2014年03月13日

一ノ瀬志希「プロデューサーの匂い」




ー事務所ー







志希「おっはようございまーす♪」ガチャ



志希「いやぁー、昨日家で媚薬の研究してたら遅くなってそのまま寝ずに朝イチできちゃったよぉー!」





志希「さぁて、プロデューサーはぁ…」キョロキョロ





モバP「…」カタカタ





志希(あらあら…仕事に集中してるみたいだねぇー)



志希(よーし、後ろからこっそり抱きついてビックリさせよっと!)コソコソ







志希「プロデューサー!おっはよぉ!」ギュッ



モバP「うお!?志希か、ビックリさせるなよ!」クルッ



志希「いやぁ朝イチで嗅ぐプロデューサーの匂いもまたかくべっ……!!!?」





バターンッ













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ー1時間後ー





凛「おはよー」ガチャ



モバP「お、凛か!おはよう」



凛「うん、おはよ…ってなんで志希さんがソファーで寝てるの?」



モバP「うーん、なぜか急に寝ちゃってな…介抱してやってくれるか?」







凛「おーい、志希さーん?」ペチペチ



志希「」シロメ



凛「起きてー」ペチペチ



志希「」ヨダレダラー





凛「……起きないと鼻にファブリーズ原液流し込むよ」ボソッ



志希「おはようございますっ!!!!!」





凛「どうしたの?朝から来すぎて眠いとか?」



志希「いやあの…ここじゃなんだから奥の部屋いこっか」



凛「?…わかったけど…?」







ー奥の部屋ー





志希「プロデューサーの口臭がやばい、マジでやばい」



凛「…いやいやいや」



志希「嘘じゃないよぉ!?現にこうして気絶してるんだからね!?」



凛「だって…いくら口臭がすごくても気絶はありえないって」



志希「じゃあ嗅いできてみなよぉ!」



凛「全く…匂いフェチとかいっても大したこと無いね、私はプロデューサーとも長い付き合いだし口臭くらいなれてるよ」テクテクテク











凛「プロデューサー、話があるんだけど」



モバP「ん?どうした?」クルッ





凛「今度のライブのことげばぁぁッ!!!」バターンッ





モバP「凛!!!?」プーン



凛「」ピクンピクンッ



モバP「どうした凛!!?大丈夫か!?」プーン



凛「ぁぁ……川の向こうでおばあちゃんが手をふってる……」ビクンビクンッ







ー奥の部屋ー



志希「…そのやつれた顔、嗅いできたんだね?」





凛「うん……なんかもう地獄の刑として使用できるレベルだった……」









凛「正直、ちょっとした汚物よりもひどいよあの臭い」



志希「田舎の畑の臭いだよね……肥溜めとかがあるやつ」



凛「まだ肥溜めにつかった方がマシかもしれないね」







志希「これ以上犠牲を増やすわけにもいかないよ凛ちゃん……」



凛「確かにそれはそうかもね……」





志希「よし!何とかしてみようよぉ♪ちょうどよくガムもってるしねぇー!」



志希「ねぇプロデューサー」



モバP「ん?どうした志希…なんでマスクしてるんだ?」



志希「ちょっと色々あってねぇ、ガム食べる?」



凛「美味しいよそのガム」



モバP「凛までマスクを……ガムか、じゃあ1つ貰えるか?」



志希「はいどーぞ!」スッ







モバP「おう、ありがとう」パクッ



ジュワッ





志希、凛『!!?』





モバP「おお、すごいなこのガム!口に入れたら溶けてなくなったぞ!」プーン



志希、凛『うごぉえっ!!!』





バターンッ





ー奥の部屋ー



