2015年08月07日

P「………山」 春香「えっ?」


〜765プロ事務所〜









ガチャ







春香「ただいま戻りました〜!」









P「……」





春香「ただいま戻りました、プロデューサーさんっ!」





P「……」





春香「……プロデューサーさん?」





P「……」





春香「あれ?寝てるのかな……?」





P「……」





春香「……ううん、起きてるよね……?」





P「……」











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春香「『おお、お帰り!今日も良く頑張ったな、春香!』とか、ないんですか?」





P「……」





春香「『今日を頑張った春香に、ご褒美のナデナデをしてやろうな』とか、ないんですかっ!?」





P「……」





春香(無反応……)





P「……」





春香「ひどいです!なんで無視するんですかっ!?」





P「……」





春香「なんとか言ってくださいよぉ」





P「……」





春香「むぅ……」





P「……」









春香「あーそうですか。そっちがその気なら……」ガサゴソ





P「……」





春香「いいですよーだ。スタッフさんにもらったお土産、ひとりで食べちゃいますからねっ」





P「……」





春香「……本当に、ひとりで食べちゃいますからね?」





P「……」





春香「後でちょうだいって言っても、遅いんですからねっ?」





P「……」





春香(む〜……やっぱり無反応……)





P「……」









春香「モグモグ………んー、おいひい!」





P「……」





春香「あー、やっぱり仕事の後のスイーツは最高だな〜」チラ





P「……」





春香「こーんなおいしいものを食べられない人がいるなんて、かわいそうだな〜」チラ





P「……」





春香「モグモグ……」





P「……」





春香「……」





P「……」





春香(ひとりで食べても、おいしくないよ……)ショボン









春香(なんで何もしゃべってくれないんだろう……)





春香(私、何かしちゃったかな……?)





P「……」









P「………………ま」









春香「……えっ?」





春香(しゃべった!?)





P「……山」





春香「山……?」





春香「登山でもしたいんですか?プロデューサーさん」





P「……」フルフル





春香(あ、違うんだ……)





春香(やっと私の言葉に反応してくれたよぉ……!)





春香(リアクションがあるって、なんて幸せなんだろう!)









春香「えっと、じゃあ……」





春香「私はどっちかというと、山より海派ですね!」





P「……」フルフル





春香「そういう事じゃない……って言ってるのかなぁ?」





春香「山ってなんだろう?山ってなんなのなの?」





春香「今の私とプロデューサーさんを繋ぎ止める、唯一の手がかりなのにぃ……」





春香「あ……仕事の山を抱えてる、とか?」





P「……」フルフル





春香「……人生山あり谷あり?」





P「……」フルフル





春香「わかった!ヤン坊、マー坊!」





P「それはヤンマーだ!」





春香「わわっ!しゃべった!」









P「……」





春香(またしゃべってくれなくなっちゃった……)





春香(うぅ、さびしいよぉ……)









ガチャ









千早「……ただいま戻りました」









春香「あっ、千早ちゃん、お帰りー!」





千早「春香、お疲れ様」





P「……」





千早「プロデューサー、どうかしたの?」





春香「うん。私が帰って来てからほとんどだんまりで……」





春香「山、としか言わないし……」





千早「……」





P「……山」





春香「あ、ほら!」





春香「でも、私が何言っても否定されちゃうんだよね……」









千早(山……ときたら)





千早「………川?」





P「……正解だ!」





春香「えっ?」





P「千早、こっちにおいで。ご褒美のナデナデしてあげるよ」





春香「えっ?えっ?」





千早「そんな、春香もいるのに、は、恥ずかしいです……///」





P「そうか。じゃあ、この『いつでもナデナデ券』をやろう。これを使えば、いつでもどこでもナデナデしてあげるからな!」





千早「あ、ありがとうございます……///」





春香(いいなぁ、千早ちゃん……)









千早「……それじゃ、今日はもう帰るわ。春香、また明日」





春香「うん。お疲れ様〜」









バタン









P「……」





春香「……」





P「……」





春香「千早ちゃんだけ、ずるいですよ……」





春香「私も欲しいです。ナデナデ券」





P「……」





春香(はぁ、また沈黙……)





P「……」









春香(なんで千早ちゃんだけ……)





P「……」





春香(そういえば千早ちゃん、『川』って言ったよね)





P「……」





春香(結局、それが答えだったみたいだけど)





P「……」





春香(山……川……)





P「……」





春香(……あれ?なんか、時代劇とかで聞いた事ある気が……。確か、合言葉とかそんな感じだったよね)





P「……」





春香(あっ!……もしかしてこれ、そういうクイズ?)





