2015年08月08日

幸子「恋ってなんですか?」モバP「落ちるもんさ」ドヤァ

※キャラ崩壊気味です。一応書き溜め済みです。全七回予定です



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1427642414



幸子「プロデューサーさん?恋って何ですか?」





P「何だ急に、思春期か?」



幸子「まぁ、思春期真っ盛りですよ?……少しばかり気になりまして」



P「そういうのって若者の方が詳しいんでないの?」



P「聞く相手が間違ってるぜ」



幸子「……うーん、そうですかねぇ」

幸子「仕方ありませんね」フゥ



幸子「輝子さんにでも聞いてみますか…」



P(アカン)



P「待て、輝子は……ほら、キノコだからさ?」



幸子「じゃあ小梅さんに」



P「待て、小梅は……ほら、あの子で手一杯だからさ」



幸子「じゃあ、乃々さんまゆさん辺りに……」



P「その二人は……ちょっと想像できんな」



幸子(まゆさん、貴女の恋心は伝わってないみたいですよ……)

P「言われてみればアイドル達の恋路とか微塵も考えたことないな」



幸子「普通に考えてスキャンダルの元ですからね。そういう知識は勉強済みです!」フフン



P「若いうちからプロ意識半端ないな、偉いぞ幸子」



幸子「ふふーん!カワイイボクをもっと褒めてください!」



幸子「……ところで、さっき想像できんなと言ったまゆさんですが」



幸子「恋してるみたいですよ?」



P「マジで!?」



P「……」



P「と思ったけど、知ったところでどうにもできんな」

幸子「……何でですか?カワイイカワイイボクがさっきスキャンダルの元だって言ったのを聞いてましたよね?」



P「あー、まず前提がひとつあると思うんだ」



P「恋は自由でなければならないってな」



幸子「自由、ですか」



幸子「…それはどうしてですか?」



P「おおう、やけに食い付くな。心なしかキャラも違うぞ幸子よ」



幸子「……それだけ真剣ってことです!」フンス



P「さいでっか。……理由はまぁ、知らん。どっかで聞いた気がする」



幸子「なんですかそれ」フフッ

P「しかし、自由なら何をしても良いと言うわけでもないだろうな」



P「例えば、俺が幸子の事を好きだとしよう」



P「好きすぎて毎日毎日幸子の後ろを付け回してしまうとどうなる?」



幸子「プロデューサーさん、そんなことしてるんですか?」



P「してねーよ!」



P「……仮にしていたとしたら俺は捕まるだろう?ロリコンストーカーとなるわけだ」



幸子「まぁ、そうですね」



P「うむ。しかし、これでは自由とは言えないわけだ。言いたいことはわかるな?」



幸子「つまり、自由だけど自由じゃないと言うことですか?」



P「まぁ、おっさんの意見に過ぎないがな。その認識は概ね正しいんでないかな」

P「矛盾してるのは明白だけどな。人間矛盾だらけだから、そこは諦めろってことなんでない」



幸子「そんなもんですかね?」



P「そうさ。だからまゆが誰に恋しようがPさん的にはそれを否定できないわけだ、恋は自由だからな」



P(「恋する」を「恋される」で無理矢理上書き云々とか言ったら幻想破壊しそうだから黙っておくのはおっさんの優しさ )



幸子「……よくわからないですね。と言うのが素直な感想ですかね?」



P「それで良いのさ。世の中、頭で図れる事ばかりじゃないしな」



P(時に男は下半身に従う、と言うのも黙っておくのが優しさだろう)

P「一番理解を及ばせるには誰かに恋をするこったな」



P「思春期真っ盛りなら案外すぐかもな!恋せよ乙女ってな!」ハハッ



幸子「……アイドルですからねぇ。今はお仕事とか、仲間の皆と一緒に過ごすのが楽しいですし」



P「そういやプロ意識半端ないんだったな」ハハッ



P「……おっと、もうこんな時間か。車乗っとけ幸子」



幸子「はい!ふふーん!ボクはプロですからね!お仕事がんばりますから、しっかり見ていてくださいね!」ドヤァ



P(切り替えはえーな)



