2015年09月03日

千鶴「ぷ、プロデューサー! わたくしの口座が!」

※ニセレブは貧乏設定



prrrrrrr......ガチャ。



グリP「もしもし、プロちゃんです。うりうり〜」





千鶴「ぷぷぷぷプロデューサー! たた大変ですわ!!」



グリP「あう?!」



千鶴「わわ、わわわわたくし、いま銀行にいて、……その、ぎ、銀行口座が!!」



グリP「こ、口座? ……ま、まさか?! 通帳が盗まれたのか?! それともキャッシュカードを抜かれた?! く、くそっ。昨日は千鶴ちゃんの給料日だったのにっ、そのタイミングを狙われたのか?! 畜生ッ、なんて姑息なっ!! とりあえず警察に連絡を! 千鶴ちゃん、生活費は大丈夫なのか?! 明日の飯代はあるのか?! なんなら俺がオススメの消費者金融を紹介するぞ! 借金するならムリのない返済プランを」



千鶴「いいい、いっぱい、お金がいっぱい入ってますわ!!」



グリP「まさかの逆パータン。あちゃー、経理の人がボケちゃったかー」



千鶴「コレ社長に報告したほうがいいですわよね?!」



グリP「イイヨイイヨ貰っちゃえよ、黙っときゃ誰も気づかないって。仮に気づかれても知らん顔してればオッケー。ウチの社長バk……あ、いや。人がいいからさ」



千鶴「そんなことを言うと首を切られますわよ……」



グリP「切られるワケないじゃーん。オレはモンゴルのテントだった事務所を高層ビルに変えた男だぜ〜」



千鶴「それは貴方だけの功績じゃありませんわ」



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グリP「で、で。いくらはいってたの? んん〜?」



千鶴「お、大きな声では言えないのですが……」



グリP「いーじゃーん。ボーナスだと思っときゃさー。なんならオレに晩飯おごってよ〜、千鶴ちゃーん」



千鶴「あ、あうー。やっぱり言えませんわ。このお金はしっかり会社に返して」



グリP「返すも返さないも金額次第じゃない。さすがにオレも本来の10倍ぐらい入ってたら会社に報告して2倍ぐらいに減らしてもらうよ」



千鶴「結局のところ余計には貰うのですわね」



グリP「だって、悪いのはミスった経理じゃん」



千鶴「それを隠す方が重罪ですわ」



グリP「かたい、かたいよ千鶴ちゃん。もっと柔軟に生きようよ〜。芸能界って案外いい加減だよ〜。そんなにお堅いと損しちゃうぞっ☆」



千鶴「そのいい加減な芸能界に筋を通すのがプロデューサーの仕事ですわ」



グリP「うわっ、なにそのカッコいいセリフ。メモメモ。今度、使わせてもらうわ」



千鶴「その前に、そんなセリフを言える人間になっていただかないと」



グリP「で、いくら入ったん?」



千鶴「うぐっ」

グリP「ほら、言ってみなよ。恥ずかしがらずに」



千鶴「別に恥ずかしがっているワケじゃないんですけれど」



グリP「言いたがらないってことは、千鶴ちゃんにも給料を余計に貰いたい下心があるんじゃないの?」



千鶴「そんなことありませんわ!!」



グリP「じゃ、いくら?」



千鶴「……はあ」



グリP「…………」



千鶴「…………」



グリP「(ここまで渋るってことは、やっぱり大金だよな。2万か?2倍か?……それとも2ケタか? ドイツの銀行で290億円を誤送金したニュースも記憶に新しいし、それぐらいのレベルの話かもな。ウチの事務所のドコにそんな大金が……。あ〜、何おごって貰おうかな。そういや最近、回らない寿司食ってねえわ。千鶴ちゃんに寿司連れてってもらお。フグ、カニ、ウニ、ウナギ、大トロ。うっは、回転寿司でも躊躇するネタだわ。ちょっとジョギングして、お腹すかせてこよっ♪)」





