2015年12月30日

佐藤心「今のポケモンって3Dなんだぁ」 的場梨沙「昔は白黒だったってホント?」

光「ぐっ……なんだ、この威圧感は!」



心「ふっふっふ……これこそが究極の力! 超進化態はぁと様だ☆」



心「ボーカル! ダンス! いずれもスウィーティー!」





光「な、なんて力だ……! これが超進化態に到達したアイドル……!」



心「ククク、すでにお前の力の大半は失われた。さあ、絶滅タイムだ☆」





SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1449315548



光「まだだ!」



光「アタシは諦めない! たとえエナドリが一本もなくても! お前を封印できるはずだ……アタシに、アイドルの資格があるなら!」



心「はーっはっは! やはりお前こそが、はぁとにとって最高の相手だということだ♪」



光「うおおおっ!!」







梨沙「光の勇気が世界を救うと信じて!」



飛鳥「ご愛読ありがとうございました」





光「って、終わらせるなー!」



光「今最高に盛り上がってたところなのに!」



心「そうだぞー。こっから超進化態はぁと様の超物理的はぁとデッドゾーンが炸裂して――」



飛鳥「楽しむのは結構だけど、そろそろレッスンに行く時間だ」



梨沙「ごっこ遊びに夢中になってるからわざわざ止めてあげたのよ。むしろ感謝してほしいくらいね」



光「……あ、本当だ。ありがとう二人とも」



心「さーて、じゃあ一緒に行きますか♪準備運動はさっきのでばっちしばっちし☆」









レッスン終了後





心「ぬわああん、疲れたあぁ」



梨沙「いつも以上にへとへとね」



飛鳥「少し準備運動に気合いを入れすぎたんだろう」



光「心さん。さっきの続きは……」



心「また今度にしてくれぇ……脚が、脚が棒のよう……」



光「だよなあ」



心「ごめんな☆」



光「いいっていいって。別に今じゃなきゃできないわけでもないんだし」



心「そうだね♪あ、そうだ。飛鳥ちゃーん」



飛鳥「湿布ならもう持ってきたよ」



心「おー、サンキュー♪」



梨沙「言われる前から動いてるなんて気が利くわね」



飛鳥「パターンに慣れてきただけさ」



光「でも、誰かのために素早く動ける人はヒーローの資質があるぞ!」



梨沙「できるヤツなら将来アタシの家来にしてあげてもいいわよ!」



飛鳥「……どちらも遠慮しておくよ」



梨沙「なによー、つまんないわね」



光「最近流行りのダークヒーローとか、似合うと思うんだけどなぁ」



飛鳥「ボクはボクだ。自分が進みたいと思った方向へゆくさ」



梨沙「さて、それじゃアタシはゲームでもしようっと」ガサゴソ



光「ゲームって、なんの?」



梨沙「ポケモンよ。ほら」



心「あ゛〜、湿布のヒリヒリが癖になる〜……って、ポケモン?」



飛鳥「どうかしたのかい」



心「いやぁ、ポケモンは昔いっぱいやったことあったなって♪」



心「はぁとはフシギバナのやつで、隣に住んでた子はリザードンのやつを持ってたなあ」



心「……あ、昔といっても言うほど昔じゃないからな☆まだまだ少女時代は新鮮な思い出だぞ☆」



梨沙「誰も何も言ってないのにフォロー入れてる」



飛鳥「ちなみに初代が発売されたのは約20年前だ」



光「心さんが5歳か6歳の頃か」



心「やーん♪」



心「でも……こうして今のポケモン見るとすごいね♪はぁとの頃なんて、ドット絵がカクカク動いてただけなのに」



梨沙「そうなの?」



心「そうそう! 白黒の平面世界を冒険してただけよ☆」



心「ま、それがどうしようもなく楽しかったんだけどな♪」



光「ゲームが白黒?」



梨沙「ホントにそんな時代あったんだ……」



心「そうだぞー。あの頃のはぁと達がたくさんゲームを遊んだおかげで、今のキミ達が贅沢な思いできてるわけだ♪」



飛鳥「今の若い子の中には、ゲームボーイの存在を知らない子も多いらしいからね」



光「アタシもやったことないなあ……というか、飛鳥ちゃんはアタシと同い年だよね? なんで大人目線なんだ?」



梨沙「音楽プレーヤーだけじゃなくて、ゲームもレトロなの持ってるのかしら」



飛鳥「多少はね。もっとも、多くはバーチャルコンソールでしか味わえないけれど」←DS世代



心「ねえ梨沙ちゃん、ちょっとだけ、はぁとに貸してくれない?」←GB世代



心「わあ、すごいすごい! ポケモンなでなでできるんだ、かわいいー♪」



心「ピカチュウお前痩せたなあ☆」キャイキャイ



梨沙「あんまり変なとこ触らないでよ? レポートも書かないこと」



心「わかってるって☆」





光「夢中でやってるね」



飛鳥「懐かしいんだろうね。ボクらにとっては、まだ未知の感情さ」





心「ねえねえ、これって裏ワザとかないの? ポケモン100レベルにしたり、コピーしたりするやつ」



梨沙「はあ? なにそれ、そんなのあるわけないじゃない」



心「へえ、今のはないんだ……なんかほら、セレクトボタンとなんかのボタンを押してどうたらこうたらするようなの」



心「昔はそれを使って、みーんな100レベにしたもんだ☆」



梨沙「本当にあったの? そんな嘘みたいな裏ワザ。勘違いじゃなくて?」