――1日目終了

幸子「まゆさーん。恋って何ですか?」



まゆ「恋ぃ?」



まゆ「…誰かを好きになること?」



幸子「なるほど!だから、まゆさんの場合はプロデュー まゆ「ち、ちょっと!声が大きいです!」



幸子「……良いじゃないですか。もはや半分バレてるようなものじゃないですか」



まゆ「ええっ!?」

まゆ「……そ、そんなことは」アワアワ



幸子「だってまゆさん、ボクに気づかれるくらいにはプロデューサーさんばかり見てますし」



幸子「話題も半分くらいプロデューサーさんですし」



まゆ「」



幸子「自覚なかったんですか……」



まゆ「ぷ、プロデューサーさんも気づいてるのぉ……?」プルプル



幸子「えっ、…………きっと気づいてないですよー」



幸子(でもすいません。まゆさんが誰かに恋してるとか言ってしまいました)

幸子「そういえば、好きと愛って何か違うんですかね?」



まゆ「うーん、……愛は大人なイメージ、かしら?」



幸子「大人、ですか」



幸子「……まゆさんとプロデューサーさんってどのくらい歳が離れてるんです?」



まゆ「歳の差?うーん……年齢をよく知りませんからね」



まゆ「でも歳の差なんて関係ありませんよぉ♪」



まゆ「恋は自由なんですから!」



幸子(デジャブ?…………デジャヴでしたっけ?)

まゆ「でも、偶に不安になるときがありますよぉ?」



幸子「と言いますと?」



まゆ「……好きなのかわからなくなる時が」



幸子「……そこはかとなく矛盾してませんか?」



まゆ「そうかも。でも、この気持ちが尊敬や憧れなのかな?って思うときもあってぇ……」



幸子「ふむふむ、……ふふーん!カワイイボクがここでひとつ思い付きましたよ!」ドヤァ



まゆ「?」



幸子「ボクもプロデューサーさんが好きです」



まゆ「!?」

幸子「って言ったらどう感じますか?」フフン



まゆ「ああ、そういう……」



まゆ「びっくりしたぁ… 」



まゆ「……でも、びっくりしたけどそれだけだったかなぁ」



幸子「あー……」



幸子「……じ、自分で言っといてなんですけど、これでなにがわかるんでしょう」



まゆ「幸子ちゃん!?」

幸子「いや、少女漫画とかだとライバルが登場して自分の本当の気持ちに気づく…みたいな感じがあるじゃないですか?」



幸子「何か驚かせただけだったみたいです……」ショボン



まゆ「うふふ、気にしないで?……それに、」



幸子「それに?」



まゆ「ううん、……なんでも無いの」フルフル



まゆ(……驚きで済む事なんだって、気づいてしまったから)

まゆ「やっぱり、もしやこの気持ちは恋ではないのかもしれない……のかも?」



まゆ「……独占したい!私だけを見て!と言うわけでは無いみたいです」 ウーム



幸子「やはり恋って複雑なんですねぇ……」ウーム



幸子「……まぁ、ボクはプロデューサーさんが誰かに取られるのは嫌ですかねぇ」



まゆ「え?」



幸子「え?」



幸子(あれ?)

幸子「……す、すいません!何か誤解を生みそうな発言でしたけど!プロデューサーの職務上一人にかまけるのは嫌と言う奴でして!」アタフタ



まゆ(あぁ……思わず出た本心への自覚が無いんですね)



まゆ「恋は盲目とは、よく言ったものですねぇ…、頑張ってくださいねぇ」ウフフ



幸子「……ボクが頑張るんですか?」アレ?



まゆ(不思議と、幸子ちゃんを応援する気持ちが湧いてきちゃったのは……そういう事なの?)



