2015年08月18日

P「お前らには役者としての心構えが足りない!」

〜会議室〜



伊織「…っ…なによ、暑苦しいわねぇ!」



響「なんか久しぶりだぞ、この感じ」





P「だからぁ!もっと演技者としての矜持を持てって言ってるんだよ!」



真「あの、ボクたちいちおうアイドル」



P「真!」



真「は、はい!」



P「ちょっとくらいアイドルとして名前が売れてきたからって、調子に乗るな!よく頑張ってるけどな!!大したもんだ!!!」



真「ど、どうも」



律子(誉めるならちゃんと誉めればいいのに……)



春香「そ、それで、今度はなんですか?」



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P「お前たちはそれぞれ知名度を得た。それは素晴らしい。でもな」



雪歩「で、でも……?」



P「忙しさのせいにして、基本を疎かにしてやしないかっ?」



千早「基本…ですか?」



P「そう。歌の基本。ダンスの基本。そして、演技の基本だ!」



貴音「なぜ演技だけを強調するのでしょうか……?」



P「一番足りないからだ、お前らに!」



律子「ふむ……」



亜美「りっちゃん、そこは考えこむとこじゃなくて止めるとこだよ……」

律子「ライブのたびに、歌とダンスはたっぷりレッスンするわ。だけど、役柄を演じる機会が少ないのは事実よ」



P「それだよ!成長したな、律子!」



あずさ「さすがです、律子さん。うふふ」



真美「あずさ姉ちゃんもさすがだよ……」



美希「あふぅ……」



小鳥「あの……」



P「愚問です!」



小鳥「知ってました……」



やよい「こんどもクジ引きなんですかぁ?」



P「うん。公平にな」



真「説得力ないんですけど……」



春香「順番はどうするんですか?」



P「そうだな…最初のときみたいに名字の五十音順で」



律子「却下!」



亜美「意義なし!」



あずさ「意義なしです〜」



伊織「あるわけないじゃない、にひひ」



律子「アンタたち……」



美希「ないです!なの!」



律子「寝てなさい!」

P「律子」



律子「な、なんですか?」



P「まさか、逃げないよな?な?」



律子「ぐぬぬ…憎たらしい……」



P「クジを引け」



春香「今回はどんなにクジなんですか?」



P「シンプルに【性格】と【役柄】でいこうとお思う」



千早「シンプルだからこそ、当た外れが大きいのよね……」



P「ほら、律子」ズイッ



律子「分かりました!引きますからっ!まったく……」ガザゴソ



響「トップバッター、期待してるぞ!」



律子「…あー……」



真「なんだったの、律子?」



律子「…【ちょっとエッチな】【看護士】……」



P「よし!よぉしっ!!!」グッ

伊織「思いっきり願望じゃないのよ!バカじゃないの!」



P「違う!【性格】【役柄】ともに40枚ずつのクジ入れたんだ!俺は悪くない!」



小鳥「いちおう聞いておきますが……」



P「なんです?」



小鳥「相手役とかは……?」



P「俺です」



雪歩「もう何も言わないですぅ……」



P「それじゃあ、トップバッター律子、いってみよう!」

律子「し、失礼します。体温を計りに」



P「あ、どうも」ヌギッ



律子「」



亜美「バカでしょあの兄ちゃん」



真美「いまさらだけどバカだねあの兄ちゃん」



P「演技な」ボソッ



律子「ぐ…あ、あの…えっと…えっと……きょ、今日は下で計ろうかと思うんですよね!」



P「!?」



一同「!?」

P「あ、あの、下って……?」



律子「ちょちょちょ直腸!」



春香「どうしちゃったんだろ律子さん……」ヒソヒソ



真「律子もウブだから…ワケわかんなくなっちゃったとか……」



律子「ベ、ベルト外しちゃいますね!」カチャカチャ



P「いや、あの、ちょっと待って!恥ずかしい!」



千早「どの口が……」



やよい「あの口ですー」



P「律子!ごめん!パンツはやめて!俺捕まっちゃう!」



律子「おーじょーぎわが悪い!あははは!」グイッグイッ

律子「死にたい……」



P「悪くない…いや、ドンマイ律子!

