2015年12月31日

高森藍子「A Garden In A Castle」


※アイドルマスターシンデレラガールズ アニメ版のサイドストーリーです

 場面や時間が頻繁に変わりますがご了承ください







SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1446903599



〜346プロ受付〜



美波「すみません。私、新田美波と申します。シンデレラプロジェクトのプロデューサーさんにお会いしたいのですが」



受付「はい、お約束は頂いておりますでしょうか?」



美波「はい、電話で約束をしてあります」



受付「少々お待ちくださいませ」



受付「もしもし、こちら受付です。ただいまお客様がお見えになっているのですが…」







受付「申し訳ありません、担当のプロデューサーはただいま席を外しております」



美波「そうなんですか?」



受付「はい。確認したところ、新田様との約束の時間は本日の5時からだということなのですが」



美波「えっ?15時じゃなくって…5時ですか?」



受付「はい、いかがされますか。社内でお待ちいただいてもよろしいのですが」



美波「それじゃあ…それでお願いします」



受付「はい、ただいま入館証をお渡しします」

〜中庭〜



美波「ふう…恥ずかしい。時間を間違えるなんて…でも遅い方に間違えたんじゃなくて良かった」



美波「時間できちゃったから勉強でもしようかな…ここならあまり人がいないし…迷惑にはならないわよね」







美波「ペポカボチャには固い種皮がなく、実から取り出し炒ってそのまま食べられる…」



美波「ストライプペポの種は、とても栄養価が高く、タンパク質、脂肪酸、ベータカロテン、ビタミンE、鉄分・亜鉛・カルシウムやミネラル等を含み、」



『………』



美波「あら…?なにか聞こえる…」



美波「向こうの生垣の方から人の声?かな?」



『ああ、わたしはいままでいくつのものの命をとったかわからない』



美波「!?」

藍子『みんなの幸せのためならば僕のからだなんか百ぺん灼いてもかまわない』



夕美『うん。僕だってそうだ』



藍子『けれどもほんとうの幸せは一体何だろう』



夕美『僕にはわからないよ』



藍子『僕たちはしっかりやろうね』



夕美『あ、あそこが石炭袋だよ。そらの穴だよ』



藍子『僕はもう、あんな大きな闇の中だって怖くはない』

藍子「はあ…やっぱり演技は難しいですね。夕美さんはお上手ですね」



夕美「ふふ、男の子の気持ちになりきれたかな」



藍子「練習に付き合っていただいてありがとうございます」



夕美「うん、じゃあ私はこの後打ち合わせがあるから行くね」



藍子「はい、じゃあまた」



夕美「バイバイ」



藍子「ふう…気分転換に少し庭をお散歩して行こうかな…」



スタスタスタ…



バッタリ



藍子「あ…」



美波「あ…」



藍子「あ、あの…どこから聞いてましたか…?」



美波「えーと…、天の河を渡った辺り、からかな…」

美波「ごめんなさい、のぞき見をするわけじゃなかったんだけど…つい気になったの」



藍子「いえ、私も人に見られるのって恥ずかしくて、こんなところで練習していたんです」



美波「えーと、お芝居の練習をしていたんですか?」



藍子「はい。私、高森藍子っていいます。一応、アイドルなんですよ」



美波「あ、初めまして新田美波です。新しく入社することになりました」



藍子「…」



美波「…」



藍子「うふふ…」



美波「ふふっ」



藍子「おかしいですね、なんだかこういうの」

美波「それでさっきのは…」



藍子「私今度ラジオの番組をやることになったんです。その中で朗読のコーナーがあるんで練習していたんですよ」



美波「そうだったんだ」



藍子「一人じゃやりにくいから、お友達の相葉夕美さんに手伝ってもらったんですよ」



美波「宮沢賢治ですよね」



藍子「はい。あ、そうそう…星といえば…この写真見てください」



美波「うわー、綺麗。これ藍子さんが撮影したんですか?」



藍子「はい、事務所に天体観測をする方がいて連れて行ってもらったんです。トイカメラなのであんまり鮮明に撮れてませんけど」



美波「とっても幻想的で綺麗な風景だね」



藍子「そうですか、気に入ってもらえたら嬉しいです。あ、そういえば…こっちの写真なんですけど…」

藍子「それで、そのお店に居る猫さんがとっても可愛いんですよ」



美波「本当に?いいなー私も行ってみたい」



藍子「今度一緒に行きましょうよ」



美波「ええ、ぜひ…」



藍子「どうかしましたか?」



美波「あー、もうこんな時間!!どうしよう、遅れちゃうかも」



藍子「ああ、すいません。すっかりお話に夢中になっちゃって」



美波「いえ、私の方こそ」



藍子「行くのはどのお部屋ですか」



美波「えーと、新館の30階です」



藍子「それなら向こうのドアから入った方が早いです。直通のエレベーターがあるんです」



美波「ありがとう!!」

〜シンデレラプロジェクトルーム〜



美波「こんにちは。すみません、遅くなりました」



武内P「いえ、時間通りです」



美波「はぁ…良かったぁ…」