まゆ(でも……何だか、もやもやが……)ギリッ



――2日目終了

幸子「プロデューサーさん!ふふーん!見てくださいカワイイボクを!」



P「はいはい」



幸子「もーっ!見てないじゃないですか!」プンスカ



P「へいへい」



幸子「ふーんだ!カワイイボクをプロデュースしている癖にボクの言うことも聞けないようですね!」



P「見たところでいつもの学校の制服姿だろうが」



P「こちとら仕事中なんじゃい」

幸子「ふふーん!いつもの制服姿だと思いましたか?残念ですねぇ!」



P「あ?」チラッ



P「……やっぱ制服じゃねーか!」



幸子「おや?制服以外の姿を期待していましたか?残念でしたー!」ドヤァ



P「残念だなー」



幸子「……他に何か気づきませんか?」



P「何に?」



幸子「まぁ、……なんでもないですよ?」

幸子「と言うか制服じゃないといけないんですか?」



P「平日に学校に行けるときは行くべきだからな。制服着てるってことは学校行くってことだろ?」



P「つまり、もし平日に制服以外なら問答無用でのサボり認定。からの指導入ってたかもな」



幸子「指導!?」



P「勉強に抜かりがないのは知ってるけどな?」



幸子「勿論抜かりはないですよ!だから指導はいらないですね!」



P「サボってたらの話だからな?」

P「そういや学校なんて恋路の巣窟じゃないの?」



P「恋ばなする友達とk……」



P「あっ……」



幸子「あっ……じゃないですよ!友達くらいいますよ!カワイイボクは人気者ですからね!」



幸子「……まぁ、偶に耳に入ってきますね。あの子は彼が好き、彼はあの子が好きと言った具合に」



幸子「告白しようかとか告白されたとかも……頻度は少ないですが耳にしますね」

P「ふーん」



P「……幸子は誰かに告白されたことあるの?」



幸子「なっ!?デリカシー!デリカシー無さすぎですよ!」



P「おっさんにデリカシー期待するの?」



幸子「世のお父様方が娘さんに敬遠される理由が何となくわかりますね…」ハァ



P「俺はお父様って歳でもないからな!」

P「そんで?あるの?」ニヤニヤ



幸子「まぁ、……ありますけど」



P「アイドルやれるくらいにはカワイイからなぁ。当然っちゃ当然か」



幸子「それなんですよ!」



幸子「顔が好き!とか、アイドルだから付き合いたい!……みたいな理由ばかりなんです」



P「あー」



幸子「何かこう……ボクが、『プロのアイドルだからそういうのお断りします!』って言う前に、嫌なんですよね」



幸子「……上手く言えませんけど」



P「わかるわ」

P「まぁ、学校には行けるときしか行けない幸子とは」



P「必然的に彼等は共に過ごす時間が少ないわけで、本当の内面までは把握しきれない」



P「従って、幸子の外見、或いはアイドルの彼氏と言うステータス目的に見えると」



幸子「そう!それです!流石プロデューサーさん!」



P「……最近の中学生ってませてるんだなぁ」



P(アイドルに告白する度胸があると言うよりは謎の自惚れが正しいっちゃ正しいのかも知れんが)



幸子「自惚れてるんじゃない!ってことですよ!」



P(被った)

P「だがそう言ってやるな。そいつらは間違いなく幸子に恋をしていたのだろうから……」シミジミ



幸子「本当ですかねぇ?話したこともないような人だっていましたよ?」



P「それでも、俺の予想は概ね正しいね」



P「なぜなら、言葉にして伝える告白には勇気がいるからな」



幸子「勇気?」



P「ああ、言葉は明確に意思を伝えてしまうからな」



P「相手に気持ちを伝えたら、ほぼ同時期に相手の明確な返事が帰ってくる」



P「ましてや、中学生は思春期真っ盛りだろ?異性が気になってしゃーない訳だ」



P「勇気がなきゃできないって」



P(中学生にもチャラ男とかいるんだろうけど、お父さんそんなの認めないんだからね)



幸子「うーん……?そうなんですか?」



P「そうなの!」

P「若者の告白の動力源になりうるもんは恋しかねぇ」



P「でも、幸子はアイドルだ。勇気だして告白してきた奴でも下心は当然あるだろう」



P「だが告白と言う行為自体には誠意が詰まっている……はずだ、きっと」



P(何か凄い綺麗事言ってる気がする。大人って汚いなぁ)



