2015年09月29日

北条加蓮「ちょっとした期待」




―――事務所







がちゃり





加蓮「おはようございまーす」





P「お、加蓮か。おはよう」



加蓮「あ、プロデューサー。うん、おはよ。早いね、もうお仕事してるんだ」



P「まぁな。アイドルより遅く来たらカッコつかないだろ?」



加蓮「ふふ、確かに。いつもお疲れさま」



P「なんのなんの。――ん?」



加蓮「なぁに?」



P「加蓮……髪型変えたか?」



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1443198594



加蓮「あ、気づいてくれた? うん、気分転換にね。どう、似合ってるかな?」



P「ああ、もちろん。……って、気分転換にしちゃ編み込みなんて手が込んでるな」



加蓮「そう? まぁ、女の子だし。色々試したいじゃない」



P「そういうもんか」



加蓮「うん、そういうもん。それに……」



P「それに?」



加蓮「プロデューサー、褒めてくれるかなって。……えへへ」

P「…………」



加蓮「ちょ、ちょっと……なんか言ってよ、恥ずかしいじゃんっ」



P「いや……そういうこと言ってる加蓮がかわいいなぁと。髪型関係なく」



加蓮「う……!」



P「あっでも、もちろん髪型もいいぞ。うん、いつもより大人っぽい」



加蓮「お、大人……に、見える? ほんとっ?」



P「……あー、前言撤回。顔赤いし余裕もなさそうだし、大人には見えないな」



加蓮「そ、それはプロデューサーのせいでしょ! もう!」

P「あはは、ごめんごめん」



加蓮「確かにプロデューサーからしたら私、まだ子供かもしれないけど……!」



加蓮「……隣に立ったら、似合う女にはなりたいよ」



P「似合うって……俺に?」



加蓮「ん……」コク



P「……そっか」



加蓮「うん。……なれる、かな」

P「さぁ……どうかなぁ」



加蓮「どうかなって……酷くない?」



P「加蓮がトップアイドルになったら、そのときに分かるんじゃないか?」



加蓮「……!」



P「それまで、色んな加蓮を見せてくれ。色んな髪型、色んな服、色んな表情……」



加蓮「…………」



P「――そうだ、色んな夢も。一緒に叶えるって約束したもんな」

加蓮「…………」



P「……加蓮? どした?」



加蓮「……ね、プロデューサー」



P「うん?」



加蓮「私、頑張る。いつか必ず……トップアイドルになる。貴方に相応しいアイドルに」



P「……うん」



加蓮「だから……私のこと、見ててね。今日みたいに、髪型を変えたことにすぐ気づくくらい……しっかりと」

P「……あぁ、見てるよ。加蓮がだんだん大人になってくのを、ずっと側で」



加蓮「うん、よろしく。……私以外、見ちゃダメだからね?」



P「そりゃ無茶だ。うちの事務所、どれだけアイドルがいると思ってるんだよ」



加蓮「ふふ、じょーだん。ちょっとくらいは許してあげる」



P「ちょっとくらいって……あのなぁ」

加蓮「ふふっ♪ 朝のこの時間くらい、プロデューサーを独占させてよ」



P「へいへい、分かった分かった」ポフポフ



加蓮「あぅ。……だから子供扱いやめてってば!」ペシ



P「はは、大人ならもっと余裕を持たないとな」



加蓮「う……よ、余裕だし。撫でられるくらい余裕――」



P「ほれほれ」ナデナデ

加蓮「ちょっ、待って待って! そんなにしたらせっかく編んだのに解けちゃうでしょ!」



P「うお、そりゃまずい……こんなに綺麗なのにな。悪かった、ごめん」



加蓮「もう……ばか。ばかプロデューサー」



P「そんなにばかばか言うなよ……さすがにヘコむ」



加蓮「ふふ、ごめんね――」







加蓮(次はどんな髪型にしよう? ……また、褒めてくれるかな♪)







おわり



08:30│北条加蓮 
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