P「……」





春香「やっと意味がわかりましたよ、プロデューサーさん!さあ、次の問題、よろしくお願いします!」





P「……」チラ









P「…………あ」





春香「………え?」





春香「そ、それだけですか?」





P「……」コクリ





春香(『あ』……?)





春香(全っ然意味がわからない……)





春香(ひょっとしてこれ、さっきのより難しいんじゃ……)





P「……」





春香(か、考えなきゃ!プロデューサーさんのナデナデ券を手に入れる為にもっ)





P「……」





春香「えーと、うーんと……」





P「……」









春香(さっきの問題と同じ形式だとすると、『あ』の後に何か言葉が続くんだよね、きっと)





P「……」





春香(『あ』の後に続く言葉……)





P「……」





春香「……はっ!」





春香「ふふっ♪わかっちゃいましたよ、プロデューサーさんっ!」





P「……」





春香「答えは、『まみ』ですよ、『まみ』!」





P「……」









春香「『あ』と『まみ』で『あまみ』!えへへ、いい合言葉ですねー!」





P「……」フルフル





春香「えっ……?ち、違うんですか……?」





P「……」コクリ





春香「そ、そんなぁ……」ガックリ





春香(渾身の閃きだったのになぁ……)





P「……」









ガチャ









貴音「ただいま戻りました」









春香「あっ、貴音さん。お疲れ様です!」





P「……」





貴音「おや?2人だけですか?」





春香「はい……」





貴音「そうですか。今日はずいぶんと静かなのですね」





春香「あ、それは……」チラ





P「……」





春香「プロデューサーさんが、今日は変なんです。なんか、なぞなぞ?を出してくるんですけど、私、さっぱりわからなくて……」





貴音「なぞなぞ、ですか」





P「……」





貴音「では、わたくしが挑戦いたしましょう。さあ、ぷろでゅうさぁ殿」





P「……」チラ





P「………あ」





春香「ほら、全然意味わかりませんよね?」









貴音(あ、ときたら……)





貴音「……うん」





P「……正解だ!」





春香「ええっ!?」





貴音「春香。恐らくぷろでゅうさぁ殿は、『阿吽の呼吸』の事を言っていたのです」





春香「あうんの呼吸?」





貴音「はい。阿吽の『阿』は吐く息、『吽』は吸う息をそれぞれ指しており、呼吸の吐く、吸う動作さえも少しのずれも無い程息の合った様を指す言葉なのですよ」





春香「は、はぁ……」





P「貴音。さすがだな!」





P「そんな貴音には、この『いつでもナデナデ券』をやろう。これを使えば、いつでもどこでもナデナデしてあげるからな!」





貴音「なんと!」





貴音「ありがたき幸せにございます、あなた様!」





春香(いいなぁ、貴音さん……)









貴音「今日はとても良い収穫がありました」ホクホク





貴音「それでは、わたくしはこれで失礼します」





春香「お疲れ様で〜す」









バタン









春香「はぁ……」





春香(またしても逃しちゃった。プロデューサーさんのナデナデ券……)





P「……」





春香(次こそ、頑張らないとっ!)





春香「……プロデューサーさん、次ですよ、次!」





P「……」





春香「私、まだまだあきらめたわけじゃありませんからっ!」





P「……」





春香「ぜーったい、ナデナデ券をゲットしちゃいますからっ!」





P「……」





春香「さあ、問題を!」





P「……」チラ













P「………ツー」





春香「……はい?」





P「……」





春香「ツー、ですか……?」





P「……」コクリ





春香(……通?いや、痛?それとも、2?)





P「……」





春香(うーん……通……勤?学?)





春香(いくらなんでも安直すぎるよね、それじゃ……)





P「……」





春香(つう、つう……)





P「……」





春香(ツーリング、ツートン、ツートップ……)





P「……」





春香(なんか違う気がする。もっとピッタリ当てはまる言葉があるんだよ、きっと……)





春香(考えなきゃ……クールになれ、天海春香……!)









