2016年02月04日

杏「歌いたくない!」かな子「ええっ!?」智絵里「どうしよう…」

アニデレSSです。様々な二次設定、また二次創作のネタやデレステのネタバレなど含みます。

要は設定がごちゃ混ぜになっているので、キャラ改変や諸々、注意してお読み下されば…



では、ゆっくり投下です。よろしくお願いします。





SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1449894204



ーレッスン室ー



かな子「うーん…なかなかタイミングが揃わないね…」



智絵里「ごめんなさいっ…私、ぐずだから…」



かな子「そんなこと言っちゃダメだよ!もっと自分に自信持たなくっちゃ!」



智絵里「自信……う、うん…頑張ってみる…」



杏「あー…よく寝た…って言うか、まだ終わってなかったの?」



かな子「杏ちゃん」



智絵里「お、おはよう…うるさくて、起こしちゃったかな」



杏「いや、まあここレッスン室だし…むしろ杏が寝てる方がおかしいんだけどね」



かな子「そこは自分でわかってるんだ…」



杏「でも謝らないよ!杏はひかぬ、こびぬ、そして働かぬ!」



杏「大事なところは二人に任せてさ、杏は適当に口パクでもいれてくれればそれでいいし」



かな子「さすがにそれはダメじゃないかな…?」あはは…

智絵里「あ、あの、杏ちゃん!」



杏「んー?」



かな子「智絵里ちゃん?」



智絵里「その…私、ぜんぜん自信とかもてないから…杏ちゃんは、いつも自分を持っててすごいなあって…」



智絵里「だ、だから…その、ええと…」



智絵里「私に、少しだけでもいいから、自信を持てるようになるこつを教えて欲しいの!」



かな子「智絵里ちゃん…」



かな子「……杏ちゃん、私も…!私も、教えて欲しいな!」



かな子「杏ちゃんはいつだってぜんぜんぶれないし…今回の曲だって、私たち三人で歌うところを敢えて一人だけラップにしたり…」



かな子「だから、その勝負度胸…私にも伝授してください!」



二人「お願いします!」



杏「…帰って寝ていい?」



二人「ええっ!?」



杏「こっちが「ええっ!?」だよ…」



杏「まずさ、勘違いしてるみたいだから言っておくけどね?」



杏「杏は単に、普通に歌うのがめんどいだけで、度胸があるとか自信があるとか、そういうのとは違うんだよ」



杏「働かない、週休8日、不労所得、印税収入。これが杏のモットーなんだよ?」



杏「杏のいったいどこに、そんなものがあるっていうのさ」



二人「……な」



杏「な?」



二人「なんでやねん!」びしっ!



杏「なんで!?」



ーーーーーーーーー



二人「〜♪〜♪」



杏「あ、そこ違う、半音くらい上がりすぎ」



杏「智絵里ちゃんは声が小さすぎて聞き取りにくいし、かな子ちゃんは智絵里ちゃんのこと気にしすぎてる」



杏「振り付けもゆっくりなんだから、もっと落ち着いて歌えば大丈夫だからさ」



杏「え、杏も歌えって? お手本? やだよめんどくさい」



杏「杏はラップ一本で食べていくって決めたの!もうこれ以外には働かないんだからね!」



杏「え? 飴くれるの? こんなに!?」



杏「…じゃ、じゃあ仕方ないなあ…一回だけ…一回だけだよ?」

ーーーーーーーー



ー杏宅ー



杏「はあ…今日も疲れたー」ごろっ



杏「………ねよ」



杏「………………」



杏「…………」ぽちっ



〜♪〜♪〜♪



杏「ぶきよーなーえーがおとー…」



杏「……………」かああっ



ぽちっ



杏「…だってさあ…」



杏「ガラじゃなくなくなくなくなくない?」



杏「絶対違うよ。プロデューサーも何考えてんのさ、杏にこんな曲持ってきて、ユニットまで作ってさ」



杏「逃げ場がないじゃん、まわりこまれてるじゃん、ラップしかないじゃん、じゃんばるじゃん」



杏「…杏は…」



杏「毎日、寝て暮らせればそれでよかったのに…」



ーーーーーーーー



ーーーーー



ーーー



ー数ヶ月前ー



ー杏の高校ー



教師「次の問題を……そうだな、双葉、解いてみなさい」



杏「えー…」



教師「返事ははい! 何度言ったらわかるんだ…さあ、前に出て」



杏「いいよここからで…えっと、fxは…で……が……でしょ?」



教師「何を適当に抜かしおるか馬鹿者! それはこの単元の回答では…」



杏「だって先生、そもそもそれ、問題が間違ってますよ?」



教師「……なに?」



教師「……本当だ…ぐぬぬ…ろくに授業も聞いていないくせして…」



がやがや………



「んだよ、またあいつかよ…」



「いいよな双葉は、大して苦労もしなくたって一瞬で解いちまうんだからさ」



「私らへのあてつけかよ…ざけんじゃねーってのマジ…」



「つか優越感とか?見下して楽しんでんじゃね? まじ最悪…ちっこいくせしてさ」



杏「……ねむ」



教師「双葉ァ!授業中に寝る奴があるか!廊下に立っとれぇ!」



ーーーーーーーー



ー帰宅中ー



杏「一人暮らしと引き換えに手に入れた自由だけど…よくよく考えたら見通しが甘かったかもなあ…」



杏「いきなり転校してきて、授業態度も悪い上に周りからやっかまれてちゃ、世話ないよね」



杏「まあ…でも、かえってその方が楽でいいんだけどさ。下手に取り繕ったりしないでいいし」



杏「いつか印税収入を得て、巨万の富で杏は自分の王国をつくるんだ…!」



杏「我々の正義のためにー」



杏「…………はあ」



杏(いつまで続けるんだろ、これ…)



