2014年04月11日

日菜子「私の白馬の王子様」

立ったら投稿します



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注意

・初SS



・誕生日ってことで勢いだけで書きました。















日菜子「今年もこの日が来ましたよぉ。むむふ。」



日菜子「誕生日での妄想は色々としましたからねぇ…」



日菜子「今日は何が起きるか楽しみです。むふ♪」



日菜子「と、思っていたんですけどぉ…」

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ー朝ー







モバP「おはよう、日菜子。早速だけど今日の予定は…」



日菜子(朝からお仕事のお話ばかりで誕生日の話題が出てきません…)



日菜子(もしかして…忘れられていますか…)



モバP「午前中にインタビューの仕事が一件。休憩を挟んで撮影の仕事が二件入ってるから。」



モバP「俺も付き添うことになっているから移動とかスケジュールの管理はあまり気にしなくていいぞ。」



日菜子「……はい。」



日菜子(そうですよね。日菜子はアイドルなんですから…)



日菜子(お仕事があるなら、そっちを優先しなくちゃいけないんですよね…)



日菜子(誕生日だからって特別なことを期待してはいけませんよね)



日菜子(移動の車の中で妄想して満足するしかないですよね…)





日菜子(白馬に乗った王子様が…花束を持って…むふ)



日菜子(…いつもの妄想なのに全然ドキドキもワクワクもしないです…)ズキズキ



日菜子(それに、なんでしょうか。胸が痛いです。むふふ)



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ー仕事が終わってー



モバP「お疲れ様、日菜子。これで全部終わりだぞ。」





日菜子「はい…お疲れ様です…」



日菜子(やっぱり忘れられてるみたいですねぇ…)



日菜子(自分から言うのは恥ずかしいですけどぉ…プロデューサーさんにはお祝いしてもらいたい…)





日菜子「あっ、あの、プロデューサーさん。今日は私の…」ピロピロ



モバP「すまん日菜子。電話だ。もしもし。」



モバP「えっ…今からですか!?…いや、本人に確認をとってからでないと…」



モバP「日菜子、ちょっといいか」



日菜子「はい、なんですか?」



モバP「急な撮影の仕事の依頼が来てだな、先方がどうしてもお前に頼みたいと言っているのだが」



モバP「長引くようなことにならないよう、こちらで交渉することが出来るが、断ってもいい、とも俺は思っている。どうする?」



日菜子「大丈夫ですよ。日菜子のことは気にしないでください。お引き受けいたします♪」



モバP「そうか、助かる。このまま現場まで行くからな」



日菜子(結局言えなかった…いいんです。日菜子には妄想がありますから。)



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日菜子(なんだか随分と自然の多いところまで連れてこられましたねぇ。)



日菜子(撮影のコンセプトは中世のお姫様ですか。)



日菜子(妄想の中に出てくるような素敵なドレスです。)



日菜子(これで王子様がいてくれたら完璧だったんですけど、仕方ないですよねぇ…)





スタッフ?「喜多日菜子さーん。準備は出来てますかー。屋外での撮影になるんで、現場まで案内するっスよ。」



日菜子「あ、はい。今行きます。」テクテク



日菜子(ん?今の声って…)





スタッフ?「うふふ、こちらへどうぞぉ♪」



日菜子「?機材も何もないんですけど」



スタッフ?「少々お待ちくださいねぇ♪」



パカラッパカラッ



日菜子(馬の蹄の音?)





?「う、うわっ。ちょっと待ってくれ。」



?「何言ってんの、プロデューサー!王子様なんだからシャキっとしないと☆」



モバP「そうは言っても乗馬なんてしたことないし、思ったより高くて揺れるんだよ!」



愛結奈「ワタシが引っ張ってるから大丈夫だって!変に暴れると余計危ないよ」





日菜子「プロデューサーさんが…真っ白な馬に跨って…」



日菜子(その姿は、普段の妄想の中に出てくるような王子様のようでした。)



モバP「日菜子、遅くなってごめん。誕生日おめでとう。」



日菜子(プロデューサーさんの声がするのに、うまく聞き取れない…)



モバP「サプライズパーティーということで事務所のみんなで話し合って決めたんだ。」



日菜子(今日一日胸の中にあった悲しい気持ちがどんどんなくなっているのを感じてる…)



モバP「最初は王子様役を外国人のエキストラでも雇おうかと思ってたけど、」

日菜子(心臓の鼓動がどんどん早くなってる。)



モバP「うちの女性陣の意見で俺がやったほうがいい、ってことになってな。」



日菜子(耳が熱くなってるのが分かる…きっと真っ赤になっちゃってます)



モバP「向こうにパーティーの会場が用意してあってな。ほかのみんなも集まってる。」



日菜子(いつものように顔に手を当ててみる。ひんやりと冷たくて気持ちがいい。)



モバP「そんなわけで会場まで俺と一緒に行ってくれないか。日菜子、いやお姫様。」



日菜子「むふ…むふふふ…妄想じゃないんですよね。現実なんですよね…」



スタッフ?「ちゃんと現実だから安心して、日菜子ちゃん♪」



日菜子「やっぱりまゆさんだったんですねぇ。変装が上手すぎて最初気がつきませんでした、むふ。」



まゆ「さぁ、王子様が待っているわよ。私が王子様までエスコートしますから、手を出してください。お姫様♪」



日菜子「で、でも、いいんですか?まゆさんはプロデューサーさんのことを…」



まゆ「今日だけは気にしなくてもいいですよぉ。それにまゆも、プロデューサーさんのお姫様になることを諦めたわけではないですしね。」



日菜子(そう言ってまゆさんはプロデューサーさんの乗る馬の横まで私の手を引いてくれて、一礼をしてパーティー会場へと行ってしまいました…)

愛結奈「さぁ、みんな待ってるから。さっさと乗った乗った☆」



日菜子「えっと…どういう風に乗ればいいんでしょうか?」



モバP「妄想でしていた乗り方でいいんじゃないか?どんな乗り方かは知らないが」



日菜子「それじゃあ、失礼します、むふ。」



日菜子(手綱を握るプロデューサーさんの左腕を背もたれの代わりにして、

    まるでお姫様だっこのような格好で体重を預ける日菜子をプロデューサーさんはしっかりと支えてくれました。)



日菜子「ずっとこんなシーンを妄想していました。こんなに早く叶う日が来るなんて思ってもいませんでした。むふふ。」



モバP「喜んでくれたようでなによりだ。改めて誕生日おめでとう。日菜子。」



日菜子「ねぇ、プロデューサーさん。」



モバP「どうした?」



日菜子「実はこのシーンの妄想には続きがありましてですねぇ。むふ」



日菜子「王子様とお姫様はキスをするんです。」



モバP「い、いや…流石にそれは不味いだろ」



日菜子「えぇ、わかってますよ。プロデューサーさん。今日はここまで十分に満足です。」



日菜子(ここから先は今はまだ妄想で我慢しますね。)



日菜子(でも…)



日菜子(いつか叶えてる日を、想いながら待っていますよ。プロデューサーさん。むふふ)



おわり



20:30│喜多日菜子 
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