幸子「……」



P「……それで、もし幸子が相手の誠意を汲み取らず、事務的な言葉で一蹴していたのなら」



P「謝って然るべきかもな」



幸子「……そうですねぇ。何となくわかりました」

P「中学生には少し早い話だったか?」



幸子「そうかも知れませんね。……でも、ちょっと用事を思い出しました」イソイソ



P「今はもう放課後からずいぶん時間が経ったが?それでも行くのか?」



幸子「……そうですね。用事は延期になりそうです」



P「まー、いつもと違う髪留めやらで洒落込んでる今が好機って気持ちもわからんでもないが」ニヤニヤ



P「俺としてはそれは違和感のが強かったぜ」ニヤニヤ



幸子「なっ!?違和感って!酷くないですか!こんなにカワイイのに!」プンスカ

幸子「もう!こういった時は褒めてくださいよ!違和感なんて言われて誰が喜ぶんですか!」



P「花をあしらったその髪留めはなんだろうか、よくわからんがカワイイ髪留めだな」キリッ



幸子「……はぁ、そこじゃないですよ。こういうときは『似合ってる』とか言うのが大人の務めでしょうに」



P「似合ってる似合ってる」



幸子「はぁ……。許されざる適当さですね……」



幸子「……と言うか、何食わぬ顔しておいて気づいてたんじゃないですか。何が、『何に?』ですか」ハァ



P「ん?ああ、そりゃ気づかんわけないだろ。だって」



P「幸子の事はいつも見てるからな」フフン



幸子「……ふーんだ!それくらいじゃ許してあげませんからね!」ベー



――3日目終了

P「ああ、ちひろさん。幸子が―――」



ちひろ「はいはい」



P「ちひろさん。幸子の―――」



ちひろ「はいはい」



P「幸子の――」



ちひろ「……」



P「幸k(ry」



ちひろ「……」

ちひろ「プロデューサーさん最近幸子ちゃんの話ばかりですね……」ハァ



P「そうですか?」



P「自覚はないですけど……」



ちひろ「自覚無いんですか!?」



P「いや、他のアイドルの事もしっかり話してますよね?」



ちひろ「……それは、してますけど」



P「それでも不満ならちひろさんの話でもしますか?」ハハッ



ちひろ「えっと、つまり毎日エナドリが欲しいってことですか?」ニッコリ



P「やめて」

P「いや、幸子の話が増えてるのはきっと」



P「幸子の恋ばなを聞いたからですかね」ニヤニヤ



ちひろ「あら!恋のお話ですか!良いですねぇ!若いですねぇ!」



P「ははっ、ちひろさんおばさんくさいですよ」



ちひろ「あ?」



P「お姉さんの芳しい香りがする……ここが天界か……」



ちひろ「……まったく」

ちひろ「それで?幸子ちゃん誰が好きなんですか?」キラキラ



P「こう言うの女性は好きですよね」



ちひろ「いいじゃないですか!世代も違うんですし!きゅんきゅんしたいんです!」クワッ



P「青春のほろ苦い1ページを期待しているなら徒労ですよ」ハハッ



P「恋ってなに?って漠然とした質問とかでしたー残念でしたー」ザマァ



ちひろ「それはきっと誰かが気になってる兆候ですよ!そうに決まってますよ!」フンス



P「なるほどそれは盲点だった」

P「でもアイドルだから付き合うのはNGですね」



P「未成年ですし、抵抗も抗体も免疫も多分何もない中学生ですし」



ちひろ「わかってませんね」



P「何がです?」



ちひろ「女の子はそういう事が気になりだすのが早いんですよ!理屈とかじゃないんですよ!」



P「なるほどそれは盲点だった」



ちひろ「盲点多すぎじゃないです?」



P「女性視点は基本盲点ですな」

ちひろ「しかし幸子ちゃんかぁ……もうこの時点できゅんきゅんします」



ちひろ「どんな男の子が趣味なんでしょう……」エヘアヘ



P「凄い顔してますよ」



ちひろ「プロデューサーさんはどんな子だと思います?」



P「……どんなって」



P「……そりゃあ」ムスッ



ちひろ「あれ?どうしたんですか?まさか幸子ちゃんが誰かにとられるのが嫌なんですか?ねぇねぇ?」ツンツン



P(うぜぇ)

