2016年01月19日

まゆ「Pさんと結婚して」

まゆ「あなた、あさですよ〜」チュッ





モバP「ん、おはよう、まゆ」チュッ





まゆ「朝ごはん、できてますよぅ」



モバP「ありがとう、まゆ。いただきますっ」





モバP「やっぱり純和風な朝食を食べると、元気が出るよ!」



モバP「先週の出張は、朝食が洋食メインでまゆのご飯が恋しくって」パクパク



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まゆ「そう言ってもらえると、嬉しいです」



まゆ「最近は菜々さんから教えてもらって漬物も作り始めたので、楽しみにしていてくださいねぇ」



モバP「すごいなぁ、まゆは。ちゃんとおれの好みを把握してくれているんだな」





まゆ「妻として、当然の務めですよ」





モバP「こんな完璧な嫁さんをもらって、おれは幸せ者だなぁ!」



まゆ「これからもがんばっていくから、ご飯楽しみに……って、口元にご飯粒が」チュッ







モバP「んっ……ありがとう、まゆ」





モバP「こんなキスされると、昨日の夜を思い出すなぁ」



モバP「恋愛にはあんなに積極的だったのに、夜の方はすごい控えめで……」





モバP「あれが興奮するんだよな!」





まゆ「もう、何を言っているんですか///」



まゆ「早くしないと、遅刻しますよ!」





モバP「ははっ、そうだな」



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜









モバP「じゃあ、行ってきます!」



まゆ「ネクタイちょっと曲がってますよ」キュッ



まゆ「あと……」チュッ





まゆ「いってらっしゃい、他のコに誘惑されちゃダメですよ」



モバP「大丈夫。スキンシップが消極的になったからな、凛と千枝以外は……」





まゆ「(あの二人は……)あとで、事務所にお弁当届けにいきますね」ニコッ



モバP「ありがとう、ちひろさんに伝えておくよ」





まゆ「ええ、よろしく伝えておいてください」



モバP「じゃあ、行ってきます」バタン







まゆ「さて、お弁当を作って、あの二人に見せつけに行かなきゃ」





〜〜〜〜 お昼前の事務所 〜〜〜〜





千枝「プロデューサーさん、お昼はどうするんですか?」



モバP「まゆがお弁当作って持ってきてくれるよ」ワクワク



千枝「よかったら、千枝のお弁当どうですかぁ? たまには違う味も新鮮ですよ」









凛「ただいま〜。プロデューサーはいる?」



モバP「おかえり、凛。どうだった」



凛「うん、問題なくこなしてきたよ。ちょっと終わった後に俳優さんが鬱陶しかったけど」



モバP「スキャンダルだけは勘弁してくれよ?」





凛「プロデューサーが離婚してくれたら、大丈夫だけど?」





モバP「それはない」キリッ



凛「ふうん、そう」ギリッ





凛「それより、これからお昼どう?テレビ局のディレクターに美味しい店教えてもらったんだ」



モバP「いや、これからまゆがお弁当持ってきてくれるから……」pipipipipipipi



モバP「あ、取引先から電話だわ」ハイ、モバPデス







ガチャッ





まゆ「こんにちわ」



ちひろ「あら、まゆちゃん!お久しぶりね」



まゆ「お久しぶりです。結婚式依頼ですね。スピーチ、ありがとうございましたぁ!」フカブカ





ちひろ「どう、結婚生活は?」



まゆ「もう、幸せいっぱいです!」





凛「……」

千枝「……」





まゆ「しかも……」ボソボソ



ちひろ「えーっ!おめでとう!!」



まゆ「あ、まだPさんには言ってないので、内緒にしててくださいね?」



ちひろ「どうして……って、もうすぐ結婚記念日でしたっけ?」



まゆ「えぇ。その時に打ち明けようかなぁって」



ちひろ「いいなぁ、幸せそうで……」





まゆ「そういえば、この前銀行に勤める友人から、コンパの人集めのお願いがあったんですが」



ちひろ「いつ、何銀行!?」



まゆ「こことも取引のある大手銀行ですよ?よかったら伝えておきましょうか?」



ちひろ「ぜひ¥¥」



まゆ「わかりました、ちひろさんには色々とお世話になったので、良く伝えておきますね」

















まゆ「さて、二人ともお久しぶりですねぇ?」







凛千枝「」ギリッ





まゆ「二人とも結婚式には出席してくれなかったから、もう一年近く会ってませんねぇ」



凛「しょうがないでしょ? 空けられない仕事だったし」



千枝「千枝も親戚の不幸があったので……」





まゆ「まぁいいです。二人ともご飯はまだですか?」



凛「うん、これから外にでようかなぁと思ったところ。プロデューサーと一緒に」



千枝「わたしもまだです。お弁当はあったので、プロデューサーさんと一緒にどうかなぁと思って」







まゆ「よかったら、一緒にどうですか」







凛千枝「……」



凛千枝「え!?」







まゆ「別に怪しいものは入っていませんから、心配しないでください」



まゆ「間違って『まゆの』Pさんが口に入れたら大変ですから」





凛「ふーん、別にわたしはいいよ?」



凛(変な物食べさせたら、一気に心象悪くしてあげるから)





千枝「千枝も別にいいですよ」



千枝(千枝が作ってきたものと、食べ比べてあげます)





モバP「凛、千枝、二人に新しい仕事だ……って、まゆじゃないか」



まゆ「お疲れ様です、あなた」ニコッ





凛千枝(正妻の余裕か)ギリッ





まゆ「そうそう、お弁当3人とも一緒に食べようと思ったんですが、別にかまいませんよね?」





モバP「ん? ああ、別に問題ないぞ。丁度仕事の話もできるし」



まゆ「それじゃ、準備してきます。ちひろさん、休憩室お借りしますねぇ」





ちひろ「(ええ、どうぞー)修羅場の予感ね」



まゆ「ちひろさん、心の声がだだもれですよ……」





ちひろ「あ、あら失礼。オホホホ」



モバP「ちひろさんも一緒にどうです?」



ちひろ「あら、でしたらお言葉に甘えちゃいますね」





〜〜〜〜 休憩室 〜〜〜〜





まゆ「さて、準備も終わったし、いただきましょうかぁ」



凛千枝「…………」







モバP「二人とも、そんなにむすっとしてたら、ご飯も美味しくないぞ?」



モバP「なんか嫌なことでもあったのか?」



凛「そんなことないよね、千枝?」



千枝「はい、ちょっと考え事があって」



モバP「悩みがあれば相談に乗るから、いつでも連絡しろよ?」





まゆ「さぁ、お昼休みが終わる前に、ご飯を食べましょう」



凛千枝(変なもんだったら、すぐにプロデューサーを連れて出ていってやる)





パカッ





モバP「おーっ、さすがまゆ! その辺の定食屋とは比較にならないデキだよ!」



ちひろ「モバPさん、ニコニコですね〜」



モバP「ええ、やっぱりまゆの料理が一番美味いですからね」



凛千枝「……」





凛(なにこれ?ホントにまゆが作ったの?)



千枝(ちょっと、千枝のお弁当とは比べられません……)



モバP「今日の料理も美味そうだなぁ!いただきますっ」





凛千枝「い、いただきます」





凛(大事なのは見た目じゃなく味よ、味…… 肉じゃが、美味しい。)





千枝(たまご焼きだけは絶対に負け…… すごい。まゆさん、練習したんだろうなぁ)





モバP「いやー、まゆのご飯は冷めても美味いなぁ!午後からも仕事がんばれるよ」





凛千枝(こ、これは勝てない)



ちひろ「モバPさん、さっきからニコニコですけどそんなに嬉しいんですか?」



モバP「どうしてですか?」



ちひろ「普段見たことないような笑顔ですから」







凛千枝「……」







モバP「美味いもの食べたら、自然とこうなりますよ」ニコニコ



モバP「……」チラッ



まゆ「……」ニコニコ





ちひろ(ちょいちょい目が合ってニコニコしてる)