武内P「それでは、ご紹介します。こちら新田美波さん」



美波「あ、初めまして!新田美波、大学生です」



武内P「こちらがアナスタシアさんです」



アナスタシア「はじめまして、アナスタシアです」



武内P「他のプロジェクトメンバーは後日紹介しますのでまずは資料を…」



コンコン…



部長「ああ、ここに居たのかね。おや、お邪魔だったかな」



武内P「いえ、大丈夫です」



部長「すまんね、手短に終わらせるから」



武内P「申し訳ありません、少々お待ちいただけますか」



美波「はい、わかりました」



アーニャ「ダー」

美波「(なんか慌しいなあ…そうだ、今のうちに荷物の整理をしなきゃ)」



美波「(急いできたから鞄の中が乱雑に…あ、この写真は藍子さんの…持ってきちゃった…)」



アーニャ「ハラショー…」



美波「え、あの…」



アーニャ「その写真…見せてもらえますか」



美波「ええ…私のじゃないけど」



アーニャ「ズヴェズダ…綺麗な星です」



美波「(瞳がキラキラ輝いている…とっても綺麗)」



美波「あの、アナスタシアさん…」



アーニャ「ええと…アーニャと呼んでください、ニックネームです」



美波「じゃあアーニャさん…は、星が好きなの?」



アーニャ「ダー、ロシアに居た頃よくパパと星を見に行きました」



美波「へえー、アーニャさんはロシア出身なの?」



アーニャ「ダー、パパがロシア人でママが日本人のハーフです」

〜346カフェ〜



美波「藍子さん、こんにちは」



藍子「あ、美波さん。こんにちは」



美波「この間はありがとうございました。これ、すいません。写真間違えて持って行っちゃったみたいで」



藍子「いいんですよ、データはおうちにありますから。良かったら差し上げましょうか」



美波「いいんですか?ありがとうございます。同じ部署の子がこの写真とっても気に入っていて」



藍子「うふふ、喜んでもらえて嬉しいな」



美波「はい、藍子さんのおかげで仲良くなれました」



藍子「あの〜、美波さん。敬語、使わなくてもいいですよ、私の方が年下ですし…」



美波「ええ?でも私まだ未成年ですよ」



藍子「私はまだ高校生ですよ」



美波「えっ!?ごめんなさい、てっきり大学生くらいだと」



藍子「いいんですよ、よく落ち着いて見られちゃうんですけど」

藍子「それでアイドルの活動はどうですか」



美波「それなんだけど、まだメンバーが全員揃わないみたいで。プロデューサーさんが今スカウトしているらしいの」



藍子「そうなんですか」



美波「いまのところは基礎的なレッスンとかばかりなの」



藍子「私も最初のころはそうでした、といってもつい最近なんですけどね」



美波「スケジュール表をもらったんだけど…今週の予定は…。写真撮影?グラビアのお仕事かな?」



藍子「ああ、宣材に使う写真を撮るんですね」



美波「センザイ?」



藍子「はい、宣伝の材料です。事務所のHPなんかに載せる写真のことですよ」



美波「あ、そういう写真なんだね」



藍子「私はこの写真です」



美波「わあ、かわいい」



藍子「えへへ…ちょっと地味かなって思うんだけどプロデューサーさんが私服のままでいい、って言ってくれたんですよ」



美波「あ、写真は私服で撮影するの?」



藍子「そういう決まりはないみたいですけど、個性が分かるような服装がいいみたいですね」



美波「そうかあ、私はどんな衣装にしようかな」

〜公園〜



藍子「うーん。今日はいい天気でお散歩日和、お気に入りの公園をゆっくり歩いて…」



「うおおおおおおおおおおおおおお」



藍子「きゃあ」



「すいません、このあたりにスタジアムはありませんか!!!?」



藍子「スタジアム?そういえば競技場が向こうの方にあったような…」



「どこにあるんですか!!?」



藍子「えーと、確か池を超えて木立の脇を抜けていくと見えたはず」



「分かりました、ありがとうございます!!」



スタタタタタタ…



藍子「あ、行っちゃった…」



藍子「何だったのかな?まあ、お散歩の続きをしましょう」

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお…」



藍子「きゃあ!」



「あ、さっきの方ですね!!ちょうど良かった!!」



藍子「な、なんなの?」



「すいません!道がよく分からないので案内してもらえますか」



藍子「きゃあ、手を握ったままで走らないでくださいよ〜」



トタトタトタトタ…



藍子「はぁ…はぁ…はぁ…」



「おお、ここですね。どうもありがとうございました」



藍子「いえ…はぁ…はぁ…見つかって、良かったですね」



「はい!!今日は大事な試合があるんです」



藍子「試合?あのー…日野茜ちゃんですよね。346プロの」



茜「えー、ばれてしまいましたか。一応変装はしていたんですが」



藍子「(茜ちゃんの場合は帽子かぶっても声と動きがそのままだから…)」

藍子「あの、私も346プロのアイドルなんです。高森藍子って言います」



茜「は、これは失礼しました。同じ会社のアイドルに気付かなかったなんて」



藍子「いえ、部署も違いますし…うちの会社、アイドルいっぱい居ますから」