P「……確かに幸子が誰かの手に渡るのは嫌ですねぇ」



P「でもこれは、親心とか父性によるものですかね」



ちひろ「こんなときまで無駄に理屈っぽいんですねぇ無駄に」



P「んじゃ、人として幸子が好きなんで嫌です」



ちひろ「やーい!このロリコンー!」ニヤニヤ



P「やっぱりなァちひろォ!」



ちひろ「『さん』は?」



P「ちひろさん」



ちひろ「よろしい」

ちひろ「しかしアイドルとプロデューサーなんてベタですねぇ」



P「だから違いますって」



ちひろ「幸子ちゃんが成人するまで待っちゃえば良いじゃないですか?」



P「その頃には俺もマジもんのおっさんですよ」



ちひろ「あら、意外と満更でもない感じですね?」



P「その頃にはちひろさんはマジもんのおばさ ちひろ「何か?」



P「何でもないです」

P「幸子が成人した時には、流石に俺の手を離れているでしょう」



P「他のアイドル達だっていつかは……きっと俺は泣くでしょうね。自信があります 」



ちひろ「本当にさっきの気持ちなんですか?」



P「自分で考えうる限りは、親心ですね」



P「……多分」ボソッ

ちひろ「ふーん」



P「なんですかその反応は」



ちひろ「……ま、そういうことにしておいてあげますかー」フフン



P「……幸子には本当に何もないですって」



ちひろ「はいはい」



P「生返事すぎやしませんか?」



ちひろ「もし仮に何かあってしまって、更に何かご相談がありましたらエナドリ10ダースから承りますよ♪」



P「それ何かあった日には悲惨になる額じゃないっすか!」



――4日目終了

幸子「プロデューサーさん!カワイイボクと手を繋いでください!」



P「はいよ」ギュッ



幸子「……」



P「……」



幸子「わからん……」グヌヌ



P「幸子、キャラが、キャラがどっかいった」

幸子「異性と手を握るとドキドキすると聞きました」



P「ならこれでどうだ?」ニギニギ



幸子「ひゃ……!?」ビクッ



P「ドキドキしろ攻撃だが、どうよ?」ニギニギ



幸子「……い、いえ、全く」バクバク



P「酷いな。つまりは異性にカウントされてないのかー」



幸子「異性と言うか、良くて歳の離れたお兄さんですかね?」



P「悪くて? 」



幸子「おじさんですね」



P「ま、そんなもんだよな」

幸子「プロデューサーさんはドキドキしますか?」



P「いや、全く」



P「俺も良くて歳の離れた妹に思える」



幸子「仲の良い兄妹ってとこですね!」フフン



P「ま、そんなとこだろ」



P「もしくは、娘じゃのぉ……ふぉっふぉっ」



幸子「いったい何歳の設定なんですか」

幸子「仲の良い兄妹は大きくなっても手を繋いだりするんですか?」



P「知らんな」



幸子「小さい頃は、お兄さんが転んで怪我をした妹をおんぶしてお家に帰る……みたいなですか?」



P「いや、だから知らんて」



P「なに?おんぶして欲しいの? 」



幸子「い、いえべつに……」



P「そらそうだわな」



幸子(さっきのでビックリしてちょっとだけドキドキしたのがばれたら……何か嫌ですし)