ちひろ(リア充爆発しろ」





まゆ「コンパ」ボソッ

ちひろ「幸せそうで何よりです、まゆちゃん!」





モバP「ってかどうした二人とも? 食べないのか??」





凛「ごめん、いただくよ……」パクッ



千枝「はい、いただきます……」パクッ







まゆ「ちょっと量は多めにありますから、みなさん遠慮なく食べてくださいね」ニコッ



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜





モバP「ふぅ、ごちそうさまでした」



ちひろ「まゆちゃん、ごちそうさまでした」



まゆ「いえいえ、お口にあいましたか?」



ちひろ「ええ、とってもおいしかったです。モバPさんの胃袋もばっちりですね」



モバP「これから太っていかないか心配ですよ」アハハ







凛千枝「……」



まゆ「さて、まゆはちょっと屋上でゆっくりさせてもらってから帰りますね」



モバP「あぁ。おれはもう少ししたらでるから、ゆっくりしていってくれ」



まゆ「はい、午後からもがんばってくださいね」



モバP「あぁ」





まゆ「ちひろさん、屋上お借りします」



ちひろ「えぇ、ごゆっくりしてください」





凛「まゆ、私も一緒にさせてもらっていいかな?」



まゆ「ええ、どうぞ」



千枝「千枝もいいですか?」



まゆ「えぇ、3人でゆっくりお話でもしましょう」





ちひろ(他のコ達もいるから大丈夫だと思うけど、改めて修羅場の予感ね)