杏「あ……」



杏「そういえば、家に飲み物とか足りなくなってたっけ…」



杏「めんどいけど、一度帰ってからだとさらにめんどいし…」



杏「……買いに行くかぁ」



ーーーーーーーー



武内P「シンデレラプロジェクト…企画したは良いものの、なかなか良い人物に巡り会えませんね…」



武内P「もう陽も落ちてきましたし…本日のスカウトは、これで切り上げましょうか…」



武内P「……おや…?」







杏「……重い……」よろよろ…



杏「めんどいからって、コーラまとめ買いは腕が……死ぬ……」ふらふら…



杏「こんなことなら…せめて一回家に……荷物置いてくればよかったのに……」よろよろ…



杏「杏は……もう……ダメだ…」



杏「………ちらっ」



武内P「…よろしければ、家までお持ちしますが…」



杏「おお、誰だか知らないけど悪いねー♪ じゃあこれ、全部お願い♪」



武内P「は、はあ……?」



ーーーーーーー



杏「アイドル?」



武内P「ええ。アイドルに、興味はありませんか」



杏「んー、アイドルって、アレだよね。テレビに出て、歌って踊って、みんなの前で良いカッコして」



杏「その裏で、内情はわりとドロドロしてるっていう…」



武内P「いえ…そのような事は決して…」



武内P「せめて、名刺だけでも受け取ってもらえればと…346プロのサイトのURLも載っていますので」



杏「ふーん……ねえ、それってどれくらい儲かるのかな?」



武内P「は……と、言いますと」



杏「杏はね、無駄に働くのは嫌いなの。目指すは楽隠居、それも若いうちから悠々自適なハッピーライフ!」



杏「それが叶うって言うのなら、話くらい、聞いてあげてもいいよ?」



武内P「はあ…でしたらまず…そうですね、印税収入というものがありまして……」



杏「おお、きたね印税!詳しく話を聞かせてもらおうじゃないか!」





ーーーーーーーー



ー現在ー



杏(…なんて。印税収入が大した事ないのくらい、杏じゃなくたって知ってるよね)



杏(いいかげん普通に生きてくのも退屈してたとこだし…いちかばちか、切り口をかえてみようかなーと)



杏(最初は、そんな軽い気持ちだったんだよね)



杏(それがいつのまにかユニット結成なんていうおおごとになって…)



杏(違うか。ユニット結成までいれてプロジェクトだったもんね。最初に聞かされたし)



杏「ほんと、正直ガラじゃないんだけどなー…」ぽちっ…



〜♪〜♪〜♪



杏「〜♪〜♪〜♪」



ーーーーーーーー

ーCDの収録が終わって、しばらく後ー



ー筋ドン収録中ー



杏(……ずっと)



杏(ずっと考えてた。杏はそこまで器用な方じゃないから)



杏(付き合い方を人に合わせて変えるより、はじめから仮面をかぶってやりすごす)



杏(めんどいし、どうせ誰もわかってくれない、自分の出し方すらもうやむやになって)



杏(素の自分を出すと嫌われる、そう思って)



杏(けど……)



杏「………科学の30」



かな子「あ、杏ちゃん……」



杏「…負けないためにはこれしかないよ」



杏(例え嫌われたとしても…頑張ってるこの二人の夢の、邪魔になんかなりたくないから)



「スカイツリーのてっぺんからリンゴを落とすと、落下直前の速度はいくらになりますか?」



「スカイツリーは634メートル。重力加速度は9.8とします。」





杏「………秒速111.474メートル!」



瑞樹「え、えーと…時速だと?」



杏「401.306キロ!」



ピンポーン!



杏(……もう、後には引けない…! やるしか、ない!)



杏「アニメの30!」

ーーーーーーーーー



杏「………終わった」



杏(最後、ちょっと危なかったけど…智絵里ちゃんもかな子ちゃんも、しっかり頑張ってたし)



杏(杏はもう、お役御免かな…)



かな子「杏ちゃん!」



智絵里「ま、まって!」



杏「……え…」



かな子「勝手にいなくならないで…もう、心配して走り回っちゃった…」



智絵里「杏ちゃんがいないと、私達どうしたらいいか…」



杏「…杏、いてもいいの?」

二人「あたりまえだよ!」



杏「……!」



智絵里「私、まだまだ頼りなくて、不安だし、声も小さいけど…」



智絵里「でも、いつかは杏ちゃんにだって頼られる私になりたいって思うから」



かな子「勝負度胸も、スタイルだって自信がない私だけど…」



かな子「でもここに立てるのは、杏ちゃんと智絵里ちゃん、三人でキャンディアイランドだからなんだよ」

かな子「それに、まだ…バンジーも終わってないし、ね?」にこっ



杏「…………はぁ」ふっ…











杏「……バンジーは無しでよくない? 杏、けっこう頑張ったと思うけどなー」









ーーーーーーーー



ーーーーー



ーーー





ーおしまい。









23:30│双葉杏 
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