P「まぁ、一歩間違えればセクハラだしな」



P「胸が背中に当たるから、それ目当てと思われかねん発言だし」



幸子「まぁ、信用してあげますから。通報は勘弁してあげますよ!」フフン



P「流石幸子さんはカワイイなぁ!」



幸子「ふふーん!もっと褒めてくれて良いですよ!」ドヤァ



幸子「そうです!良いこと思い付きました!おんぶがダメなら、お姫様だっこにすれば良いんですよ!」



P「……ん?」

幸子「持つのは背中と膝裏ですからセーフですよ!」



P「それでもなぁ…」



幸子「……はっ!わかりましたよ!プロデューサーさんは実は先程のカワイイボクとの握手で胸の高鳴りがとまらないんですね!」



幸子「お姫様だっこにすれば、自分の胸の鼓動がカワイイボクに伝わってしまう!そうだからでしょう!」フフン



P「お、おう……。何か幸子テンション高くない?大丈夫?」



幸子「だ、大丈夫です。むしろそろそろ落ち着いてきましたから」



P「そろそろ?」



幸子「なんでも!ないです!」フイッ

幸子「ぷ、プロデューサーさんこそ話をそらして、不意にボクの可愛さに照れちゃったんじゃないですか!」フイッ



P「ふふん、大人はそういう時のポーカーフェイスに慣れてるからな、期待しても無駄だぞ?」ドヤァ



P「と言うか、そうじゃなくてさ」



P「そもそも何でおんぶやらお姫様だっこしなきゃならないの?少し冷静に考えてみな?」



幸子「何でってそれは……」



幸子「……何ででしたっけ?」ハテ?



P「な?落ちつくべきなんだよ」



幸子「なんだってボクはこんなことを……?」



P「兄妹とか言い出した結果がこれだよ!それで多分兄妹はおんぶもだっこもしねぇ!これでQED!」

P「それに年甲斐もないだろ、お姫様だっことか」



幸子「……そうですか?人前じゃなきゃ気にならないですよ?」



P「そういうもんなの?そんなら父親さんとか嬉しがってやってくれると思うぞ?」



幸子「あー、……それは嫌ですね。お父さんはちょっと」



P(洗濯とかお父さんと一緒じゃ嫌!って奴か)



幸子「プロデューサーさんなら別に良いんですけどねー」フフン



P「……またそうやって俺をドキドキさせるのはやめてくれって」ボソッ



幸子「……また?……ちょっとよく聞こえませんでした」



P「ナンデモナイデース」



――5日目終了

P「恋ってなんなんですかね」



ちひろ「おや?おやおやぁ?」ニマニマ



P「そういうとこがおばさんくさいんですよ」



ちひろ「失礼ですよ?プロデューサーさんとタメくらいですし」



P「……マジですか?」



ちひろ「ちょっと年下くらいですかねー?」



P「おい、千川お茶買ってこい」



ちひろ「エナドリで良いですか?」ニヤニヤ



P「すいませんでした」

ちひろ「恋ですか」



P「最近自分を見失いつつあります」



P「俺の心はボロボロです。好みとかよくわからなくなってきました」



ちひろ「……じゃあ、プロデューサーさんは自分はどんな女性に恋をすると思いますか?」



P「……なんか過去の話を探られてる気がしますな」



ちひろ「まぁまぁ、好みのタイプって奴ですよ」



ちひろ「過去は過去、今は今ですよきっと」



P(やっぱ相談相手間違えてるかなこれ)

P「月並みですが、料理が上手な人が良いですかね」



P「後、高身長だと格好いいと思いますね」



ちひろ「……からの?」



P「からの?……歳上が良いですかね、姉さん女房的な」



ちひろ「幸子ちゃん……可哀想に……」グッ



P「幸子関係ないでしょうが!」



ちひろ「聞けば聞くほど幸子ちゃんからはかけ離れてますね」



ちひろ「自身を見失うこと無いんじゃないですか?」



P「……自分でもそんな気がしてきました」

ちひろ「何はともあれ、気にしすぎですよ」



P「そうですかね……?そうです……よね?」ウーム



ちひろ「はぁ……プロデューサーさんはあれですよね?とどのつまり」



ちひろ「自分の好みと幸子ちゃんがかけ離れてる事を誰かに確認してほしかったんですよね?」



P「!」



ちひろ「でも心のどこかにいつも幸子ちゃんがいる。だから自分がわからなくなったと」



P「……正直言って、いつか健全の範疇で間違いが起きるんじゃないかと若干不安でした」



ちひろ「……大丈夫です。間違いなんて起こりませんよ」



ちひろ(起きろ起きろ間違い起きろきゅんきゅんしたい間違え間違え面白くなれきゅんきゅん面白くなれ)

