2015年11月06日

的場梨沙「アイ ライク フライドポテト!」 二宮飛鳥「それは違うよ」

飛鳥「フライドポテトは英語ではない」



飛鳥「正確には『French fries』と言うらしい」



梨沙「えー? なんでよ。じゃがいもは英語でポテトだし、揚げるは英語でフライでしょ? じゃあフライドポテトでいいじゃない」





飛鳥「まあ、ボクら日本人の感性だとそう考えるのも無理はない」



飛鳥「けど、向こうでフライドポテトと言うと、ジャガイモを丸ごと油で揚げたものを連想されるらしい」



梨沙「そんな変な料理より先にフライドポテトを連想しなさいよ」



飛鳥「それは日本人の考え方さ」





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飛鳥「ちなみにイギリスやオーストラリアだと『chips』と言うんだ」



梨沙「ふーん……というか、やけに詳しいわね」



飛鳥「以前、キミや晴達と一緒にオーストラリアに仕事に行ったことがあっただろう。あの時ハンバーガーショップに行って、少々恥をかいてしまったからね」



梨沙「フライドポテトって言っちゃったのね」



飛鳥「そういうことだ。おかげで、今後は二度と間違うことはないだろう」



梨沙「……あ、思い出した。この前プロデューサーが言ってたわ。自分で注文するって言ったのに言葉が通じなくてあたふたしている飛鳥はかわいかったって」



飛鳥「あの時すぐに助け舟を出してくれなかったのはそういうワケか」





ガチャリ





心「おはよーおはよー♪あれ、二人でなに話してたの?」



飛鳥「おはよう、心さん」



梨沙「英語って難しいわねーって話をしてたのよ」



心「英語? あー、そういえば最近は小学校でも結構教わるんだっけ?」



飛鳥「一昔前よりは力を入れているらしいね」



心「へー……って、はぁとを一昔前の人間扱いすんな☆」



飛鳥「誰もそんなことは言っていないけど」



梨沙「でも実際、アタシと飛鳥を足してちょうどハートさんになるくらいだし――」



心「それ以上は禁則時効だぞ☆」



梨沙「英語といえば、ハートさんのしゅがーはぁとってやつもそうよね」



飛鳥「佐藤から砂糖、それを英訳してシュガー。心がハート。自分の名前から創り出した愛称か」



心「ふふん、なかなか洒落たネーミングでしょ♪ これでいこうって決めるのに丸3日かかったんだから☆」



梨沙「3日かぁ、すごいわね」



飛鳥「結果として少しずつ人気が出ているんだから、しゅがーはぁとというキャラ付けは成功と言っていいんだろうね」



心「さらっとキャラ付けって言ったなー? はぁとは24時間360日しゅがーはぁとなんだぞ☆」



梨沙「5日分どこ行ったのよ」



心「あ、それは実家に帰ってるぶん」



飛鳥「実家では佐藤心に戻るというわけか」



心「さすがに親の前で常時このテンション維持するのは辛いわ☆マジで☆」



梨沙「じゃあやっぱりしゅがーはぁとはキャラ付けってことよね。ハートさんのママやパパが、アイドルのハートさん見たらびっくりするんじゃないの?」



心「この前初めてテレビに出た時は、放送した後すぐに『あんた大丈夫?』って母親から電話がかかってきたなー♪」



梨沙「めっちゃ心配されてるわね」



心「はやいとこ慣れてほしいもんだ♪うんうん☆」



梨沙「しゅがーはぁとは英語だけどさ、アタシ達のユニットにはそういうのないの?」



心「ヴァリアスハートのこと?」



梨沙「うん。どうなの?」



飛鳥「なぜボクを見ながら聞くんだ」



梨沙「だってこれ考えたの飛鳥だし」



飛鳥「それはそうだけど。3人の名前を思いつきで並べただけのユニット名に特に意味があるわけ」



P「あるぞ」にゅっ



心「うわびっくりした! プロデューサーいたの?」



P「さっきからずーっとパソコンとにらめっこしてました。今、一段落ついたところです」



梨沙「それで、ヴァリアスハートの意味ってなんなのよ」



飛鳥「そもそも、ボクの思いつきによって生まれたネーミングの意味をなぜPが知っているんだ」



P「案を出したのは飛鳥だけど、最終的にユニットの名前やその他諸々の書類を上に提出したのは俺だからな。ユニット名にこめた想いくらいはあるさ」



P「ヴァリアスハートは英語にすると『various heart』になります」



P「まあ、『various』の発音はヴァリアスと正確には一致しないんですけど……英語の発音をカタカナで表現すること自体に無理があるから大目にみてください」



梨沙「ふむふむ。で、どういう意味になるのよ」



飛鳥「『various』は『さまざまな』とか『多様な』という意味だったはずだから……」



心「ヴァリアスハートで『さまざまな心』ってこと?」



P「だいたいそんな感じです」



P「飛鳥に梨沙に心さん。みんなバラバラな個性を持っていて、彩りに富んだ心の持ち主です」



P「個性にあふれた心がぶつかり合うことで、さらなる輝きが生まれてほしい……ってところですかね」



飛鳥「なるほど……アクの強い素材をあえてそのまま組み合わせることで、新たな形へ昇華させようというワケか」



梨沙「確かにアタシ達、年も性格もバラバラだもんね」



心「バランスとか調和とか、そーいうのとは程遠いからね♪」



飛鳥「しかし、ボクの造語に知らないうちにそんな意味が……言葉とは不思議なモノだね。時として、使い手の予想を超えた姿へと変わってしまうのだから」



P「でも、ちょっと面白いだろう」



飛鳥「まあね。ただ、ボクらは3人だから、正確には『various hearts』と複数形にすべきだったのかも」



心「いいじゃんいいじゃん♪個性はひとりひとりバラバラだけど、ユニットとしての心はひとつだ!ってことで☆」



P「おお、なるほど」



梨沙「きれいに理由がついたわね」



飛鳥「詩的で素敵な発想だ」



心「おう☆もっと褒めていいんだぞ☆」ドヤ



心「というわけで、ヴァリアスハートの深ーい意味も知れたんだけど……もともとなんの話してたんだっけ?」



梨沙「えっと、最初は英語がややこしいってことを飛鳥と話してたような」



P「文化の違いがあるからな。向こうにとっての当たり前と、こっちにとっての当たり前は違うんだ」



飛鳥「チョコレートは数えられない名詞、とかね」



梨沙「え、なにそれ? なんで数えられないのよ」



心「逆に、アメリカ人とかイギリス人とかは、日本人が自分のことを私とか僕とか俺とかバラバラに呼んでることにびっくりするのかな♪」



飛鳥「日本語は一人称の種類がとにかく多いからね。個人的にはいいことだと思う」



P「へえ、どうして」



飛鳥「ボクのセカイを構成する最重要の存在――つまりボク自身。それに対する呼称を数あるバリエーションの中から決めることができるのは、いうなれば自分で自分という存在の規定を行えるということであり――」



梨沙「まーた始まった」



心「こうなると長いぞー♪でも今回はちゃんと聞いてあげようかな☆」



梨沙「アタシはあとでプロデューサーに翻訳してもらおうっと」



飛鳥「ボクがボクをボクと呼んでいる理由についてだけど――」



心「はー、なるほど☆」



P「(独特の語りを展開する飛鳥。本棚にあった漫画を読み始める梨沙。よくわからないタイミングで相槌を打つ心さん)」



P「(改めて思うが、やはりこの3人はバラバラだ)」



P「(……だからこそ、うまくいきそうな気はするんだけどな)」







おしまい





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