2015年09月30日

佐久間まゆ「コント『雨』」

モバマスssです



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P「雨かあ…まいったなあ」





まゆ「あら、Pさんも今から帰るんですか?」



P「そうだけど、雨がひどくてどうしようかなと」



まゆ「そうですねえ…雨ですし、相合傘で帰りましょう」ポッ



P「あっ、それならちょうど持ってたから…ほらっ」



まゆ「傘持ってたんですか?」



P「ほら、入りなよ」



まゆ「ではお言葉に甘えて…うふふ」ヨリソイー



P「でも濡れない?」



まゆ「何でですか?相合傘してますよねえ」



P「いやでもこれ棒の先っぽにお猿さんが抱き付いてるだけだし…」



まゆ「そのアイアイですか」ペシン



まゆ「こうなったらまゆのあいあい傘を使いましょう」



P「俺が言うのもなんだけど、相合傘を持ってるって少しおかしくないか?」



まゆ「いいえ、これはお猿のアイアイの方のアイアイ傘ですから」



P「ネタがかぶっちゃったよ」



まゆ「かぶってませんよお。これはアイアイがたくさんプリントされてるだけの傘ですから」



P「へえ。どんなデザインなの?」



まゆ「まずアイアイがバイバイしてます」



P「手を振ってるの?可愛いね」



まゆ「可愛いだなんて…」カアア



P「…まずってことはまだなんかあるの?」



まゆ「はい。バイバイしているアイアイがマイマイを持ってます」



P「なるほど雨傘だからか。可愛いね」



まゆ「可愛いだなんて…」カアアア



P「うん、まゆも可愛いけど話を進めてくれないかな」



まゆ「いけずです」プイ



P「だってあのままだとたぶんずっと同じやり取りしてたよ…まあいいや。続けて」



まゆ「はい。まずアイアイがバイバイしています」



P「うんうん」



まゆ「そのバイバイしているアイアイがマイマイを持っています」



P「うんうん」



まゆ「そのバイバイしているアイアイがマイマイを後ろにないないしています」



P「うんうん…えっ隠してるの?隠しちゃってるよね。それこっちから見えないよね」



まゆ「それでバイバイしてマイマイを後ろにないないしたアイアイが四つん這いでハイハイしています」



P「もういいよ!なんなのその傘」



まゆ「外国から輸入されて、昔流行ったものがまた最近流行りだしたんですよ」



P「海外のブームの再来と」



まゆ「よくわかりましたねえ」



P「そりゃあんなにアイアイマイマイバイブァッ…バイバイって聞かされればな。噛んじゃったよ」



まゆ「でもこの傘だと相合傘するには大きさが足りなそうですねえ…事務室に行って傘をもう一つ借りてきましょう」



P「さすがまゆ。石橋を渡って叩く心構えだな」



まゆ「叩いてから渡りましょうよ」



まゆ「借りてきましたよお」タタタッ



P「おう、悪いな」



まゆ「じゃあ相合傘はできませんでしたけど、並んで帰りましょうか」



P「へーい、タクシー!」



まゆ「いやいやいや、何してるんですか!」



P「いや、濡れちゃうかなあっと思って…」



まゆ「タクシーを止めるなら傘がなくてもいいじゃないですかあ」



P「それもそうだな。じゃあ歩きで行こうか」



まゆ「そうですよお」バサッ



P「うわあ、ほんとに言った通りのデザインだ。四つん這いで片手を上げてるアイアイの」



まゆ「ウソなんてつきませんよお」



P「あれっ、じゃあカタツムリはどこにいるんだ」



まゆ「尻尾が後ろの方に隠れてるでしょう?その先についています」



P「本当に隠してるのか…」



まゆ「ウソなんてつきませんよお」



まゆ「Pさんもはやく傘を開きましょう」



P「そうだな」バサッ



まゆ「…」



P「…」



まゆ「どうしました?」



P「いや、これまゆのと同じデザインじゃないか!」



まゆ「おそろいですよお」



P「よくこんなのが事務室にあったな…」



まゆ「流行りですから」



P「本当に流行ってたのか…あれっ、これデザインがちょっと違う!アイアイの頭のあたりからなんか出てる!」



P「この電波みたいなマーク、これってもしや…」



まゆ「はい、Wi-Fiです」



P「もういいよ!いつまでアイアイを引っ張るんだよ!」



まゆ「!…Pさん」ジッ



P「おっ、どうした?いきなりそんな険しい顔して」



まゆ「確かにアイアイの尻尾は長いです。けれど…」



まゆ「引っ張ったらかわいそうですよ!」



P「物理的にじゃないよ!」



まゆ「どんな生き物でも尻尾を無理にいじったり引っ張ったりするのはご法度ですよお」



P「たしかにそうだけどさ…まあこの傘でいいや。いこうか」



まゆ「はあい」テクテク





まゆ「あっ、カエル…」



P「おおほんとだ。可愛いな」



まゆ「Pさん、ちょっと聞いてもらっていいですか?」



P「どうした改まって」



まゆ「私はアイドルになる前、地元の仙台で読者モデルをしていました」



P「そうだな。その時期に俺が仙台に出張して出会って…」



まゆ「そして、貴方に一目ぼれしてアイドルになることでついていこうとしました」



P「あの時は驚いたよ」



まゆ「正直に言えばたかをくくっていました。人に自分を魅せる仕事をしていたのだからどうにかなるって。でも…」



P「そんな甘いもんじゃないなあ…」



まゆ「はい。そのことにはすぐに気付きました。事務所のみんなはとおっても魅力的で、一生懸命で、このままだと負けちゃうなって」



P「アイドルとしてか?」



まゆ「はい。アイドルの活動でも…恋愛でも」



P「まあ、それで周りを見て、意識を変えてくれたなら嬉しいかな。ともに高めあうって感じで」



まゆ「はい。そんなことがあったから、カエルを見るとついこの言葉を思い出しちゃうんです」



P「ああ、たしかに思い出すかもな」



まゆ「かえるぴょこぴょこみぴょこぴょこ、合わせてぴょこぴょこむぴょこぴょこって…」



P「おかしいでしょ!」



P「えっ、なんで今の話からその早口言葉につながるの?井の中の蛙大海を知らずじゃなくて!?」



まゆ「蛙(カワズ)じゃなくてカエルですよお!」



P「同じ意味だよ!」



まゆ「あら…?」キョロキョロ



P「ああ、雨の中でこんなことしてるから雨あがっちゃったよ…」



まゆ「これで濡れる心配なく相合傘できますねえ」ダキツキー



P「まだやるのかよ!もういいよ!」



まゆ・P「「どうもありがとうございましたー」」



おわり



08:30│佐久間まゆ 
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