春香(あ、そういえば……)





春香(さっき貴音さんは、あうん……だっけ?息がピッタリっていう意味だって言ってた)





P「……」





春香(千早ちゃんの時も、時代劇とかで聞いた事ある言葉だった)





P「……」





春香(確か、山と言ったら川!みたいな合言葉だった気がする)





P「……」





春香(この二つに共通する点は……どっちも、二つ揃って初めてちゃんとした意味を持つという事)





P「……」





春香(対になる言葉、って言い換えてもいいよね)





P「……」





春香(そして……『ツー』と対になる言葉といえば……!)





P「……」









春香「私、わかっちゃいました!プロデューサーさん!」



春香「今度こそ、いただきですよ!ナデナデ券!」







春香「答えは、か……」









ガチャ









真美「か〜っ!疲れた疲れたぁ!」









真美「あ、はるるんに兄ちゃん、お疲れちゃ→ん!」





P「……正解だ、真美!」





春香「」





真美「へ?正解って、何が?」





P「ツーといえばカー。よくわかったな。えらいぞ!」





春香「」









真美「えっと……よくわかんないけど、兄ちゃんは真美の事ほめてくれてんの?」





P「ああ、そうだ!」





春香「」





真美「んっふっふ〜!じゃあじゃあ、ナデナデしてくれてもい→んだよ?」





P「そうだな。じゃあ、真美には、この『いつでもナデナデ券』をやろうな。これがあれば、いつでもナデナデしてやるからな!」





真美「ま、マジで!?これ、もらっちゃっていいのっ!?」





P「ああ!」





春香「」





真美「兄ちゃん……真美、チョ→大切に使うYo!」









真美「いや〜、いいモンもらっちゃったな〜…………って」





春香「」





真美「はるるんどったの?タマシイぬけちゃったみたいな顔して」





春香「……真美が悪いんじゃないよね……」





春香「私が、あと1秒早く答えてたら……!」





春香「ううぅ……くやしい……!」





真美「よくわかんないけど、元気出してね?はるるんが元気なかったら、事務所が暗くなっちゃうんだからさっ」





春香「う、うん……そう、だね……」





真美「んじゃ、真美は帰るね!ばいばいき→ん!」





春香「うん……ばいばいきーん……」ズーン









春香「はぁ……」





春香(正解はわかってたのに……)





春香(なんか心が折れそう)





春香(今日はもう帰ろうかな……)





P「……春香」





春香「……は、はい?」





P「惜しかったな」





春香「あ、はい、えっと…………あ、あれ?」





春香「プロデューサーさん、なんで普通にしゃべってるんですか?」





P「ゲームはもう、終わりだからだ」





春香「終わり……?」





春香「じゃ、じゃあ、ナデナデ券は……」





P「残念だけど、もう……」









春香「そ、そんなぁ………」





春香「……」





春香「…………ひぐっ……!」





春香「っ……グスッ……!」





P「は、春香!?」





春香「欲しかった……ですっ!ナデナデ券っ……うぅ!」





P「春香……お前、そこまで……」





P「………よし、だったら……」





P「ラストチャンス、やってみるか?」





春香「………ふぇっ?」





P「ナデナデ券はもう無いが、あと1枚、別の券があるんだ」





春香「ほ………本当ですかっ!?」





P「ああ。春香がまだやる気があるなら……」





春香「やりますっ!!ぜひやらせてくださいっ!!」ズイッ





P「お、おう、そうか……」





春香「次こそ!次こそはっ!」





春香「この際、もう何券でもいいです!プロデューサーさんに何かしてもらえるならっ!」





P「わ、わかったから、近いよ春香……」











P「……コホン」





P「じゃあ……いくぞ?」





春香「は、はいっ……!」ドキドキ





P「『山』と言ったら『川』。『あ』と『うん』で阿吽の呼吸。『ツー』といえば『カー』」









P「では、『アイドル』といえば?」









春香「え?アイドル……?」





春香(アイドルにも、対になる言葉があるって事?)





春香(アイドル……)





春香(アイドルといえば、可愛いとか、憧れとか……?)





春香(なんかしっくり来ないなぁ……)





春香(華やか……キラキラ……うーん、もっとこう、ズバリっていう言葉はないのかな?)





春香(そもそも、アイドルって何だろう?私、ちゃんと考えた事はなかった気がする)





春香(ここは、オセロ盤をひっくり返して考えてみた方がいいかも……!)