ちひろ「本当に自分を押し殺すのが好きですよねぇ。いい歳こいてるからってのもわかりますけど」



P「……ぐぬぬ」



ちひろ「ですが、もっと自分に素直になっていいと思いますよ?自然体で気楽にですよ!」



ちひろ(ここで全く根拠のないエールを送りそれとない意識の誘導を……気づくな……絶対に気づくな……)



P「ちひろさん…………何だか少し気が楽になりました。ありがとうございます」



ちひろ(勝ったッ!)



P「それと、最後に一言」



P「あんた絶対年上だろ……」



ちひろ「てへ♪」



ちひろ「それで、相談料の件ですが……」



P「それは多分後できっと払う気がしなくもないですからはいはい」 シッシッ



―――

――



幸子「恋ってなんですか?」



ちひろ「またですか」



幸子「……また?」



ちひろ「いえ、同じ質問を同じ日にされるとは思っていなくて」



幸子「ってことは他の誰かも恋のご相談を!?誰ですか!気になります!」ワクワク



ちひろ「ふふっ、幸子ちゃんもそういうの気になるお年頃なのね」



幸子「き、気にはなりますよ。……それで誰です?」



ちひろ「秘密です♪」



幸子「ですよねー」

ちひろ「それで、幸子ちゃんも誰かが好きになっちゃったと」



幸子「……そう、なんですか?」



ちひろ(あらーこっちは自覚なしかー)



ちひろ「……ところで、幸子ちゃんの好みのタイプってどんなのですか?」



幸子「……好みのタイプ」ウーン



幸子「本当の意味でボクを見てくれる人ですかね……?」



ちひろ「おお……」



幸子「へ、変ですか?」



ちひろ「変じゃないわ!変じゃない!」



ちひろ(なにこれきゅんきゅんする)

ちひろ「年齢とかは気にならないの?」



幸子「年齢は別に気にならない……ですかね」



ちひろ「身長、外見とかは?」



幸子「そこも気にならないですかね?」



ちひろ「幸子ちゃんも内面を見たいタイプなのかしら」



幸子「……見たいかはわかりませんけど、気にはなりますかね」



ちひろ「なるほどー、つまりはプロデューサーさんが頭の中にいつもいるとー」



幸子「そうですね。いつもぷr……!」ハッ



ちひろ「へぇー」ニヤニヤ



幸子「べ、別にプロデューサーさんは関係無いですよ!関係無いです!」アタフタ



ちひろ(カワイイ)

ちひろ「まぁ、あまり気にすることはないですよ」



幸子「?」



ちひろ「想い人が誰なのかはわかりませんが、細かい責任は相手に押し付けちゃいましょう♪」



幸子「ええっ!?」



ちひろ「こんなにも幸子ちゃんがカワイイのですから、何かあっても仕方ないですよ!」



幸子「……ふふーん!それもそうですね!すべてはボクの可愛さの成せる罪ですね!仕方ないです!」ドヤァ



ちひろ「その調子です!きっと成就しますから!」



ちひろ(だってデキレースじゃないですかーやだー)

幸子「……と、ところで、相談料のことなんですが、払えそうになくてですね」プルプル



ちひろ「……それ、誰から聞きました?」



幸子「プロ…………言うなと言われていたんでした」テヘ



ちひろ(あのやろう)



