2015年08月29日

グリP「最上静香と」


P「ふわあ……」



P「仕事のためとはいえ、こういう大規模なパーティはどうも、苦手だな……」





P「ま、ぼやいてても仕方ないけど……」



P「うちのアイドル達は、楽しんでくれてるといいんだが」



P「……ん?」



P「あれは……静香か?」



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静香「……」



P「どうした静香。退屈そうだな」



静香「あ……プロデューサー」



P「料理ばっか食べてると、太るぞ」



静香「それ、アイドルに言う台詞ですか」



P「冗談冗談。静香は太っても可愛いだろうけどな、ははは」



静香「笑えません。まったく……」



 

P「それで? 一人で寂しそうじゃないか」



静香「いえ、別に。やることがないだけです」



P「せっかくこんなパーティにお呼ばれしてるんだ。少しは遊んだらどうだ?」



静香「……私は、アイドルですから。ここで着飾っているより、ステージに立つ方が気が楽です」



P「ん……歌ったり踊ったりしている方が好きか?」



静香「まあ、そういうことです」



P「そうかそうか……」



 

P「なあ、もうすぐ社交ダンスの時間なんだよ」



静香「そうですね。プログラム表にありました」



P「その社交ダンス、希望者が前で踊れるんだってさ」



静香「……そうですか」



P「前にステージ、あるだろ?」



静香「……何が言いたいんですか?」



P「今すぐにでも、踊りたい。そんな気分だったよな」



静香「だから、なんですか?」

 

───ご来場の皆様。これより社交ダンスのお時間でございます



楽団の旋律に合わせて、心ゆくまでお楽しみ下さい







静香「……何か、企んでいるような顔ですね」



P「分かっちゃうか」



静香「一応、アイドルとプロデューサーですから」



P「……喜んでいいのか、困る言い方だな」



静香「喜べばいいんじゃないですか?」



P「よっしゃあ!!」



静香「わっ!?」



 

静香「ちょ、ちょっと! いきなり大声を出さないで下さい!」



P「どうして?」



静香「どうしてって、皆こっちに注目してます!」



P「それでいいんだよ」



静香「どういう意味……」



P「じゃあ、はい」



静香「……なんですか。その手」



P「決まってるだろ? ダンスのお誘いだよ」



静香「だ、ダンスの?」



 

P「ほら早くしないと、演奏が始まっちゃうぞ」



静香「や、やりません! 私はここで見てますから!」



P「あー、無理だぞ。周りの皆は全員、静香と俺が踊るもんだと思ってる」



静香「なっ……」



P「観念した?」



静香「で、でも……」



P「でも?」



静香「私……社交ダンスは踊ったことがなくて……」



P「はは、それもそうか。まあ、フォークダンスみたいなもんだよ」



静香「わ、分かりません……」



 

P「よし。それなら、俺がエスコートするよ。静香」



静香「え、エスコート……」



P「……手を」



静香「あ……」



P「音楽を聴いていればリズムは分かるから。あとは俺の真似をして」



静香「は、はいっ……」



 

P「まずはゆっくりでいいからな。音楽を聴いて」



静香「こう、かな……」



P「っと……」



静香「あ、ご、ごめんなさい! 足を踏んでしまって……!」



P「大丈夫大丈夫。焦らなくていいよ」



静香「う……周りに笑われてます」



P「楽しんでくれてるんだよ。静香のダンスをね」



静香「そ、そんなはずが……」



 

P「……うん、ステップ踏めるようになったな」



静香「あ、あの……そろそろいいんじゃ……」



P「何言ってんの。これからだよ」



静香「まだするんで……きゃっ!?」



P「演奏のテンポ上がったら、動きも華麗に! さあ、前に出て行くぞー?」



静香「ま、待って、足が絡まって……っ!」



P「皆が見てる。こけたら笑いもんになっちゃうな」



静香「だ、だったらもう少し遅くしても!」



P「頑張れ静香!」



静香「応援はいいですから!」



 

P「はは……お客さんが道をあけてくれてるぞ、静香?」



静香「な、なんでですか……っ!?」



P「皆、静香のダンスが見たいんじゃないかな?」



静香「だからって、こんなとこじゃなくても……」



P「そうか? ドレスで装った静香のダンスは、俺も見たいな」



静香「それ、ライブでも出来るじゃないですか……」



P「違うな。確かに、ライブでアイドルとして踊る静香もいいけど……」

 

P「俺は、パーティで社交ダンスを踊る、可愛い女の子の静香も、見てみたい」



静香「……なっ」



静香「なんですか……それ。口説いてるんですか?」



P「自分の担当アイドルを口説くプロデューサーが、どこにいるんだよ」



静香「……目の前に」



P「……そんな不届き者はどうしてやろう?」



静香「そうですね……ヒールで思いっきり、踏ん付けるのはどうですか?」



P「はは……今度は踏まないでくれよ」



静香「どうでしょう。まだ慣れてないので。このまま踊り続けてると、間違って踏んでしまうかも……」



P「おいおい……」



静香「ふふ……」



 

P「いいぞ……ここでターン。右手をこっちに回して」



静香「はいっ……」



P「よし……このまま、踊りながら移動するぞ」



静香「わかりまし、た……っと」



P「ほら。ステージに上ってくると、ちょっと緊張するだろ?」



静香「……いえ、もう気になりません」



P「なら、このままのテンポでいくぞっ」



静香「望むところです」



 

P「周りを見てみ、静香」



静香「え……?」



P「皆が注目してる。全員が、静香のダンスを見てるんだ」



静香「私の……」



P「そうだ。ライブで歌ったり踊ったりする静香もいいけど……でも普段の静香も、また静香なんだ」



P「したくないことも、できないこともあるだろうが……」



P「でも、そういう積み重ねを、大事にして欲しい。静香にとって、大切なことだと思うんだよ」



静香「……プロデューサー」



 

P「……もうすぐ、演奏が終わるみたいだ」



静香「なんだか……あっという間です」



P「それだけ、楽しめたってことだ」



静香「……なるほど。それもそうですね」



P「最期は綺麗に決めよう。な?」



静香「ええ。任せてくださいっ」



P「じゃあ、いくぞ……」



静香「せーのっ……!」



 

───数日後。





P「……そして、俺達は笑いの渦を巻き起こしたわけだけど」



静香「すみません……私がまた足を踏んだばっかりに……」



P「まあ、気にしてないけどな。むしろ番組出演のオファーが殺到して、良いことだ」



 

静香「あの、どういう番組ですか?」



P「えっと……ダンス講座、振り付け番組、社交ダンス入門とか」



静香「……」



P「ま、まあ……いいんじゃないか?」



静香「うっ……れ、レッスンしてきます!」



P「ああ、怪我はしないようにな……」



静香「子供扱いしないで下さい! さすがに自分の足は踏みません!」



P「そ、そう?」



静香「すぐ上達して見せます!」



P「頑張れー……」





P(子供だなー……)





おしまい





12:30│最上静香 
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