千鶴「………………三十万」ボソッ



グリP「普通ううううううううううううううぅ!!」

千鶴「きっと経理の方はケタを間違えて……」



グリP「いや間違ってないよ!! 少なくともケタの間違いはねぇよ!! 一ヶ月3万ってテレビ番組の企画じゃねーか!!」



千鶴「わたくし、あの番組に出演したいですわ。絶対優勝する自信がありますわ」



グリP「そうだろうな、社会人の給料が3万円だと思っている千鶴ちゃんだったら絶対優勝だろうな!!」



千鶴「30万なんて大金、いったい何に使えばいいんですの?!」



グリP「ああ、答えてやるよ。主に生活費だ」



千鶴「い、いま、背後から人の気配が?! まさか大金を狙われている?!」



グリP「後ろの人がATMを使いたいんだろ、さっさとどいてやれよ」

グリP「(っていうか千鶴ちゃんの給料少なすぎだろ……。オレの二倍働いているのに、オレの給料の半分だぞ。どうなっているんだウチの事務所……)」



千鶴「ぷ、プロデューサー?」



グリP「ちょっと電話から離れていいか?」



千鶴「じゃあ一旦切りますわ。通話代がもったいないので」



グリP「おう。じゃあ、あとでオレから電話かけるわ」



千鶴「わかりました」



つ〜つ〜



グリP「茜ちゃんカマンっ!!」



茜「うじゃーん!! 呼んだ呼んだ呼んだ?! いまカワイイ茜ちゃんを呼びましたね?! ん〜、なんでかな?! 褒めるためかな? なでなでするためかな?! どうなんだい! どうなんだいプロちゃん、おいおい!!」



