2014年04月02日

白菊ほたる「信じる者の幸福」

アイドルマスターシンデレラガールズ 白菊ほたるのダイレクトマーケティングSSです。



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1396189831



は、はじめまして…白菊ほたるです。





実は暗い話で申し訳ないのですが以前所属していたプロダクションが倒産してしまって…



すみません…その前も…その前も…。あ、でも私、頑張りますので!



どうしてもトップアイドルになりたいんです、どんなに不幸でも!



私みたいな人間でも…周りを不幸にすることしかできない人間でも…



精一杯頑張れば、みんなを幸せにできるような人間に変われるんだって、証明したいんです!



だから…どうか、よろしくお願いします!

…本当に、よかったんですか?



嬉しかったですけど、でも私がいると…多分、たくさん迷惑をかけるかと思います。



今までうまくいってたことが全部、ダメになってしまうかもしれないんです…



え? 信じろって?



あっ、すみません!



もちろんプロデューサーさんのことを疑っているわけではなくて、その…



違う? 自分を信じろって?



私を…信じろなんて、そんなの…



自分を信じるところから、始めよう。ですか…



はい、わかりました…頑張ってみます。

ごめんなさい…私のせいで…



せっかくプロデューサーさんがお仕事を取ってきてくださったのに…



…違うんです、イベントを開催した人たちが悪いんじゃないんです。



私が、私がいたから、中止になったんです…



だって私が…私の運が悪いから…



…はい、それでも諦めたくないです。



私は、トップアイドルになりたい。



その気持ちは…諦められないです。



…そうですね、後ろ向きなことは言わないようにします…できるだけ。



…プロデューサーさんはいい人ですね。



はい、今度の仕事は絶対に成功させてみせます。



プロデューサーさん。これからも、よろしくお願いします。

あ、あの…すみません、こんな新しい衣装まで…大丈夫ですか?



お仕事はちゃんとありますか? プロダクションの経営は傾いていませんか?



私精一杯頑張ります! 期待に応えます…!



もっと肩の力を抜けって? は、はい。すみません…



少し舞い上がってしまいました…



だって、初めてライブに出れるんですから。



前までは、ライブに出る前に準備が整わなかったり、前日に突然中止になったり…



プロデューサーさんにお世話になってから…その…すこしだけ、不幸せじゃなくなったかもしれません…!



はい、一生懸命頑張って、プロデューサーさんに勝利を持って帰ります。



応援…よろしくお願いします!

すみません…すみません…!



せっかく衣装を作っていただいたのに…応援までしていただいたのに…



…負けてしまいました。



期待に応えられなくて…すみません。



…大丈夫、次は絶対に勝てる、って…



プロデューサーさん…なんでそんなに私を信じてくれるんですか?



私なんかを…見捨てないでくれるんですか?



…プロデューサーだから、ですか。



…いつも、ありがとうございます。



プロデューサーさんの言葉に、私凄く救われています…



私、プロデューサーさんの前向きなところ…見習います…!



…はい、次は絶対に…絶対勝ってみせます。



おはようございます、プロデューサーさん。



この木ですか?



この子…幸福の木なんですよ、プロデューサーさん。



あの、この鉢植え…お邪魔だったでしょうか…幸せになれるっていうので持ってきたんですけど…



華があっていい? よかった…気に入ってくれたんですね…



はい、さっき私が落としそうになったとき洋子さんが受け止めてくれて…



私が持っていたときより、なんだか輝いて見えて…



ほら…少し光っているような気がしませんか?



…私も、この木のようになれますでしょうか…



見ているだけで、いるだけで人を幸せにできるようなアイドルに…



はい…そうですね。



そのために、私はここにいるんですから。



…自分を、信じないと。

この衣装、スズランをモチーフにしているんですね…



…花言葉は「幸福の訪れ」



プロデューサーさんは…スズランみたいな人ですね。



はい、私をアイドルとして輝かせてくれるプロデューサーさんは、私の幸福そのものです…



きっと一緒にいれば…幸せが訪れるって信じてます…



私も…プロデューサーさんにとっての幸福になりたいと思います。



…あ、そろそろライブの時間ですね。



はい、約束しましたから。次は…絶対に勝ちますって。



プロデューサーさんが見放さないから…平気です。



だから…見守っていてください。私のことを。

ありがとうございます…プロデューサーさん。



プロデューサーさんのおかげで、私初めて勝てました。



みんなに…喜んでもらえました。



みんなに…ほんの少しかもしれませんが、幸せを与えることができました。



…私の、頑張りなんて大したことじゃないです。



いや、どれだけ頑張っても…今まで、報われたことなんてなかったです。



ですからこれは、プロデューサーさんと…この幸福の木のおかげです。



プロデューサーさん。一つお願いしてもいいですか?



私と一緒に…この木をずっと育てくれませんか?



プロデューサーさんと一緒にお世話をして…一緒に咲いたお花を見るのが…今の私の、ささやかな夢なんです…



…はい、ありがとうございます!



ずっと…ずっと一緒に、育てていきましょう!

プロデューサーさん…あの、やっぱり私がお金出しますよ。



いや、選んで欲しかっただけで買っていただくなんてそんな…



わかりました…ありがとうございますプロデューサーさん。



このお守り、大事にしますね。



あ、おみくじ…



…私、今までおみくじ凶か大凶しか引いたことないんです。



でも…プロデューサーさんと一緒の今なら、末吉ぐらいなら引けると思うんです。



なので、一緒に引いてくれませんか?