志希「まさかプロデューサーの口臭はガムを溶かすレベルだなんて……」



凛「唾液が濃硫酸になってるとしか思えないね…」



志希「人類の範疇を越えてる…!」





ガチャ



藍子「二人とも何してるの?」



凛「藍子、おはよう」



藍子「うん、おはよう」



藍子「さっき来たらプロデューサーさんに二人が奥の部屋にこもってるって聞いたけど…内緒話?」



志希「実はねぇ…」ゴニョゴニョ

















藍子「もう!二人とも私をバカにしてるでしょ?」プンプン





志希「違うよ藍子ちゃん!リアルだよぉ!リアルスメルバッドスメルなんだって」



藍子「いくらちょっと臭うからってプロデューサーさんの悪口いっちゃダメだよ?」



凛「ほんとに臭いんだよ藍子!ラフレシアのほうがまだマシなレベルだよ!」





藍子「もー…そんなことばっかり…プロデューサーさん、ちょっとお話いいですかー?」タッタッタッ





凛「行っちゃダメ!!!かえってきて藍子!!」



志希「諦めて凛ちゃん!!!もう藍子ちゃんは助からないよぉ!!」



凛「藍子…藍子ぉぉぉぉぉ!!!」ボロボロ









藍子「今度の予定のことなんですけど…」



モバP「ん?あぁそれはな今度の金曜に…」プーン





藍子「」



モバP「あれ?どうした藍子?藍子ー?」







志希「藍子ちゃんは…きっと私達の話を聞いてそんなハズが無いと思って思いっきり鼻呼吸をして……直立の体制で気絶を…」グスッ



凛「うぅ…忘れないよ藍子…私…藍子とちょっと時間を潰そうとして気づいたら3週間経過してた時のこと…絶対にわすれないから!!」ポロポロ













ー奥の部屋ー





藍子「」←凛が回収した





志希「いよいよ冗談ですませられなくなってきたね」



凛「もう公害一歩手前だもんね…」





志希「たばこ吸うどころかそのままたばこ食べたとしてもあんな口臭にならないと思う…なに食べて生きてるんだろプロデューサー…」



凛「……ヘドロ?」



志希「否定してあげたいけどあの臭いじゃ否定できないよねぇ、いっそ消臭力飲ませようか」





ガチャ





飛鳥「おやおや、珍しい組合せな二人だね」



飛鳥「願わくばボクも君達の仲間に入れてほしいね、あぁでも気にしなくていいよ?ボクといてもボクを理解できなければ退屈な時間を過ごすことになりそうだしね」



幸子「あれ?どうして藍子さんが倒れてるんですか?もしかしてボクのかわいさに当てられましたか?やっぱりボクのかわいさは罪ですね!!」ドヤッ







志希、凛(色々とめんどくさいのが二人そろってやって来た)













飛鳥「ふふふ、幸子先輩のかわいさはボクでも理解できるよ、自信に満ち溢れた貴女の顔は恒久に受け継がれるだろうね」



幸子「ふふーん!飛鳥さんはやっぱりわかってますね!特別にボクのブロマイドを差し上げますから泣いてよろこび家宝にしてもいいんですよ?」ドヤッ



飛鳥「あぁ、ありがとう幸子先輩!鍋じきにでも使わせてもらうよ」



幸子「踏み絵の方がまだマシなレベルの扱い!!?」







飛鳥「冗談だよ幸子先輩、ところでお二人は何をしてるんだい?」



幸子「奥の部屋なんて滅多に使わないのにどうしたんですか?」





志希「あぁそれは…」ゴニョゴニョ







飛鳥、幸子『………』



凛「ちなみにプロデューサーの口臭をもろに嗅いだ藍子はいまだに気絶したままだよ」



飛鳥「そういえば確かに今日事務所に入った瞬間に鼻水が止まらなくなったね……」



幸子「ボクは入った時、例えるなら一週間は洗っていないお父さんの枕を鍋で煮詰めて出てきたエキスをもう一度染み込ませてさらに五ヶ月放置させたみたいな臭いがしましたね…」