グリP「お前、給料いくらだ?」



茜「だいたい20万」



グリP「サンキュー、もう行っていいよ」ナデナデ

prrrrrrr......ガチャ。



グリP「千鶴ちゃん明日デートしよ。寿司おごってあげるよ、回転寿司だけど」



千鶴「いきなりなんなのですの?」



グリP「まあ、なんていうか。その金額間違ってないから、思う存分使っちゃって」



千鶴「え?! いいんですの?!」



グリP「いいもなにも、妥当な金額だから。恐らく、これからもどんどん増えてくと思うよ」



千鶴「つ、つ、ついに……わたくしが本物の大富豪に」



グリP「千鶴ちゃんが幸せなら、オレはなんにも言わないけどさ」



千鶴「今日の晩御飯はつゆだくの大盛りで祝杯ですわ……」



グリP「化けの皮が散乱してどこにも残ってないよ千鶴ちゃん」

千鶴「実家に10万仕送りして、一ヶ月10万貯金して」



グリP「さっそくウエイトがおかしいよ、いかにもいい人っぽいけれど」



千鶴「10万も自由に使えますの……。羽が生えた気分ですわ」



グリP「………………」



千鶴「……あっ! 今の声に出てましたか?!」



グリP「いや、なんにも聞こえなかったけど」



千鶴「そ、そうですか。まあわたくしならこんな泡銭、たったの一日で使いきりますけれどっ。おーほっほっほっほっ、……げほっげほっ」



グリP「ひとまず、引越してみたらどうかな〜千鶴ちゃん」



千鶴「たしかに、いまの家は落ち着きますが少々不便ですわ。学生のときから住んできた家ですけれど、ここは思い切って……」



グリP「そうそう、思い切っていいところ住みなよ」



千鶴「思い切って住処に万札を出しますわ!」



グリP「千鶴ちゃんって上京してるよね?!」



千鶴「東京近辺ですわ」

グリP「提案なんだけど、仕送りの10万と貯金の10万を使って15万の家に住むのはどうかな」



千鶴「は? なに言ってますの? 一ヶ月15万のお家賃って、どんなお金持ちでも破産しちゃいますわよ?」



グリP「だ、大丈夫。オレが千鶴ちゃんを破産させないように、力いっぱい手回しするから〜」



千鶴「ダメですわ! 犯罪に手を染めるなんて!!」



グリP「……いや、クリーンだから。心配しないで」



千鶴「ご冗談が過ぎますわ。プロデューサーはまったく」



グリP「明日のデートプランは、家探しと回転寿司っと……」



千鶴「あとは食費かしら」

グリP「千鶴ちゃんは普段、どれぐらい食費を使っているの?」



千鶴「普通だと思いますわよ。プロデューサーと同じぐらいかしら」



グリP「まあ食費は節約の中でも最後の砦だからな。ここをケチると健康面に関わってくるし」



千鶴「さすがに野草で一ヶ月生活はムリですものね」



グリP「そうそ……、あふん?!」



千鶴「あっ、でも。わたくしの場合は実家からお野菜が届きますので。その分は得をしていますわ」



グリP「あ、いいねぇそういうの」



千鶴「ひなたちゃんと農作物をよく交換してますわ」



グリP「あの子もけっこう食材を持て余してるからね」



千鶴「ところでプロデューサーは家庭菜園で何を育てていますの?」



グリP「育ててるのが前提なのね」



千鶴「わたくしはミニトマト、ホウレンソウ、サヤエンドウ、大豆あたりですわ」



グリP「……あとは千鶴ちゃん、楽屋の弁当をよく持ち帰るよね」



千鶴「か、勘違いしないでほしいですわ! あれは廃棄処分になる食材を申し訳なく思って、高貴なるわたくしがエコのために仕方なく持ち帰っているだけなんですわよ! 別に食費が劇的に浮きまくってチョー助かっているなんてこれっぽっちも思っていませんわ!!」



グリP「これから夏場だから、賞味期限だけは気をつけようね」

グリP「でも女の子は大変だよねぇ、コスメにもお金が必要だし」



千鶴「そうですわねぇ、メイクさんの持っているお化粧道具だけで相当かかってそうですわ」



グリP「なに人事みたいに言うとりますねん」



千鶴「え、メイクの話ですわよね?」



グリP「いやいや千鶴ちゃんも化粧ぐらいはするでしょ」



千鶴「それほどでもありませんわよ。わたくしはまだ若いですし」



グリP「でも化粧水とかファンデとかグロスとかリキッドとか使うよね」



千鶴「使うには使いますけれど、お仕事に行くときぐらいですわね。仕事は仕事でメイクさんが綺麗にしてくれますし」



グリP「じゃあ普段の買い物はノーメイク?」



千鶴「当然ですわ。商店街のおじさまたちに化粧なんて見せても何にも得は…………いえ、雑用はすべて執事がやってくれますので。おーほっほっほっ」



グリP「へー」

グリP「千鶴ちゃんは肌も綺麗だけどお手入れは? それにもお金かかるでしょ?」



千鶴「手入れ? ……具体的に言いますと?」



グリP「……美容液、乳液、パック、エステ、スキンケア。まあココらへんは徹底するとキリがないけれど」



千鶴「いまプロデューサーがおっしゃられた事は、基本的にやってませんわよ」



グリP「そ、そうか。(……その割にはマジで綺麗だよな。野菜とか野草ばっか食ってビタミンが充実してるからか?)」



グリP「じゃあ毛抜きは?」



千鶴「100円のガムテープでビリビ…………ごほんっ。し、執事っ! 執事にピンセットで抜かせてますわ! いっぽんいっぽん!」



グリP「執事さんクソ大変やな……」

グリP「その様子だと、シャンプーとかリンスもドラッグストアの安物じゃないか?」



千鶴「石鹸でしたら、この前の宿泊ロケでいただいたホテルのアメニティがまだ残ってますわよ」



グリP「安物どころか一銭も使ってねぇ」



千鶴「こ、これもエコのために仕方ないことなのですわよっ。ホテルの消耗品は何もかも捨てるってボーイの鈴木さんがおっしゃるから!!」



グリP「まあアメニティはオレもしっかり持ち帰る派だけど」



千鶴「アメニティは素晴らしいですわ! スリッパ、便箋、ボールペン、お茶と茶菓子、歯ブラシ、クシ、スポンジ、ランドリーバッグ、ソーイングキット、まるごと全部いただいて帰りましたわ! おーほっほっほっ!!」