〜〜〜〜 屋上 〜〜〜〜







まゆ「いつ来ても、ここの風は気持ちがいいです」



千枝「プロデューサーさん、あんな顔もするんですね」



千枝「千枝はプロデューサーさんのあんな笑顔見たこと無かったです」





凛「……」





千枝「もうちょっと、早く生まれて来てたら、ちょっとは違ったのかなぁ」



まゆ「……年少組からの頑張ってきたコ達には、悪かったです」



まゆ「みんなの気持ちは知っていたけど……ごめんなさい」ペコリ







千枝「……」



千枝「まゆさん、一つだけ教えてください」







まゆ「なんでしょう?」



千枝「プロデューサーさんは、いつからあんな顔をするようになってたんですか?」









まゆ「……何回かオフを一緒にすごしてるうちに、自然とオフにまゆと一緒のときはあんな感じでした」



凛「……」





千枝「きっと、その時点で千枝はまゆさんには負けてたんですね」



千枝「妬けるなぁ……」





まゆ「……」





千枝「まゆさん、きっと幸せになってくださいね!」



千枝「もし、プロデューサーさんが家に帰りたくないって言うことが一回でもあれば」



千枝「千枝が奪っちゃいますから!」ニコッ





まゆ「千枝ちゃん、ありがとう……」









凛「……」











凛「まゆ」



まゆ「なんでしょう?」







凛「プロデューサーと別れてくれないかな?」



千枝「!!」

まゆ「……」









千枝「凛さん、それはちょっと……」



まゆ「いえ、いいんですよ、千枝ちゃん」



まゆ「それに……凛ちゃん」







凛「なに?」







まゆ「チャンスは沢山あったと思います」



凛「……」





まゆ「それこそ、まゆには届かなかったシンデレラガールにもなって」



まゆ「帯同スタッフさんがいたとはいえ、Pさんと全国一緒にツアーで回って」





まゆ「まゆはあの間、気が気じゃありませんでした」





凛「……」



まゆ「私より美人でスタイルもいい」



まゆ「年下のはずなのに、その雰囲気は大人顔負け」





まゆ「一緒に全国を回ってるあいd「ダメだったの!!」



まゆ「!?」





凛「確かに、チャンスはあった!」





凛「シンデレラガールになって、想いも伝えたけどダメだったの!!」



凛「その時にははっきりと言われなかったから」



凛「まだチャンスがあると思ってた!」





凛「ツアーの最終日には不意をついてキスだってした!」



凛「けど、その時に初めてまゆに対する想いを聞かされた」





凛「辛かったよ!」



凛「私とまゆ、何が違ったんだろうって」



凛「いっぱいいっぱい考えた!」



凛「けど、わからなかったの」







千枝「……」



まゆ「凛ちゃん……」







凛「ねぇ!教えてよ!」





凛「ねぇ……おしえ…てよぉ」グスッ





まゆ「凛ちゃん……」





千枝「……」



千枝「何となく、わかった気がします」



千枝「プロデューサーさんがまゆさんを選んだ理由……」







まゆ「千枝ちゃん?」



凛「千枝?」





まゆ「実は私は正直、わからないんです」



まゆ「みんなと何が違ったのか」





まゆ「ただ、よく言われていたのが」



まゆ「まゆと話をしていると、いい気晴らしになるよ」



まゆ「って」





凛「……」





千枝「千枝が思うに、アプローチはしてくるけど、実際プロデューサーさんの目線で動いてたのは」



千枝「まゆさんが一番だったのかなぁって」





まゆ「……」



凛「……」





千枝「みんな、いろんな人がプロデューサーさんを男性として見てたし」



千枝「いろんな人がアプローチしてたの、それぞれが見てたと思います」





千枝「けど、みんな自分のアピールばっかりで」



千枝「あんまりプロデューサーさんのことは、考えてなかったのかなぁって」





千枝「そういえば、まゆさんって」



千枝「イベントとかでもよくいろんなコ達の面倒見てましたよね?」



まゆ「それは……Pさんが楽になるならと思って」



千枝「そのいろんな気遣いややさしさが、まゆさんを選んだ一番の理由なんだと思いますよ」







凛「……はぁ……」グスッ



千枝「凛さん?」





凛「わかってた、本当は……」



まゆ「凛ちゃん?」





凛「多分、千枝のいうとおりだと思うよ」



凛「プロデューサーは普段からいろんなアイドルや取引先の人に対して気を遣っているけど」





凛「だからこそ、まゆの気遣いにも気がついてたんだろうね」



凛「はぁ、言いたいこと言ったらスッキリした」フフッ







凛「まゆ、油断してたら私だってプロデューサー奪っちゃうんだからね」ニコッ



まゆ「ふふっ」ニコッ





〜〜〜〜 4年後 〜〜〜〜





まゆ「こんにちわぁ」



ちひろ「あら、まゆちゃん!おひさしぶりですね〜」





 「」サッ





ちひろ「あれ、今隠れたちびっ子は?」



まゆ「ほら、p、あいさつはどうしたの?」



p「こ、こんにちわぁ」





ちひろ「か、かぁわいい〜〜〜っ!」



凛「あ、まゆ、久しぶりだね?もしかしてその子は……」







p「わぁ、りんちゃんだぁ」キラキラ





凛「」ズッキューン





凛「ま、まゆ、この子一日だけ連れて帰れないかしら?」ハァハァ



まゆ「だめですよぅ。なにするつもりですかぁ」



凛「ちょっと、仕事の疲れを癒やしてもらおうと思って」





まゆ「凛ちゃんも早く子供を産んでください!それと、去年の結婚式、いけなくてごめんなさい」



凛「しょうがないよ、その子もまだちっちゃかったろうし」





まゆ「写真で見ましたけど、どことなくPさんに似てませんかぁ?」



凛「うん、確かに否定はしないけど、プロデューサーよりかっこいいよ!」





まゆ「そうですかぁ。まぁ、自分の一番が一番ですからねぇ」



凛「けど、このpちゃんの可愛さには霞むかなぁ」





まゆ「連れてはいかせませんよ」サッ



凛「ちっ」





ガチャ





千枝「ただいま帰りましたぁ。あ、まゆさんに凛さんに……?」



p「……」オドオド



千枝「なんですか、このまゆさんとプロデューサーさんのいいとこをすべて持っていったような天使は」





p「ちえちゃん……?」





千枝「」ズキューン



千枝「まゆさん」



まゆ「どうしましたか?」





千枝「仮眠室でけっこうです。一緒にお昼寝をさせてください」



まゆ「残念ながら、pはわりと寝起きです」



p「まだ、眠くないよぉ……」





千枝「そうだよね、じゃあ、わたしと一緒に遊びましょうか?」



p「うん!」





千枝「ちひろさん、今日は早退させていただきますね」



モバP「まて、おまえは午後からドラマの収録だろうが」







p「パパ!」





モバP「よく来たなぁ、p! まゆ、疲れてないか?」





まゆ「大丈夫ですよぅ。いつもPさんとpから愛を受け取ってますから」



ちひろ「モバPさんから受け取るのは、気持ち以外の愛情も……」







まゆ「ちひろさん、結婚するときにあれだけ相談に乗ってあげたのに……」



まゆ「事務所のコたちに、あの時のお酒の席での話、してあげてもいいんですよぉ」ニコッ







ちひろ「モバP家は純粋な愛情で溢れ返っていますよね! わかります!!」アセアセ



まゆ「まったく……Pさん、お弁当ですよぉ」



モバP「おおっ、ありがとう!今日はこれを楽しみに、午前中はがんばったよ!」







まゆ「前と一緒で、ちょっと多めに作ってきましたから、みなさんもどうですかぁ?」



ちひろ「あら、じゃあご一緒させてもらおうかしら」



凛「わたしも。まゆに料理のコツも教えてほしいし」





千枝「千枝は、pちゃんと一緒にご飯を食べたいですから、ぜひ!」





まゆ「それじゃ、みんなでいただきましょう」



「いただきます!」







おしり





23:30│佐久間まゆ 
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