2016年02月05日

杏「あんずのおんがえし」

昔々・・・ではないとある国に、かなこちゃんとちえりちゃんという女の子が住んでいました



2人は、小さなお菓子屋さんをやっていました



その店のお菓子はとても美味しかったのですが、売れ行きはイマイチでした





それというのも、2人は接客が苦手だったのです



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ちえり「い、いらっしゃいませー・・・」ボソリ



かな子「い、いらっひゃ・・・また噛んじゃった・・・」



お客さんの前だと、どうしても緊張してしまいます



そんなわけで、お菓子もあまり売れない毎日が続いていました

2人は今日も河原で落ち込んでいました



かなこ「はぁ・・・今日もあまり売れなかったね・・・」



ちえり「うん・・・」



かなこ「もう余りのお菓子猫さんにあげすぎて呆れられちゃったよ・・・」



猫A「もう甘い物は飽きたにゃ!」



猫B「こんなに太ったらロックじゃないよ!」

ふと2人が川の方を見ると、とんでもない光景が広がっていました



ちえり「な、なにあれ・・・」



かなこ「う、うそ・・・」



何と川の上流から、大きな飴玉がどんぶらこと流れてくるではありませんか



かなこ「す、すごい!持って帰って食べようよ!」



ちえり「だ、大丈夫なの・・・」



かなこ「美味しそうだから大丈夫だよ」

2人は飴玉を家に持ち帰りました



ちえり「こんなに食べきれるかなぁ・・・」



かなこ「とりあえず食べやすくしようか、えい!」



バキッ!



かなこちゃんがトンカチで叩くと、飴玉は砕けてバラバラになりました



すると・・・



??「ふぁ〜やっと出られた〜!」



かなちえ「え!?」



何と飴玉から、小さな女の子が出てきました

??「ありがとね、あんずを助けてくれて」



女の子はあんずと名乗りました



かなこ「な、何で飴玉の中にいたの・・・?」



あんず「それはね・・・聞くは涙語るは涙・・・」



ちえり「ゴクリ・・・」

あんず「あんずは毎日のんびりと何もしない生活を送ってたんだよ」



かなこ「それは楽しそうだね」



あんず「でもね、それに怒った魔法使いによって、飴玉の中に閉じ込められちゃったんだよ」



ちえり「か、可哀想・・・」



あんず「でもまぁ折角だから楽に生きる方法を探す旅をしようと思ったわけだよ」



かなこ「そうだったんだ・・・」

ちえり「これからどうするの?」



あんず「ん〜特に決めてない」



かなこ「じゃあ家にしばらく泊まる?」



あんず「いいの?見た感じ生活楽じゃなさそうだけど・・・」



かなこ「でもあんずちゃんもほっとけないし・・・」



あんず「まぁそこまで言うなら・・・世話になろうかな?」



ちえり「よ、よろしくね・・・」

こうしてあんずちゃんはこの2人と暮らすことになりました



あんず「へぇ・・・ここお菓子屋さんなんだ、どれどれ・・・」パク



あんず「う、うまい!こりゃ三ツ星以上だね!」



かなこ「そ、そうかな・・・」



あんず「なんで売れないんだろうか・・・」



ちえり「そ、それは私達接客が苦手で・・・」



あんず「あ〜成程・・・」

あんず「それに宣伝も足りない・・・チラシとか沢山作って町内にバラ撒くか・・・」



かなこ「そ、そこまでしてもらわなくても・・・」



あんず「助けてもらった恩があるからね、この位はお安い御用だよ」



ちえり「あ、ありがとう・・・」



あんず「ただし!今日から挨拶の練習するから!厳しくいくよー!」



かなちえ「お、お願いします!」



こうしてあんずちゃんは、店の再建に協力することにしました

あんず「もっと腹に力を入れて!」



かなちえ「い、いらっしゃいませ!」



あんず「よーし・・・このチラシ配りに行くよ!」



かなちえ「は、はい!」



あんかなちえ「よろしくお願いしまーす!」

そして、リニューアルオープン当日になりました



ちえり「き、緊張するなぁ・・・」



かなこ「う、うん・・・」



あんず「練習通りやれば大丈夫だよ」



ガチャ



かなこ「お、お客さんだ・・・」



ちえり「よ、よ〜し・・・」



かなちえ「いらっしゃいませ!」



かな子(や、やった!)



ちえり(ちゃんと言えた・・・)

あんず「いらしゃいませ、当店へようこそ♪」キュピーン



かなこ「あ、あんずちゃんすごい・・・」



ちえり「流石だなぁ・・・」



あんず「クッキー4個、飴玉3袋、ケーキ1箱で合計1287円になりまーす!