…やった! 末吉です!



ほら、見てくださいプロデューサーさん! 吉って! 吉って書いてます!



やっぱり…プロデューサーさんが私に幸せを運んできてくれているんですね…



私…プロデューサーさんと出会えて、よかったです…!



ところでプロデューサーさんのおみくじは…



…大凶、です…ね。



花火…綺麗ですね。



それに、川島さんや日菜子さん、紗枝さんの浴衣姿も…とても綺麗で。



雪美ちゃんの浴衣も、凄く可愛いです。



…私なんかじゃ、みんなに見劣りするかもしれませんけど、



でも、胸を張って一緒に頑張っていきたいと思います。



…いつか、あの花火のように天高く輝けるように…



プ、プロデューサーさん!? どうしたんですか、いきなり大声上げて?



…え? 私も? いやそんな、ちょっと恥ずかしい…



…わ、わかりました…プロデューサーさんが言うのなら…



た、たまやーっ!

私…こんなに楽しんだのって…初めてかもしれません…



はい、今日一日本当に楽しかったです。



大好きなアイドル仲間と、浴衣で撮影…こんなに楽しいお仕事、初めてです。



それに、プロデューサーさんとずっと一緒にいられましたから。



…お見送り、ありがとうございました。



あの、プロデューサーさん。



さよならって挨拶した後…もう二度と会えなくなるかもって思ったこと、ありませんか?

…ありませんよね、それが普通だと思います。



前の事務所がつぶれたとき…そうだったんです。



だから…さよならは…



…またあした?



…そうですね、私たちには明日があります。



明後日も、明々後日も…その先も。



…今日は最後までありがとうございました。プロデューサーさん。



じゃあ…またあした!

あ…お疲れ様です、プロデューサーさん。



はい…凄く楽しんでいます。



こんな風に普通にクリスマスパーティーに混ぜてもらえるなんて、まるで夢みたい…



プロデューサーさんに拾われて、私、本当に救われました…



あ、由愛ちゃん。巴ちゃん。



え…パーティーゲーム?



う、うん! わかった、今行くね!



…はい、二人とも仲良くなれて、よかったです。



私がサンタなんて…って思いましたけど、二人と一緒なら。



何より、プロデューサーさんと一緒なら私…何でもできる気がします。



私、この事務所にこられて、本当によかったです…本当に…



…あっ!ごめんね待たせて、今行くから!

メリークリスマスです、プロデューサーさん。



こんなサンタですけど、来たら嬉しいんでしょうか?



ふふっ、プロデューサーさんがそう言ってくれるのなら、大丈夫ですね。



…きっと町には、昔の私みたいに不幸な子がいるんでしょうね。



私は…そんな子を幸せにしてあげたい。



たくさん不幸を知ってる私だから、できることだと思いますから…



プロデューサーさん、私…きっとみんなを笑顔にしますから。



私だけだったら不安でしたけど…みんなといると心強くて、まだまだ頑張ろうって思うんです。



…もう私は一人じゃないから。



もう、私は不幸じゃないから。



あの日の――不幸に嘆いていた私にも届くように、一生懸命歌います!



プロデューサーさん、私たちのライブ。楽しんでください!

…あの、本当に大丈夫なんですか? プロデューサーさん。



せっかくクリスマスイヴの時間ができたのに、私なんかと一緒に過ごすなんて…



どの道予定がない?



…プロデューサーさんと一緒に過ごしたい人は、たくさんいると思いますが。



あ、いやえっと…何でもないです。



でも…こうして少しでもお礼ができてよかったです。



どうですか、このクリスマスケーキ。



由愛ちゃんと巴ちゃんにも協力してもらって作ったんです。



美味しい…よかったです、本当に…



以前だったら食中毒が怖くて、自分が作ったものを誰かに食べてもらうなんて、絶対できなかったですけど…



今の私だったら、そんな不幸訪れないって…



自分を、信じることができるようになりました。

…クリスマス、プレゼントですか?



い、いえそんな…プロデューサーさんには毎日プレゼントをいただいているようなものなのに…



…ありがとうございます、本当に…



あの、開けてもいいですか?



…アヤメの、ブローチ。



…プロデューサーさん。



私…嬉しくて泣いたのは、生まれて初めてです。



はい、私ずっと大切にします。



私ずっと信じ続けます。



プロデューサーさんのことを…



そして、自分のことを。



…それが、幸せになるために大切なこと、ですよね。

プロデューサーさん。



私、ついにトップアイドルになることができました。



たくさんの仲間に囲まれて、たくさんのファンを幸せにして。



…たくさんの幸せな思い出ができました。



…今だから告白しますと、初めの面接のとき…もし落ちたらアイドル目指すのやめようと思っていました。



光り輝くアイドルになって、人を幸せにできる人間になりたかったのに、



努力すればするほど…たくさんの人を不幸にしてきた私は…



きっと、一生そのままなんだって…諦めかけていました。



でも、プロデューサーに出会って。



信じることを教えてもらって。



私は…こんなにも幸せになることができました。



プロデューサーさんは…私の全てです。



だから、今度は…















「私が、プロデューサーさんを幸せにしてみせます!」











おわり





08:30│白菊ほたる 
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