それだけ役に入り込んでたってことさ!」



伊織「ホントに捕まればいいのに、いっぺん」



貴音「まことに……」



P「セーフ!」



真美「なにがさ!」



P「次!春香!」



春香「は、はい!やりやすいのがいいな……」ガザゴソ



美希「春香、なに引いたの?」



春香「えっと…【慌てん坊な】【学級委員】です!」



P「よし、やってみよう!」

春香「あっ、Pくーん…きゃっ!」ドンガラガッシャーン



P「な、なんだよ委員長」



春香「えへへ…転んじゃったぁ……」チラッ



亜美(いつものはるるんだね……)



響(いつもの春香だぞ……)



やよい「春香さんですー」



伊織「声に出さないの!」







春香「文化祭の出し物のアンケート、まだ出してないでしょ?」



P「かったりーもん」



春香「…なんでそんなこと言うの…?みんな楽しみにしてるんだよ……?」グスッ



千早「いつもいつも勉強になるわ……」



小鳥「完成形だからね、ある意味……」



P「めんどくせーもん」



春香「きゃっ!」ドンガラガッシャーン



P「おわっ!なんだよ!」



春香「えへへ…また転んじゃっ……あっ!こんなところにP君のアンケート用紙が!」



P「え?え?」

春香「なになに…第一希望、お化け屋敷」チラッ



P「お前なぁ」



春香「第二希望、たこ焼き」チラッ



P「いい加減に」



春香「第三希望…天海と一緒に文化祭をまわりたい!なーんちゃって!」チララーッ



貴音「極めておりますね……」



P「いや、あの」



春香「このアンケート用紙は、私が預かっておくからねっ!」ニコニコー!