幸子「で、でも、そのあたりしっかり経験ありそうな『大人のお姉さん』ってちひろさんしか思い付かなくて……あの……」



ちひろ(『お姉さん』)キラーン



ちひろ「……相談料はいらないですよ?」



ちひろ「祝儀の前払いってことで相殺しといてあげます♪」フフン



――6日目終了

P「何ですかちひろさん、話って」ガチャ



幸子「あ、やっと来ましたかちひろさん」



P「……」



幸子「……」



P「ちひろォ……謀ったな……」ギリィ



幸子「な、何でプロデューサーさんがここに」アワアワ



P(俺も何故幸子がいるのか聞きたい)

P「……まぁ決着をつけるにはちょうど良いのか」



幸子「決着ですか……?」



P「そう、決着だ。恋についてのな」



幸子「!」



P「この二人きりの現状は、ちひろさんのはからいってことだな」



P「……なぁ幸子、今まで散々恋がどうこう話したわけだが」



P「好きな人ができたってことで良いんだな?」



幸子「……はい」



P「奇遇だな」

幸子「歳の差が結構ありますね」



P「これまた奇遇だな」



幸子「いつもその人が頭にいますね」



P「気が合うな俺たち」



幸子「プロデューサーさんもなんですか?」



P「ああ、頭の中で常に幸せそうな顔してやがる」



幸子「ボクも似たような感じですかね」

P「俺は気づいてから気持ちに素直になるまでは割りと早かったな」



幸子「奇遇ですね」



P「気がついたらいつもそいつのことばっか話してたわ」



幸子「ボクもそうでしたから、これは類は友を呼ぶって奴ですかね?」



P「友じゃない方が嬉しいね」



幸子「ボクもそう思いますね」フフン



P「なんだ俺達とことん気が合うな」



幸子「今のところはそうですね」

P「しかし思い違いかもしれんよなぁ」



幸子「そうかもしれませんよねぇ」



P「親心かもしれん」



幸子「尊敬とかかもしれないです」



P「今まで理屈っぽい事並べてきたけど、恋って奴はよくわからんなぁ」



幸子「……おや、そこは気が合いませんね?」



P「ほほう、……実は俺なりの解答はあるにはあるぞ?」



幸子「じゃあ、面白そうなので聞かせてもらいましょうかね?」フフン

幸子「プロデューサーさん!」フフン



幸子「恋ってなんですか?」



P「恋って奴は……」



P「……その前にだ、幸子」



幸子「へっ?なんですか?」キョトン



P「もしあの時、幸子が恋について聞いてこなかったら、俺は自分の気持ちに気づかなかったと思うんだよな」



P「だからさ、今度暇遊園地にでも行こうぜ。俺からの感謝の気持ちよ」



P「お子ちゃまだから嬉しいだろ?」ニマニマ

幸子「大人の癖に甚だしい物言いですね!感謝の気持ちくらい素直に言えば良いのに!」フイッ



幸子「……荷物持ちを覚悟しといてくださいね!」フフン



P「へいへい」



P「さて、恋が何かだったな。……散々無駄に並べるだけ並べた理屈より何よりもひとつだけ確かな解答はだ、」







P「落ちるもんさ」ドヤァ







P「……恋って奴はきっとそうだろ?」



P「現に俺はいい歳こいて不覚にも気付いたら落ちてたわけだ」



P「これが答えでどうよ?」

幸子「……何ですかその答えは!抽象的すぎです!解りにくいったらないですよ!」ハァ



P「すまんな、こういう時は意外と口下手なもんで」



幸子「そんなことではカワイイボクをプロデュースなんて出来ないんですからね!」フイッ



P「そりゃ大変だ、どうしたらいい?」



幸子「ふふーん!先程の提案に乗っかってまずは遊園地から!ですかね!次は山とか海とか、飛行機に乗って大空の旅でも良いですよ!」ドヤァ



P「へいへい。……それで、さっきの俺の解答はどうだったんだ?」



P「『解りにくい』ってことは『一応は解った』ってことだろ?」



P「『恋について』、俺の答えは幸子の納得の行く答えだったか?」



幸子「……ふふーん!プロデューサーさん!」



幸子「大正解みたいですね!」ギュー



―― おしまい



23:30│輿水幸子 
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