茜「しかし、共に戦う仲間に気付かなかったとは…。そうだ、藍子ちゃん。一緒にラグビーを見ませんか?」



藍子「ラグビーですか?」



茜「はい!!せっかくですから親睦を深めましょう。もちろんチケットは私が払いますので」



藍子「だけど私ラグビーのルールも知らないんですよ」



茜「大丈夫です、私が教えますから!!」

〜スタジアム、観客席〜



藍子「わあ、結構広いんだね」



茜「実は今日の試合に私の高校の先輩が出場するんです」



藍子「お知り合いが出るんですか?」



茜「はい、直接部活で一緒だった時期はないんですけど時々顔を出してくれたOBなんです」



藍子「それじゃあ一生懸命応援しましょうね」



茜「はい!燃えていきますよー!!」



茜「いいですか藍子ちゃん、あの両端のラインがそれぞれのチームのゴールです」



藍子「あの棒が立っているところだね」



茜「はい、お互い相手のゴールにボールを置けば点が入ります」



藍子「サッカーやバスケみたいな感じかな」



茜「はい、しかしラグビーはボールを前にパスすることができません。なのでボールをもって前に走る必要があります」



藍子「うん」



茜「そして相手はそれを体を使って止めることができます」



藍子「相手に抱き着いてもいいんだね」



茜「それだけ分かれば大丈夫です、あとは見ていればなんとかなります!!」



藍子「ええ、ちょっと茜ちゃん…」



茜「ほら藍子ちゃん、選手が入場してきましたよ!!燃えてきましたー、ファイヤー」



藍子「あ、あの…茜ちゃん…試合に夢中になって…」

茜「いやー、いい試合でしたね。両チームとも選手が全力でぶつかり合って」



藍子「(結局ルールはよく分からなかったけど…盛り上がったからいいかな)」



茜「私も熱くなってきました!!このまま全力で走って」



藍子「茜ちゃんダメだよ、まだ周りに人がたくさんいるんだから」



茜「ああ、そうでした。すみません、試合を見ているとつい夢中になって」



藍子「うふふ、茜ちゃんは本当にラグビーが好きなんだね」



茜「はい!!あ、でも…藍子ちゃんはつき合わせちゃって申し訳なかったですかね?」



藍子「ううん、楽しかったよ」



茜「そうですか、それは良かったです!!」

〜文花放送〜



藍子「高森藍子のゆるふわタイム、今週もそろそろお別れの時間です」



藍子「それでは最後に、ゲストのニュージェネレーションズのみなさんから一言ずつご挨拶をお願いします」



卯月「は、はい。精一杯頑張ります」



凛「一生懸命に練習した成果を見に来てください」



未央「ライブ、絶対に盛り上げるからみんなで聞きに来てよね」



藍子「ありがとうございました。それではゆるふわタイム来週も聞いてくださいね、バイバーイ」

凛「はあ…緊張したぁ…」



卯月「はじめてのラジオ、上手くしゃべれませんでした…」



未央「いやー、もっと派手にアピールした方が良かったかなー?」



藍子「お疲れ様です、デビューイベント頑張ってくださいね。私はその日お仕事で見に行けないんですけど応援してますから」



未央「ありがとう。あーちゃんの応援、確かに受け取ったよ」



藍子「あ、あーちゃん?」



凛「ああ、未央はすぐ人にあだ名をつけるんだから」



藍子「うふふ、可愛らしい呼び名ですね。それじゃあ私もお返しに…ジャン」



卯月「カメラ、ですか」



藍子「はい、ゲストに来ていただいた方と記念写真を撮ることにしてるんです」



凛「へえー、カメラが特技なんだ」



藍子「特技というか、趣味なんですけどね」



未央「うん、それじゃあ最高の笑顔を撮ってよね」



藍子「それじゃあ並んでください。はい、チーズ」



パシャ



藍子「写真は後で現像してお届けしますね」



卯月「ありがとうございます」

〜レッスンスタジオ〜



ベテトレ「よーし、じゃあ今日はこれまで」



藍子「は、はい」ゼエゼエ



茜「はい!ありがとうございました」



藍子「はぁ…はぁ…茜ちゃんは元気ですね…」



茜「普段から鍛えてますから…でも振り付けは藍子ちゃんの方が覚えてましたね」



藍子「私は…はぁ…はぁ…体がついていかなくて…」



茜「大丈夫ですか藍子ちゃん、お茶飲みますか?」



藍子「あ、ありがとう…」



茜「ここで少し休んでいきましょうか」

茜「今度のフェス楽しみですね!!」



藍子「みんなで歌う曲が多いからしっかり覚えないと、でも歌うのが茜ちゃんと一緒で良かった」



茜「はい、みんな一緒に歌うととっても楽しいですよね」



藍子「それに、私たちMCもやるんだよね」



茜「はい!歌だけじゃなく、三人でトークも盛り上げていきましょうね」



藍子「あ、MCは川島さんと一緒なんだよね。私あまり面識がないんだ」



茜「川島さんとは何度か一緒に仕事してますけど、話しやすくていい人ですよ」



藍子「うん、今度まじあわに出るからご挨拶してこなきゃ。それに元アナウンサーの川島さんからラジオのテクニックとかいろいろ教わりたいな」

茜「そろそろ行きましょうか」



藍子「うん、帰りにしようか」



♪〜



藍子「(あれ?隣のレッスンスタジオは空いていたはずなのに?)」



藍子「(あれはニュージェネレーションズの未央ちゃん、一生懸命にダンスレッスン頑張っていて…。この前デビューイベントしてたのに、自主レッスン?)」



