2016年01月16日

亜美「え? 兄ちゃんに恋人が出来たって?」


真美「うん! はっきり聞いちゃったんだよね〜!」



亜美「ほうほう! それはいつの事だい?」





真美「えっとね〜、あれは確かやよいっちと──」













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───









真美「兄ちゃん! まだ事務所に着かないの〜?」



P「う〜ん、渋滞で全く車が進まないんだよ……」



やよい「真美! プロデューサーに迷惑かけちゃ駄目だよ!」



真美「うあうあ〜! そんなこと言っても亜美と約束があるんだよ〜!」



P「ははっ、ごめんな」



prrrr…



P「おっと、電話だ。えーっと……」



P「……」



P「……そうだ! どうせ暫く進まないし、真横のファミレスに入っちゃうか」



真美「お! 真美お腹ペコペコだよ〜! 兄ちゃんの奢り?」



P「ああ、もちろんそうだぞ!」







真美「わーい! やったね、やよいっち!」



やよい「いいのかなぁ?」



P「ああ、気にする事ないぞ! 俺もちょっと電話しないといけないからな」



真美「そうだよ! とりあえずファミレスにゴー!」



P「じゃあ行くぞー」















ファミレス







真美「ふぅ〜、食べた食べた! あれ? そういえば兄ちゃんは?」



やよい「プロデューサーなら電話しに行っちゃったよ」



真美「ふーん。それじゃあ真美はちょっと手を洗ってくるね!」



やよい「うん!」











真美「えーっと、お手洗いはっと……」



真美「あれ? 兄ちゃん?」







P「────」







真美「確かに電話してる」







P「今日は──なる──」



「────」



P「──、愛してるよ──」







真美「!?」







真美(今、愛してるよって!)













──







真美「ってことがあったんだよ!」



亜美「え〜? 聞き間違えじゃないの?」



真美「いいや! 絶対に言ってたもんね!」







真美(それにあの声は間違いなく……)











ガチャ



伊織「おはよう。ってアンタ達こんな所で何やってんのよ?」



真美「!?」



亜美「あっ、いおりん! 実は真美が──」



真美「あーあー! なんでもないよ! それより早く行かないとレッスンに遅れちゃうよ!」



亜美「ホントだ! 急がなきゃ!」



伊織「なによ? 相変わらずよくわからない双子ねぇ……」



真美「あはは……じゃあね、いおりん!」



伊織「気をつけなさいよね」



真美「う、うん! ありがとう!」







真美(そう。電話口のあの声は間違いなくいおりんだった……)











次の日 朝



765プロ ビル前







真美「さーて、今日もおしごと頑張るよ〜ん!」



真美(って、あれはもしかして兄ちゃん!)







「それじゃあまた後でな」



「頑張ってね」



「ああ、ありがとう」







真美(こ、この声は!)



真美(姿は見えないけど、やっぱりいおりんだったんだ! これはみんなに報告せねば!)



真美(確か、いおりんは今日はオフのはず!また後でという事は、仕事が終わってからデートするに違いないっしょー!)



真美(んっふっふ〜! いおりんも隅に置けませんな〜!)













765プロ 給湯室







真「プロデューサーに恋人!?」



真美「しーっ! 声が大きいよ!」



真「ご、ごめん」



雪歩「そ、そうなんだ……」



真美「しかも相手はいおりんなんだよ」



真「伊織!?」



真美「だから声が大きいよ!!」



真「だって大きくもなるよ!」







P「伊織がどうかしたかー?」







真美「な、なんでもないよ!」



















真「でもこれは誰にも言えないね」



真美「え? なんで?」



真「だって春香や美希、あずささんが聞いたらどうなることか……」



真美「あ〜、確かに……」



真「それにボクだって……」ボソッ



雪歩「わ、わたしも……」ボソッ







真美(真美だって……実はそうだよ……)





