心「あったのー! 年上の言うことは信じろー!」ブーブー



飛鳥「心さんの言ったことは事実だ。初代のポケモンはとりわけバグが多くて、それらを意図的に起こすコマンドの情報が口コミでどんどん広がっていったらしい」



飛鳥「まだネットもあまり普及していなかった時代にだ。これはある意味驚異的な事象かもしれないね」



心「そーそー♪学校のみんなの間で、あることないこと噂が飛び交ってた♪」



心「はぁとのゲームには、最終的に攻略本に乗ってないようなポケモンが現れてたし☆」



梨沙「なによそれ……」



光「めちゃくちゃだな」



心「裏ワザに失敗することもあってね……ミュウツーをコピーしようとして、元のまで消えちゃったときは大変だったなあ」



光「ミュウツーって伝説のポケモンじゃないか。一体しか捕まえられないっていう」



飛鳥「子供心にもショックだったろうね」



心「ほんと、泣きそうだったよ……」







心ちゃん(当時7歳)「あ、ミュウツーきえちゃった」



隣のまさおくん「そんなあ! ひどいよ心ちゃん、ぼくのミュウツーが!」









心「うん、本当にショック受けてたなあ」



梨沙「って、人のポケモンでやったんかい!」



心「いやいや、悪気はなかったんだぞ☆ ほんと、よかれと思ってやっただけで……」



心「悪いと思ったから、はぁとが必死に育てた100レベのミュウツーをあげたし。そしたらまさおくん、機嫌直してくれたからよかったけど」



梨沙「他には何もしてないでしょうね」



心「してないしてない♪あとは友達と仲良く遊んでただけよ☆」



心「まさおくんに、トオルちゃんに、ぼーちゃんに――」



光「うーん、アタシもポケモンやってみようかな。なんか面白そうだし」



心「はぁとも♪えっと、梨沙ちゃんの持ってるのが最新作?」



梨沙「そうね。買うんならとりあえずそれでいいと思うわ」



光「飛鳥ちゃんもどう?」



飛鳥「ボクはもう持っている」



光「あ、そうなんだ」



梨沙「飛鳥は変なポケモンばっかり使うのよねえ。いい加減アブソルをメガシンカさせなさいよ」



飛鳥「どのようにポケモンを使うのかはトレーナーの自由さ。だからこそ面白い」



数週間後





心「たのもー☆」



飛鳥「ん?」



梨沙「どうしたの、急に」



心「ついにチャンピオンになったから、二人に対戦を申しこみに来たぞ☆」



梨沙「あ、殿堂入りしたんだ」



心「ラストは怒涛の展開だったわー♪今のポケモンって演出すごいね☆宇宙に行くシーンなんて感動したぞ☆」



心「子どもの頃と変わらないワクワクを感じちゃった♪」



飛鳥「ワクワクか。でも残念ながら、ボクはポケモンを持ってきていない」



梨沙「アタシは持ってるから、勝負してあげてもいいわよ」



心「よーし、やるぞー☆こっちが初心者だからって手加減とかいらないからね!」ウキウキ



梨沙「(ふふふ……ハートさんには悪いけど、ボコボコにさせてもらうわ)」



梨沙「(努力値をちゃんと振って、バランスも考えたアタシのパーティに勝てるはずがないんだから!)」







飛鳥「………」



飛鳥「(梨沙のくせ毛がまるで旗のようにピンと立っている……)」



飛鳥「(あれは、死を呼ぶ旗……死亡フラグ……)」



心「お、いきなりじわれが当たった! さすがダグトリオ!」



梨沙「なーっ!」



心「今度はふぶきでゲンガーが凍った! さすが3割で凍らせる技!」

注:現在は1割です



梨沙「なーっ!!」



心「最後はだいばくはつだー☆ お、急所で一撃じゃん」



梨沙「なーっ!!!」







飛鳥「完勝だね」



心「いやあ、運がよかったね☆うんうん☆」



梨沙「あ、アタシのメガガルーラが……ライコウが……」



飛鳥「まあ、心さんも言っている通り運の要素が大きかった。ポケモンバトルとはえてしてそういうものだ」



梨沙「うう……こんな、こんなことって」



心「梨沙ちゃん」



梨沙「な、なによぉ」





心「ドンマイ☆」ドヤァ





梨沙「………」プッチンプリン







梨沙「もう一回勝負よっ!!」



心「いいだろう♪勝者は悠然と受けて立つ☆」



梨沙「アタシが屈しない限り、ハートさんが勝ったわけじゃないんだから!」



心「いやあ、さすがにそれは屁理屈じゃ……」



ギャーギャーワイワイ





飛鳥「やれやれ、騒がしいことだ」



飛鳥「……ゲームを心から楽しんでいるという点では、ある意味理想的なのかもしれないな」



光「おはようございまーす!」



飛鳥「おはよう」



光「あ、飛鳥ちゃん。ちょっと聞きたいんだけど、バッタのポケモンっていないの?」



飛鳥「バッタは……覚えている範囲ではいないね」



光「そっか、残念……あと、もうひとつ聞きたいんだけど」



飛鳥「なんだい」



光「役割論理ってなに?」



飛鳥「……キミにはまだ早い」



光「えー?」









心「やった♪れんごくが急所に当たってやけどになったぞ☆」



梨沙「なーーっ!!」





おしまい





12:30│佐藤心 
相互RSS
Twitter
更新情報をつぶやきます。
記事検索
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計: