。それにしても本当にすみません。わざわざ引っ越しの手伝いに来てくれて……」



ちひろ「いえいえ。業者に頼んだら高くついちゃいますしね」



ちひろ「後はプロデューサーさんの身の回りの物を、いる物、いらない物に分けるだけですね」



P「そうですね……でも、どれを持っていけばいいのか色々と迷いちゃいましてね……」



ちひろ「わかりますわかります」



P「例えば―――この名刺。いりますかね?」



ちひろ「それはいらないですね」



ちひろ「だってプロデューサーさんは赴任先での肩書きは、プロデューサーではなくスカウトマンになるのですから」



P「……そうですよね。俺は当分の間、346のプロデューサーではなくなるんですものね」





P「名刺はいらないか……ならこれはどうです?」





つ スマホ







P「スマホはいりますよね。これは肩書き関係ないですしね」



ちひろ「……いりません」



P「なんで?」



ちひろ「支社にちゃんと固定電話がありますから……」



P「いやいや。それとは関係なしにスマホはいり―――」



ちひろ「ないです」



P「い、いやだって……」



ちひろ「そんな最新鋭の精密機械なんて持ってたら村人を刺激してしまいます!」



P「村なの!? 市や町ですらなく村なの!? てか刺激になるってどんだけ……」









P「…………そうですか」



P「あっ、じゃあこれは―――」





 つ スーツ





P「スーツは要りますよね。これがなきゃ仕事できませんもん」



ちひろ「いらないです」



P「なんで!?」



ちひろ「そんな格好で仕事したら、村人に鬼畜米英に間違えられます」



P「いつの時代の話!? 戦前のまま時が止まってるんですか!?」







ちひろ「なのでプロデューサーさんにはこれを着て仕事してもらいます」





つ 軍服





P「軍服!? しかもこれ戦前の日本軍のやつじゃありません!?」





ちひろ「そ、その内……着馴れて……く、くると思うか……ら……ううっ!!」ポロポロポロポロ



P「なんで泣くんですか!?」



P「あとちひろさん。会社からこんなのが支給されたんですが」





つ 拳銃







P「こ、これってかなりあかんやつですよね? 持ってるだけで法律違反だし……な、なんでこんなのが―――」



ちひろ「必須です」



P「必須!? 絶対に必要なの!?」



ちひろ「興奮した村人に生贄にされそうになったら、これで身を守って下さい!」



P「どんだけ未開なの!? 八つ墓村かなにかですか!?」





P「いや、無理ですちひろさん。こんな物騒なもの……持ちたくありません!」



ちひろ「持って下さい」



p「む、無理です……こんなの―――」



ちひろ「持っていてくださいってば!!」



P「だ、だって……こんなの持ってったら警官とかが黙っていませんよ!?」



ちひろ「警察官なんていません!」



P「無法地帯!?」



P「や、やだ……こんなの持ちたくない!!」





ちひろ「持たないと死にますよ!?」





P「うっ…うううっ……」





P「うわあああああああああああああああああああああああ!!!」ポロポロポロ







P「がんばれぇ―――!! まけ〜んな―――!」





P「ちからーのかぎーりー生きてーやれぇー………うっ、ううっうえええぇぇ……」ポロポロポロ





ちひろ「貴方が……貴方がいけないんだッ!!」



















ちひろ「貴方が晴ちゃんをラブホに連れ込んだりするからッ!!」





P「あれかぁ〜……」











お終い





19:30│モバマス 
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