真「……でも、やっぱり応援してあげようよ! 仲間が幸せになるならボクらも嬉しいことだよ!」



真美「……そうだね! 今度みんなでお祝いしようよ!」



雪歩「う、うん!」



真「みんなにはそれとなく伝えようか。まあ仕事に影響ないといいけど……あははっ」



真美「みんないおりんの事好きだから大丈夫っしょ!」







P「おーい、そろそろスタジオ行くから準備しろー!」



「はーい!」













後日 765プロ







真美「結局全員話を聞いて倒れちゃったね……」



亜美「まあ、しょうがないっしょ」



真美「でもみんな祝福してくれる辺りが765プロだね」



亜美「そだね」



真美「そういえば兄ちゃんは?」



亜美「たぶん、たるき亭でお昼ご飯食べてるよ」



真美「そっか」









真美「それにしても、いおりんはいつから付き合ってるんだろうね?」



亜美「まぁ、それを今から聞くんですがね……」







亜美真美「んっふっふ〜!」







ガチャ



伊織「おはよう。ってまたアンタ達はこんな所で」



真美「いおりん! かくご!」



亜美「かくほー!」



伊織「きゃっ! 何よアンタ達!」











亜美「一体いつから、兄ちゃんと付き合ってるんだい〜?」



伊織「はぁ? 何のことよ?」



真美「とぼけても無駄ですぞ〜! ネタはあがってるんだい!」



伊織「ちょっと! なんなのよいきなり!」







ガチャ



P「ただいま戻りましたー。 って何やってるんだお前ら?」



真美「あっ、兄ちゃん!」















亜美「さあ! 兄ちゃんもはくじょーするんだ!」



P「え? 何のことだ?」



真美「兄ちゃんの恋人のことだよ!」



P「え!? お前らどうしてそれを!?」ドキッ



真美「この前、真美は電話の声を聞いちゃったんだよ!」



P「あ、あの時か……」



真美「それに事務所の前でも!」



P「うっ……それも見られてたか……」



亜美真美「さあ! はくじょーしろー!」







P「……実は今日みんなが揃ったら報告しようと思ってたんだよ」



亜美「え? そうなの?」



P「みんなもう一人前になったしな、頃合いだと思ったんだよ。まぁ、とにかくみんなが揃ったら発表するから」



亜美真美「は〜い」



P「ところでなんか伊織がグッタリしてるんだが……」



亜美真美「あっ、聞いた時の勢いが強すぎて気絶しちゃった……」



伊織「」











──









P「えーと、実はみんなに紹介したい人がいるんだ」



真「ボク達みんなもう知ってますよ!」



P「え? そうなのか?」



美希「うん……ミキ達悲しいけど、おうえんするね?」



P「黙っててごめんな」



春香「仕方がないですよ。言いふらせるものでも無いですし」



P「ああ、そう言って貰えると助かる」











P「ところで伊織は?」



雪歩「まだソファで寝てますぅ」



P「……そうか」







あずさ(恋人の事が気になるのは仕方ないわよね……)







P「それじゃあ伊織には後で紹介しよう」

























全員「え?」















P「じゃあ紹介するな。おーい!」







ガチャ



???「こんにちはー!」













全員「え?」

























P「えっと、知ってる人も多いと思うけど……」







小川「どうもー」







小鳥「た、たるき亭の!」



律子「小川さん!?」





















真美「え? でも真美が聞いた声は確かに!」



亜美「真美、小川さんの声をよく聞いてみ……」



真美「え?」







真美「……」







真美「ああ〜!! いおりんにそっくりだ!!!!」

















律子「確かに私も昔、伊織と間違えて小川さんを飛行場に……」



小川「あははっ、あの時はびっくりしましたよ!」







真美「それじゃあ真美がいおりんだと思っていたのは……小川さんだったんた!!」



真美(そういえば二回目の時も場所は……たるき亭の前!)













伊織「あ、亜美……真美……アンタ達ねぇ!」ゼエゼエ



P「おっ、伊織起きたか」



伊織「起きたじゃないわよ。一体何の騒ぎ?」



P「いや、みんなに俺のパートナーを紹介していて」



伊織「は? パートナー?」



小川「あっ、伊織ちゃんは初めましてかな!」



伊織「え? え? どういうこと?」











P「実はな──」







全員(でも待ってよ……相手が伊織じゃないなら私たちにもワンチャンあるんじゃ……)



全員(小川さんには悪いけど……仲間うちじゃないなら堂々と奪いとれる!)







伊織「」バターン



P「え!? どうしたんだ伊織!!」







全員(まずは一人!!)















P「ふう……伊織はソファにまた寝かしつけてと……」



小川「伊織ちゃん大丈夫だった?」キラッ



P「ああ、大丈夫そうだ」







全員(え? 小川さんの指に光るのは……まさか!!!!)







P「あっ、指輪付けっぱなしだぞ」



小川「いけない! アルバイト前には外さないと!」







真美「兄ちゃん……その指輪って……」



P「ああ、先日入籍してな!」













全員「」バターン!!!!!!











P「お、おい! どうしたんだみんな!」

















終わり















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