グリP「ホテルボーイに何が持ち帰れるか一個一個確認したんだね、千鶴ちゃん」



千鶴「セレブは地球に優しい生き物なのですわ!」



グリP「まあ、なんだ。少なくとも千鶴ちゃんは、美容関係にあんまりお金を使ってないんだね」



千鶴「ありのままの自分を突き詰めてこそ本物のセレブです、当然ですわ」

グリP「あとは女の子と言ったら服だけれど」



千鶴「お洋服でしたらライブで使用したステージ衣装よくいただきますわ」



グリP「(衣装代は翌月の給料から天引されてんだけど、黙っておこうかな……)」



千鶴「私生活には少々派手ですけれど、裁縫してシックにアレンジしたり、あるいは古着屋に持って行ってますわ」



グリP「どこまでも地球に優しいね千鶴ちゃんって。嫁にしたいわ」



千鶴「いつも古着屋の田中さんにはよくしてもらっています」



グリP「明日のデートプランに服屋も追加しとこうかにゃ……」



千鶴「今度、その田中さんの奥さんが出産をするらしくて」



グリP「( ´_ゝ`)フーン」

グリP「千鶴ちゃんって家賃も抑えて、食費も抑えて、オシャレ代も抑えてよくストレスたまんないよね。聖母なの?」



千鶴「え、これが普通じゃないんですの?」



グリP「オレがそんな生活したら、3日で絶命するよ」



千鶴「またまた、そう言って。わたくしをからかっているんですわよね」



グリP「その様子だと水なんかも公園で調達して……」



千鶴「東京の水道水は高度浄水処理100%ですのよ。ミネラルウォーターとそれほど味が変わらないという研究結果も出てますわ」



グリP「まさか、光熱費もロウソクで……」



千鶴「キャンドルの明かりには『1/fゆらぎ』という心臓の鼓動と同じリズムの動きがあって、心と身体をリラックスさせる効果がありますわ」



グリP「……………………」



千鶴「べ、べ、べつに使っているとは一言も言ってませんわよ!!」

グリP「さすがに電化製品は買うしかないよな! 自作できないし、壊れたときは素人じゃ修理できない!」



千鶴「この前、伊織さんに高機能高級炊飯器をいただきましたわ」



グリP「なんでやねん!!」



千鶴「セレブモニターだとかなんとか。炊飯器を使用したセレブの感想を調査したいらしいですの。まるで捨て猫に餌をあげるような穏やかな目で炊飯器をプレゼントしてくれましたわ」



グリP「あのデコ優しすぎぃ!!」



千鶴「ちょうど伊織さんに米を炊く土鍋が割れてしまった話をしていた時だったので、とても助かりましたわ」



グリP「本当、ナイスタイミングだね。ミラクルだよ」



千鶴「ゆで豆腐やゆで卵も作れる素敵な炊飯器ですのよ」



グリP「千鶴ちゃん、それちゃんと使いこなせてる?」



千鶴「………………」



グリP「あふん」



千鶴「米は! 米は問題なく炊けてますわ!」

グリP「うん、よく分かったよ」



千鶴「なにがですの?」



グリP「人間、どんな貧困に陥っても生きていける。それぐらい日本という国は恵まれているんだね」



千鶴「きゅ、急にどうしましたか?!」



グリP「オレ、今度から給料が余計に入ってたら会社に正直に言うことにするよ」



千鶴「そ、そうですか」



グリP「ありがとな、オレを改心させてくれて」



千鶴「あ、いえ。それほどでも……」





その日、二階堂千鶴を絶対にトップアイドルにして

本物のセレブにしてあげようと決心する。

そんなグリPなのでした。



おわりです、ありがとうございました!



18:30│二階堂千鶴 
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