律子「よく分からないけど完璧ね……」



伊織「分かりたくもないわ……」





春香「すっごいむずかしかったですー」



P「ああ、そうか……」



あずさ「強いわ春香ちゃん」



雪歩「アイドルな必要な強さなんでしょうか……?」



P「えっと…次は…小鳥さん!」



小鳥「あ、はい……」



P「クジをどうぞ」



小鳥「はい……」ガザゴソ



亜美「ピヨちゃんもハズレが多い気がする」ヒソヒソ



真美「そういう星のもとに生まれたんだよ」ヒソヒソ



P「何が出ましたか?」



小鳥「!?」



真「えっ、なに、どうしたんですか?」



小鳥「か、【可憐な】…【新妻】です!」



P「おお!やってみましょう!」



小鳥「あ、あなた!」



P「なんだい、小鳥?」



小鳥「」ピヨピヨピヨピヨ



響「壊れるの早すぎだぞ……」ヒソヒソ



真「察してあげようよ……」ヒソヒソ



小鳥「え、えっと、こんなときは…ご、ご飯にする?お風呂にする?」



春香「定番のアレだね」ヒソヒソ



千早「ええ」ヒソヒソ



小鳥「それとも…」



P「それとも?」



小鳥「こ・と・り?にゃーんっ」



真美「なんでそっちにいっちゃうんだい……」



律子「おかしな本ばっかり読んでるからよ……」



P「にゃ、にゃーん?」



小鳥「にゃーん」クジ



P「ご飯かお風呂かにゃーん?」



小鳥「こ・と・り、にゃーん」クネクネッ



P「えっと…お風呂にしようかな……」



小鳥「!?」



P「な、なんですか?」



小鳥「にゃーん……」



伊織「ちゃんと喋りなさいよ……」



P「い、一緒に」



小鳥「にゃ?」



P「一緒に入るかい、こ・と・り?」



小鳥「!?!?!?こここ子供が宿ってしまい」



律子「はい、止めー」



貴音「小鳥嬢……」



春香「誰か貰ってあげて下さい……」



小鳥「うふふ…お風呂…一緒に…生命の神秘……」ピヨピヨピヨピヨ…



P「どうすれば……」



伊織「幸せそうだから放っておきなさい」





響「次は自分だそ!けっこうこのレッスン好きなんだよね!」ガザゴソ



雪歩「響ちゃんは当たりばっかり引いてるから……」ボソッ



真「そうだよ……」ボソッ



貴音「なにやら怨念めいたものが……」



響「よしっ、これだ!なになに…【一途な】【幼なじみ】だぞ!」



真美「はい、当たりー」



P「お、良さげだな!やってみよう!」

響「おっはよ!」



P「おう、響。おはよ」



響「えへへー。隣の家なのに、なんか久しぶりにだね」



P「別々の高校だからな」



響「たまには遊びに来てもいいんだぞ?昔みたいにさ」



P「いや、高校生だからさ、昔みたいには……」



響「そっか…そうだよね……」



真美「甘酸っぱい匂いがプンプンしますなぁ」



美希「フンだ。そのまま酸化しちゃえばいいって思うな、ミキ」

響「彼女とか…できたのか?」



P「いや、できないけど…響は彼氏は?」



響「…幼稚園のころ……」



P「ん?」



響「幼稚園のころの約束、覚えてる?」



P「えっと…なんだっけ……?」



響「自分を、お嫁さんにしてくれる、って」



P「あ、ああ、そういえば言ったかもな」



あずさ「あら〜。忘れちゃうなんて酷いわ、プロデューサーさん。やっぱりそういう人なのね」



律子「演技ですからあずささん、演技……」



響「自分は覚えてる!ずっと覚えてる!」



P「響……」

響「自分は…自分はね?ずっとずっと忘れないから…大事な約束だから……」



P「響、俺は」



響「あ、学校遅れちゃう!それじゃ、先行くね!」タタタッ



P「響!」



響「…なぁに?」クルッ



P「…近いうちに遊びに行くよ。昔みたいに」



響「…バカ!朝から泣いちゃったらどうるんだ!バカァ!」



P「ははは」



響「えへへ…部屋、ちゃんも片付けとくぞ!バカ!またね!」タタタッ



貴音「お見事です、響」パチパチ



真美「安定してるねぇ、ひびきん」



美希「フーンだ!」

響「どうだった、どうだった?」



P「うん、俺も演じやすかったし、バッチリだな」



響「わーい!」



律子「こういうのばっかりなら割りとマトモなレッスンなんだけどね」



伊織「いまさら期待するだけムダよ」



律子「身をもって知ったわ……」



真「はぁ…ボクの番がきちゃった……」



千早「最大の被害者ね……」



春香「千早ちゃんも一枚噛んでるけどね……」ボソッ



千早「?」



春香「な、なんでもない!」



真「お願いします……」ガザゴソ



亜美「イェイイェイイェイ」



雪歩「やめてあげて……」



真「えっと…【ダウナーな】【姉】……はい?」



P「頑張れ真!演技開始!」

真「死にたい……」ボソッ



春香「あぁ……」



響「かわいそうだけど面白い……」



P「姉ちゃん、また部屋にこもってるのかよ!たまには外に出なきゃダメだって!」



真「ボクはもうダメなんだ…友達と呼べる人はいなくなってしまった……」ボソボソ



亜美「こういうキャラ、アニメで見たことある……」



真美「セリフもそのまんまだった気がする……」



P「父さんも母さんも心配してるんだよ?」



真「父さん……」ボソッ



やよい「あのキャラのまんまですー」



小鳥「参考例が少ないから仕方ないのよ……」

P「姉ちゃんさ、ホントはそうやって下を向いてる自分に酔ってるだけなんじゃないのか?」



真「……」



P「当たりだろ?」



真「ガソリンの味も知らないお前に何が分かるっていうんだ!」



律子「飲んだら死んじゃうから……」



P「ガソリンの味は知らないけど、姉ちゃんのシャンプーの香りは知ってるよ!」



伊織「誰か解説しなさいよ」



雪歩「ムリだよぅ……」



真「使ったな、ボクのシャンプー!最低だ最低だ最低だ!!!」



春香「ちゃんとシャンプーとか使うんだ……」

真「それもこれも世界が汚れているからだ……」ボソッ



P「それでも姉ちゃんは…姉ちゃんは汚れてない!」



真「p……?」p=Pの下の名前と解釈してください



P「姉ちゃんは…昔の姉ちゃんのままだ」



真「…そんこと言われたとき、どんな顔すればいいか忘れちゃったよ……」



亜美(まさか……)



響(まさか……)