かなちえ「かっこいい・・・・」

こうして、店始まって以来の売り上げとなりました



客A「ふーん、ここのお菓子も悪くないじゃん」



客B「また来ますね!」



あんかなちえ「ありがとうございまーす!」



かなこ「あんずちゃん・・・本当にありがとう・・・」



あんず「まぁ住まわせてもらってる恩もあるしね」



ちえり「あ、あの・・・」



あんず「ん?」

ちえり「よかったら・・・これからも家にいてほしいな・・・なんて」



あんず「ん〜あんずは楽して生活したい派だしな〜」



かなこ「そ、そうだよね・・・」



あんず「ま、まぁそれが見つかるまではここにいてもいいかな」



ちえり「ほ、ホント?」



かなこ「嬉しいなぁ・・・」



あんず(ま、こういうのも悪くないかな・・・)

こうして、3人での生活が始まりました



かなこ「あんずちゃーん!朝だよー!」



あんず「うーん・・・あと24時間・・・」



ちえり「それじゃ1日終わっちゃうよ・・・」



あんずちゃんはふだんこそこうですが、仕事になると



あんず「いらっしゃいませ♪」キャピッ



となるので、元々味が良いのもありこの店はたちまち知れ渡りました

そして、その噂はこの国のお姫様にも伝わりました



姫「そんなに美味しかったのかにぃ?」



部下A「ダー、それはもう・・・」



部下B「それに可愛い売り子さんもいますしね」



姫「カワイイ売り子さんかぁ・・・・」



部下B(あ、姫まさか・・・)



姫「早速会いにレッツゴー!」タタタ・・・



部下B「あ!待ってください姫」



部下A「ハラショー・・・」

その頃お菓子屋さんでは



子供A「そういえば今この町にお姫様が来てるって、お姉ちゃんが言ってたよ」



子供B「すっごいよねー」



かなこ「お姫様かぁ・・・」



ちえり「この店にも来るのかな・・・」



あんず「まぁそんな緊張しなくてもいいじゃん、いつも通りやれば」



かなこ「そんなもんかなぁ・・・」

ガララ



姫「にょわ〜☆」



かなちえ(いきなりきたー!!!)