藍子「(そうか、シンデレラプロジェクトのみんなも頑張っているんだよね…)」



茜「あれ、藍子ちゃんどうしましたか?」



藍子「茜ちゃん…あのね、私もうちょっとだけ練習していこうかなって思うんだけど」



茜「おお、やる気ですね藍子ちゃん!!それならもちろん、私も付き合いますよ!!」

〜文花放送〜



藍子「高森藍子のゆるふわタイム、今週のゲストはラブライカのお二人です」



美波「こんにちは」

アーニャ「こんにちは」



美波「ラブライカの新田美波です」



アーニャ「アナスタシアです、みなさん元気ですか?」



藍子「はい、ようこそ。お二人はラブライカ、としての活動をしながらソロでもデビューされたんですよね」



美波「はい、プロジェクトのみんなのソロ曲を収録したアルバムが発売されたんですよ」



藍子「今日は新曲の事やサマーフェスのことなんかいっぱい聞かせてもらいますね」



藍子「まずは一曲お聞きいただきましょう、それでは曲紹介どうぞ」



アーニャ「ダー、聞いてください。アナスタシアで"You're stars shine on me"」

藍子「ありがとうございました。それではゆるふわタイム来週も聞いてくださいね、バイバーイ」



ディレクター「はーい、お疲れさまー」



美波「お疲れ様です。それにしても藍子ちゃん、ラジオ上手になったね」



藍子「そうですか?そういってもらえると嬉しいです」



美波「うん、前と比べて慣れてきた感じがするもの」



藍子「ありがとうございます。そういえば美波さん」



美波「なあに?」



藍子「オンエアだと聞けなかったんですけどサマーフェスの時、大丈夫でしたか?」



美波「ああ、ごめんなさい。あの時はみんなに心配かけちゃって。うん、いろんな人に助けてもらっちゃった」



藍子「でもGOIN’!!!の時はステージに立ってましたよね、私もソデで見ていて感動しました」

アーニャ「(んー、ミナミなんだかいつもよりも、少し嬉しそうにしゃべってます)」



藍子「そういえば、この前あたらしく開店したカフェを見つけたんです」



美波「本当?藍子ちゃんてそういうのを見つけるのが上手いよね」



藍子「そんなことないですよ、時間があると街をぶらぶらしてるから」



美波「ううん、きっとただ街を歩くんじゃなくてちゃんと観察をしているからだと思うな」



アーニャ「(いつもよりミナミの目じりがちょっと下がってます、アイコといるとリラックスできますか?)」



美波「ねえアーニャちゃんも一緒に行こうよ」



アーニャ「シトー、ごめんなさい。考えごとしていて、なんの話ですか?」



美波「藍子ちゃんがね、いい雰囲気の喫茶店を見つけたんだって。今度のお休みに一緒に行かない?」



藍子「うさぎさんの小物がいっぱいあってとっても可愛いんですよ」



アーニャ「あー、ごめんなさい。その日はパパが東京に来る予定です」



美波「あ、そうなんだ…」



アーニャ「私のことは気にせずに、お二人で行ってきてください」



美波「うん、じゃあ次の機会に一緒に行こうね」



prrrrrr…



美波「あ、ごめんなさい。ちょっと電話がかかってきたから」



藍子「はい、どうぞ」



美波「もしもし、新田です」



藍子「アーニャさん、また今度一緒にお散歩、しましょうね」



アーニャ「んー、アイコ…ちょっとお話があります」

美波「藍子ちゃん、待たせちゃったかな」



藍子「いいえ。私のんびりしているから、待ち合わせにはいつも早く来るようにしてるんです」



美波「そう、良かった。それでね、今日行くお店ってここでしょ、それで私調べてきたんだけれども…」



藍子「あ、美波さん。まずはこれ、見てください」



美波「スマホの…ムービーメール?」



アーニャ『プリヴェート、ミナミ』



美波「アーニャちゃん?」



アーニャ『ミナミはシンデレラプロジェクトのリーダー、大変ですね。みんなのコトいつも見ていてミナミは自分のコト、後回しにしています」



アーニャ『アイコといると、ゆるふわ、リラックスできると聞きました。今日のミナミはリーダーお休みしてください』



アーニャ『今日のスケジュールは全部、アイコに任せてください。アーニャからのお願いです』



藍子「と、いうわけで…今日は美波さんの腕時計と手帳は私が預かります」



美波「えっ、アーニャちゃんもグルなの?」



藍子「はい、今日は私のペースに付き合ってもらいますからね。うふふ」

〜公園〜



美波「わぁー、綺麗な公園ね」



藍子「はい、広くてとっても気持ちがいいんですよ」



美波「それじゃあ向こうの池の方に…あれ藍子ちゃん?」



藍子「美波さーん、ほら見てください。このワンちゃんとっても可愛いんですよー」



美波「藍子ちゃん?いつの間にあんなところに…」



藍子「ほら、手を出すとワンちゃんが足を出してくれるんですよ。美波さんもやってみてください」



美波「え?わ、私もするの?」



藍子「ほら手を出してみてください」

藍子「この神社、縁結びの神様なんですって」



美波「それじゃあお参りしていきましょうか」



パンパン



美波「ねえ藍子ちゃん、何かいい匂いがしない?」