P「笑えばいいんじゃないかな?」



律子「終わりー!」



P「意義なし!」

真「なんなんですか!ボクをどうしたいんですか!」



美希「誰にも答えられないって思うな、ミキ」



P「良かったよ真」



真「めっちゃ棒読みじゃないですか!」



真美「笑いズム」ボソッ



真「あれ…?なんだか背筋が寒くなって……」



律子「はいはい、次は千早ね」



春香「仕切り役が腰をやっと上げたね……」



雪歩「収拾つかないからね……」



千早「当たり障りのない役柄ならいいのだけれど……」ガザゴソ



P「何が出た?」



千早「…【お花畑な】【妖精】と」



小鳥「ああ……」



P「まぁ…やってみるか……」

千早「こ、こんにちわ!」



P「こ、こんにちわ」



千早「私は妖精!です!です!!!」



P「あ、え、はい」



千早「えっと…私の香りはお花の香り!スメル・オブ・フェアリー!」



P「あ、え、はい」



千早「タンポポ!」



伊織「なにがよ……」



千早「タンポポー!!!」



亜美「なんとか押しきろうとしてる……」



P「タ、タンポポがどうかしたんですか?」



千早「聞かないで下さると助かります!!!」



P「ごめんなさい!」



やよい「それなら言わなきゃいいのになーって」



小鳥「声が大きいわ、やよいちゃん……」

千早「やはり私には歌しかないのですね……」



真美「お、お笑いスキルもあるよ、千早お姉ちゃん!」



真「ない…ないよ……」ボソッ



P「ガッツだけは認めよう……」



貴音「わたくしの番でございますね?」ガザゴソ



雪歩「今回も期待してますぅ!」



響「貴音は毎回スゴいからな!」



貴音「【気弱な】【保育士】と書いてあります……」



P「よし!よろしくお願いします!」



美希「見せちゃダメな顔になってるの」

貴音「あの」



P「児童で」ボソッ



春香「即答……」



律子「知ってたわ……」



P「貴音せんせー」キャハッ



貴音「な、なんでしょう、p君」



真美「あの兄ちゃんにグーパンチしてもたぶん捕まらないよね?」ヒソヒソ



伊織「むしろ感謝状ものよ」



P「ひざまくらー」



貴音「なっ……」



雪歩「してもらいたいですぅ……」ボソッ





P「せんせー?」



貴音「そ、そのようなことは」



P「気弱な」ボソッ



貴音「ぐっ……」



P「押しに弱い感じて」ボソッ



小鳥「職権濫用の見本ですね……」



律子「こんな職権無いですから……」



貴音「わ、わたくしの膝でよければ…その…どうぞ、p君……」



P「わーい!」コロン



亜美「なんのためらいも無いんだね、兄ちゃん……」

P「貴音せんせーのヒザ、やわらかーい!」キャハッ



貴音「…ふふっ」



真「あれ?なんか様子が……」



貴音「p君?」ナデナデ



P「な、なぁに、せんせー?」



貴音「次に借り膝は、まことに愛している女性のものでなくてはなりませんよ?」ナデナデ



P「え、あの……」



貴音「貴音せんせーとの約束、でこざいますよ?ね?」ニッコリ



P「は、はい!」



千早(諭されてる……)



響(さすが貴音……)