姫「おじゃまするにぃ☆」



部下AB「お邪魔します」



かなちえ「い、いらっしゃいませ・・・」ガクガク



あんず「2人共、最初の頃に戻ってるよ・・・」

姫「お?」



あんず「ん?」



姫「にょわー!!!カワイイにぃ!」ギュッ



あんず「おわっ!何だ!?」



部下B「すみません・・・姫のクセでして・・・カワイイモノ好きなんです」



あんず「そうなんだ・・・」



姫「ねぇねぇ!一緒に暮らさない?」



あんかなちえ「え!?」

姫「お城に来れば、美味しい物沢山食べられるし、1日中のんびりできるよ〜☆」



あんず「そ、それはいいな・・・」



姫「じゃあ・・・」



あんず「でも・・・この店もほっとけないし・・・」



姫「そっか、じゃああきらめ・・・」



かなこ「いいよ、行ってきなよ」



あんず「かなこちゃん?」

かなこ「だって、それがあんずちゃんの夢だったんだよね?なら、私達は止めないよ」



ちえり「み、店の方は心配しないでください・・・」



あんず「2人共・・・いいの?」



かなちえ「・・・・・」コクリ



あんず「まぁ、元々楽できる方法が見つかるまでって約束だったからね、2人がいいならいいけど・・・」



姫「じゃあきまりだにぃ、おいであんずちゃん☆」



あんず「う、うん・・・」



かなちえ「バイバ〜イ!」



あんず「・・・・・」



こうして、あんずは2人の元を離れていきました

お城での生活は正に楽園、あんずはそれを満喫していました



姫「あんずちゃん、楽しんでるかにぃ?」



あんず「う、うん・・・」



しかしあんずは、心の底に引っ掛かる物を感じていました」



あんず「あの2人・・・大丈夫かな・・・」





あんず「あんずがいなくて、ちゃんとやっていけてるのかな・・・」



あんずは心配になりました、そして、ある日の夜・・・



あんず「ごめんね、お姫様・・・」



あんずはこっそり城を抜け出しました

しかし、お城から店まではかなり距離がありました



あんず「ハァハァ・・・もうダメだ・・・」



その時でした



??「ククク・・・久しぶりに会ったな」



あんず「あ、アンタは・・・」



そこに現れたのは、あんずを飴玉に閉じ込めた魔法使いでした

魔法使い「煩わしい太陽ね!」



あんず「いや、今夜だし・・・」



魔法使い「ま、まぁよい・・・そなたはここで何をしている?」



あんず「さ、散歩だよ・・・」



あんずは恥ずかしくてつい嘘をついてしまいました、しかし



魔法使い「そなたはお望み通りの生活を手に入れたのだろう?何故こんな事をする?」



あんず「そ、それは・・・」

魔法使い「迷っておるのだな、暮らしは大変だが、自分を慕ってくれる者たちの事も大切だと・・・」



あんず「何でもお見通しってか・・・」



魔法使い「やはり、そなたを飴玉に閉じ込めて旅をさせたのは正解だったようだな・・・」



あんず「シャレにならないんですけど・・・」



魔法使い「よかろう、選ぶがよい、そなたが自分の欲望をとるか、恩返しをとるか・・・」



魔法使い「さぁ、選択せよ!」



あんず「どちらかねぇ・・・」



あんず「そんなの決まってんじゃん」

そして、あんずは魔法使いの力を借り、お菓子屋さんに戻ってきました



あんず「うわぁ・・・」



お菓子屋さんは、杏がいた頃と変わらない繁盛ぶりを見せていました



かなちえ「いらっしゃいませー」

あんず「2人共・・・立派になって・・・」



かなこ「あ、あんずちゃん!」



ちえり「おかえり・・・どうしたの?」



あんず「い、いやちょっと・・・杏がいなくても大丈夫かな〜って・・・」



かなこ「うん、まぁ最初は不安でいっぱいだったけど、あんずちゃんが今まで教えてくれたことを生かして何とかやってるよ」



ちえり「ここまでするのに大分じかんかかっちゃいましたけどね・・・」



あんず「2人共・・・」グス

あんず「実はね・・・あんずも迷ってた、確かに楽はしたいけど、あんずの知ってる誰かが大変だと思うと楽できないな〜って」



かなこ「あんずちゃん・・・」



あんず「だからね、いい方法を思い付いたんだ」



ちえり「いい方法?」



あんず「うん、魔法使いさん、お願い」



魔法使い「よかろう、それがそなたの選択か、闇に飲まれよ!」ピカッ!



かなちえ「わああああああ!!!」



魔法使いが呪文を唱えると、辺りは光に包まれました

かなこ「う、う〜ん・・・」



ちえり「ここは・・・?」



あんず「フフフ・・・」



かなちえ「え!?」



なんと店は、お城の隣に移動していました

あんず「これならいつでも会えるでしょ?」



魔法使い「ククク・・・全く欲望に忠実だなそなたは・・・」



かなこ「あんずちゃん・・・これからもよろしくね♪」



ちえり「えへへ・・・」



姫「あ!あんずちゃんどこいってたにぃ?ってこれは・・・」



あんず「これからは家族が増えるけど、よろしくね、お姫様♪」



かなこ「よ、よろしくお願いします・・・」



ちえり「よ、よろしく・・・」



姫「にょわー☆もっとハピハピだにぃ☆」



こうして、お姫様とあんずちゃん達はいつまでも幸せにくらしましたとさ、めでたしめでたし・・・・

〜現実世界〜



杏「ふぃ〜」



杏「全く、未央ちゃんにも困ったもんだよ、いきなり自分が書いた脚本の劇の主演やれなんてさ・・・」



杏「しかも自分はナレーションで楽しやがって・・・」



かな子「でも幼稚園の子供達も喜んでてよかったじゃない」



智絵里「そうだね」



杏「まぁねぇ・・・」

かな子「ねぇ杏ちゃん」



杏「ん?」



かな子「杏ちゃんは、私達とユニット組んで、よかったと思ってる?」



杏「どうしたのさ突然・・・」



かな子「時々思うんだ、きらりちゃんから杏ちゃんをとっちゃったんじゃないかって・・・」



かな子「きらりちゃんが気にしてないのはわかってるんだけどね・・・」



智絵里「かな子ちゃん・・・」



杏「・・・・・」

杏「まぁきらりと一緒の時間は減ったかもしれないけど、気にしてないならそれでいいじゃん?」



かな子「杏ちゃん・・・」



杏「杏も妹ができたみたいで何だか大変になったけど、これも後々楽するためなら悪くないかな・・・なんてね」



智絵里「えへへ・・・これからもよろしくね・・・」



杏「はいはい、いつまでアイドルやれるかわからないけど、それまでは・・・いやずっと友達でいたいかな・・・って何ってんだ杏は・・・」



かなちえ「うふふ・・・」



〜おしまい〜



20:30│双葉杏 
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