2015年09月16日

高森藍子「壁ドン、ですか?」

※デレマス



だいたい出落ち



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藍子(イケボ)「夕美…」ドン



夕美「あ、藍子ちゃん…顔が近いよ…」



藍子「君の美しさが僕を引き付けるんだ。そう、虫を引き寄せる花のように…」



夕美「ちょ、ちょっと落ち着こうよ、ね」



藍子「もうダメなんだ、夕美の美しさが僕の心をかき乱してしまった」



夕美「あ、藍子ちゃん…」



藍子「夕美、こっちを向いて…君の顔をよく見せてくれないか」



夕美「は、はい…こ、これでいいかな…」

藍子「美しい、なんで僕は今まで夕美がこんなに綺麗だということに気付かなかったんだ」



夕美「あ、ありがとう…ね」



藍子「いや、気付いていたんだ。ただそれを認めるのが怖かったんだ」



夕美「え、えーと…」



藍子「認めてしまえばそれを手にしなくてはいられなくなるから」ドン



夕美「あ、藍子ちゃん…近いってばぁ…」



藍子「夕美、キミが欲しい」



夕美「あ、でも…私たち…」



藍子「関係ない、夕美を手に入れられないなら僕に生きている意味なんてないんだ」



夕美「でも私…ほら、こういうの初めてで…」



藍子「大丈夫」サワ



夕美「あ…頬を手で…」ゾクゾク



藍子「夕美は今はまだつぼみかもしれない。けどきっと綺麗な花になる、僕には分かるんだ」



夕美「あ、藍子ちゃん…」



藍子「僕が夕美という花を咲かせてあげるよ」



夕美「あ、あの…やさしく…してね」

〜回想〜



藍子「おはようございます、プロデューサーさん」



モバP「おお藍子いいところに来た。」



藍子「はい、何でしょうか?」



モバP「オーディションを受けてみないか、これなんだけどな」



藍子「えーと…演劇のお仕事、ですか?」



モバP「ああ、ただ少年の役なんだ。ほら」



藍子「男の子の役、なんですか?」



モバP「今までの藍子の路線とは少し違うけど、これも演技の勉強になっていいと思うぞ」



藍子「そうですね、異性の役柄ははしたことないので不安ですけど…」



モバP「これはチャンスだと思っている。新しい藍子をファンのみんなに見てもらえるいい機会だからな」



藍子「はい、プロデューサーさんが勧めてくれるなら…挑戦してみようと思います」



モバP「それじゃあオーディションに向けて演技のレッスンを中心にスケジュール組むからな」



藍子「はい、よろしくお願いします」

〜数日後〜



モバP「どうだ演技のレッスンは順調か?」



藍子「あ、プロデューサーさん。それがですね…」



モバP「どうした、何か問題でもあるのか」



藍子「はい…、発声や口調はなんとかなりそうなんですが…」



モバP「うん」



藍子「役作りをするうえで男の子の気持ち、というのがよく分からないんです」



モバP「あー、なるほど」



藍子「私には男兄弟も居ませんし、この年頃の少年がどういう気持ちでいるのかよく分からなくて」



モバP「まあそれは無理もないな」



モバP「よし、それじゃあ俺が少年の気持ちについて少し教えてやろう」



藍子「本当ですか?ありがとうございます」

モバP「いいか藍子、この年代の少年というのはな…」



藍子「はい」



モバP「女の子の事しか考えていない」



藍子「は?」



モバP「まー、もうちょっと年下だと昆虫とかサッカーとかそんなものばかりに興味を抱いているんだがな」



モバP「藍子が演じようとしてるのはそうだな、思春期の少年だろ。女の子を異性として意識し始めるんだよ」



藍子「はぁ…」



モバP「好きな女の子の気を引くためにわざと奇抜な行動をとったり、鏡の前で一時間もワックスつけて髪型いじってみたりとかな」



藍子「あ、それはわかる気もしますけど…」



モバP「少年の行動には必ずその源流に女の子にモテたい、という願望があるんだよ」

モバP「つまりだ、常に女の子を落とすことを意識しながら演技すればより自然な少年の演技になるんだよ」



藍子「ちょ、ちょっと待ってください。そんなこと言われても私女の子を口説くなんてしたことありませんよ」



モバP「それもそうか、それじゃあ今から練習しようか」



藍子「はい?」



モバP「女の子を口説く演技の練習だよ、ちょうど今日はあいつらも来てるしな。ちょっと連れてくる」



藍子「あ、あの…経験というかその前に…女の子を…ああ、行っちゃった…」

モバP「妄想三銃士を連れてきたよ」



藍子「妄想三銃士?」



モバP「白馬の王子様を夢見る喜多日菜子」



日菜子「むふふぅ〜♪よろしくお願いします〜」



モバP「絡み合いの専門家、大西由里子」



由里子「よろしくたのむじぇ」



モバP「ナイスバディのインドア派、荒木比奈」



比奈「私はこっち方面はあまり得意じゃないんスけどね」



モバP「まあまあ、こいつらの話に付き合えて制御できる人間が必要なんだよ」



比奈「ええ、話を聞くのは嫌いじゃないっスから」



モバP「本当は765の事務員さんも呼びたかったんだが仕事が多忙で来られないそうだ」



藍子「連絡したんですか!?」

モバP「そんな訳で専門家の協力を得て今から藍子に女の子を口説く練習をしてもらう」



藍子「ちょ、ちょっと待ってくださいって」



モバP「どうした藍子、これは演技の練習だぞ」



藍子「確かに相談したのは私ですけれど…」



日菜子「日菜子が口説かれるとしたら…むふふ…やっぱり甘い言葉で…」