貴音「いましばらく、このままで」ナデナデ



伊織「まーたそうやって甘酸っぱくする……」

貴音「ふふ…柄にない、と申すべきでしょうか」



あずさ「貴音ちゃんの言葉、ちゃんと覚えておいて下さいね?」



P「は、はい……」



やよい「うっうー!次は私ですー!」ガザゴソ



伊織「……」ソワソワ



千早「……」ソワソワ



真美「変わらないね、二人とも……」



やよい「これにしますー!えっと…【甘えん坊な】【後輩マネージャー】ですよぉ!」



伊織「!!!」ガタッ



千早「!!!」ガタッ



亜美「もう何も言わないよ……」



P「よし、やってみよう!」

やよい「せーんぱいっ!」



伊織「ろ、録画…スマホで録画……」ガザゴソ



千早「高槻さん、先輩はここよ…ここにいるわ……」



春香「千早ちゃん……」



P「お、高槻か。どうした?」



やよい「これから部活ですかぁ?」



P「おう!夏の大会に向けて頑張らないとな!」



やよい「えへへー。私もいっーぱい頑張っちゃいますよぉ!」



P「うん。マネージャー1人で大変だろうけど、頼むぞ」ナデナデ



やよい「うっうー!」



響「やよいに応援されたらぜったい頑張っちゃうよね」



真「同感」

やよい「えっと…甘えん坊…甘えん坊な……」ブツブツ



P「ん?どうした高槻?」



やよい「甘えん坊…えっと…どうしよう……」ブツブツ



亜美「おや?やよいっちの様子が……」



やよい「せ、せんぱい!」



P「なんだ?」



やよい「だ、だっこして下さい!」



一同「!!!」ガタッ

P「あの、えっと……」



やよい「し、しかたないんです!甘えん坊ですから!」



P「ど、どんな感じのだっこ?」



やよい「う、後ろからギュッて!」



伊織「!!!」



雪歩「具体的だね、やよいちゃん」ヒソヒソ



真美「やよいっちもお年頃なんだねぇ」ヒソヒソ



律子「アンタより年上でしょうが……」

P「じゃあ…背中向けて」



やよい「はいっ!」クルッ



P「演技だから!」



春香「誰に言ってるんですか……」



P「それじゃあ、失礼して……」ギュッ



やよい「わぁ……」



P「ど、どうした?」



やよい「変な感じです」



P「や、やっぱり止めとこうか」



やよい「大丈夫です!…えへへー。お父さんよりプロデューサーの方が大きいです!」



P「…はは。そっか」



やよい「はい!」



小鳥「ぜんぜんイヤらしい感じがしないですね」ヒソヒソ



律子「やよいワールドですよ」

やよい「私ももっと大きくなりたいかなーって」



千早「高槻さん、どうかそのままで……」



美希「千早さんもどうかその大きさのままで」ボソッ



千早「何のこと?」



美希「な、なんでもないの!アハッ」



P「次は…雪歩だな!」



雪歩「は、はい!」ガザゴソ



千早「最近肩が凝るのよ。なぜかしら?」



美希「き、気のせいだって思うな、ミキ」



雪歩「はわわ…【強気な】【店員】ですぅ……」



P「雪歩と正反対の性格だな。やってみよう!」

雪歩「お、おい!」



P「は、はい!」



雪歩「早く買えよぅ!」



真美「強気ってレベルじゃないYo……」



P「す、すいません!」



雪歩「う、後ろのお客さん待ってるからよぅ!て、てやんでぃ!」



伊織「この店の接客マニュアルはどんなのよ……」



P「じゃ、じゃあこのオススメセットを…どの辺りがオススメなんですか?」



雪歩「へ?えっと……」



律子「またそうやって困らす……」

P「あなた方がオススメする理由をですね」



響「ウザい感じの客だぞ……」



雪歩「レ、レタス増量なんだよぅ!」



亜美「地味な内容だYo……」



P「何パーセント増しなんですか?」



雪歩「い、一割増しなんですぅ!」



美希「ホントに地味なの」



P「いや、それでオススメされても」



雪歩「で、ですよね…えへへ…やっぱり私なんてひんそーでちんちんくりんだからオススメしてもダメなんですよね…うまい棒で晩ごはん誤魔化してるくらいがちょうど良いんですよね…えへへ……」