藍子「あ、あそこに屋台が出てますよ。行ってみましょう」



美波「あ、ちょっと待って藍子ちゃん」



藍子「ほら美波さん、人形焼きですよ。かわいいー」



美波「へえーハトの形をしているのね」



藍子「ねえ美波さん、ちょっと買って食べてみましょうよ」



美波「え?でも私たちこれから」



藍子「少しなら大丈夫ですよ。おじさん、これ下さい」







美波「わあ、温かい」



藍子「美味しいですね」



美波「ふふ、こうやって立ったまま食べるのちょっと面白いね」



藍子「なんか学校帰りに買い食いしているみたいですね」



美波「こういうの、アーニャちゃんに教えてあげたら喜ぶかな?」

〜カフェ歩恋兎〜



美波「私はブレンドで」



藍子「私はカフェラテをお願いします」



美波「さすがに食べ物は要らないわね」



藍子「あはは…」



美波「でもいい雰囲気のお店ね。落ち着いた絵が飾ってあったり、観葉植物なんかも置いてあって」



藍子「よく見てください、美波さん。このお店、いろんなところにウサギが隠れているんです」



美波「あ、あのレリーフとか本棚の絵本とか、かな?」



藍子「はい、他にもいろいろ居るんですよ」

マスター「お待たせしました」



美波「あ、このカップも…それにスプーンの紋様も」



藍子「ね、かわいいでしょ」



美波「さすがに本物のウサギは居ないのね」



藍子「あはは、そういうお店も知ってはいるんですけど…長居できなくて…」



美波「そういえばこの前、智絵里ちゃんが取材に行ってたわね。可愛らしかったな」



藍子「美波さんてプロジェクトのみんなのお仕事を全部把握してるんですか?」



美波「そういう訳じゃないけど、みんなのことは出来るだけ知っておきたいじゃない?」



藍子「すごいんですね」



美波「まあ、私はプロジェクトのみんなよりもちょっとお姉さんだしね」



藍子「いいえ、責任感が強くないとできないことだと思います」



美波「ふふっ、ありがとう」

美波「いいお店だったわね、今度はアーニャちゃんも連れてきたいな」



藍子「はい、また来ましょうね」



美波「あれ、向こうの道…なんだか人がいっぱい居るけどどうしたのかな」



藍子「本当ですね、私ちょっと見てきます」



美波「あ、藍子ちゃん…行っちゃった…」







藍子「美波さん、この先で雑貨屋さんがオープンしたみたいです。ちょっと見に行きませんか?」



美波「え、でもだいぶ行列が…」



藍子「大丈夫ですよ、ね、いいでしょ」



美波「え、あの…」

藍子「それでお菓子を作ったんですけどちょっと失敗しちゃって、でも美味しいって食べてくれたんですよ」



美波「それは良かったね。あ、藍子ちゃん…お店に入れるみたいだよ」



藍子「わぁー可愛いものがいっぱい」



美波「本当にいろんなものがあるね」



藍子「人が多いからゆっくり、は厳しいですけど記念に何か買いましょうか?」



美波「うん、そうだね」







藍子「美波さん、そのカップ気に入ったんですか?さっきから見てますけど」



美波「え?うん、いいなって思うんだけど…」



藍子「なにか問題でもあるんですか?」



美波「うん、自分で使うにはちょっと子供っぽいんじゃないかって思って」



藍子「そんなことないですよ、美波さんにとってもよく似合うと思います」



美波「そ、そうかな」



藍子「はい、動物の模様が描いてあってとっても可愛いし。私も一緒に買っちゃおうかな」



美波「そう、藍子ちゃんが買うなら私もおそろい、かな」



藍子「はい、ほら美波さん。このカップ限定品らしいですよ、一緒に買いましょうよ」



美波「うん、そうだね」













その日、プロダクションに行くと雰囲気がいつもとは違いました。



たくさんの社員の方が慌しく行き交い普段は見ない業者の人が大勢で作業をしていました。



青いプラスティックで覆われた通路を通って自分の部署に入るとプロデューサーさんが段ボールをいくつも並べていました。



藍子「おはようございます」



藍子P(以下モバP)「よう、藍子来たか。引っ越しだってさ」



何もかもがいつもと違った朝、私のプロデューサーさんはいつもと同じように話しかけてきました。

藍子「引っ越し?どこにですか?」



モバP「ほら、この部屋に行けって命令が来た」



渡された紙には組織変更の案内と新しい部屋の地図が書いてありました



モバP「新しく来た常務の方針でさ、現行のプロジェクトは全部解体だってさ」



私に説明しながらプロデューサーさんは段ボールに書類を詰め込んでいきます。



藍子「全部解体?どういうことですか」



モバP「ま、会社の方針転換ってとこだろうな」



藍子「だからって急にそんな…」



モバP「ああ、そうだ。大事なものがあったら早めに避難しておけよ。もうすぐ業者がくるからな。あいつら気をつかわず機械的に作業するんだから」



そういいながらプロデューサーさんは雑誌を手際よく集めています

藍子「大事なものは、これで全部だと思います」



モバP「ああ助かった。今日来てない子の私物とかよく分からないからな」



私がみんなの持ち物をまとめている間にプロデューサーさんは次々と廊下に段ボールを積み重ねていきます



藍子「あの…他に何か手伝えることはありませんか」