P(春香、考え込んでいるな)











春香(アイドルか……)





春香(昔、お父さんに連れてってもらったステージで、初めてアイドルのライブを見て……)





春香(『ああ、アイドルってすっごく輝いてるんだなぁ。こんなにパワーをくれるんだなぁ』って思って……)





春香(見た人みんなに元気をあげられる、太陽みたいな人)





春香(そんなアイドルになりたいな、って思ったんだよね)





春香(あ、そっか……)





春香(アイドルといえば……)





春香(私にとってのアイドルは……)









春香「………夢、です」





P「……」





春香「アイドルは、私にとって、夢なんです!」





P「春香……」





春香「キラキラのステージに立って、歌って、踊って……」





春香「見てくれる人達に、たくさん元気をあげられる……」





春香「そんなアイドルになるのが、私の夢です!」





P「………」





P「それでいいんだな?」





春香「……はいっ!」





P「……」











P「ファイナル……」





P「……いや」





P「ファイドルアンサー?」





春香「ファイナ……えっ?」





P「ファイドルアンサー?」





春香「ファ、ファイドル、アンサー……」





P「……」ジー





春香「う……」ドキドキ





P「……」ムスッ





春香(な、なんでしかめっ面?)





P「……」ニヤニヤ





春香(うわあ、いやらしい笑顔……)





P「……」





春香「……」ドキドキ





P「……」













P「………正解だ!」









春香「や………!」





春香「やった……!」





春香「天海春香、やりましたよっ!プロデューサーさんっ!」ダキッ





P「あ、ああ、やったな!っていうか、近いよ春香……」





春香「はっ!」サッ





春香「す、すみません!うれしくて、つい……///」





P「そっか……俺もうれしいよ」ナデナデ





春香「ぷ、プロデューサーさん?なんで……?」





春香「私、券持ってないのに……」





P「春香、一生懸命考えてくれてたよな。これは、俺からの感謝の気持ちだ」ナデナデ





春香「はぅぅ……///」









春香「あの、プロデューサーさん?一つ疑問なんですけど……」





P「なんだ?」





春香「最後の問題の答え、本当に『夢』で正解なんですか?」





春香「あれはあくまで私にとっての『アイドル』に対しての答えであって、人によっては全然違う答えが出てくるんじゃないか、って思ったんですけど……」





P「うん。俺もそう思うよ」





春香「え?」





P「最後の問題な、実は……答えなんて用意してなかったんだよ」





春香「そうなんですか?」





P「春香の言った通り、誰かにとってのアイドル像なんて、人の数だけあるだろうな」





P「でも……」





P「春香が一生懸命考えて出した答えなら……」





P「それが正解だと俺は思うんだ」





春香「プロデューサーさん……」





P「それに、春香の中での『アイドル=夢』っていう等号は、他人がどうこうできるものでもないと思うしな」





春香「は、はい………!」











P「……で、約束の券なんだが……」





春香「あっ、そうでした!すっかり忘れてました」





P「今何時だと思う?」





春香「今?えーと……」チラ





春香「ええっ!?もうこんな時間!?えーと、あの駅で乗り継いで………ああ、ダメだ!」





春香「ど、どうしましょう、プロデューサーさん!終電、終わっちゃいましたよ〜!」





P「だよな。俺も時計を見てなかったよ、すまん」





春香「いえ、プロデューサーさんのせいじゃ……」





P「だからさ、こんな券はどうだ?」スッ





春香「……ん?」





春香「『家まで送ってもらえる券』?」





春香「で、でも、悪いですよ。私の家、すごく遠いですし」





春香「あっ、そうだ!私、千早ちゃんの家に泊めてもらいますよ!」





P「千早が起きていればいいけどな」





春香「あ……」





P「まあ、どうするかは春香次第だ」





春香「……」









春香(こ、こんなチャンス、滅多にないよね……!)





春香(プロデューサーさんと、夜のドライブ……///)





春香(ええい、ままよ!)









春香「じゃ、じゃあ、あの……」





春香「お、お願いしてもいいですか?」





P「ああ、いいぞ」





P「じゃ、あまり遅くならないうちに行こうか」





春香「はいっ!よろしくお願いしますね、プロデューサーさんっ!」













春香(本当は、『家に泊めてもらえる券』とかでもよかったんだけどなぁ……)



春香(な、なんて……それはさすがにまだ早い、かな……///)













P「おーい、春香!行くぞー!」



春香「あ、はーい!」























11:30│天海春香 
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