P「ゆ、雪歩?」



雪歩「こんなダメダメな私はやっぱり穴掘って埋まってますぅ!」ガッガッ



P「ゆ、雪歩!止めて!またたるき亭の人に怒られるから!お願い!」



春香「また……?」



律子「いろいろあるのよ……」

雪歩「一つ掘っては父のため…人を呪わば穴二つ……」



真「自作の穴掘りの歌を……」



小鳥「いつもあんな感じのお客さんなんですか?」



P「ち、違いますよ!雪歩がなんだか面白そう…じゃなくて何と言うか」



美希「どっちにしてもウザいの」



亜美「ほいほーい!やっと亜美の番だね!」ガザゴソ



真美「期待してるかんね、亜美!」



亜美「んっふっふ〜。なになに…おやおや〜」



あずさ「あら〜、何を引いたのかしら?」



亜美「【ドSな】【近所の子】だよ!」



P「果てしなく不安だ……」



亜美「やってみYo!」

亜美「あ、兄ちゃん!」



P「お、ご近所の亜美ちゃんか、こんにちわ!」



亜美「ねぇ、兄ちゃん?」



P「ん?なんだい?」



亜美「あの事、バラされたくないよね?」



P「え?え?」



亜美「演技演技」ボソッ



真「亜美に『もっとやれ』って思うのはボクだけ?」ヒソヒソ



伊織「全員賛同すらから安心なさい」



P「あ、あの事はダメだよ!困る!」



亜美「んっふっふ〜。そうだよね。嫌がる亜美に無理矢理……」



春香「困るどころじゃない……」



律子「亜美も大概だけどね……」



P「な、内緒で!何でもするから!」



亜美「おやおや〜。いま、何でもするって言ったよね?ん〜?」



貴音「亜美…末恐ろしい……」

P「で、できる範囲のことなら!」



亜美「んっふっふ〜。それじゃあ、そこにヒザまずいてみよっか、兄ちゃん」ニコッ



P「えっ!?」



亜美「できないの?亜美がヒザまずいてって言ってるんだよ?」ジーッ



千早「何か亜美の様子が……?」ヒソヒソ



雪歩「役に入り込んでるのかなぁ……?」ヒソヒソ



小鳥「まさか…覚醒っ……!」ボソッ



伊織「何の話よ」



P「えっと…じゃあ……」スタッ



響「うわぁ…ヒザまづいてるヒザまづいてる……」



春香「中学一年生相手に大人が……」

亜美「いい子だねぇ、兄ちゃん」ナデナデ



P「は、はい……」



亜美「亜美様に生涯忠誠を尽くします」



P「へ?」



亜美「言いなよ」



P「あ、亜美様に生涯」ボソボソ



亜美「聞こえないYo!!!」



やよい「亜美こわい……」



真美「妹ながら、真美も亜美のことこわいよ……」



P「亜美様に生涯忠誠を尽くします!!!」



伊織「アイツ、あのテのセリフが似合いすぎよ……」



亜美「んっふっふ〜」ギュッ



美希「の!?」



亜美「これで一生亜美のものだよ、兄ちゃん?」ボソッ



律子「しゅ、終了ー!」



P「い、意義なし!」

亜美「面白かった!」



P「う、うん……」



真「ドSかどうかは分からないけど、なんか凄かった……」



伊織「その意見にも賛同するわ……」



律子「これであと4人ね。次は真美よ」



真美「よし!亜美に負けてらんないよ!」ガザゴソ



P「張り合わないで貰えると助かります……」



春香「自業自得です……」



真美「じゃーん!【ツンデレな】【同級生】だよ!」



P「お、真美のツンデレか!やってみよう!」

P「あ、双海!」



真美「な、なに?」



P「ノート見せてノート」



真美「またー?どうせ居眠りしてたんでしょ?」



P「正解!」



真美「今日は見せない!」



P「えー。いいんじゃんいいんじゃん」



真美「いーやっ!むききー!」



真「ツンデレ担当の水瀬さん」



伊織「むききーなんて言ったこと無いわよ!…無いハズよ……」

P「そう言いながらも毎回見せてくれるよな」



真美「べ、別にP君のためのノートじゃないかんねっ!」



響「正統派な感じのツンデレだね」



貴音「ですが、このまま無事に終わるのでしょうか……?」



P「じゃあノート借りるな!いやぁ、やっぱり双海のこと好きだなぁ」



真美「真美もだよ?」ボソッ



P「へ?」



真美「……」チラッ



亜美「へ?」



真美「あ、亜美になんか譲ってやらないんだからっ!」