モバP「そうだなあ…」



プロデューサーさんが上を向いて少し考えています。



モバP「引っ越し先は確か今は荷物置き場だったな、掃除が必要かもしれないからモップや雑巾を用意してもらおうか」



藍子「分かりました、じゃあ庶務課へ行ってきますね」



モバP「待った!!」



藍子「?」



モバP「今日はどの部署もこんな調子だろう、庶務へ行っても埒があかないんじゃないか」



藍子「そうでしょうか?」



モバP「藍子ついてこい」



藍子「どこに行くんですか?」



モバP「ちょっとしたお散歩だよ」

藍子「私こっちに来たのは初めてです」



モバP「アイドル部門関連の部屋や施設はだいたい新館に移動したからな、さあ着いたぞ」



藍子「ここは?」



モバP「346プロ旧館」



古びた薄暗い建物の中へ入っていきます



モバP「ちはー、久しぶりです」



男「おお、どうした。最近顔を見せないで、かわいい女の子に囲まれて浮かれてんじゃないのか」



モバP「いやーウチもこれでいろいろ大変なんですよ」



男「なんかもめているらしいな。ま、ウチには関係ないだろ。頼まれたもの用意しておいたぞ」



モバP「ありがとうございます、また後で返しに来ますから」

バケツやモップ、雑巾なんかが積まれた台車を押して歩きます。



モバP「346みたいな大きな会社じゃ掃除や庭の手入れなんかは自分たちじゃまかないきれない。あそこはそういった業務を委託されている会社。」



藍子「へぇー、プロデューサーさん顔が広いんですね」



モバP「まあこの業界、長くいればいろいろコネもできるさ。俺たちはそれで商売してるんだし…おっと」



藍子「どうかしたんですか?」



モバP「ちょっと顔出さなきゃいけないところがあるんだ。悪いけど藍子、先に行っててくれないか?部屋の位置はわかるな」



藍子「はい、さっきの紙に書いてありますから」

一人で台車を押していると向こうから大きな荷物を抱えて美波さんがやってきました。



美波「藍子ちゃん、どうしたのそれ」



藍子「あはは、ちょっと借りてきたんです」



美波「そう、じゃあ藍子ちゃんの部署も?」



藍子「ええ、シンデレラプロジェクトもやっぱり…」



美波「うん、まだプロデューサーさんと連絡がつかなくてよく事情が分からないんだけど…」



アーニャ「ミナミ…私たちどうなりますか?」



美波「きっと大丈夫よアーニャちゃん、私たちには頼もしい魔法使いがいるもの。それじゃあ藍子ちゃんまたね」



藍子「はい、それじゃあ」



プロデューサーさんの話通りに会社中が混乱しているみたいです。

掃除をしてとりあえず事務所としての体裁を整えた数日後、プロデューサーさんと今後の相談をします。



モバP「とりあえずラジオは続行、雑誌の取材なんかは問題なし。新規の仕事をもってくるときはいちいち上の許可を取れってさ」



藍子「はい、これからどうなっちゃうんでしょうか」



モバP「わからん、シンデレラプロジェクトのプロデューサが対案を出すとか言ってるらしいがどうなることやら」



藍子「そう…ですか…」



新しく私たちのオフィスになった部屋。夕日が差し込んでくるのでブラインドを下しています



モバP「ふう…」



パソコンのキーボードをたたいていたプロデューサーさんの指が止まります。



モバP「なあ…藍子。演劇をやってみないか」



藍子「演劇?」



モバP「ああ、俺はアイドル部門ができる前は演劇部門に居たんだ」



藍子「知りませんでした…」



モバP「常務が眼をつけているのはテレビや音楽番組、大きなライブなんかだ」



藍子「はい」



モバP「舞台演劇は、まあ映画やテレビに比べたら派手さはないが根強いファンがいる。演技の基礎も学べるしな」



藍子「そうですね。私もお芝居には…興味ありましたし」



モバP「上の方も簡単には口を出せまい、舞台演劇は基本的にアイドル部門の縄張りじゃないしな」



藍子「え?」

モバP「売り上げ的には美味しくはないが、演劇部門の歴史は古い。常務もあっちには手を出せないはずだ。昔の上司が役員をやっているからあの人に話を付ければ転籍の話も…」



藍子「ちょっと待ってください、じゃあ私演劇部門へ移るんですか?プロデューサーさんは?」



モバP「俺はここに居るよ、他のアイドルもいるし…このままやられっぱなしってのは性に合わないから…」



藍子「ダメです!!!」



モバP「おい、藍子」



藍子「プロデューサーさんが残るなら私も残ります、会社と戦うなら私も一緒に…」



モバP「まあまあ落ち着け…」



藍子「でも…」



モバP「この部屋は前みたいに広くないんだからさ、その…身を乗り出すと…顔が近い」



藍子「!」

モバP「あのな、俺はなにも会社の方針に反対しているわけじゃないんだぞ」



Pさんが窓を少し開けて煙草に火を付けます。



あー、いけないんだ。



モバP「常務がやろうとしてるのはさ…喩えるなら…」



Pさんの眼が窓の外を向いています。



モバP「バラをさ」



藍子「はぁ…」



モバP「植物の薔薇な。特別に選別した品種を集めて最高のバラ園を造ろうとしているようなものだな。豪華で絢爛で優雅で、そんなゴージャスなバラ園を造って世界中から人を呼び寄せようって考えだ。」