由里子「少年…年下が強引に攻めるのがあついじぇ」



比奈「強引に、甘く、近頃はやりのアレっスかね」



日菜子「壁に押し付けられて、身動きが取れなくなって…ムフフ…」



藍子「あの〜みなさん…?」



由里子「兄弟みたいな存在だと思って油断していたらある日いきなりとか…」



日菜子「そのまま強引に…むふふ…」



藍子「ダメですね…すっかり話が盛り上がってしまってます…」

モバP「そんなわけで藍子の特訓用の台本が出来上がった」



藍子「わあ、すごい。イラストまでついて」



比奈「みんなの話を聞いてたらどんどんアイデアが沸いて来たっスよ」



藍子「私がこの台本で練習すればいいんですか?」



モバP「一人で台本読んでいてもなんだし相手役を用意したぞ」



夕美「こんにちは」



藍子「あ、夕美さん。こんにちは」



夕美「今日は藍子ちゃんのレッスンパートナーになってくれ、って頼まれたんだよ」



モバP「おう、よろしくな」

夕美「私の台本はいいのかな?」



モバP「夕美はアドリブでやってもらった方がいいだろう。その方が演技の勉強になるしな」



夕美「うん、わかったよ」



藍子「あの〜、Pさん本当にこれ、やるんですか?」



モバP「もちろんだ。日菜子たちの渾身の台本で演技力up間違いなしだ」



夕美「藍子ちゃん、私はどんなお芝居でもOKだからね」



モバP「ほら夕美もああいっていることだし」



藍子「そ、それじゃあ…お願いします」



モバP「よし始めるぞ」



演技力を磨け!アドリブシチュエーション(台本付)



モバP「よーい、アクション!!」



(冒頭のシーンに戻る)

パンパン



モバP「はい、そこまで!!」



藍子「あ…」



夕美「良かったぁ…」ペタリ



藍子「…あの…私…」



夕美「藍子ちゃん?」



藍子「ご、ごめんなさい」



パタパタパタ…



モバP「おーい藍子待てよー」



比奈「藍子ちゃん走って行っちゃったスね」



由里子「顔真っ赤だったね」

日菜子「夕美さん手を貸しましょうか?」



夕美「ありがとう。終わったら緊張がとけて腰が抜けちゃったよ」



比奈「夕美ちゃん大丈夫っスか?」



夕美「うん、ちょっとまだドキドキしてるけど」



比奈「それにしても演技とは思えない濃厚なシーンだったスね」



日菜子「むふふ、むふ…むふふ…」



由里子「生ものは苦手だったけど…ウヘヘ...あぁよだれがっ」



比奈「藍子ちゃんすっかり役になりきっていたっスね」



日菜子「本物の王子様みたいでした…むふふ…」



由里子「やっぱり藍子ちゃんもテンション上がると暴走するタイプみたいだねー」



比奈「その藍子ちゃんは隣の部屋に駆け込んで行ったきりスね」



日菜子「今頃プロデューサーさんと二人きりで…むふふ…」

藍子「あーん、恥ずかしいです」



モバP「いやー良かったぞ。いい感じの演技だった」



藍子「うう…演技をやってるときは無我夢中だったんですけど…思い返すと恥ずかしくて…」



モバP「まさに、女の子を狙う思春期の少年の心情が表れていたな」



藍子「しかも…比奈さんたちが見ている前で…」



モバP「ビデオも撮影しているぞ、勉強のために後でもう一度見るか?」



藍子「絶対見ません!!というか消してください!!」



モバP「迫真の演技だったな。本当にあのまま夕美を口説き落とすのかと思ったよ」



藍子「もう…恥ずかしくてこれから夕美さんの顔をまともに見れませんよぉ」



モバP「大丈夫じゃないか、夕美もまんざらでもなさそうだったし」



藍子「変なこと言わないでください。もうPさんが変なこと考えるからですよ!」

コンコン



夕美「藍子ちゃん大丈夫?」



藍子「あ、夕美さん…。そのさっきはすいませんでした」



夕美「ううん、私も楽しかったよ。とってもドキドキしちゃった。また機会があれば呼んでね」



藍子「夕美さん…」



夕美「藍子ちゃんの役に立てたなら嬉しいな」



藍子「本当に、今日はありがとうございました」



夕美「それじゃあ私は帰るね、バイバイ」



モバP「おう気をつけてな」



藍子「夕美さん、気にしてないみたいでしたね」



モバP「まあ演技の勉強だってわかっているからな」



藍子「はい…良かったです」



モバP「それじゃあみんなのところに戻ろうか」



藍子「はい!」

由里子「あ、藍子ちゃん。もう大丈夫なのかな?」



藍子「はい、落ち着きました」



城ヶ崎美嘉「やっほー、藍子ちゃんおはよう」



藍子「あれ、美嘉さん。今日はお休みだったんじゃあ…?」



美嘉「うん、なんかプロデューサーに呼ばれてね」



モバP「おお、美嘉も来たか。それじゃあ次のレッスンを始めようか」



藍子「次のレッスン!?」



モバP「一回だけだと感じをつかめないと思ってな、違うタイプの女の子に挑戦させてみようと思って」



比奈「私は一応とめたんスけどね」



日菜子「台本も用意してありますよ…むふふ…」



由里子「ちなみに藍子ちゃんの役は、幼馴染の優しいお姉さんが高校に入って派手なギャルになったのが面白くなくて反抗的な態度をとる近所の少年だじぇ」



藍子「なんか設定が複雑になってませんか!?」



モバP「これでさらに演技力を向上させてオーディション合格間違いなしだな」



藍子「もう演技の勉強は十分ですから〜」



終わり



20:30│高森藍子 
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