志希「このままじゃプロデューサーが他の会社の偉い人と会うとき………」ホンワホンワホンワ……









偉い人『やぁ君が最近話題の敏腕プロデューサー君かね?』



モバP『恐縮です!』プーン



偉い人『若いのにしっかりとしてぬわぁぁぁぁぁぁ!!!!』バターンッ





ガードマン『社長が急に倒れたぞ!』



警備員『まさかこの男の仕業か!』



佐村河内『音は聞こえるが言葉は聞き取れない』









志希「なんてことになって刑務所にぃ…!」ガタガタ



飛鳥「いやそれはいくらなんでも…」



幸子「言い過ぎなのでは…」





凛「いや、今のプロデューサーの口臭はもはや奇跡のレベル、千年に一度の伝説のスーパー口臭だからね……あながち有り得ないとは言えない」



飛鳥「確かにすごい口臭なのかもしれないけど言い過ぎだよ、フィクションならいざしらず現実にそんな化け物みたいな口臭があるハズが……」





モバP「おーい、ちょっと開けるぞー

ガチャ



プーン







飛鳥「えんッッッッッッ!!!!」ブバァッ





志希、凛、幸子『あ、飛鳥ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!』













モバP「ん?どうした飛鳥そんなところで寝て」



モバP「まぁいいや、お前たちそろそろ準備しとけよ?今日はお前たち5人で仕事だからな」





志希、凛、幸子『ワ,ワカリマシタ!!』



モバP「おおぅ、なぜ鼻声」



モバP「じゃあ用意しとけよー」ガチャ









幸子「あ、飛鳥さぁぁん!!」



飛鳥「ガボッ……さ、さちこせんぱ…い…」ガクガク



志希「飛鳥ちゃんは入り口の前でたってた……だからもろに嗅いじゃったんだよ…」



凛「ひどい…口と耳と鼻と目から血が出てる…」







飛鳥「さ、さちこせんぱい……もうからだがいうことを……きかない……」ガクガク



幸子「喋らないでください!!傷が開いて…!!」



飛鳥「せんぱ…い……輝きのむこうがわ……見に行ってないとはしらずにおもいっきりネタバレしてすいませんでした……」ガクッ





幸子「飛鳥さぁぁぁぁぁん!それはいまはいってほしくない言葉でしたよぉぉ!」ボロボロ















ガチャ





志希、凛、幸子『!!?』ビクッ





ちひろ「みんなこんなところでなにしてるの?もうすぐお仕事始まっちゃいますよ?」





凛「ち、ちひろさん!!プロデューサーが!プロデューサーの口臭が!!」



ちひろ「プロデューサーさんの口臭?…ま、まさか!!」











ちひろ「プロデューサーさん!!もしかして冷蔵庫のスタドリ飲みましたか!?」



モバP「え?ダメでしたか?あれ飲んだらものすごく元気が溢れてきてて…」



ちひろ「あれはまだ製作途中の新しいスタドリでにんにく50000個分のスタミナ回復と副作用でその分の臭いが一気にくるんですよ!!?」





モバP「ええ!?なんてものつくってるんですかちひろさん!!?」



ちひろ「ここに臭い消しのドリンクがあるのでこれを飲んでください!!」





ドタバタドタバタ







志希「なるほどねぇ、ちひろさんがらみだったわけだぁ」



凛「まったくあの人は…」



幸子「で、でもこれで解決ですね!」



志希「ほんとよかったよぉ♪これでまたプロデューサーの匂いを存分にクンカクンカできるね!ね、凛ちゃん♪」



凛「わ、私はべつに…!」////













モバP「はやくそのドリンクを!!」プーン





ちひろ「はいどうオボゲオボェッッッッッッ!!!!」バターンッ





パリーン





志希、凛、幸子『あ』





モバP「ド、ドリンクが…!!瓶が割れた!!」



モバP「お、お前等!!かわりになにか持ってないか!!?」プーン





志希「もぽえッ!!!!!」バターンッ



凛「ヤッダーバァァ!!!!」バターンッ



幸子「たわらばッッッッッッ!!!!」バターンッ











その後一週間、事務所は阿鼻叫喚の地獄と化した



あるものは気絶し、あるものは失禁し、あるものは自らの鼻を削ぎ落とそうとし、またあるものは人間不信になった



またプロデューサーの口臭が与えた影響はあまりにも大きくアイドルプロデューサーは全員口臭が地獄レベルという都市伝説が広まり全国のアイドルを目指す少女達の夢をへし折るばかりか、さらにはスクールアイドル達までいなくなった

この騒動によりあるスクールアイドルがはなった『エリチカお家帰る!』という言葉はあまりにも有名である





藍子と飛鳥は口臭モンスターPに追いかけられるという悪夢を見て目覚め、またプロデューサーの口臭ですぐに気絶した





この時の体験を綴った一ノ瀬志希の自伝『匂いと臭い』は後に日本史に名を刻む大ベストセラーとなるのだがそれはまた別のお話……













23:30│一ノ瀬志希 
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