モバP「バラ園を造るから整地のために、今いる木や草はよそに移動してくださいってのがこの状況だ」



藍子「…」



モバP「それはいいんだ、きれいなバラが咲くのは何も問題ない。俺だってそんなに美しい庭園があったら見に行くよ」



藍子「だったら…」



モバP「でもなあ…」



ふうっとPさんがタバコの煙を窓の外へ吹き出します。

モバP「俺はな、バラよりもヒマワリとか…そうタンポポみたいな花が好きなんだよ」



モバP「疲れて下を向いたときにそこにあるような…特別じゃない、どこにでもありそうなんだけど居てくれて良かったって思える、そんな花を育てたいんだ。だからさ…」



モバP「俺は風を吹かせたいんだ。綿帽子たちが遠く遠くまで飛んで行っていつかどこかの地で根付くように、祈りを込めて風を起こす」











藍子「…うふふ…」



藍子「ふふ…ふふふ…Pさん…ふふ…」



モバP「おい藍子どうしたんだよ」



藍子「だって…ふふ…Pさんておかしな人ですね。みんなが大変な時にバラだのタンポポだのって…ふふ」



モバP「おいこれはたとえ話だぞ」



藍子「分かってますよ」



ちゃんと分かってますからね♪

藍子「ふう、それじゃあレッスンに行きますね」



私は椅子から立ち上がります



藍子「Pさん。私、演劇に挑戦してみます、ただしアイドルとしてです」



モバP「おい藍子…」



藍子「いいじゃないですか、演劇部門に顔が利くPさんならそれくらいできますよね」



モバP「ああ、それでいいんだな」



藍子「はい」



部屋を出ていこうとする私にPさんが後ろから声をかけます



モバP「藍子は他の部署のアイドルにも知り合いが多いんだろう。活動が未定で困っている子がいたら声をかけてみてくれ、一緒に参加してみたらどうだ」



藍子「はい、わかりました」



笑顔で振り向いてから私たちの部屋を出ていきます。

ふふーん、ふんふん、ふーふふー…



自然とメロディを口ずさんでしまいます。



そうですよね。



Pさんは道端にあるような、なにげない草花に興味を持つような人だから…だからあの時私に声をかけてくれたんですよね。



でもねPさん。タンポポだって綺麗に咲くには太陽の温かさがいっぱい必要なんです。



だから…高森藍子はもうしばらく貴方のアイドルでいますからね。



〜劇団、練習場〜



茜「藍子ちゃん、追加のオーディション決まったみたいですよ」



藍子「それじゃあこれで全員そろうのかな?全体練習も始まるね」



私と茜ちゃんは演劇部門の方の勧めてくれた舞台のオーディションを受けて合格しました。



一緒に舞台に出る役者の人たちとも打ち解けてきましたがやはりアイドルの現場とは違った緊張感があります。



私たちも置いて行かれないように茜ちゃんと二人で練習が始まる前に準備体操をしています。



監督「よーし、みんな集まってくれ。あー、新しい仲間を紹介する」



未央「初めまして、346プロダクション所属の本田未央です。舞台は初めてですが一生懸命頑張りますのでよろしくお願いします」



パチパチパチパチパチ



拍手が鳴り響く中、私は久しぶりに未央ちゃんと意外な場所で再開したことに驚いていました。

〜カフェ歩恋兎〜



美波「どうしたの、こんなところに呼び出して。会社じゃできない話かな?」



藍子「すみません、相談したいことがあったので」



美波「ううん大丈夫。私も久しぶりに藍子ちゃんに会えて嬉しいから」



コーヒーのカップが二つ運ばれてきます。



藍子「あの…いま私演劇のお仕事をしていて、そこに未央ちゃんが来たんです。ニュージェネの」



美波「うん」



藍子「それがなんだか元気がないみたいで、ニュージェネの事を聞こうとしてもあまり話したくないみたいで…」



美波「そうなんだ」



藍子「私…部外者がこんなこと聞くのはどうかと思うんですけど…ニュージェネは…シンデレラプロジェクトは…どうなっているんですか?」

美波「プロジェクトクローネは知ってるわよね」



藍子「はい、会社が推し進めているプロジェクトですよね」



美波「凛ちゃんがそこに誘われているの、未央ちゃんもずいぶん悩んでいるみたい。アーニャちゃんもソロデビューすることが決まったし」



藍子「そんな…それじゃあシンデレラプロジェクトは…」



美波「シンデレラプロジェクトはそのまま。解散したりはしないわ」



藍子「そうなんですか…」



美波さんはずいぶんと自信たっぷりに言い切ります。

美波「シンデレラプロジェクトにはいろんな個性の子がいて、意見の違うこともあるけどみんなとっても仲が良くて居心地のいい場所。まるで本当の家族みたい」



藍子「はい、私も見ていてそう思います」



美波「でもね、どんなにいい家庭でもずっとそこに居るわけにはいかないでしょう。学校に行ったり、仕事に行ったり、そうやってみんな成長していく」



藍子「それがソロ活動や新しいユニットですか」