雪歩「ふわっ!?」



貴音「なんと!?」

真美「兄ちゃん」チョイチョイ



P「な、なんだよ?」



真美「耳」チョイチョイ



P「お、おう」スッ



真美「兄ちゃんのこと、嫌いじゃないんだかんね」ヒソヒソ



P「……」



真美「子供扱いばっかじゃ、イヤだかんね?」ヒソヒソ



P「……はい」



真美「オッケー!これにて真美のターン、終了であります!」

亜美「ねぇねぇ、最後なんて言ってたの?」



真美「ナイショだよー!」



亜美「ずーるーい!兄ちゃん兄ちゃん!」



P「ん?まぁ、あれだ…大人の話、かな?」



真美「んっふっふ〜。そうそう」



亜美「なにそれー!」



律子「やれやれ」



小鳥「いろいろとお察しします、律子さん……」

P「さて、次は美希だな」



美希「ハイなの!ミキも後ろからだっこしてもらえるクジ引いちゃんうだから!」ガザゴソ



千早「そういうクジではないのだけれど……」



伊織「好きにさせてやりなさい……」



美希「えっと…【純情な】【彼女】なの!やったぁ!」



P「純情か…よし、やってみよう!」

美希「ハーニィ、ハーニィ、だっ」



P「美希!」



美希「な、なに?」



P「キスしよう!」



一同「!!!」



美希「えっ、あの、えっと……」



P「彼女だろ?」



美希「そ、そうだけど…み、みんな見てるし……」



真「何をいまさら……」



P「なら良いじゃん」



美希「は、恥ずかしいから、や!」



あずさ「あらあら〜恥ずかしがってる美希ちゃんも可愛いわ〜」



春香「受け身に回ると弱いタイプなんですね、美希って……」

P「ダメ?」



美希「い、イヤじゃないよ?でも…あの…その……」モジモジ…



伊織「モジモジしてても可愛いから腹立つわ……」



雪歩「普段とのギャップで余計にね……」



美希「き、緊張して変な感じになっちゃったら、あの…後悔するから…ミキ、初めてだから……」グスッ



P「いや、演技な、演技な!」



亜美「あーあ、泣かした」



真美「兄ちゃんめ、悪いやつ」



美希「うぅ…やっぱり恥ずかしいの……どうしよう…ハニーに嫌われちゃうの……」グスン



P「律子。律子!りっちゃん!!!」



律子「はいはい、終了ー」

美希「ハニーのバカー!」グスッ



貴音「よしよし」ナデナデ



P「バカです知ってます……」



伊織「どうしようもないわね、まったく」



律子「あと2人ね。あずささん、どうぞ」



あずさ「はい〜。うふふ、楽しみです」ガザゴソ



春香「あずささんもけっこう強烈なのが多いよね……」ヒソヒソ



響「いろんな意味でね……」ヒソヒソ



あずさ「これにします〜。…ええっとぉ…あら〜。あらあら〜」



亜美「なになに?なに引いたの、あずさお姉ちゃん?」



あずさ「【セクシーな】【妹】です。うふふ」



P「ありがとうございます!よろしくお願いします!」



真美「やっぱりバカじゃんか……」

あずさ「うふふ。お兄ちゃん?」



P「は、はい、妹さん!じゃなくてあずささん!」



やよい「テンパってますー」



千早「気持ちは分かるけれど……」



あずさ「お兄ちゃん?妹に『さん』を付けるのはヘンですよ?」



P「あ、えっと、それじゃあ…あ、あずさ?」



あずさ「はい、妹のあずさ、ですよ?うふふ」



小鳥「あんな妹が欲しいです……」



律子「気持ちは分かります……」

あずさ「ねぇねぇ、お兄ちゃん?」



P「な、なんだいあずさ?」



あずさ「今日も暑いですね」



P「う、うん」



あずさ「私、これから出かけるんだけど……」



P「き、気を付けてな」



あずさ「うふふ。腕に日焼け止め、塗ってくれる?」



P「!!!」



亜美「うわぁ……」



響「また強烈な……」

あずさ「はい、コレ」スッ



P「ぬ、塗ればいいんだね?」



あずさ「はい、たっぷり」ニコニコ



P「えっと、じゃあ…失礼して……」



あずさ「ん…冷たいわ……」



P「ご、ごめんなさい!」



あずさ「お兄ちゃんは悪くないですよ?だから続けて?」ニコニコ



P「は、はい……」



あずさ「手のひらで腕全体に」ニコニコ



P「はい!」



あずさ「んん…お兄ちゃん、上手……」



