2014年04月05日
海老原菜帆「仲良し度」
モバP「仲良し度が足りない?」
菜帆「はい。Pさんが担当になってから、もうずいぶん経ちますけど」
菜帆「まだまだ、Pさんの態度が堅いと思うんです〜」
P「とは言われても、プロデューサーとして、ある程度の線引きは必要だろう」
菜帆「それでも、もっと仲良くなれたら、と思うんですよ」
P「ううむ……ちなみに、今はその仲良し度は、どれくらいなんだ?」
菜帆「一緒にお茶をするくらいですから――五十くらいですかね〜」
P「ふむ、今が標準なのか」
菜帆「千が限界値ですよ?」
P「仲良しどころか嫌われてるだろ」
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菜帆「違いますよ〜。目標は高く、ゆっくり目指したいんです」
P「今も仲良しだが、より上の段階に行きたい、と」
菜帆「はい〜」
P「まあ、プロデューサーとして、コミュニケーションも必要か」
菜帆「ではさっそく、仲良くなりましょう〜!」
P「それはいいが、どうするんだ?」
菜帆「今は対面に座ってますけど、これを」
菜帆「――はい。お隣に失礼しますね〜」
P「……少し、気恥ずかしいな」
菜帆「これに慣れれば、仲良し度が上がりますよ」
P「幾ら?」
菜帆「五くらい?」
P「本当に、気が長い話だ」
菜帆「ふふ、のんびり行きましょう〜」
菜帆「隣に座るのも、当たり前になってきましたね」
P「そうえば、そうだな。意外と慣れるもんだ」
菜帆「それじゃあ今度は、距離を詰めて……」
P「おい、近すぎるんじゃないか。隙間もないぞ!?」
菜帆「こうしなきゃ、仲良くなれませんから〜」
P「いや、しかしだな……いろいろ、気になるというか」
菜帆「あら、Pさんは、どこが気になるんですか〜」
P「からかうな」
菜帆「ごめんなさい〜。Pさんの反応が、楽しくて」
P「まったく……」
菜帆「お詫びに、ぎゅってしますね」
ぎゅっ
P「こ、こら! 腕に抱き着くな」
菜帆「お詫びですから、遠慮しないでください〜」
P「しなくていい、しなくていいからっ!」
菜帆「でも、お詫びが」
P「これもからかいの延長だろ!?」
菜帆「あ、バレちゃいました〜?」
菜帆「Pさ〜ん、謝りますから、もっと近くに来ましょうよ〜」
P「またくっついてくるだろ。なら近寄らん」
菜帆「仲良し度が減っちゃいます〜」
P「減ってしまえ、そんな逆セクハラメーター!」
菜帆「また対面に戻っちゃいました……」
P「隣に座ってると、気が気でないからな」
菜帆「ふふ、私のどこが気になるんですか〜」
P「そんなことは一言も言ってない」
菜帆「……ここ、だったりします?」
P「襟を下げるな、こっちに見せるな」
菜帆「今日は胸元の緩い服だから、対面だと、見えちゃうかも〜」
P「ああ、もう、隣に来ればいいだろ!」
菜帆「はい〜」
菜帆「せっかく隣合ってますから、なにかしたいですね〜」
P「隣合わせたのは、お前だ……」
菜帆「そうでした〜」
P「いけしゃあしゃあと」
菜帆「そうだ、Pさん」
P「今度はなんだ」
菜帆「横になってもらえますか〜」
P「なんで俺は、担当アイドルに膝枕をしてもらってるんだ?」
菜帆「仲良し度を上げるためですよ〜」
P「恥ずかしいから、そろそろやめたいんだが」
菜帆「ええ〜」
P「どうしてもって言うからやったが、さすがにまずいだろう」
P「恥ずかしいのもあるけど、プロデューサーとして、ちょっとな……」
菜帆「そうですか……なら、最後に」
P「おい、なにを」
菜帆「えいっ」
むにっ
P「むぐぐっ!」
菜帆「ごめんなさい、Pさん。机のお菓子が、少し遠くて〜」
菜帆「あ〜、ちょっと取れないですね〜。もうちょっと、前かがみになれば」
P「殺す気か!」
菜帆「私は、お菓子を取ろうと思っただけですよ〜」
P「自分のグラマラスさを自覚しろ」
菜帆「感想とか、あります?」
P「アホなことを聞くな」
菜帆「私はちょっと、くすぐたかったですね〜」
P「恥じらいを持て、ちきしょー!」
菜帆「Pさん、Pさん〜!」
P「どうした、菜帆」
菜帆「あ〜んしてください」
P「そのケーキはなんだ」
菜帆「かな子ちゃん特製、和風ケーキですよ。ほら、あ〜ん」
P「大人をからかうんじゃない」
菜帆「そうですか……」
P「……分かったよ。すればいいんだろ!」
菜帆「はい〜。ありがとうございます」
P「ああ、恥ずかしかった」
菜帆「ふふ、可愛かったですよ〜」
菜帆「――さて、それじゃあ私も……あむ」
P「ん、それは」
菜帆「はい?」
P「いや、なんでもない」
菜帆「……直接、したいですか〜」
P「なんでもないってのっ!」
菜帆「仲良し度も、なかなか上がってきましたよ〜」
P「へー、どれくらいなんだ?」
菜帆「八十です〜」
P「あれだけやってかよ」
菜帆「もっと上げたいですか」
P「方法があるなら、一応聞いてやる」
菜帆「私の、ぷにぷにで、温かい部分を、Pさんが触ってくれれば」
P「一線を越えてるじゃねえか!」
菜帆「ほっぺですよ〜?」
P「……あ、そう」
菜帆「Pさんが想像したところでも」
P「頬を触るんだよな! よし、触ろう」
菜帆「はい、どうぞ〜」
ふにふに
P「――温かいし、柔らかいな」
菜帆「Pさんの手も、温かいです」
P「もう、いいか」
菜帆「まだ、もう少しだけ、触っててください」
P「分かった」
菜帆「……ねえ、Pさん」
P「どうした」
菜帆「本当に、触ってもいいんですよ」
P「可愛い反応を、したくないんでね」
菜帆「茶化しちゃ……嫌です」
P「俺はプロデューサーで、菜帆はアイドルだ」
菜帆「Pさん」
P「もういいだろう。俺は少し、頭を冷やしてくる」
ぎゅっ
P「菜帆」
菜帆「私は、Pさんと仲良くなりたいんです」
菜帆「もっと、ずっと、深い仲になりたくて」
菜帆「ねえ、Pさん……私じゃ、ダメですか」
P「……菜帆っ!」
がばっ
菜帆「きゃ」
P「やってしまったぁああ……」
菜帆「ふふ、Pさんって、激しいんですね〜」
P「言うな、言うな! 罪悪感で死にそうだぁ」
菜帆「……やっぱり、嫌でしたか」
P「ぐっ、違う。嫌なわけあるか! 大好きだからこそ、立場上の罪悪感がな」
菜帆「えへへ、私も大好きですよ〜!」
P「お前、へこんだフリをしやがって……!」
菜帆「仲良し度も鰻登りです〜」
P「……どれくらいだよ」
菜帆「今は二百くらいですね」
P「それでも二百かよ」
菜帆「大丈夫、これからもずっと、上がっていきますから」
菜帆「――そうですよね、Pさん〜?」
P「……ああ、そうだな。これからも、よろしく頼むよ」
菜帆「はい〜!」
おしまい
17:30│海老原菜帆