美波「うん、だから…みんなも戸惑うかもしれないけど、新しいことを始める時なんじゃないかな」



藍子「未央ちゃんの演劇も、ですか」



美波「うん。未央ちゃんは責任感が強くて真面目だから、ときには無理をしちゃうことがあるかもしれないの。藍子ちゃん、そうなったらフォローしてあげてね」



藍子「ふふ…真面目で責任感が強くてって…誰かさんみたいですね」



美波「あーまあ、そうかもね」



ちょっと顔を赤らめて美波さんはコーヒーをすすります。



美波「シンデレラプロジェクトは潰させないわ。だってアーニャちゃんが帰る場所がなくなったら困るでしょ」



うーん、やっぱり美波さんは大人だな

プロデューサーさん、私の帰る場所ちゃんと守っておいてくださいね



〜劇団、練習場〜



監督「よーし本田、だいぶ良くなってきたな。今の感覚、忘れるなよ」



未央「はい!!」



監督「それじゃあ今日はここまで」



お疲れ様です



未央「ねえあーちゃん、ちょっとだけ読み合わせに付き合ってもらっていいかな。確認したい場面があるんだ」



藍子「うん、いいよ」



茜「未央ちゃん頑張りますね、私も付き合いますよ」

未央「二人ともありがとう」



台本の読み合わせがひと段落したとき、未央ちゃんが静かに口を開きました。



未央「あのね…本当は私、怖かったんだ。シンデレラプロジェクトを離れてソロ活動する、なんて決めたけど知らない人ばかりの場所で新しいことを始めるのが」



未央「だから、ここにきてあーちゃんと茜ちんの顔を見た時に本当に安心したんだ。今もこうやって練習に付き合ってもらって…本当にありがとう」



茜「何を言ってるんです未央ちゃん!私たちは仲間です、チームメイトなんです。みんなで舞台というゴールにトライを決めましょう!!」



未央「仲間…そうだね、みんな仲間なんだよね」



藍子「うふふ、私も未央ちゃんがいてくれて良かったな。いつもみんなを元気にしてくれるし」



未央「いやー、今の私にはそれくらいしかできないから」



茜「みんなで盛り上げていきましょう、舞台もアイドルの活動も!!」

〜シンデレラの舞踏会〜



椿「すごい人数ですね」



藍子「346プロってこんなにアイドルいたんですね」



椿「一か所にこんなに集まるのって初めてじゃないかしら」



李衣菜「椿さん、藍子ちゃん。今日はよろしくお願いします」



藍子「李衣菜ちゃん、今日はよろしくね」



椿「李衣菜ちゃんは可愛らしいからその魅力が出るように撮影しますね」



李衣菜「いやいや、私はロックなんで。クールに決めますからね」



藍子「うふふ、今日は楽しい思い出いっぱい残しましょうね」

みりあ「あー藍子ちゃん、それカメラ?いいなーみりあも撮ってー」



莉嘉「あ、アタシもアタシもー」



椿「はいはい、順番に撮ってあげますからね」



藍子「あ、美波さん」



美波「藍子ちゃん、今日は撮影班なのかな」



藍子「美波さんたちもどうですか、ラブライカで撮影しませんか」



アーニャ「ハラショー。ミナミ、写真一緒に撮りましょう」



藍子「はい、笑ってくださいね。ハイ、チーズ」



アーニャ「スパシーバ、アイコ」



藍子「今日はデジカメ借りてきたんです。後でデータ送りますね」



美波「ありがとう、それじゃあ私たちはステージに行くね」



藍子「はい、頑張ってきてください」

〜文花放送〜



藍子「高森藍子のゆるふわタイム、今週のゲストはこのお二人です」



未央「こんにちは、本田未央です」



茜「日野茜です。今日はよろしくお願いします」



藍子「今日は私と舞台で共演している二人に来てもらいました。お芝居のお話、たっぷりしたいと思います」







モバP「始まりましたね」



武内P「はい」



モバP「収録とはいえ、重大発表ってのは緊張しますね」



武内P「オンエア直後に公式サイトに情報が出るように準備してあります」



モバP「しかしなあ…」



武内P「はい、なんでしょう」



モバP「舞台の公演しながら新曲の収録、で学校にも行っていると。いくら若いとはいえあのエネルギーがどこから出てくるんだか」



武内P「それが彼女たちの、夢だからではないでしょうか」



モバP「夢かあ…じゃあ仕方ない。我々はそれを精一杯応援するとしますか」



武内P「はい、よろしくお願いします」



モバP「こちらこそ、今後もよろしくお願いします」

藍子「それではここで一曲お聞きください、でもその前に」



未央「私たちから重大発表があります」



茜「実はこの三人、今度ユニットを組んでCDを発売することになりました」



藍子「CD発売イベントもありますよ」



未央「それではお聞きください」



茜「ポジティブパッションの新曲」



藍子「曲名は…」



おわり



19:30│高森藍子 
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