P「あ、ありがとうございます!」



真美「あずさお姉ちゃんに勝てる男の人いないよね、ぜったい……」



美希「女でも勝てないの……」



あずさ「うふふ。お・に・い・ちゃん」



貴音「恐るべし、三浦あずさ……」

あずさ「あら〜。あらあら〜」ニコニコ



P「ヤバかった…今回もヤバかった…」



雪歩「お察ししますぅ……」



P「めっちゃ柔らかかった……」



律子「それはよろしゅうございました」



伊織「はぁ、やっと私の番ね!」



真「今回もニヤニヤさせてよね」



伊織「好きでニヤニヤされてるワケじゃないわよ、バカぁ!まったく」ガザゴソ



やよい「伊織ちゃん、楽しみにしてるからがんばってね!」



伊織「やよいは励まし上手ねぇ…よし、これにするわ」サッ



真美「さてさて」



亜美「今回のいおりんは?」



伊織「【病弱な】【娘】…もう何も言わないわ……」



P「お、今回も良いの引いたな!よし、ラストいってみよう!」

伊織「……」



P「……」



伊織「……」



P「10歳な」ボソッ



伊織「知ってたわよ……」



小鳥「さすが伊織ちゃん、察しがいい……」



P「伊織、ちゃんと寝てなきゃダメじゃないか」



伊織「伊織もお外で遊びたい!」



響「ちゃんと自分のこと『伊織』って言ってるぞ」ヒソヒソ



真美「さすがいおりん、よく分かってるね」ヒソヒソ



P「気持ちは分かるけど、いまは我慢しような」



伊織「パパ、そればっかりだもん!いつまでガマンすればいいの!」



律子「何だかんだ言ってちゃんと演技するのよね……」



あずさ「偉いわ〜、伊織ちゃん」

P「パパは伊織のことが大事なんだ。だから言うことを聞いておくれ?」



伊織「じゃあ…パパが伊織と遊んでくれる?」



雪歩「声まで子供っぽくなってる……」



真美「可愛いねぇ……」



P「もちろんだとも。なにして遊ぶ?」



伊織「やったぁ!それじゃあねぇ…」



P「なんでも言ってごらん?」



伊織「投資信託ごっこー!」ニコッ



P「そうかそうか、投資信託…へ?」



貴音「何やら雲行きが……」



伊織「パパが投資家役で伊織がファンド役ね。パパ、ちゃんと演じてよねっ!」



P「へ?へ?どうすればいいんだ?」



亜美「面白そうな流れになっきたYo!」

伊織「パパ、お財布」



P「えっ?財布?」



伊織「いくら入ってる?」



P「えっと…3万と876円」



伊織「その運用を伊織に任せなさい」



P「ま、任せる?運用?」



伊織「ほら、演技演技!」



P「あ、うん…それじゃあ…このお金を伊織ファンドに信託します」



伊織「さすがパパ!伊織、パパのことだーい好き!」



P「あ、ああ!パパもだよ!」

伊織「それじゃあこのお金の投資先は……」チラッ



一同「???」



伊織「みんなで焼き肉よ!にひひっ」



P「ちょっ」



伊織「最後まで投資家を演じてよね、パーパ?」



貴音「なんと!焼肉!」ガタッ



真美「さすが兄ちゃん、気前がいい!」



P「待って、みんな待って」



律子「よし!それじゃあ先輩殿のご厚意に甘えますか!」



響「さんせー!」



P「律子、終了って!しゅーりょー!」



律子「申請は却下します」

小鳥「プロデューサーさん、ホントにいいんですか……?」



P「え?」



小鳥「経費ということにして、あとでお返しすることも…律子さんもたぶんそのつもりでしょうし」



P「うーん……」チラッ



やよい「うっうー!お肉パーティですー!」



春香「お肉パーティじゃなくて焼肉だよ、焼肉!ふふっ」



P「……」チラッ



雪歩「私、焼肉にはちょっとウルサイですよ!」



あずさ「うふふ。じゃあ雪歩ちゃんのお隣に座ろうかしら〜」



P「…はは」



小鳥「?」



P「今日だけは【気前のいい】【プロデューサー】を演じてみますか!」



小鳥「…ふふっ。上手く演じられると思いますよ、きっと」



P「まったく、手のかかるヤツらだぜ!」



一同「お前が言うな!!!」



お し ま い



13:30│アイマス 
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